第104回午前の過去問


第104回午前:第1問

日本の将来推計人口で 2020 年の 65 歳以上人口が総人口に占める割合に最も近いのはどれか。

1: 15 %

2: 30 %

3: 45 %

4: 60 %

第104回午前:第2問

日本の平成 22 年(2010 年)における傷病別にみた通院者率が男女ともに最も高いのはどれか。

1: 腰痛症

2: 高血圧症 (hypertension)

3: 歯の病気

4: 眼の病気

第104回午前:第3問

国民健康保険の保険者はどれか。

1: 国

2: 都道府県

3: 市町村

4: 健康保険組合

第104回午前:第4問

医療従事者による十分な説明に基づく患者の同意を示すのはどれか。

1: エンパワメント

2: コンプライアンス

3: リスクマネジメント

4: インフォームド・コンセント

第104回午前:第5問

受精から着床開始までの期間はどれか。

1: 1〜 2 日

2: 6〜 7 日

3: 13〜14 日

4: 20〜21 日

第104回午前:第6問

思春期の子どもの親に対する行動の特徴で適切なのはどれか。

1: 親からの干渉を嫌うようになる。

2: 親と離れると不安な様子になる。

3: 親に秘密を打ち明けるようになる。

4: 親からの助言を素直に聞けるようになる。

第104回午前:第7問

加齢によって衰えやすい機能はどれか。

1: 記銘力

2: 洞察力

3: 判断力

4: 統合力

第104回午前:第8問

要介護者に対し看護、医学的管理の下において必要な医療や日常生活上の世話を行う施設はどれか。

1: 授産施設

2: 保健センター

3: 介護老人保健施設

4: 特別養護老人ホーム

第104回午前:第9問

機能別看護方式の説明で正しいのはどれか。

1: 1 人の看護師が毎日異なる患者を受け持つ。

2: 内容別に分類した看護業務を複数の看護師が分担して実施する。

3: 1 人の看護師が 1 人の患者を入院から退院まで継続して受け持つ。

4: 患者をいくつかのグループに分け、各グループを専属の看護師チームが受け持つ。

第104回午前:第10問

免疫機能に関与する細胞はどれか。

1: 血小板

2: 白血球

3: 網赤血球

4: 成熟赤血球

第104回午前:第11問

月経周期が順調な場合、最終月経の初日を 0 日とすると分娩予定日はどれか。

1: 240 日目

2: 280 日目

3: 320 日目

4: 360 日目

第104回午前:第12問

最も緊急性の高い不整脈 (arrhythmia) はどれか。

1: 心房細動 (atrial fibrillation)

2: 心室細動 (ventricular fibrillation)

3: Ⅰ度房室ブロック (first degree atrioventricular block)

4: 完全右脚ブロック (complete right bundle branch block)

第104回午前:第13問

急性の頭痛を起こす可能性が最も高いのはどれか。

1: 複視

2: 外斜視

3: 緑内障 (glaucoma)

4: 眼瞼下垂

第104回午前:第14問

呼吸困難とはどれか。

1: 脈拍数の増加

2: 息苦しさの自覚

3: 動脈血酸素分圧〈PaO2〉の低下

4: 経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉の低下

第104回午前:第15問

生活習慣病の一次予防はどれか。

1: 早期治療

2: 検診の受診

3: 適切な食生活

4: 社会復帰を目指したリハビリテーション

第104回午前:第16問

副作用(有害事象)として低血糖症状を起こす可能性があるのはどれか。

1: ジゴキシン

2: インスリン

3: フェニトイン

4: ワルファリン

第104回午前:第17問

医薬品に関する禁忌を示すことが定められているのはどれか。

1: 処方箋

2: 診断書

3: 看護記録

4: 添付文書

第104回午前:第18問

関節可動域〈ROM〉の単位はどれか。

1: 回

2: 度

3: kg

4: cm

第104回午前:第19問

女性患者の床上排泄で洋式便器をあてる位置を図に示す。適切なのはどれか。

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第104回午前:第20問

シーツ交換時にシーツを引っ張る動作でボディメカニクスを応用した姿勢はどれか。

1: 両足を前後に開き、両膝を伸ばす。

2: 両足を前後に開き、両膝を曲げる。

3: 両足をそろえ、両膝を伸ばす。

4: 両足をそろえ、両膝を曲げる。

第104回午前:第21問

生理食塩水の塩化ナトリウム濃度はどれか。

1: 0.9 %

2: 5 %

3: 9 %

4: 15 %

第104回午前:第22問

血中濃度を確認する必要性が最も高い医薬品はどれか。

1: アスピリン

2: フロセミド

3: テオフィリン

4: インドメタシン

第104回午前:第23問

静脈血採血の穿刺時の皮膚に対する針の適切な刺入角度はどれか。

1: 10〜30 度

2: 35〜40 度

3: 55〜60 度

4: 75〜80 度

第104回午前:第24問

体位ドレナージの直接の目的はどれか。

1: 痛みの軽減

2: 睡眠の導入

3: 排痰の促進

4: 廃用症候群 (disuse syndrome) の予防

第104回午前:第25問

振動が原因となる職業性疾病はどれか。

1: 中皮腫 (mesothelioma)

2: 熱中症 (heat illness)

3: 高山病 (altitude sickness)

4: 白ろう病 (white finger disease)

