疾病や障害に対する二次予防はどれか。
1: 早期治療
2: 予防接種
3: 生活習慣の改善
4: リハビリテーション
日本における平成28年(2016年)の部位別にみた悪性新生物の死亡数で、男性で最も多い部位はどれか。
1: 胃
2: 肝及び肝内胆管
3: 気管、気管支及び肺
4: 結腸と直腸S状結腸移行部及び直腸
セリエ, H.(Selye, H.)が提唱した理論はどれか。
1: 危機モデル
2: ケアリング
3: セルフケア
4: ストレス反応
呼びかけに反応のない患者に対し、医療従事者が行う一次救命処置(BLS)で最も優先するのはどれか。
1: 気道確保
2: 胸骨圧迫
3: 人工呼吸
4: 除細動
業務に従事する看護師は、( )年ごとに保健師助産師看護師法に定める届出をしなければならない。 ( )に入る数字はどれか。
胎児循環で酸素を最も多く含む血液が流れているのはどれか。
1: 肺動脈
2: 肺静脈
3: 臍動脈
4: 臍静脈
母乳中に含まれている免疫グロブリンで最も多いのはどれか。
1: IgA
2: IgE
3: IgG
4: IgM
平成28年(2016年)の国民健康・栄養調査の結果で、該当年代の男性における肥満者(BMI ≧ 25.0)の割合が最も高い年代はどれか。
1: 15〜19歳
2: 30〜39歳
3: 50〜59歳
4: 70歳以上
平成18年(2006年)の介護保険法改正で、地域住民の保健医療の向上および福祉の増進を支援することを目的として市町村に設置されたのはどれか。
1: 保健所
2: 市町村保健センター
3: 地域包括支援センター
4: 訪問看護ステーション
チアノーゼで増加しているのはどれか。
1: 血中酸素分圧
2: 還元ヘモグロビン
3: 酸化ヘモグロビン
4: 血中二酸化炭素分圧
感染症の潜伏期間で最も長いのはどれか。
1: インフルエンザ(influenza)
2: 結核 (tuberculosis)
3: ノロウイルス性胃腸炎 (Norovirus gastroenteritis)
4: 流行性耳下腺炎 (mumps)
成人において胃食道逆流を防ぐために食後30分から1時間程度とるとよい体位はどれか。
1: 左側臥位
2: 半側臥位
3: 仰臥位
4: 坐位
動作を安定させるために行うのはどれか。
1: 重心位置を低くする。
2: 足を閉じた姿勢にする。
3: 底が滑らかな素材の靴を履く。
4: 重心線を支持基底面の中心より遠くする。
一般的な病室における冬季の湿度で適切なのはどれか。
1: 約10%
2: 約30%
3: 約50%
4: 約70%
黄色のバイオハザードマークが表示された感染性廃棄物の廃棄容器に入れるのはどれか。
1: 病理廃棄物
2: 使用済み手袋
3: 使用済み注射針
4: 血液が付着したガーゼ
成人の採血検査で最も用いられるのはどれか。
1: 外頸静脈
2: 大腿静脈
3: 大伏在静脈
4: 肘正中皮静脈
感染を伴わない創傷の治癒を促進させる方法で適切なのはどれか。
1: 乾燥
2: 消毒
3: 洗浄
4: ガーゼ保護
臓器の移植に関する法律における脳死の判定基準で正しいのはどれか。
1: 瞳孔径は左右とも3mm以上
2: 脳波上徐波の出現
3: 微弱な自発呼吸
4: 脳幹反射の消失
5: 浅昏睡
副腎皮質ステロイドの作用はどれか。
1: 体重の減少
2: 血糖の低下
3: 血圧の低下
4: 免疫の促進
5: 炎症の抑制
三叉神経を求心路として起こるのはどれか。
1: 瞬目反射
2: 対光反射
3: 追跡運動
4: 輻輳反射
人工弁置換術の術後合併症で早期離床による予防効果が高いのはどれか。
1: 反回神経麻痺
2: 術後出血
3: 縦隔炎( mediastinitis)
4: 肺炎 (pneumonia)
成人の鼠径ヘルニア( inguinal hernia)で正しいのはどれか。
1: 内鼠径ヘルニア( internal inguinal hernia)と外鼠径ヘルニア (external inguinal hernia)に分けられる。
2: 患者の男女比は約1:3である。
3: やせている人に多い。
4: 保存的治療を行う。
Aさん(45歳、男性)は、10年ぶりに会った友人から顔貌の変化を指摘された。 顔貌変化を図に示す。 Aさんの顔貌変化を引き起こしたホルモンはどれか。
1: 成長ホルモン
2: 副甲状腺ホルモン
3: 副腎皮質ホルモン
4: 甲状腺刺激ホルモン
手の写真を別に示す。 写真の斜線部分で、正中神経の圧迫によって知覚異常を生じる部位を示しているのはどれか。
1: A
2: B
3: C
4: D
疫学的因果関係があると判断できるのはどれか。
1: 要因と疾病の関係が生物学的研究で得られた事実と異なる。
2: 特定の要因と疾病の関係に特異的な関連が存在する。
3: 要因と疾病の関係でオッズ比が1である。
4: 要因と疾病の関係が散発的である。
トータル・ヘルスプロモーション・プラン(THP)で実施されるのはどれか。
1: がん検診
2: 健康測定
3: 一般健康診断
4: 特定健康診査
健康寿命の説明で適切なのはどれか。
1: 生活習慣病の予防は健康寿命を伸ばす。
