第105回午後の過去問


第105回午後:第1問

日本の平成25年(2013年)における男性の平均寿命はどれか。

1: 70.21年

2: 75.21年

3: 80.21年

4: 85.21年

第105回午後:第2問

日本の平成24年(2012年)の国民健康・栄養調査における男性の喫煙習慣者の割合はどれか。

1: 14.10%

2: 34.10%

3: 54.10%

4: 74.10%

第105回午後:第3問

地球温暖化をもたらす温室効果ガスはどれか。

1: 酸素

2: 水素

3: 窒素

4: 二酸化炭素

第105回午後:第4問

終末期に自分がどのような医療を受けたいかをあらかじめ文書で示しておくのはどれか。

1: アドヒアランス

2: リビングウィル

3: セカンドオピニオン

4: インフォームド・コンセント

第105回午後:第5問

医師の指示がある場合でも看護師に禁止されている業務はどれか。

1: 静脈内注射

2: 診断書の交付

3: 末梢静脈路の確保

4: 人工呼吸器の設定の変更

第105回午後:第6問

学童期の正常な脈拍数はどれか。

1: 50~70/分

2: 80~100/分

3: 110~130/分

4: 140~160/分

第105回午後:第7問

加齢に伴い老年期に上昇するのはどれか。

1: 腎血流量

2: 最大換気量

3: 空腹時血糖

4: 神経伝導速度

第105回午後:第8問

医療法には「診療所とは、患者を入院させるための施設を有しないもの又は[  ]人以下の患者を入院させるための施設を有するもの」と定められている。[  ]に入るのはどれか。

1: 16

2: 17

3: 18

4: 19

第105回午後:第9問

介護支援専門員が行うのはどれか。

1: 通所介護の提供

2: 福祉用具の貸与

3: 短期入所生活介護の提供

4: 居宅サービス計画の立案

第105回午後:第10問

成人の膀胱の平均容量はどれか。

1: 100 mL

2: 500 mL

3: 1,000 mL

4: 1,500 mL

第105回午後:第11問

不随意筋はどれか。

1: 心筋

2: 僧帽筋

3: 大殿筋

4: ヒラメ筋

第105回午後:第12問

特定の抗原となる物質によって生じるアレルギー反応で引き起こされるショックはどれか。

1: 心原性ショック

2: 出血性ショック

3: 神経原性ショック

4: アナフィラキシーショック

第105回午後:第13問

咳嗽が起こりやすいのはどれか。

1: 右心不全(right heart failure)

2: 左心不全(left heart failure)

3: 心筋梗塞(myocardial infarction)

4: 肺梗塞(pulmonary infarction)

第105回午後:第14問

浮腫が生じやすいのはどれか。

1: 甲状腺機能亢進症(hyperthyroidism)

2: 過剰な運動

3: 低栄養

4: 熱中症(heatillness)