第104回午前:第26問

胸管で正しいのはどれか。

1: 弁がない。

2: 静脈角に合流する。

3: 癌細胞は流入しない。

4: 主に蛋白質を輸送する。

第104回午前:第27問

ホルモンとその作用の組合せで正しいのはどれか。

1: バソプレシン ──── 利尿の促進

2: オキシトシン ──── 乳汁産生の促進

3: テストステロン ──── タンパク合成の促進

4: アルドステロン ──── ナトリウムイオン排泄の促進

第104回午前:第28問

低体温からの回復に伴う生体の反応はどれか。

1: 廃用

2: 発汗

3: ふるえ

4: 乳酸の蓄積

第104回午前:第29問

胸部エックス線写真を下に示す。心胸郭比について正しいのはどれか。

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1: 小さい。

2: 正常である。

3: 大きい。

4: 測定できない。

第104回午前:第30問

乳癌 (breast cancer) について正しいのはどれか。

1: 乳房の内側に多い。

2: 有痛性の腫瘤が特徴である。

3: エストロゲン補充療法を行う。

4: センチネルリンパ節生検により郭清する範囲を決める。

第104回午前:第31問

日本の平成 24 年(2012 年)における女性の年齢階級別労働力率の推移を示すグラフの特徴はどれか。

1: 20 歳代をピークとする山型

2: 40 歳代をピークとする山型

3: 20 歳代と 40 歳代をピークとする M 字型

4: 20 歳代から 50 歳代にかけての逆 U 字型

第104回午前:第32問

生活保護法に基づき保護を決定するのはどれか。

1: 保健センター

2: 福祉事務所

3: 保健所

4: 病 院

第104回午前:第33問

環境要因と健康への影響の組合せで正しいのはどれか。

1: 高温 ──── 難聴 (deafness)

2: ヒ素 ──── イタイイタイ病 (Itai-Itai disease)

3: オゾンホール ──── 赤外線障害

4: 光化学オキシダント ──── 粘膜刺激

第104回午前:第34問

大気汚染に関する環境基準が定められている物質はどれか。

1: 二酸化炭素

2: 一酸化窒素

3: フッ化水素

4: 微小粒子状物質

第104回午前:第35問

育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律〈育児・介護休業法〉で定められているのはどれか。

1: 妊産婦が請求した場合の深夜業の禁止

2: 産後 8 週間を経過しない女性の就業禁止

3: 生後満 1 年に達しない生児を育てる女性の育児時間中のその女性の使用禁止

4: 小学校就学の始期に達するまでの子を養育する労働者が請求した場合の時間外労働の制限

第104回午前:第36問

看護師と患者の信頼関係の構築において最も考慮すべき要素はどれか。

1: 病院の方針

2: 看護師の思い

3: 患者の価値観

4: 家族の経済状況

第104回午前:第37問

終末期の患者の妻は患者の死期が近いことを受け入れがたい状態である。妻の気持ちを受容する看護師の言動として最も適切なのはどれか。

1: 「今がつらいときですね」

2: 「死を受け入れるしかないと思いますよ」

3: 「最期にしてあげたいことを考えましょう」

4: 「亡くなった後の準備をすぐに始めましょう」

第104回午前:第38問

成人の立位の腹部エックス線写真を下に示す。この所見から最も考えられる疾患はどれか。

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1: 胆石症 (cholelithiasis)

2: イレウス (ileus)

3: 潰瘍性大腸炎 (ulcerative colitis)

4: 十二指腸潰瘍 (duodenal ulcer)

第104回午前:第39問

血液の付着した注射針を廃棄する容器はどれか。

1: 黄色バイオハザードマーク付きの容器

2: 橙色バイオハザードマーク付きの容器

3: 赤色バイオハザードマーク付きの容器

4: 非感染性廃棄物用の容器

第104回午前:第40問

臥床している患者に対して看護師が手袋を装着して口腔ケアを実施した。口腔ケア後の看護師の行動で適切なのはどれか。

1: 手袋を外し、すぐに新しい手袋を装着して別の患者のケアを行う。

2: 使用した手袋を装着したまま患者の寝衣を交換する。

3: 手袋を装着したまま患者の歯ブラシを洗浄する。

4: 使用した手袋は一般廃棄物の容器に捨てる。

第104回午前:第41問

慢性膵炎 (chronic pancreatitis) の患者の食事療法で制限が必要なのはどれか。

1: 糖質

2: 脂質

3: 蛋白質

4: 脂溶性ビタミン

第104回午前:第42問

肺血流量が最も減少する体位はどれか。

1: 立位

2: 座位

3: 仰臥位

4: Fowler〈ファウラー〉位

第104回午前:第43問

ベンチュリーマスクによる酸素吸入で正しいのはどれか。

1: 最適な酸素流量は 18 L/分である。

2: 酸素流量に関係なく加湿器が必要である。

3: 24〜50 %の安定した吸入酸素濃度が得られる。

4: マスクに空気を溜めることのできるバッグがある。

第104回午前:第44問

成人の心臓マッサージ法の圧迫部位を図に示す。正しいのはどれか。

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1: ①

2: ②

3: ③

4: ④

第104回午前:第45問

生体検査はどれか。

1: 尿検査

2: 血液検査

3: 心電図検査

4: 脳脊髄液検査

第104回午前:第46問

日本の最近 10 年の成人を取り巻く社会状況で正しいのはどれか。

1: 生産年齢人口の占める割合の増加

2: 単独世帯の占める割合の増加

3: 非正規雇用者の比率の低下

4: 平均初婚年齢の低下

第104回午前:第47問

廃用症候群 (disuse syndrome) の説明で適切なのはどれか。

1: 二次的に低カルシウム血症を発症する。

2: 加齢とともに症状の進行は遅くなる。

3: 二次的に起立性低血圧を発症する。

4: 癌患者ではみられない。

第104回午前:第48問

鮮紅色の底面をした水疱を形成し、痛みが強い熱傷創の回復に要する期間はどれか。

1: 2 〜 3 日

2: 1 〜 2 週

3: 3 〜 4 週

4: 2 〜 3 か月

第104回午前:第49問

フローボリューム曲線を図に示す。慢性閉塞性肺疾患 (chronic obstructive pulmonary disease) の患者の結果はどれか。

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第104回午前:第50問

A さん(39 歳、男性、会社員)は、最近口渇が強く、飲水量が増えた。毎日 5 L 以上の水のような薄い排尿があり、夜間に何回も排尿に起きるようになったため病院を受診しホルモン分泌異常を指摘された。原因と考えられるホルモンが分泌される部位はどれか。