2: 2013年の健康寿命は2011年よりも短い。
3: 2013年の健康寿命は女性より男性のほうが長い。
4: 平均寿命と健康寿命の差は健康上の問題なく日常生活ができる期間である。
静脈血採血時に使用する器具の取り扱いで適切なのはどれか。
1: 真空採血管で採血する場合は素手で行う。
2: 抜針した採血針はキャップをして破棄する。
3: 針専用の廃棄容器は実施者の手の届く範囲に置く。
4: 針専用の廃棄容器は廃棄物が投入口まで達したら交換する。
便秘を訴えている患者の打診のアセスメント項目で適切なのはどれか。
1: 固い腫瘤
2: 筋性防御
3: 叩打痛
4: 鼓腸
夜間の睡眠を促す方法で適切なのはどれか。
1: 朝、起床後に日光を浴びる。
2: 2時間以上昼寝をする。
3: 夕食後、カフェインが含まれる飲み物を摂取する。
4: 就寝前に過ごす部屋の照明は1,000ルクスとする。
歯ブラシを用いたブラッシングで歯周ポケットの清掃に適しているのはどれか。
1: バス法
2: スクラブ法
3: ローリング法
4: フォーンズ法
右中葉領域で粗い断続性副雑音(水泡音)が聴取された場合の体位ドレナージの体位を図に示す。 適切なのはどれか。
20℃から24℃で保存するのはどれか。
1: 全血製剤
2: 血漿製剤
3: 赤血球液
4: 血小板製剤
穿刺と穿刺部位の組合せで適切なのはどれか。
1: 胸腔穿刺 ー 胸骨体第2肋間
2: 腹腔穿刺 ー 剣状突起と臍窩を結ぶ直線の中間点
3: 腰椎穿刺 ー 第1・2腰椎間
4: 骨髄穿刺 ー 後腸骨稜
作業と健康障害の組合せで正しいのはどれか。
1: VDT作業 ー 栄養機能障害
2: 有機溶剤を扱う作業 ー 呼吸機能障害
3: 電離放射線を扱う作業 ー 造血機能障害
4: 石綿(アスベスト)を扱う作業 ー 排尿機能障害
救急外来を受診した成人患者で、治療の緊急度が最も高いのはどれか。
1: 2時間ほど前から右上下肢に力が入らず、ろれつが回らない。
2: 3日前にペットの葬儀が終わり、食欲がなく、夜眠れない。
3: プールでの日焼けによって背部全体が発赤している。
4: 市販の風邪薬を通常の2倍量服用した。
がん診療連携拠点病院に設置されている「がん相談支援センター」の業務はどれか。
1: 就労の斡旋
2: がん検診の実施
3: がんについての情報提供
4: セカンドオピニオン外来の開設
胸腔ドレーン挿入中の患者の看護で適切なのはどれか。
1: ミルキングは禁忌である。
2: 持続的に陽圧となっているか観察する。
3: ドレーンチューブに触れた後は手指衛生を行う。
4: ドレーンバッグは挿入部より高い位置に設置する。
慢性心不全患者(chronic heart failure)の生活指導で、心臓への負担を少なくするのはどれか。
1: 肺炎球菌ワクチン接種の回避
2: 蛋白質を制限した食事
3: 食直後の散歩
4: 排泄後の休息
クローン病(Crohn disease) の患者の食事指導で適切なのはどれか。
1: 「食物繊維を多く含む食事にしましょう」
2: 「蛋白質の多い食事にしましょう」
3: 「脂肪分の多い食事にしましょう」
4: 「炭水化物を控えましょう」
高カリウム血症 (hyperkalemia)の患者でみられるのはどれか。
1: Trousseau(トルソー)徴候
2: 心電図でのT波の増高
3: 腸蠕動音の低下
4: 四肢の麻痺
開頭術を受けた患者の看護で適切なのはどれか。
1: 頭部を水平に保つ。
2: 緩下薬は禁忌である。
3: 髄膜炎症状の観察を行う。
4: 手術後1週間は絶飲食とする。
Aさん(47歳、男性、会社員)は、痛風(gout)の既往があり、ほぼ毎日、飲酒を伴う外食をしている。1週前に尿管結石(ureterolithiasis)よる疝痛発作があり、体外衝撃波結石破砕術(ESWL)を受けた。その結果、排出された結石は尿酸結石であることがわかった。 Aさんへの結石の再発予防に対する生活指導で適切なのはどれか。
1: 「飲酒量に制限はありません」
2: 「負荷の大きい運動をしましょう」
3: 「1日2L程度の水分摂取をしましょう」
4: 「動物性蛋白質を多く含む食品を摂取しましょう」
高齢者に対する生活史の聴き方で適切なのはどれか。
1: 認知機能の評価尺度を用いる。
2: 事実と異なる聴取内容を訂正する。
3: 話を聴く前に文書による同意を得る。
4: 高齢者が話しやすい時代の思い出から聴く。
平成28年(2016年)の国民生活基礎調査における高齢者世帯の所得構造を図に示す。 Aはどれか。
1: 稼働所得
2: 財産所得
3: 公的年金・恩給
4: 年金以外の社会保障給付金
Aさん(80歳、男性)は、空腹時の胃の痛みが2週間続くため受診し、1週後に胃内視鏡検査を受けることになった。 検査を受けるAさんへの看護で適切なのはどれか。
1: 検査前日の夜に下剤を服用することを伝える。
2: 検査前に 前立腺肥大症( prostatic hyperplasia)の既往の有無を確認する。
3: 検査中は仰臥位の姿勢を保持する。
4: 検査後はすぐに食事ができることを説明する。
軽度の老人性難聴(presbyacusis)の特徴はどれか。
