平成28年(2016年)の人口動態統計における日本の出生で正しいのはどれか。
1: 出生数は過去10年で最低である。
2: 出生数は100万人を上回っている。
3: 合計特殊出生率は過去10年で最低である。
4: 第1子出生時の母の平均年齢は30歳未満である。
エストロゲン低下によって更年期の女性に起こるのはどれか。
1: 骨量の低下
2: 内臓脂肪の減少
3: 脳血流量の増加
4: HDLコレステロールの上昇
順調に分娩が進行している産婦から「腟から水っぽいものが流れ、下着が濡れた」と看護師に訴えがあった。流出したものを確認すると、量は少量で、羊水特有の臭いを認めた。その時の産婦への対応で優先されるのはどれか。
1: 更衣を促す。
2: 体温を測定する。
3: 食事摂取を勧める。
4: 胎児心拍数を確認する。
Aさん(30歳、初産婦)は、正常分娩で児を出産した。第2度会陰裂傷を認め、会陰縫合術を受けた。分娩時間後に、分娩室から褥室へ帰室した。産褥1日のAさんのバイタルサインは、体温36.8 ℃、脈拍72/分、血圧118/70mmHgであった。子宮底は臍下1横指で、子宮は硬く触れ、血性悪露中等量、後陣痛がみられる。会陰縫合部の痛みはあるが発赤はない。乳房緊満(-)、乳管開口数は左右とも4、5本。「昨夜は興奮してなかなか眠れなかった」と言う。
この時のAさんの状態のアセスメントで適切なのはどれか。
1: 子宮収縮は良好である。
2: 縫合部に感染徴候がみられる。
3: 分娩の受け止めに問題がある。
4: 産褥日数に比べて進行性変化が遅い
産褥2日。Aさんから会陰縫合部の疼痛の増強はないが、離開の不安から排便ができないと訴えがあった。看護師は縫合部の異常がないことを確認した。Aさんは妊娠中の便秘はなかった。看護師の対応で優先度が高いのはどれか。
1: 産褥体操をAさんに勧める。
2: 水分を多く摂るようAさんに勧める。
3: 医師に緩下薬の処方について相談する。
4: 縫合部の離開の心配はないことをAさんに説明する。
産褥4日。母子ともに出産後の経過は順調である。看護師が、Aさんへ退院に向けて育児に関する話をしていたところ「赤ちゃんの顔や胸が赤くなっているのが気になっています」と相談してきた。看護師が新生児の皮膚を観察したところ、児の顔面と胸部に中毒性紅斑が数個散在していた。この時のAさんへの看護師の対応で適切なのはどれか。
1: 紅斑を乾燥させるよう説明する。
2: 紅斑をガーゼでよく洗うよう説明する。
3: 自然に消失するため心配はないと説明する。
4: 抗菌薬の軟膏の処方について医師に相談すると伝える。
配偶子の形成で正しいのはどれか。
1: 卵子の形成では減数分裂が起こる。
2: 精子の形成では極体の放出が起こる。
3: 成熟卵子はXまたはY染色体をもつ。
4: 精子は23本の常染色体と1本の性染色体をもつ。
女子の思春期の特徴で正しいのはどれか。
1: 9歳で初経が発来する。
2: 月経開始後に身長の発育が加速する。
3: 陰毛が発生した後に乳房の発育が始まる。
4: 性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)によって月経が開始する。
妊娠37週の妊婦の胎児心拍数陣痛図の所見で正常なのはどれか。
1: 胎児心拍数基線が110~160bpmである。
2: 胎児心拍数基線細変動を認めない。
3: 一過性頻脈を認めない。
4: 一過性徐脈を認める。
子宮復古状態を観察する手順で正しいのはどれか。
1: 観察は排尿前に行う。
2: 褥婦にはFowler(ファウラー)位をとってもらう。
3: 褥婦の膝を伸展させて子宮底の高さを測定する。
4: 子宮底長は恥骨結合下縁から測定する。
正常に経過している妊娠36週の妊婦が、次に妊婦健康診査を受診する時期として推奨されるのはどれか。
1: 4週後
2: 3週後
3: 2週後
4: 1週後
Aさん(28歳、初妊婦)は、夫(30歳、会社員)と2人暮らし。妊娠37週0日で妊婦健康診査のため来院した。身長160cm、体重62kg(非妊時体重54kg)。血圧122/74mmHg。Hb12.1g/dL、Ht36%。尿蛋白(-)、尿糖(-)。下肢に軽度の浮腫を認める。子宮底長32cm、推定胎児体重2,810g。Aさんは「1時間に、1時間に2、3回お腹が張ることがありますが、休んでいるとおさまります」と言う。
このときのAさんの状態で正しいのはどれか。