1: 視床下部

2: 下垂体後葉

3: 甲状腺

4: 副腎皮質

第104回午前:第51問

眼底検査の前処置で散瞳薬を点眼する際の看護で適切なのはどれか。

1: 白内障 (cataract) の既往の有無を確認する。

2: 羞明が強くなると説明する。

3: 散瞳薬による症状は 30 分程度で消失すると説明する。

4: 眼を閉じた状態で検査室に誘導する。

第104回午前:第52問

脊髄造影について正しいのはどれか。

1: 検査前の食事制限はない。

2: 造影剤を硬膜外腔に注入する。

3: 検査中のけいれん発作に注意する。

4: 検査後は水平仰臥位で安静を保つ。

第104回午前:第53問

A さん(52 歳、女性)は、子宮頸癌 (cancer of the uterine cervix) で広汎子宮全摘術後に排尿障害を発症した。退院に向けて自己導尿の練習を開始したが、39.0 ℃の発熱と右背部の叩打痛が出現した。A さんの症状の原因として考えられるのはどれか。

1: 膀胱炎 (cystitis)

2: 虫垂炎 (appendicitis)

3: 腎盂腎炎 (pyelonephritis)

4: 骨盤内膿瘍

第104回午前:第54問

流動性知能はどれか。

1: 新聞を読む。

2: 町内会の役員を務める。

3: 結婚式のマナーを知っている。

4: 携帯電話に電話番号を登録する。

第104回午前:第55問

A さん(66 歳、男性)は、尿管結石症 (ureterolithiasis) で入院し、鎮痛薬の投与と点滴静脈内注射による持続輸液が開始された。日常生活は自立している。輸液開始の 1 時間後、A さんの病室で大きな音がしたので看護師が駆けつけると、A さんはベッドサイドに座り込んでいた。「トイレに行こうとベッドから立ち上がろうとして、点滴のスタンドをつかんだら滑った」と話した。転倒後の診察の結果に異常はなかった。A さんが再び転倒しないための対応で最も適切なのはどれか。

1: 床上排泄にする。

2: 誰の過失か明らかにする。

3: 転倒の原因を一緒に考える。

4: 夜間は家族に付き添いを依頼する。

第104回午前:第56問

A さん(88 歳、女性)は、中等度の認知症 (dementia) である。介護老人保健施設の短期入所〈ショートステイ〉を利用している。A さんに入浴を勧めると A さんは「風呂なんて嫌だ」と強い口調で言い、理由を聞いても話さない。このときの看護師の対応で最も適切なのはどれか。

1: 全身清拭する。

2: 入浴の必要性を説明する。

3: 石けんとタオルを見せる。

4: 気持ちが落ち着いてから再び入浴を勧める。

第104回午前:第57問

A さん(75 歳、女性)は、自立した生活を送っている。尿失禁があるため、尿失禁用パッドを使用している。大腿内側部と外陰部の掻痒感を訴え、皮膚科を受診し、外陰部掻痒症 (pruritus vulvae) と診断された。このときの指導内容で適切なのはどれか。

1: 水分摂取を控える。

2: 間欠的自己導尿を行う。

3: 尿失禁用パッドの交換頻度を増やす。

4: 搔痒感のある部位をアルコール綿で清拭する。

第104回午前:第58問

手指の巧緻性が低下している高齢者が操作しやすい補聴器の種類はどれか。

1: 骨導補聴器

2: 耳あな型補聴器

3: 耳かけ型補聴器

4: ポケット型補聴器

第104回午前:第59問

インフルエンザが流行しているが、小規模多機能型居宅介護を行う事業所では罹患者はいない。この事業所で看護師が行う罹患予防の対策で最も適切なのはどれか。

1: 宿泊の利用を断る。

2: 湿度を 10 %以下に保つ。

3: 利用者に手洗いを勧める。

4: 利用者に予防的に抗インフルエンザ薬を与薬する。

第104回午前:第60問

A 君( 8 歳、男児)は、先天性内反足 (congenital clubfoot) の手術後、両下腿のギプス固定を行う予定である。手術前に A 君に対してギプス固定後の日常生活に関する説明をすることになった。A 君に対する看護師の説明で適切なのはどれか。

1: 「シャワー浴はやめておきましょう」

2: 「ギプスの部分を高くしておきましょう」

3: 「足のゆびを動かさないようにしましょう」

4: 「ギプスを外すまでベッド上で過ごしましょう」

第104回午前:第61問

肺高血圧が長期に持続し、肺血管抵抗が上昇することにより、短絡血流が主に左右短絡から右左短絡になった状態はどれか。

1: 拡張型心筋症 (dilated cardiomyopathy)

2: 総肺静脈還流異常症 (total anomalous pulmonary venous return)

3: Fallot〈ファロー〉四徴症 (tetralogy of Fallot)

