第104回午前第61問の類似問題

Aちゃん(生後3か月)は、体重 2,850gで出生した。Aちゃんは、出生直後から心雑音を認め、中等度の心室中隔欠損症(ventricular septal defect)と診断された。強心薬と利尿薬との内服で経過観察していた。昨日から喘鳴と哺乳力低下とがみられるようになり、心不全の治療のため入院となった。入院時、Aちゃんは体重 5,050g、体温 37.6 ℃、呼吸数52 /分、発汗が著明である。チアノーゼはみられない。ミルクは約 100 ml/回を1日6、7回哺乳している。

第101回午前:第109問

Aちゃんの血行動態で正しいのはどれか。

1: 肺血流量の増加

2: 右心室から左心室への短絡

3: 大動脈から肺動脈への短絡

4: 大静脈から還流する血液量の増加

第102回午前:第84問

所見と病態の組合せで正しいのはどれか。

1: Raynaud〈レイノー〉現象 ─ 四肢末端の虚血

2: 頸静脈の怒張 ─ 左心系の循環障害

3: 全身性浮腫 ─ リンパ管の還流障害

4: チアノーゼ ─ 還元ヘモグロビンの減少

5: 上室性期外収縮 ─ 心室から発生する異所性興奮

第105回午後:第88問

加齢に伴う心血管系の変化で正しいのはどれか。2つ選べ。

1: 心拍数の増加

2: 左室壁の肥厚

3: 収縮期血圧の上昇

4: 圧受容機能の亢進

5: 刺激伝導系の細胞数の増加

第103回午前:第32問

間欠性跛行が出現するのはどれか。

1: 動脈塞栓症 (arterial embolism)

2: 血栓性静脈炎 (thrombophlebitis)

3: 深部静脈血栓症 (deep vein thrombosis)

4: 閉塞性動脈硬化症 (arteriosclerosis obliterans)

第101回午後:第80問

血栓が存在することによって脳塞栓症(cerebral embolism)を引き起こす可能性があるのはどれか。

1: 右心室

2: 左心房

3: 腎動脈

4: 上大静脈

5: 大腿静脈

第105回午後:第13問

咳嗽が起こりやすいのはどれか。

1: 右心不全(right heart failure)

2: 左心不全(left heart failure)

3: 心筋梗塞(myocardial infarction)

4: 肺梗塞(pulmonary infarction)

第102回午後:第76問

脳塞栓症(cerebral embolism)を生じやすい不整脈(arrhythmia)はどれか。

1: 心房細動(atrial fibrillation)

2: WPW症候群(WPW syndrome)

3: 心房性期外収縮(atrial premature contraction)

4: 心室性期外収縮(ventricular premature contraction)

5: 完全房室ブロック(complete atrioventricular block)

第109回午前:第12問

脳塞栓症(cerebral embolism)を生じやすい不整脈(arrhythmia)はどれか。

1: 心室頻拍(ventricular tachycardia)

2: 心房細動(atrial fibrillation)

3: 心房性期外収縮(atrial premature contraction)

4: 完全房室ブロック(complete atrioventricular block)

第101回午前:第52問

肺気腫(pulmonary emphysema)の患者が、歩行時の息切れが強くなってきたため受診した。呼吸数は34/分で、口唇のチアノーゼがみられた。 この患者について正しいのはどれか。

1: 1回換気量が増加している。

2: 病状が進行すると PaCO2が上昇する。

3: 呼気よりも吸気を促すと効果的である。

4: 経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉は上昇している。

第110回午前:第76問

後天性の大動脈弁狭窄症aortic stenosisについて正しいのはどれか。

1: 二尖弁が多い。

2: 弁尖の石灰化による。

3: 左室壁は徐々に薄くなる。

4: 拡張期に心雑音を聴取する。

5: 心筋の酸素需要は減少する。

A さん(54 歳、男性)は、10 年前に心筋梗塞 (myocardial infarction) を発症し、 2 年前に慢性心不全 (chronic heart failure) と診断され外来受診を続けてきた。 1 週前からトイレ歩行時に息苦しさがあり、 4 日前から夜に咳と痰とがみられ眠れなくなっていた。本日、A さんは定期受診のため来院し、心不全 (heart failure) の増悪と診断され入院した。入院時、体温 36.3 ℃、呼吸数 24/分、脈拍 96/分、整で、血圧 124/72 mmHg であった。心エコー検査で左室の駆出率 28 %であった。体重は 1 週間で 4 kg 増加し下肢の浮腫がみられる。