1: ゆっくり話すと聞き取りにくい。
2: 母音よりも子音が聞き分けにくい。
3: 高音よりも低音が聞き取りにくい。
4: イントネーションが理解しにくい。
Aさん(90歳、男性)は、脳梗塞(cerebral infarction)による軽度の左半身麻痺がある。要介護2。最近、娘(65歳)とその家族と同居を始めた。Aさんの受診に付き添ってきた娘が看護師に「同居を始めてから疲れます」と話した。 この時の娘に対する看護師の対応で最も適切なのはどれか。
1: 心療内科の受診を勧める。
2: 娘の幼少期の親子関係を聞く。
3: Aさんの介護老人保健施設への入所を勧める。
4: 同居後に家族の生活がどのように変化したかを聞く。
Aさん(75歳、女性)は、腰部脊柱管狭窄症(lumbar spinal canal stenosis)と診断されており、要介護1、障害高齢者の日常生活自立度判定基準A-1である。 Aさんが介護保険による貸与を受けられる福祉用具はどれか。
1: 車椅子
2: 歩行器
3: 電動ベッド
4: 入浴用椅子
乳幼児健康診査を規定しているのはどれか。
1: 母子保健法
2: 児童福祉法
3: 次世代育成支援対策推進法
4: 児童虐待の防止等に関する法律
小児の呼吸法が、腹式呼吸から成人と同じ胸式呼吸に変化する時期はどれか。
1: 生後6か月
2: 3歳
3: 7歳
4: 12歳
新生児の養育者に対する看護師の指導で正しいのはどれか。
1: 「脂漏性湿疹は石けんで洗いましょう」
2: 「臍帯はおむつで覆いましょう」
3: 「うつぶせ寝にしましょう」
4: 「日光浴をしましょう」
先天異常で正しいのはどれか。
1: 軟骨無形成症(achondroplasia)は低身長になる。
2: ターナー症候群(Turner syndrome ) は高身長になる。
3: クラインフェルター症候群(Klinefelter syndrome )は低身長になる。
4: ピエール・ロバン症候群(Pierre Robin syndrome )は巨舌症(macroglossia )が ある。
平成16年(2004 年)に性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律が施行され、戸籍上の性別を変更することが可能になった。 その変更の条件で正しいのはどれか。
1: 15歳以上であること
2: うつ症状を呈していること
3: 現に未成年の子がいないこと
4: 両親の同意が得られていること
日本における母の年齢階級別出生率の推移を図に示す。 図の矢印で示してある年齢階級はどれか。
1: 20〜24歳
2: 25〜29歳
3: 30〜34歳
4: 35〜39歳
女性を中心としたケア(Women centered care)の概念で適切なのはどれか。
1: 父権主義を否定している。
2: 周産期にある女性を対象とする。
3: 全人的な女性という視点を重視する。
4: 女性特有の疾患に関する看護を行う。
入院患者のせん妄(delirium)に対する予防的介入で適切なのはどれか。
1: 可能な限り離床を促す。
2: 昼間は部屋を薄暗くする。
3: 家族や知人の面会は必要最低限にする。
4: 夕方に短時間の睡眠をとることを勧める。
注意欠如・多動性障害(ADHD)( attention deficit hyperactivity disorder )の症状はどれか。
1: 音声チックが出現する。
2: 計算を習得することが困難である。
3: 課題や活動に必要なものをしばしば失くしてしまう。
4: 読んでいるものの意味を理解することが困難である。
精神医療審査会で審査を行うのはどれか。
1: 精神保健指定医の認定
2: 入院患者からの退院請求
3: 退院後生活環境相談員の選任
4: 心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律による処遇の要否
精神保健及び精神障害者福祉に関する法律で、平成25年(2013年)に改正された内容はどれか。
1: 保護者制度の廃止
2: 自立支援医療の新設
3: 精神保健指定医制度の導入
4: 精神分裂病 (schizophrenia )から統合失調症(schizophrenia) への呼称変更
平成28年(2016年)の国民生活基礎調査において、要介護者等のいる世帯に同居している主な介護者全数の特徴で正しいのはどれか。
1: 性別は女性が多い。
2: 続柄は子が最も多い。
3: 年齢は70〜79歳が最も多い。
4: 介護時間は「ほとんど終日」が最も多い。
Aさん(74歳、女性)は、1人暮らし。要介護1、認知症高齢者の日常生活自立度判定基準Ⅱa。頻尿のため、自室からトイレへの移動中に廊下で失禁することが頻繁にある。1日3食の高齢者向け配食サービスを利用している。 現時点でのA さんの日常生活で最も起こりやすいのはどれか。
1: 窒息
2: 転倒
3: 熱傷
4: 徘徊
Aさん(77歳、男性)は、脳梗塞(cerebral infarction)による左片麻痺があり、右膝の痛みにより立位が困難である。端坐位で殿部をわずかに持ち上げることはできる。妻(77歳)は小柄で、体格差のある夫の移乗の介助に負担を感じている。 Aさんのベッドから車椅子への移乗の際、妻の介護負担を軽減する福祉用具で適切なのはどれか。