4: Eisenmenger〈アイゼンメンジャー〉症候群 (Eisenmenger syndrome)

第104回午前:第62問

出生前診断について正しいのはどれか。

1: 遺伝相談は勧めない。

2: 胎児異常を理由に人工妊娠中絶はできない。

3: 治療不可能な疾患に関する診断結果は伝えない。

4: 胎児の超音波検査は出生前診断の方法に含まれない。

第104回午前:第63問

妊娠中の母体の要因が胎児に及ぼす影響について正しいのはどれか。

1: 飲酒の習慣による巨大児

2: 喫煙による神経管形成障害

3: 妊娠初期の風疹の罹患による先天性心疾患 (congenital heart disease)

4: ビタミン A の過剰摂取による低出生体重児

第104回午前:第64問

高齢女性に生じやすい疾患と原因の組合せで正しいのはどれか。

1: 腟炎 (vaginitis) ──── 腟分泌物の酸性化

2: 外陰炎 (vulvitis)  ──── プロゲステロンの減少

3: 子宮脱 (uterine prolapse)  ──── 骨盤底筋群の筋力低下

4: 子宮体癌 (uterine corpus cancer)  ──── プロラクチンの増加

第104回午前:第65問

在胎 38 週に正常分娩で出生した児で、体重 2,400 g の児が体重 3,000 g の児に比べて起こしやすい症状はどれか。

1: 高血糖

2: 心雑音

3: 低体温

4: 無呼吸

第104回午前:第66問

神経伝達物質と精神疾患の組合せで最も関連が強いのはどれか。

1: ドパミン ──── 脳血管性認知症 (cerebrovascular dementia)

2: セロトニン ──── うつ病 (depression)

3: ヒスタミン ──── Alzheimer〈アルツハイマー〉病 (Alzheimer disease)

4: アセチルコリン ──── 統合失調症 (schizophrenia)

第104回午前:第67問

A さんの母親は過干渉で、A さんが反論すると厳しい口調でいつまでも A さんを批判し続けるため、A さんは母親との関係に悩んできた。その母親と同年代で体格が似ている担当看護師に対し、A さんは常に反抗的な態度をとり、強い拒絶を示している。A さんにみられるのはどれか。

1: 投影

2: 逆転移

3: 反動形成

4: 陰性転移

第104回午前:第68問

精神科病院に医療保護入院をしている患者から退院請求があった。入院継続の適否について判定するのはどれか。

1: 保健所

2: 地方裁判所

3: 精神医療審査会

4: 地方精神保健福祉審議会

第104回午前:第69問

看護師の関わりで最も適切なのはどれか。

1: 看護師の判断で訪問時間を延長する。

2: 療養者のライフスタイルを尊重する。

3: 1 人暮らしの療養者では家族のことは考慮しない。

4: 訪問時間以外での療養者との個人的な付き合いを大切にする。

第104回午前:第70問

A さん(59 歳、男性)は、妻と 2 人で暮らしている。Parkinson〈パーキンソン〉病 (Parkinson’s disease) で、Hoehn-Yahr〈ホーエン・ヤール〉の重症度分類ステージⅢであり、嚥下に困難がある。要介護 2 の認定を受けている。食事の見守りを行う妻への看護師による指導で適切なのはどれか。

1: 「食事はきざみ食にしましょう」

2: 「食事は決まった時間にしましょう」

3: 「食事中はテレビをつけておきましょう」

4: 「食べ物を飲み込んだことを確認しましょう」

第104回午前:第71問

A さん(52 歳、男性)は、妻と 2 人で暮らしている。妻は末期の肺癌 (lung cancer) で、今朝自宅で亡くなった。主治医が死亡診断を行った後の A さんへの看護師の対応で最も適切なのはどれか。

1: 葬儀を手配するよう勧める。

2: 医療機器は早急に片づけるよう勧める。

3: A さんの希望に沿って、死後の処置を行う。

4: 本日中に死亡診断書を役所に提出するよう説明する。

第104回午前:第72問

在宅中心静脈栄養法〈HPN〉について適切なのはどれか。

1: 輸液ポンプは外出時には使えない。

2: 24 時間持続する注入には適さない。

3: 輸液の調剤は薬局の薬剤師に依頼できる。

4: 家族が管理できることが適用の必須条件である。

第104回午前:第73問

看護サービスの質の評価は、①ストラクチャー(看護サービス提供のための仕組み)、②プロセス(提供される看護サービス)、③アウトカム(看護サービスの成果)に分類される。アウトカムはどれか。