第104回午前:第91問

このときの A さんのアセスメントで適切なのはどれか。

1: ショック状態の可能性が高い。

2: 左心不全 (left heart failure) の症状はみられない。

3: NYHA 心機能分類のⅠ度に該当する。

4: 浮腫は右心不全 (right heart failure) の症状によると考えられる。

第107回午前:第42問

生活習慣が発症に関連している疾患はどれか。

1: 肺気腫(pulmonary emphysema)

2: 1型糖尿病(type1 diabetes mellitus)

3: 肥大型心筋症(hypertrophic cardiomyopathy)

4: 重症筋無力症(myasthenia gravis)

Aさん(60歳、男性)は、自宅近くを散歩中に突然の胸痛が出現し、救急車を要請した。救急隊到着時のバイタルサインは、呼吸数28/分、脈拍100/分、血圧80/40mmHgであった。冷汗が著明で、前胸部から左肩にかけての激痛を訴えていた。問診で狭心症(angina pectoris)の既往歴があることが分かった。入院時の検査で急性心筋梗塞(acute myocardial infarction)と診断された。

第106回午後:第118問

緊急心臓カテーテル検査で左冠動脈起始部に90%の閉塞を認め、緊急冠動脈バイパス術が行われた。術後5日、集中治療室から一般病棟に転棟した。Aさんは「手術も無事終わって命が助かった。リハビリテーションが大切と聞いたので、頑張って廊下を歩きますよ」と看護師に話した。術後のADL拡大は順調に進み、Aさんは病棟内での200mの歩行が許可されている。胸部症状の出現や心電図の変化は認めない。 Aさんへの心臓リハビリテーションについて適切なのはどれか。

1: 息苦しさが出現したら中止する。

2: 気分の良いときに階段昇降を勧める。

3: 衣服の着脱は家族に介助してもらう。

4: レジスタンストレーニングを中心に行う。

第105回午前:第45問

冠動脈バイパス術<CABG>後5時間が経過したとき、心囊ドレーンからの排液が減少し、血圧低下と脈圧の狭小化とがあり、「息苦しい」と患者が訴えた。 最も考えられるのはどれか。

1: 肺梗塞(pulmonary infarction)

2: 不整脈(arrhythmia)

3: 心筋虚血

4: 心タンポナーデ

Aさん(50歳、男性、会社員)は半年ほど前から労作時に胸痛と呼吸困難感があり、狭心症angina pectorisと診断され内服治療を受けている。本日明け方から胸部に圧迫感があった。出勤途中に強い胸痛を自覚し、自ら救急車を要請した。救急外来到着時のバイタルサインは、体温35.8℃、呼吸数30/分、脈拍112/分、血圧96/52mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉93%(酸素2L/分)。意識は清明。12誘導心電図はV1~V4でST上昇、Ⅱ、Ⅲ、aVF でST低下がみられた。

第111回午後:第92問

心臓カテーテル検査の結果、Aさんは急性心筋梗塞acute myocardial infarctionと診断された。心係数2.4L/分/m2、肺動脈楔入圧20mmHgでForrester〈フォレスター〉分類Ⅱ群であった。 身体所見:両側下肺野で呼吸音が減弱しており、軽度の粗い断続性副雑音が聴取される。 心エコー検査:左室駆出率〈LVEF〉58% 胸部エックス線検査:心胸郭比〈CTR〉48%  このときのAさんのアセスメントで適切なのはどれか。

1: 心拡大が認められる。

2: 肺うっ血が起きている。

3: 末梢循環不全が起きている。

4: 左心室の収縮力が低下している。

第111回午後:第18問

左心不全left heart failureでみられる症状はどれか。

1: 肝腫大

2: 下腿浮腫

3: 起坐呼吸

4: 頸静脈怒張

第103回午後:第33問

急性左心不全 (acute left heart failure) の症状はどれか。

1: 肝腫大

2: 呼吸困難

3: 下腿浮腫

4: 頸静脈怒張

第106回午後:第28問

慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease)について正しいのはどれか。

1: 残気量は減少する。

2: %肺活量の低下が著明である。

3: 肺コンプライアンスは上昇する。

4: 可逆性の気流閉塞が特徴である。

第107回午後:第28問

呼吸不全(respiratory failure)について正しいのはどれか。

1: 喘息(asthma)の重積発作によって慢性呼吸不全(chronic respiratory failure)になる。

2: 動脈血酸素分圧〈PaO2〉で2つの型に分類される。

3: 動脈血二酸化炭素分圧〈PaO2〉が60mmHg以下をいう。

4: Hugh-Jones〈ヒュー・ジョーンズ〉分類は呼吸困難の程度を表す。

第102回午前:第83問

収縮期血圧の上昇をきたす要因はどれか。

1: 副交感神経の興奮

2: 循環血液量の減少

3: 末血管抵抗の増大

4: 血液の粘稠度の低下

5: 動脈血酸素分圧〈PaO2〉の上昇