1: 歩行器
2: ベッド柵
3: 電動介助リフト
4: トランスファーボード
Aさん(82歳、男性)は、妻(75歳)と2人暮らし。障害高齢者の日常生活自立度判定基準B-1。日中は車椅子に座っていることが多い。Aさんの仙骨部に発赤があるのを発見したため、訪問看護師は妻にAさんへの介護方法を指導することにした。 妻に指導する内容で正しいのはどれか。
1: 「仙骨部をマッサージしましょう」
2: 「夜間は時間毎に体位変換をしましょう」
3: 「時々お尻を浮かすよう声をかけましょう」
4: 「車椅子に座らせるときは円座を使いましょう」
地域包括ケアシステムにおける支援のあり方で、「互助」を示すのはどれか。
1: 高齢者が生活保護を受けること
2: 住民が定期的に体重測定すること
3: 要介護者が介護保険サービスを利用すること
4: 住民ボランティアが要支援者の家のごみを出すこと
医療提供の理念、病院・診療所等の医療を提供する場所、その管理のあり方を定めたのはどれか。
1: 医療法
2: 医師法
3: 健康保険法
4: 保健師助産師看護師法
看護師Aが患者Bの点滴ボトルに薬剤を注入しているとき、新人看護師から患者Cについて相談を受けた。看護師Aが作業を中断し新人看護師に対応した後、患者Bの点滴ボトルに患者Cの名前を記入するというヒヤリハットが発生した。 この病棟の看護師長が行う再発防止策で適切なのはどれか。
1: 看護師Aに対策を考えさせる。
2: 看護師Aを注射の業務から外す。
3: 作業中断の対策を病棟チームで検討する。
4: 再発防止カンファレンスを1か月後に計画する。
日本における政府開発援助(ODA)の実施機関として正しいのはどれか。
1: 国際協力機構(JICA)
2: 世界保健機関(WHO)
3: 国連児童基金(UNICEF)
4: 国連世界食糧計画(WFP)
災害に関する記述で正しいのはどれか。
1: 災害時の要配慮者には高齢者が含まれる。
2: 人為的災害の被災範囲は局地災害にとどまる。
3: 複合災害は同じ地域で複数回災害が発生することである。
4: 発災直後に被災者診療を行う場では医療の供給が需要を上回る。
血漿の電解質組成を陽イオンと陰イオンに分けたグラフを示す。 矢印で示すのはどれか。
1: ナトリウムイオン
2: カリウムイオン
3: リン酸イオン
4: 塩化物イオン
5: 重炭酸イオン
血液中のカルシウムイオン濃度が低下した際に、ホルモン分泌量が増加するのはどれか。
1: 膵島
2: 甲状腺
3: 下垂体
4: 副腎皮質
5: 副甲状腺
ネグレクトを受けている児の一時保護を決定するのはどれか。
1: 家庭裁判所長
2: 児童相談所長
3: 保健所長
4: 警察署長
5: 市町村長
新生児の殿部の写真を別に示す。 考えられるのはどれか。
1: ポートワイン母斑(portwine stain)
2: サーモンパッチ(salmon patch)
3: ウンナ母斑(Unna nevus)
4: 太田母斑(nevus of Ota)
5: 蒙古斑(mongolian spot)
排便反射の反射弓を構成するのはどれか。2つ選べ。
1: 下腸間膜神経節
2: 腹腔神経節
3: 骨盤神経
4: 腰髄
5: 仙髄
アセチルコリンで収縮するのはどれか。2つ選べ。
1: 心筋
2: 排尿筋
3: 腓腹筋
4: 立毛筋
5: 瞳孔散大筋
内臓の痛みを引き起こすのはどれか。2つ選べ。
1: 虚血
2: 氷水の摂取
3: 48℃の白湯の摂取
4: 平滑筋の過度の収縮
5: 内視鏡によるポリープの切除
心電図検査における肢誘導はどれか。2つ選べ。
1: Ⅰ
2: V1
3: V2
4: V3R
5: aVR
日本の公的医療保険制度に含まれるのはどれか。2つ選べ。
1: 年金保険
2: 雇用保険
3: 船員保険
4: 組合管掌健康保険
5: 労働者災害補償保険
糖尿病末梢神経障害による感覚障害のある患者へのフットケア指導で適切なのはどれか。2つ選べ。
1: 両足部を観察する。
2: 熱めの湯をかけて洗う。
3: 靴ずれしない靴を選ぶ。
4: なるべく素足で過ごす。
5: 爪は足趾の先端よりも短く切る。
出生直後の正常新生児に当てはまる特徴はどれか。2つ選べ。
1: 生理的に多血である。
2: 腸内細菌叢が定着している。
3: 噴門部の括約筋は発達している。
4: Babinski(バビンスキー)反射がみられる。
5: 胎盤を通じて母体からIgMが移行している。
身長170cm、体重70kg の成人の体格指数(BMI)を求めよ。 ただし、小数点以下の数値が得られた場合には、小数点以下第1位を四捨五入すること。