1: 患者の満足度

2: 退院指導の実施

3: 看護手順の整備の有無

4: 看護師 1 人当たりの患者数

第104回午前:第74問

医療法で医療機関に義務付けられているのはどれか。

1: 医療安全管理者の配置

2: 厚生労働省へのインシデント報告

3: 患者・家族への医療安全指導の実施

4: 医療安全支援センターへの医療事故報告

第104回午前:第75問

災害発生後の時期と災害看護活動の組合せで最も適切なのはどれか。

1: 災害発生直後〜数時間 ──── 食中毒予防

2: 災害発生後 3 日〜 1 週 ──── 外傷後ストレス障害〈PTSD〉 (post-traumatic stress disorder) への対応

3: 災害発生後 1 週〜 1 か月 ──── 廃用症候群 (disuse syndrome) の予防

4: 災害発生後 1 か月以降 ──── 救命処置

第104回午前:第76問

平成 24 年(2012 年)の国連エイズ合同計画〈UNAIDS〉の報告において、ヒト免疫不全ウイルス〈HIV〉陽性者が最も多い地域はどれか。

1: 東アジア

2: 北アメリカ

3: オセアニア

4: サハラ以南のアフリカ

第104回午前:第77問

タンパク合成が行われる細胞内小器官はどれか。

1: 核

2: リボソーム

3: リソソーム

4: ミトコンドリア

5: Golgi〈ゴルジ〉装置

第104回午前:第78問

閉眼に関与する神経はどれか。

1: 動眼神経

2: 滑車神経

3: 三叉神経

4: 外転神経

5: 顔面神経

第104回午前:第79問

血管造影写真を下に示す。造影部位で正しいのはどれか。

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1: 脳動脈

2: 冠動脈

3: 肺動脈

4: 肝動脈

5: 腎動脈

第104回午前:第80問

健常な幼児の基本的生活習慣の獲得で正しいのはどれか。

1: 1 歳 6 か月でうがいができるようになる。

2: 2 歳 6 か月で靴を履けるようになる。

3: 3 歳でコップを使って飲めるようになる。

4: 4 歳で手を洗って拭くようになる。

5: 5 歳で昼寝は 1 日 1 回になる。

第104回午前:第81問

不妊症 (infertility) について正しいのはどれか。

1: 6 か月間避妊せずに性交渉があっても妊娠しない状態である。

2: 頻度は妊娠を希望し避妊しないカップル 10 組に 3 組である。

3: 体外受精に要する費用の公的な助成制度がある。

4: 女性の年齢と不妊症 (infertility) の治療効果は関係しない。

5: 男性側の原因は 7 割程度である。

第104回午前:第82問

介護保険制度におけるケアマネジメントで適切なのはどれか。

1: スクリーニングで介護保険の対象の可否を判断する。

2: アセスメントで利用者の疾患を診断する。

3: 利用者は居宅介護サービス計画書を作成できない。

4: ケアサービスの提供と同時にモニタリングを行う。

5: ケアマネジメントの終了は介護支援専門員が決定する。

第104回午前:第83問

伸張反射の構成要素はどれか。 2 つ選べ。

1: 骨膜

2: 筋紡錘

3: 腱紡錘

4: 脊髄側角

5: 運動神経

第104回午前:第84問

吸息時に収縮する筋はどれか。 2 つ選べ。

1: 腹直筋

2: 腹横筋

3: 横隔膜

4: 外肋間筋

5: 内肋間筋

第104回午前:第85問

多発性硬化症 (multiple sclerosis) で正しいのはどれか。 2 つ選べ。

1: 脱髄病変が多発する。

2: 髄液中の IgG は低下する。

3: 視力低下は網脈絡膜炎 (retinochorioiditis) による。

4: MRI は病変の検出に有用である。

5: 末梢神経が障害されることが多い。

第104回午前:第86問

食道癌 (esophageal cancer) について正しいのはどれか。 2 つ選べ。

1: 頸部食道に好発する。

2: 放射線感受性は低い。

3: アルコール飲料は危険因子である。

4: 日本では扁平上皮癌に比べて腺癌が多い。

5: ヨードを用いた内視鏡検査は早期診断に有用である。

第104回午前:第87問

心電図を下に示す。所見として正しいのはどれか。 2 つ選べ。

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1: R-R 間隔の不整

2: 細動波の出現

3: QRS 波の消失

4: ST の上昇

5: 陰性 T 波

第104回午前:第88問

喉頭摘出および気管孔造設術を受けた患者でみられるのはどれか。 2 つ選べ。

1: 誤嚥をしやすい。

2: 咀嚼がしにくい。

3: においが分かりづらい。

4: 高い音が聞こえにくい。

5: 飲み込んだ食物が鼻に逆流しやすい。

第104回午前:第89問

改訂版デンバー式発達スクリーニング検査について正しいのはどれか。 2 つ選べ。

1: 4 領域について判定を行う。

2: 適応年齢は 0 〜 6 歳である。

3: 判定結果は数値で示される。

4: 知能指数の判定が可能である。

5: 1 領域に 10 の検査項目がある。

第104回午前:第90問

精神障害者のリカバリ〈回復〉の考え方で正しいのはどれか。 2 つ選べ。

1: 患者に役割をもたせない。

2: 薬物療法を主体に展開する。

3: 患者の主体的な選択を支援する。

4: 患者のストレングス〈強み・力〉に着目する。

5: リカバリ〈回復〉とは病気が治癒したことである。

A さん(54 歳、男性)は、10 年前に心筋梗塞 (myocardial infarction) を発症し、 2 年前に慢性心不全 (chronic heart failure) と診断され外来受診を続けてきた。 1 週前からトイレ歩行時に息苦しさがあり、 4 日前から夜に咳と痰とがみられ眠れなくなっていた。本日、A さんは定期受診のため来院し、心不全 (heart failure) の増悪と診断され入院した。入院時、体温 36.3 ℃、呼吸数 24/分、脈拍 96/分、整で、血圧 124/72 mmHg であった。心エコー検査で左室の駆出率 28 %であった。体重は 1 週間で 4 kg 増加し下肢の浮腫がみられる。