1: 陣痛発来
2: 正常な妊娠経過
3: 胎児発育不全<FGR>(fetal growth restriction)
4: 妊娠高血圧症候群<HDP>(hypertensive disorders of pregnancy)
妊婦健康診査後、Aさんは「数日前から頻回に尿意を感じるようになり、夜間もトイレへ行くために目が覚め、よく眠れない」と看護師に訴えてきた。Aさんに排尿時痛および残尿感はない。Aさんへの看護師の対応で適切なのはどれか。
1: 水分摂取を促す。
2: 骨盤底筋群の運動を促す。
3: 分娩後には改善する可能性が高いと説明する。
4: 睡眠薬の処方について医師に相談すると伝える。
Aさんは「初めての育児なので不安です。実家の母が手伝いに来てくれる予定ですが、夫は忙しくていつも22時ころにならないと帰ってきません」と言う。Aさんへの看護師の対応で最も適切なのはどれか。
1: 「新生児訪問指導の時に相談してください」
2: 「夫に早く帰ってきてもらうよう相談してください」
3: 「実母以外にも手伝ってくれる人をみつけましょう」
4: 「育児について不安に思っている内容を一緒に確認しましょう」
在胎39週4日で、正常分娩で出生した児。出生体重3,000g、身長48.0cm。出生直後、児に付着していた羊水をふき取り、インファントラジアントウォーマーの下で観察を行った。体温37.5 ℃、呼吸数56/分、心拍数150/分、呼吸音は異常なし。看護師は観察を終え、温めておいたベビー服を着衣させ、同様に温めておいた寝具を用いて準備をしたコットに児を寝かせた。コットは壁際や窓辺を避け、空調の排気口からの風が当たらない場所に配置した。
看護師が児の体温保持のために行ったことと、それにより予防される熱の喪失経路との組合せで正しいのはどれか。
1: 羊水をふき取ったこと―蒸散
2: 観察をインファントラジアントウォーマーの下で行ったこと―対流
3: 温めたベビー服と寝具を用いたこと―輻射
4: 風が当たらない場所にコットを配置したこと―伝導
生後1日。児の状態は、体温37.0℃、呼吸数48/分、心拍数120/分、呼吸音は異常なし。体重2,850g。出生後から現在までの状態は安定していた。母親も分娩時の疲労から回復し、産後の状態も安定しているため、 母児同室を開始することとなった。この施設では、自律授乳を行っている。母親へのオリエンテーションの内容で適切なのはどれか。
1: 「新生児室へ行く時は、赤ちゃんをコットに寝かせて移動してください」
2: 「沐浴の時は、赤ちゃんのネームバンドを外しましょう」
3: 「赤ちゃんの体温1時間おきに測ってください」
4: 「授乳は3時間ごとにしてください」
生後3日。看護師が朝の観察を行った時の児の状態は、体温37.0℃、呼吸数40/分、心拍数130/分。体重2,680g。顔面と胸部の皮膚に黄染が認められる。その他の部位は淡紅色である。手関節と足関節の皮膚に落屑がある。尿は6回/日、便は2回/日で移行便である。児の状態で生理的特徴から逸脱しているのはどれか。
1: 体温
2: 呼吸数
3: 皮膚色
4: 体重減少率
5: 皮膚の落屑
Aさん男性、(26歳、会社員)は、高校時代に自閉症スペクトラム障害(autism spectrum disorder)の診断を受け、外来通院をしながら仕事を続けていた。これまでの職場ではストレスが少なく、規則正しい生活ができていた。しかし、1か月前に新しい職場に異動になってから生活が不規則となり、数日前より無断欠勤が続いている。同居している家族に対して Aさんは「家にいると仕事のことばかり考えてしまい眠れない。食欲もないし、環境を変えてゆっくり休みたい」と話したため、Aさんは家族とともに精神科外来を受診し、休養目的で任意入院することになった。
入院中のAさんは、面会や検査等の予定が急に変更になると混乱し、看護師に対して予定を繰り返し確認することがあった。このときのAさんへの看護師の対応で適切なのはどれか。
1: 文字や図を用いて説明する。
2: 確認を繰り返す理由を尋ねる。
3: 複数の情報を同時に提供する。
4: 状況を考えて行動するよう説明する。
人間の性の意義と特質の組合せで適切なのはどれか。
1: 快楽性としての性 ー 種の保存
2: 生殖性としての性 ー 心理・社会的属性
3: 性役割としての性 ー 性的指向
4: 連帯性としての性 ー 人間関係の形成