Aさん(20歳、男性、大学生)は、炎天下で長時間サッカーをしていたところ転倒し、左膝と左側腹部を強打した。「左膝がカクッと折れて力が入らない。左腹部が痛い」ことを主訴に救急外来を受診した。 受診時のバイタルサインは、体温37.0℃、呼吸数14/分、脈拍98/分、血圧102/58mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)98%。血液検査の結果、赤血球550万/μL、Hb 16.0g/dL、Ht 55%、白血球8,900/μL、CRP 0.3mg/dLであった。尿検査は尿潜血(ー)、尿比重1.025、濃縮尿であった。胸部・腹部・下肢のエックス線写真に異常なし。胸腹部CTでは脾臓損傷を否定できなかった。このため、左半月板損傷と外傷性脾臓損傷を疑い入院となった。
Aさんの状態をアセスメントするために、救急外来受診時に優先して観察すべき項目はどれか。
1: 尿の性状
2: 腸蠕動音
3: 脈拍数
4: 体温
入院後3日、腹部CTの再検査で脾臓損傷は否定された。また、左膝のMRI検査では、左半月板損傷と確定診断され、自宅療養することとなった。退院準備中のAさんから「ベッドから立ち上がろうとしたら、左膝が曲がったままで伸びない。痛みはそれほどでもないです」と訴えがあった。 この時、医師への連絡と同時に看護師が実施することで適切なのはどれか。
1: 作業療法士へ相談する。
2: 下肢の関節可動域を確認する。
3: 処方された鎮痛薬を服用させる。
4: 下肢の徒手筋力テストを実施する。
医師による診察の結果、退院は中止になり、入院後5日に膝関節鏡を用いた手術を受けた。手術後1週の診察で退院が決まり、医師から「取り外し可能なギプスを装着し、次の受診まで松葉杖を使い左足には負荷をかけないで生活をしてください」と説明された。 看護師がAさんに行う退院指導で、正しいのはどれか。
1: 「負荷をかけない」とは痛くない程度に体重をかけることである。
2: 患側膝関節の屈曲伸展を繰り返す運動をしてよい。
3: 患側下肢の等尺性運動を実施する。
4: 松葉杖は腋窩に密着させる。
Aさん(37歳、女性、会社員)は、夫(38歳)と2人暮らし。身長155cm、体重57kg。Aさんは、入浴中に右胸のしこりに気づき、病院を受診した。乳房超音波検査で右乳房外側下部に、直径約3cmの腫瘤が認められた。医師から乳癌(breast cancer)の可能性が高いと説明され、検査を受けたところ、右乳癌(breast cancer)と診断された。
確定診断のため、Aさんに行われた検査はどれか。
1: MRI
2: 針生検
3: PET-CT
4: マンモグラフィ
Aさんは、乳房温存療法を希望したが、腫瘤が大きいため手術前に化学療法を受けることになった。術前化学療法としてEC療法(エピルビシン、シクロホスファミド)を3週ごとに、4サイクル受ける予定である。 Aさんに起こりやすい障害はどれか。
1: 嗅覚障害
2: リンパ浮腫
3: 卵巣機能不全
4: 末梢神経障害
Aさんは、職場の上司と相談し、仕事を継続しながら化学療法を受けることになった。2サイクル目の治療のため、化学療法センターに来院した。Aさんは「1回目の治療のあと、数日間身体がだるくて食欲もなく、体重が1キロ減りました。仕事も休みました」と看護師に話した。 身体所見:体温36.8℃、呼吸数16/分、脈拍70/分、血圧120/74mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)98%。 検査所見:赤血球400万/μL、Hb 12.5g/dL、Ht 37%、白血球2,300/μL(好中球55%、単球5%、好酸球4%、好塩基球1%、リンパ球35%)、血小板18万/μL、総蛋白7.0g/dL、アルブミン4.5 g/dL、尿素窒素13mg/dL、クレアチニン0.6mg/dL、CRP 0.3mg/dL。 2サイクル目の化学療法を受けたAさんに行ってもらうセルフモニタリングで最も重要なのはどれか。
1: 脈拍数
2: 体温
3: 血圧
4: 体重
Aさん(68歳、女性)は、1人暮らし。隣の市に娘がいる。日常生活は自立している。10年前に糖尿病(diabetes mellitus)と診断され、血糖降下薬を服用している。最近の血液検査でHbA1c が8.5% のため、インスリンの自己注射を導入するかどうかを検討することになった。医師からAさんには自己注射についてまだ説明されていない。
Aさんに自己注射を導入できるかを判断するための情報で最も重要なのはどれか。
1: 細かい文字が読める。
2: 運動療法を行っている。
3: 近所に支援をしてくれる人がいる。
4: 食品交換表の使い方を理解できている。
Aさんは、医師から自己注射について説明された。Aさんは医師に質問はないと答えたが、考え込んでいたため、看護師はAさんに心配なことがあるか質問した。Aさんは「10年間、食事療法をがんばってきたのに、注射になるのですね。今後どうしたら良いかわからなくなりました」と話した。 この時の看護師の言葉かけで適切なのはどれか。
1: 「もう少しがんばれると良かったですね」
2: 「治療食の配食サービスを利用しましょう」
3: 「私たちの指導通りに行えばうまくいきます」
4: 「これまでの食事で工夫したことを一緒に振り返りましょう」