第104回午前:第91問

このときの A さんのアセスメントで適切なのはどれか。

1: ショック状態の可能性が高い。

2: 左心不全 (left heart failure) の症状はみられない。

3: NYHA 心機能分類のⅠ度に該当する。

4: 浮腫は右心不全 (right heart failure) の症状によると考えられる。

第104回午前:第92問

A さんの咳嗽を軽減する方法で最も適切なのはどれか。

1: 起坐位を保つ。

2: 腹式呼吸を促す。

3: 部屋の湿度を 30 %に保つ。

4: 超音波ネブライザーを使用する。

第104回午前:第93問

入院治療により A さんの症状は改善し、 2 日後に退院予定である。退院後の受診についての説明で最も適切なのはどれか。

1: 「夜間の咳で受診する必要はありません」

2: 「体温が 38.0 ℃以下なら受診の必要はありません」

3: 「今回のように体重が増加したときは受診してください」

4: 「仕事から帰って足に浮腫がみられたら受診してください」

A さん(52 歳、男性)は、 5 年前に健康診断で高血圧を指摘されていたが、そのままにしていた。 5 年ぶりに健康診断を受けたところ尿蛋白+で、内科を受診し腎機能障害を指摘された。A さんは、身長 160 cm、体重 56 kg であり、体温 36.1 ℃、呼吸数18/分、脈拍 64/分、整で、血圧 166/96 mmHg であった。血液検査データは、Hb9.3 g/dL、アルブミン 3.6 g/dL、クレアチニン 2.3 mg/dL、HbA1c 5.6 %、K 3.9mEq/L、推算糸球体濾過量〈eGFR〉25 mL/分/1.73 m2 であり、特に自覚症状はなく、浮腫はみられない。

第104回午前:第94問

腎機能の悪化によるものと考えられるデータはどれか

1: 体 重

2: 血清カリウム値

3: ヘモグロビン値

4: 血清アルブミン値

第104回午前:第95問

A さんは、慢性腎臓病 (chronic kidney disease) ステージ 4 と診断され、精査目的で入院した。「特に症状がないのに腎臓が悪いと言われて本当に驚いたよ。高血圧が関係していると医師に言われたけれど、どういうことですか」と A さんが看護師に尋ねた。A さんへの説明で適切なのはどれか。

1: 「高血圧で尿が少なくなり腎臓を悪くします」

2: 「高血圧が続くと腎臓の濾過機能が低下します」

3: 「高血圧では腎臓病の症状が現れにくくなります」

4: 「腎臓の機能がさらに低下すると血圧は低くなります」

第104回午前:第96問

現時点で A さんに起こる危険性が高いのはどれか。

1: 低リン血症

2: 血糖値の上昇

3: 虚血性心疾患 (ischemic heart disease)

4: 甲状腺機能亢進症 (hyperthyroidism)

A さん(72 歳、男性)は、アパートの 1 階に 1 人で暮らしている。家族や親戚はいない。15 年前から心不全 (heart failure) のために利尿薬を毎朝内服している。半年前に要支援 2 の認定を受け、介護予防通所介護を週に 2 回利用している。早朝、A さんは玄関の外で座り込んでいるところを近所の人に発見され救急搬送された。来院時、体温37.4 ℃、呼吸数 20/分、脈拍 98/分、血圧 100/70 mmHg であった。血液検査と尿検査の結果、脱水症と診断された。

第104回午前:第97問

A さんは看護師に「頭がふわふわして歩けない。めいもする。昨日の夜から気持ちが悪くなり、朝までに 2 、 3 回吐いた。体に力が入らない」と話した。A さんの脱水症について追加で情報収集すべき内容で最も適切なのはどれか。

1: 昨日の経口摂取量

2: 排尿の自立状況

3: 生活活動強度

4: 睡眠の状況

第104回午前:第98問

外来で点滴静脈内注射が開始され、入院した。夕方から A さんの表情に落ち着きがない様子や看護師の説明を聞かない様子がみられた。夜間から朝までぶつぶつと独り言を話していた。A さんの看護で最も適切なのはどれか。

1: 夜間の病室内の照明を消す。

2: 日中に車椅子での散歩を介助する。

3: A さんに点滴を抜かないように説明する。

4: 夜間は睡眠導入薬の処方を医師に依頼する。

第104回午前:第99問

入院後 5 日。A さんの症状は改善し、明日退院する予定である。床頭台の隅に利尿薬が残っていたため看護師が質問すると、A さんは「看護師さんから薬をもらうとすぐ飲んでいるよ」と話した。また、自分の病室を間違えることが数回あった。A さんが在宅療養を継続するために、看護師が介護支援専門員へ伝える情報として優先度が高いのはどれか。

1: 生活リズム

2: 食事の摂取量

3: 服薬管理の状況

4: 脱水症の治療内容

A さん(90 歳、女性)は、Alzheimer〈アルツハイマー〉病 (Alzheimer disease) で、重度の認知機能の低下がある。要介護 4 で、短期入所〈ショートステイ〉や通所介護を利用している。長年、長男夫婦が自宅で介護している。

第104回午前:第100問

現在の A さんの Alzheimer〈アルツハイマー〉病 (Alzheimer disease) の状態で最も適切なのはどれか

1: 視線を動かすことができる。

2: 車椅子を操作することができる。

3: 季節に合わせて服を選ぶことができる。

4: Mini-Mental State Examination〈MMSE〉20 点である。

第104回午前:第101問

A さんは、誤嚥性肺炎 (aspiration pneumonia) のために入退院を繰り返している。今回の入院で主治医はA さんの家族に胃瘻の造設を含めた今後の方針を説明した。A さんの長男は胃瘻の造設を希望せず、主に介護を行ってきた長男の妻は「私には決められない」と迷っている。A さんの長男の妻に対する看護師の対応として最も適切なのはどれか。