朝食前の自己注射によって、Aさんの血糖値は安定していた。6年後、Aさんはサービス付き高齢者向け住宅に転居した。転居後の外来受診時、Aさんは外来看護師に「施設の食堂で食事をしている。食堂に行く前は化粧で忙しいが、毎日楽しい。間食はしていない」と話す。転居後2か月のHbA1c値が上昇していたため、外来看護師がAさんに質問すると「引っ越してから、注射を忘れることがあった」と話した。Aさんの自己注射の手技に問題はなく、Mini-Mental State Examination(MMSE)は29点だった。Aさんの娘に確認すると、Aさんの自室の冷蔵庫に、未使用のインスリンが余っていることが分かった。 外来の看護師からAさんと娘への助言で最も適切なのはどれか。
1: 訪問看護師に注射を依頼する。
2: 注射をしたらカレンダーに印をつける。
3: 化粧で使う鏡に「朝食前に注射」のメモを貼る。
4: サービス付き高齢者向け住宅の職員にインスリンの残量を数えてもらう。
Aさん(89歳、女性)は、息子夫婦と3人暮らし。障害高齢者の日常生活自立度判定基準A-2。腹部膨満感とふらつきを自覚したため受診したところ、原発不明の癌による多臓器への転移と腹水貯留が認められ、入院した。入院時に、医師からAさんと家族に、回復の見込みが低いことが伝えられた。看護師に、Aさんは「もう十分長生きできましたから、自然に最期を迎えたいです」と話した。 身体所見:身長148cm、体重43kg、腹囲80cm。体温36.8℃、血圧128/80mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)97%。意識レベル清明。 検査所見:Hb 6.9g/dL、総蛋白4.5g/dL、アルブミン2.9g/dL、AST(GOT)45IU/L(U/L)、AST(GOT)60IU/L(U/L)、Na 130mEq/L、K 4.2mEq/L。
Aさんは全身の衰弱がみられるものの、Aさんの希望で病室のトイレには歩いて行くことになった。看護師は、Aさんは転倒するリスクが高いと判断した。 Aさんの転倒要因はどれか。2つ選べ。
1: 貧血(anemia)
2: 腹水貯留
3: 肝機能低下
4: 低酸素血症(hypoxemia)
5: 低カリウム血症(hypokalemia)
Aさんは昼間も寝ていることが多くなった。Aさんは「食事はいらないけど冷たいものはほしい」と言い、看護師が準備した氷を少量食べることがある。維持輸液を行っている。医師から家族にAさんの臨終が近いとの説明があった。家族は看護師に「食事をとらないと体力がなくなってしまう。苦痛なく最期を迎えさせてあげたいけれど、少しでも長く生きていてほしい」と言っている。 家族に対する看護師の説明で最も適切なのはどれか。
1: 「食事を介助してください」
2: 「点滴をしているので大丈夫です」
3: 「食事に栄養補助食品を取り入れます」
4: 「Aさんが食べたい物を持ってきてください」
1週後、Aさんは反応がなくなり、尿量の減少、血圧の低下、下顎呼吸、チアノーゼがみられるようになり、家族が病室に集まった。「最期に何かしてあげたいけれど、何ができるのかわかりません」と看護師に話した。 家族に対する看護師の対応で最も優先順位が高いのはどれか。
1: Aさんに話しかけるように勧める。
2: Aさんの全身清拭を行うように勧める。
3: Aさんの背部にクッションを入れるように勧める。
4: Aさんの好んでいた服に着がえさせるように勧める。
Aちゃん(1歳6か月、男児)は、5日前から発熱し、自宅近くのかかりつけ医に通院していたが解熱せず、昨日から眼球結膜の充血、口唇の発赤と亀裂が出現したため入院した。診察では、体幹の発疹と手足の浮腫もあり、川崎病(Kawasaki disease)および脱水症(dehydration)と診断された。Aちゃんに対し、点滴静脈内注射による脱水症(dehydration)の治療が開始され、左手掌から前腕までシーネで固定された。Aちゃんは機嫌が悪く、両手をバタバタと上下に動かしながら泣いている。左手背の留置針刺入部には、腫脹や発赤はない。
Aちゃんに対する看護師の対応で最も適切なのはどれか。
1: 四肢の抑制を行う。
2: 気をそらすよう工夫する。
3: 点滴静脈内注射のラインを短くする。
4: 点滴静脈内注射の必要性を説明する。
Aちゃんの血液検査の結果は、白血球15,000/μL、血小板45万/μL、CRP 4.8mg/dLであり、心臓超音波検査に異常はなかった。γ-グロブリン製剤の点滴静脈内注射が開始された。10分後にAちゃんは腹部をかきはじめ、全身にかゆみを伴う膨隆疹と喘鳴、口唇のチアノーゼが出現した。 Aちゃんの状態として最も考えられるのはどれか。
1: イレウス( ileus)
2: 心筋梗塞(myocardial infarction)
3: アレルギー反応
4: クループ症侯群(croup syndrome)
Aちゃんの心臓超音波検査結果では、冠状動脈瘤の所見(coronary artery aneurysm)はなかった。Aちゃんは、全身状態が安定したため退院することになった。 看護師からAちゃんの家族への退院指導で適切なのはどれか。
1: 運動の制限がある。
2: 定期受診が必要である。
3: 水分摂取量の制限がある。
4: 保育所への通所は2週間禁止する。
Aさん(34歳、初産婦)は、夫(37歳、会社員)と2人暮らし。事務の仕事をしている。身長157cm、非妊時体重54kg。妊娠24週4日の妊婦健康診査時の体重58kgで4週前から1.5kg増加している。血圧128/88mmHg。尿蛋白( ± )、尿糖(ー)。浮腫( ± )。Hb 10g/dL、Ht 30%。子宮底長22.5cm、腹囲84cm。胎児推定体重700g。非妊時より白色の腟分泌物は多いが、搔痒感はない。
Aさんの妊婦健康診査時のアセスメントで適切なのはどれか。
1: 妊娠性貧血(anemia of pregnancy)
2: 腟カンジダ症(vaginal candidiasis)
3: 胎児発育不全(FGR)(fetal growth restriction)
4: 妊娠高血圧症候群(HDP)(hypertensive disorders of pregnancy)
妊婦健康診査後、Aさんは看護師に「毎朝30分、電車内で立ち続けているので職場までの通勤がとても疲れます」と話した。看護師はAさんに、就労する妊娠中の女性に関する制度について説明した。 Aさんがこの時点で取得できるのはどれか。
1: 産前休業
2: 時差出勤
3: 就業の制限
4: 所定労働時間の短縮
Aさんは夫に付き添われ、妊娠35週4日に妊婦健康診査を受けた。体重62kg、血圧126/76mmHg。尿蛋白(ー)、尿糖(ー)。浮腫( ± )。子宮底長30cm、腹囲88cm。Aさんは看護師に「膝の裏の血管が膨らんで、青く浮き出てきました。夕方になると足がだるくなり、夕食の準備のため立っているとつらくなります」と言う。 Aさんへの指導で適切なのはどれか。2つ選べ。
1: 「水分を控えましょう」
2: 「体重を減らしましょう」
3: 「ガードルを着用しましょう」
4: 「弾性ストッキングを着用しましょう」
5: 「寝るときは足を高くして横になりましょう」
Aさん(30歳、初産婦、会社員)は、夫と2人暮らし。妊婦38週6日で3,200gの児を正常分娩した。分娩後から母子同室を開始しており、母乳育児を希望している。
産褥2日。乳房の緊満はなく、熱感がある。初乳から移行乳へと変化している。Aさんの児の抱き方はぎこちなく、乳頭をくわえさせるのに時間がかかっている。産褥1日から2日にかけた24時間で、14回の直接授乳をしている。児の体重は3,060g で、体重減少率は4.4%、排尿は3回/日、排便は2回/日である。Aさんは「あまり母乳が出ていないようですが、人工乳を足した方がよいですか」と看護師に相談した。 この時、看護師がアセスメントする項目で最も重要なのはどれか。
1: 直接授乳の回数
2: 母乳の分泌状態
3: 児の体重減少率
4: 児の排泄状況
産褥4日。Aさんは乳頭を児にうまくくわえさせられず「上手におっぱいがあげられない。退院してからも続けていけるか心配です」と言う。Aさんの乳房からは移行乳の分泌がみられる。児の体重は3,040g、排尿は5回/日、排便は4回/日である。 Aさんへの授乳時のアドバイスとして、適切なのはどれか。2つ選べ。
1: 3時間ごとに授乳させる。
2: 児が前屈姿勢になるように支える。
3: 児が啼泣している時に授乳させる。
4: 児の舌の上に乳頭がのるようにくわえさせる。
5: 児が大きく口を開けたタイミングで乳頭をくわえさせる。
Aさん(37歳、女性、会社員)は、1人暮らし。11月に経理部へ異動となった。新しい人間関係と慣れない仕事で帰宅後も緊張が取れず、眠れない日が続いていた。異動から3週目の朝、会社のエレベーターに乗ると、息苦しさ、動悸からパニック発作を起こした。その後も不眠とパニック発作が出現したため、異動から2か月後、精神科クリニックを受診し、パニック障害(panic disorder)と診断された。主治医からは、短時間型の睡眠薬と選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)が処方された。また、職場の協力を得て仕事量の調整をしてもらうことになった。受診から5日後、Aさんから「昨日の朝から気分が悪くなり、下痢をするようになった」と電話があった。
受診後のAさんの状況に対する看護師のアセスメントで適切なのはどれか。
1: ストレスの増大
2: うつ症状の悪化
3: 睡眠薬の持ち越し効果
4: SSRIの副作用(有害事象)
受診から1か月後、Aさんは11階の職場に向かう途中、エレベーターの中でパニック発作を再び起こした。その時は、息が止まってしまうように感じた。それ以来、エレベーターを見ると、また同じようになってしまうかもしれないと思うようになり、怖くて乗れなくなり、仕事にも支障が出るようになった。 Aさんへの看護師の対応で最も適切なのはどれか。
1: 「エレベーターの中で息が止まる」という認知による感情・行動を修正する。
2: 同じ症状を持つ人々との話し合いを通じて症状の軽減を図る。
3: 抗うつ薬の効果についての正しい知識を教育する。
4: ロールプレイを通じて社会生活技能を訓練する。