1: 「あなたが A さんの立場ならどうしますか」

2: 「介護支援専門員の考えを聞いてみましょう」

3: 「私の経験から胃瘻を造らないことを勧めます」

4: 「A さんはこのような状況になったとき、どうしたいと言っていましたか」

第104回午前:第102問

その後、A さんは誤嚥性肺炎 (aspiration pneumonia) の症状が軽快し、胃瘻を造設せずに退院する予定である。家族は自宅での介護を考えていたが、長男の妻が脳出血 (cerebral hemorrhage) で入院したため、Aさんの退院先の再検討を行うことになった。A さんの退院先として最も適切なのはどれか。

1: 軽費老人ホーム

2: 介護老人福祉施設

3: 回復期リハビリテーション病棟

4: 認知症対応型共同生活介護(認知症高齢者グループホーム)

A ちゃん( 3 歳、男児)は、斜視 (strabismus) の手術のために母親とともに歩いて入院した。入院期間は 3 日の予定である。 3 週前に外来で医師と看護師が A ちゃんに手術と入院とについて説明した。入院時、A ちゃんはやや緊張した表情をしているが「眼の手術をしに来たの。病院に 2 つ泊まるんだよ」と看護師に話した。

第104回午前:第103問

A ちゃんの眼の状態を図に示す。A ちゃんの斜視 (strabismus) はどれか

1063_1

1: 右内斜視 (right convergent strabismus)

2: 右外斜視 (right divergent strabismus)

3: 左内斜視 (left convergent strabismus)

4: 左外斜視 (left divergent strabismus)

第104回午前:第104問

手術当日の朝、A ちゃんは麻酔の前投薬としてミダゾラムとアトロピンを経口で服用した。両親が早朝から面会に来て A ちゃんのそばに付き添っている。Aちゃんは少し興奮気味で、両親に「おなかがすいた。のどが渇いた」と話しかけている。30 分後に手術室に入室する予定である。手術室に入室するまでの A ちゃんへの対応で適切なのはどれか。

1: 水を飲ませる。

2: 前投薬の追加を医師に相談する。

3: ベッド上で絵本を読み聞かせる。

4: 両親と一緒にプレイルームで遊ばせる。

第104回午前:第105問

A ちゃんの手術は無事終了した。翌日、A ちゃんは眼のガーゼと眼帯が外され、抗菌薬の点眼が始まり、退院が決まった。A ちゃんは眼を触らないように両上肢に肘関節抑制帯をつけている。母親は「手術が無事に終わってほっとしました」と話した。母親に対する退院後の留意点の説明で正しいのはどれか。 2 つ選べ。

1: 「家でも点眼を続けてください」

2: 「家に帰ったら洗顔してもよいです」

3: 「眼脂が続いたら受診してください」

4: 「物が二重に見えることがあります」

5: 「家に帰ったら肘関節の固定は必要ありません」

A さん(48 歳、専業主婦)は、夫と 2 人で暮らしている。月経周期が 35〜61 日と不規則となり、外来を受診した。診察時、A さんは「一人娘が結婚して遠方に住み、私の体調不良について話しにくく、つらいです。夫とは以前はよく一緒に出かけましたが、今は仕事で忙しく、私は家にいることが多いです」と話した。

第104回午前:第106問

医師は更年期障害 (climacteric disorder) と診断した。診察後、A さんは「どうしてこのような症状が出るのかしら」と看護師に尋ねた。A さんへの説明で適切なのはどれか

1: 「子宮が固くなったためです」

2: 「卵管が狭くなったためです」

3: 「卵巣の機能が低下したためです」

4: 「視床下部の機能が低下したためです」

第104回午前:第107問

A さんは「汗をかきやすくイライラする以外に、どのような変化が起こりますか」と看護師に尋ねた。A さんへの説明で最も適切なのはどれか。

1: 手足が温かくなる。

2: 寝つきが悪くなる。

3: 乏尿になる。

4: 乳房が張る。

第104回午前:第108問

A さんは「私はこれからどうしたらよいでしょうか。日常生活の過ごし方を教えてください」と看護師に尋ねた。看護師の対応で最も適切なのはどれか。

1: 「外出は控えてください」

2: 「家事は今までどおり頑張りましょう」

3: 「夫と会話をする機会を増やしましょう」

4: 「娘さんに週に 1 回遊びに来てもらいましょう」

A さん(35 歳、初産婦)は、夫と 2 人で暮らしている。妊娠 28 週 2 日、妊婦健康診査で胎盤が内子宮口を全部覆っていると指摘された。自覚症状はない。その他の妊娠経過に異常は認められていない。A さんは、身長 155 cm、体重 56 kg(非妊時体重50 kg)である。

第104回午前:第109問

A さんの観察項目で最も注意するのはどれか

1: 破 水

2: 激しい腹痛

3: 子宮底の上昇

4: 痛みを伴わない性器出血

第104回午前:第110問

その後、A さんの妊娠経過は順調で、妊娠 37 週 0 日の午後 1 時から帝王切開術が予定された。手術前日の対応で最も適切なのはどれか。

1: 浣腸を実施する。

2: 夕食を禁食とする。

3: 輸血の準備を確認する。

4: 下肢に間欠的空気圧迫装置を使用する。

第104回午前:第111問

A さんは、妊娠 37 週 0 日に帝王切開で体重 2,800 g の児を出産した。術後 3 日、A さんは看護師に「どうすることもできなかったのは分かっているのですが、自然なお産をしたかったです。赤ちゃんを産んだ実感がありません」と話した。看護師の対応として最も適切なのはどれか。