Aさんのパニック発作は消失し、不眠も改善したため、睡眠薬の処方は終了となった。Aさんは「もともと手足が冷えて寝つきが悪かったから、睡眠薬がなくなることが少し心配です。自分で工夫できることはあるでしょうか」と看護師に尋ねてきた。看護師が以前の睡眠状況を尋ねると、睡眠時間は23時から6時までの7時間であったこと、手足が冷えて眠れない時は熱いシャワーを浴びてから布団に入っていたことを話した。 Aさんの睡眠へのセルフケアに対する看護師の指導で適切なのはどれか。
1: 「休日は昼まで寝るようにしましょう」
2: 「布団に入る時間を21時に早めましょう」
3: 「ぬるい温度のお風呂にゆっくり入るようにしましょう」
4: 「眠れるまで布団の中でじっとしているようにしましょう」
Aさん(75歳、女性)は、夫とは3年前に死別し、1人暮らし。喫煙歴があり、5年前に慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease)と診断された。長女は隣県に住んでおり、時々様子を見に来ている。Aさんは受診を継続しながら、ほぼ自立して生活していた。今回、咳・痰の症状に加え呼吸困難が増強したため入院となった。入院後は酸素療法(鼻カニューレ:2L/分)と薬物療法を受け、症状が改善し、在宅酸素療法を導入し退院することになった。Aさんは初めて要介護認定を受けたところ、要支援2であった。
病棟看護師がAさんに行う在宅酸素療法に関する指導で適切なのはどれか。2つ選べ。
1: 電磁調理器の使用を勧める。
2: 外出時にデマンドバルブの作動を確認する。
3: 在宅酸素療法の機材が介護保険で給付される。
4: 酸素濃縮器は日当たりのよいところに設置する。
5: 呼吸困難時にAさんの判断で酸素流量を変更してよい。
退院後の生活での問題点の確認のため、カンファレンスを開催することになった。Aさんは、自宅での療養を強く希望しており、2L/分の酸素投与下で呼吸状態や日常生活動作(ADL)については入院前と同程度まで回復してきているが、まだ退院後の買い物や洗濯などは負荷が強く、支援が必要と判断された。また、Aさんは、呼吸困難の再発について不安を訴えている。 カンファレンスの検討内容で優先度が高いのはどれか。
1: 電動ベッドの導入
2: 娘の居宅への転居
3: 急性増悪時の対応方法
4: 介護予防短期入所生活介護の利用
Aさんの退院後、訪問介護員は日常生活の支援のために週1回、訪問看護師は健康状態の確認と在宅酸素療法等について必要な指導を行うため月2回訪問することとなった。退院後2週。訪問看護師が訪問すると、Aさんは時々、食後に軽い呼吸困難が生じると訴えた。 この時の訪問看護師の指導で適切なのはどれか。
1: 1回の食事量を減らし、食事回数を増やす。
2: 買い物を兼ねた外出の頻度を減らす。
3: 食事の準備は訪問介護員に任せる。
4: 食後すぐに排泄をする。
Aさん(81歳、女性)は、1人暮らし。7年前から糖尿病(diabetes mellitus)、高血圧症(hypertension)、便秘症(constipation)で病院の内科に定期的に通院しており、近所に住む長女が時々様子を見に来ていた。本日、長女がAさん宅を訪ねたところ、Aさんは床に倒れて起き上がれなくなっていた。受診の結果、胸椎と腰椎の圧迫骨折(compression fracture)で病院に入院した。入院時、Aさんは病棟看護師に「朝食は食べていません。朝の薬を飲んだと思うが、はっきり覚えてません。家に帰ればわかります」と話した。病棟看護師が体のことで心配なことはあるかを問うと「この半年で体重が2kg減りました。最近は疲れやすく歩くのもゆっくりで、握力も弱くなり荷物を持つのがつらいです。このまま寝たきりになるのではないかと不安です」と話した。内科のカルテには1か月前の計測で身長150cm、体重41kgと記載されていた。入院時のバイタルサインは、体温36.6℃、呼吸数16/分、脈拍80/分、血圧144/88mmHg。血糖値114mg/dLで、軽度の皮膚湿潤があった。改訂長谷川式簡易知能評価スケールは29点であった。
入院時のアセスメントで適切なのはどれか。
1: 頻脈がある。
2: 低血糖である。
3: フレイルである。
4: 高度な認知機能の低下がある。
入院後、Aさんに活性型ビタミンD製剤と鎮痛薬、胃薬が追加で処方された。追加された薬の説明は薬剤師から受けていたが、Aさんは病棟看護師に「薬は飲みたくない」と訴えた。 Aさんの訴えに対して病棟看護師が行う対応で最も適切なのはどれか。
1: 医師に相談する。
2: 薬を一包化する。
3: 服薬の必要性を説明する。
4: 服薬に対する思いを聞く。
5: 薬剤師に説明してもらう。
Aさんは、入院中に要介護1と認定された。退院後は週2回の家事援助サービスを利用した。退院3か月後、Aさんは長女と病院の整形外科外来を受診した。長女は診察を待つ間、外来看護師に「母は最近、ご飯を食べたのに食べていない、と近所の人に言うので困っている。薬の飲み忘れも目立ってきた。どうしたらよいか」と話した。 外来看護師が長女に説明する内容で適切なのはどれか。
1: 「介護度の見直しについて、介護支援専門員に相談しましょう」
2: 「食べ物を目につく場所に置きましょう」
3: 「近所に出かけないよう説明しましょう」
4: 「入院した高齢者によくある症状です」