1: 精神科の受診を勧める。

2: 妊娠期からの振り返りをする。

3: 次の出産で経腟分娩を試みるよう勧める。

4: 数日前に帝王切開術を受けた褥婦に話をしてもらうよう勧める。

A さん(20 歳、男性、大学生)は、皆が自分を嫌っていると言い、昨年から大学を休学し、 1 人暮らしのアパートで引きこもるようになった。先週、アパートで夜中に大声で叫ぶ日が続いたため、アパートの管理人から両親へ連絡があった。A さんの両親が A さんの部屋に入ってみると、窓は新聞紙で覆われていた。A さんは「 1 日中誰かに見張られている。あなたは親じゃない」と叫び続けるため、精神科病院に入院した。A さんは、統合失調症 (schizophrenia) と診断され非定型抗精神病薬による治療が開始された。

第104回午前:第112問

A さんは 5 日目ころから日中は臥床して過ごし、夜間は熟睡するようになった。食事の時間に遅れてくることが多く、看護師の声かけにほとんど反応しない。他の患者との交流もない。この時期の看護師の対応として最も適切なのはどれか

1: 食事摂取の介助をする。

2: 作業療法への参加を促す。

3: 日中の休息時間を維持する。

4: 食事時間を守るよう注意する。

第104回午前:第113問

入院後 1 か月。A さんは体重が 3 kg 増加した。バイタルサインに異常はない。血液検査データは空腹時血糖 200 mg/dL、HbA1c 5.2 %である。入院時の空腹時血糖は 80 mg/dL であった。A さんと両親に特記すべき既往歴はない。A さんにみられる非定型抗精神病薬の副作用(有害事象)で最も考えられるのはどれか。

1: 水中毒 (water intoxication)

2: 拘禁反応

3: 悪性症候群 (malignant syndrome)

4: 耐糖能の異常

第104回午前:第114問

入院後 2 か月。症状も落ち着いてきたため、退院の準備をすることになった。Aさんは看護師に「病気はもう治ったのに、いつまで薬を飲まなければならないのか。薬を飲むと頭がぼんやりする。体力がなくなった気がする」と話した。A さんの退院の準備のために行う支援で優先度が高いのはどれか。

1: 回想法

2: 復学準備

3: 服薬心理教育

4: 筋力トレーニング

A さん(14 歳、男子、中学生)は、両親と弟( 7 歳)との 4 人で暮らしている。Duchenne〈デュシェンヌ〉型筋ジストロフィー (Duchenne muscular dystrophy) で 2 年前に誤嚥性肺炎 (aspiration pneumonia) を繰り返し、経鼻経管栄養法と在宅酸素療法とを開始した。その後、呼吸障害が進行し、非侵襲的陽圧換気による呼吸管理目的で入院した。A さんは「特別支援学校に戻って友達に会いたい。夜に使うマスクに早く慣れたい」と訴えた。A さんは自宅に戻って訪問看護を利用する予定である。身体障害者手帳(肢体不自由 1 級)が交付されている。

第104回午前:第115問

A さんと両親への呼吸管理の説明で最も適切なのはどれか

1: 鼻根の皮膚トラブルにはマスクを外す。

2: 機器が故障したときは訪問看護師に連絡する。

3: 機器が過剰送気を示したときは回路の点検をする。

4: 息苦しいときは非侵襲的陽圧換気の設定を変更する。

第104回午前:第116問

退院後 1 週。夜間に落雷による停電が起こった。A さんの父親から「まだ停電は続いていますが人工呼吸器は動いています。私は今から何をすればいいでしょうか」と慌てた様子で訪問看護師に電話があった。この時点の訪問看護師の対応で最も適切なのはどれか。

1: 「救急車で病院に行きましょう」

2: 「主治医に連絡をとりましょう」

3: 「用手換気に切り替えましょう」

4: 「主電源を外部バッテリーに切り替えましょう」

第104回午前:第117問

退院後 6 か月。A さんは特別支援学校に通学している。弟の小学校でインフルエンザが例年より早い時期から流行し始めた。弟はインフルエンザの予防接種を受けていた。A さんの母親は「A にインフルエンザがうつらないか心配です」と訪問看護師に話した。母親への訪問看護師の助言として最も適切なのはどれか。

1: 「A さんを隔離しましょう」

2: 「ショートステイを利用してみましょう」

3: 「予防接種について主治医に相談してみましょう」

4: 「弟さんは予防接種を受けているので A さんにはうつりませんよ」

山間部の地域で、 1 時間雨量 80 mm 以上の降雨で土石流が発生し、地域の住民は市民体育館に避難した。避難所には近くの医療機関から医師と看護師とが派遣された。

第104回午前:第118問

発災直後の避難所で対応する看護師の行動で最も適切なのはどれか

1: ボランティアを手配する。

2: 災害給付金の説明をする。

3: 心のケアに時間をかける。

4: 重症度に応じて診療の優先順位をつける。

第104回午前:第119問

土石流で家を失った被災者は市民体育館から仮設住宅へ移動した。仮設住宅には1 人暮らしの世帯が多い。看護師が仮設住宅の巡回訪問を行うことになった。災害の慢性期(復興期)の看護師の巡回訪問の主な目的として適切でないのはどれか。

1: 感染症を予防する。

2: 救援物資を届ける。

3: 室内の安全性を確認する。

4: 生活習慣病の重症化を予防する。

第104回午前:第120問

看護師の A さんは、土石流の発生直後から被災地に 1 か月派遣された。その後、病院に戻り 3 か月が経過した。A さんは勤務中に表情が乏しく考え込む様子がみられた。A さんへの看護管理者の対応として最も適切なのはどれか。

1: 忙しい部署に異動させる。

2: 仕事に専念するよう伝える。

3: すぐに忘れるものだと励ます。

4: 体験を語ることができる場を設ける。