第105回午後:第15問

貧血(anemia)の診断に用いられるのはどれか。

1: 血糖値

2: 尿酸値

3: C反応性蛋白値

4: ヘモグロビン濃度

第105回午後:第16問

C型慢性肝炎(chronic hepatitis C)に使用するのはどれか。

1: ドパミン

2: インスリン

3: リドカイン

4: インターフェロン

第105回午後:第17問

カルシウム拮抗薬の服用時に避けた方がよい食品はどれか。

1: 納豆

2: 牛乳

3: わかめ

4: グレープフルーツ

第105回午後:第18問

患者の洗髪の介助方法で適切なのはどれか。

1: 脱脂綿で耳栓をする。

2: 43~44℃の湯をかける。

3: 指の腹を使って洗う。

4: 強い振動を加えて洗う。

第105回午後:第19問

全身清拭時、洗面器に準備する湯の温度で適切なのはどれか。

1: 20~25℃

2: 30~35℃

3: 40~45℃

4: 50~55℃

第105回午後:第20問

スタンダードプリコーションの対象はどれか。

1: 汗

2: 爪

3: 唾液

4: 頭髪

第105回午後:第21問

経鼻経管栄養法の体位で適切なのはどれか。

1: Fowler<ファウラー>位

2: 仰臥位

3: 腹臥位

4: 側臥位

第105回午後:第22問

成人用輸液セット1mL 当たりの滴下数はどれか。

1: 20 滴

2: 40 滴

3: 60 滴

4: 80 滴

第105回午後:第23問

ゴム製湯たんぽに入れる湯の温度で適切なのはどれか。

1: 40℃程度

2: 60℃程度

3: 80℃程度

4: 100℃程度

第105回午後:第24問

鼻腔内の吸引で正しいのはどれか。

1: 無菌操作で行う。

2: 吸引圧をかけた状態で吸引チューブを挿入する。

3: 鼻翼から一定の距離で固定して吸引する。

4: 吸引チューブを回転させながら吸引する。

第105回午後:第25問

母乳栄養で不足しやすいのはどれか。

1: ビタミンA

2: ビタミンB

3: ビタミンC

4: ビタミンE

5: ビタミンK

第105回午後:第26問

耳の感覚器と刺激との組合せで正しいのはどれか。

1: 蝸牛管 ──── 頭部の回転

2: 球形囊 ──── 頭部の傾き

3: 半規管 ──── 鼓膜の振動

4: 卵形囊 ──── 骨の振動

第105回午後:第27問

血液型で正しいのはどれか。

1: 日本人の15 % はRh(-)である。

2: A型のヒトの血漿には抗B抗体がある。

3: B型のヒトの赤血球膜表面にはA抗原がある。

4: Coombs<クームス>試験でABO式の血液型の判定を行う。

第105回午後:第28問

胃酸の分泌を抑制するのはどれか。

1: アセチルコリン

2: ガストリン

3: セクレチン

4: ヒスタミン

第105回午後:第29問

腎臓について正しいのはどれか。

1: 腹腔内にある。

2: 左右の腎臓は同じ高さにある。

3: 腎静脈は下大静脈に合流する。

4: 腎動脈は腹腔動脈から分かれる。

第105回午後:第30問

アポトーシスで正しいのはどれか。

1: 群発的に発現する。

2: 壊死のことである。

3: 炎症反応が関与する。

4: プログラムされた細胞死である。

第105回午後:第31問

感染性因子とその構成成分の組合せで正しいのはどれか。

1: 細菌 ──── 核膜

2: 真菌 ──── 細胞壁

3: プリオン ──── 核酸

4: ウイルス ──── 細胞膜

第105回午後:第32問

日本の世帯構造の平成元年(1989年)から25年間の変化で正しいのはどれか。

1: 単独世帯数は増加している。

2: 平均世帯人数は増加している。

3: ひとり親と未婚の子のみの世帯数は2倍になっている。

4: 65歳以上の者のいる夫婦のみの世帯数は2倍になっている。

第105回午後:第33問

食品衛生法に定められていないのはどれか。

1: 残留農薬の規制

2: 食品添加物の規制

3: 食品安全委員会の設置

4: ポジティブリスト制度の導入

第105回午後:第34問

がん対策基本法で定められているのはどれか。

1: 受動喫煙のない職場を実現する。

2: がんによる死亡者の減少を目標とする。

3: 都道府県がん対策推進計画を策定する。

4: がんと診断されたときからの緩和ケアを推進する。

第105回午後:第35問

患者と看護師との協働について適切なのはどれか。

1: 患者が目標達成できるよう支援する。

2: 治療に関する情報は看護師が占有する。

3: 看護計画は看護師の視点を中心に立案する。

4: ケアは看護師の業務予定に基づき実施する。

第105回午後:第36問

Aさん(56歳、男性)は、脳梗塞(cerebral infarction)の後遺症のためにリハビリテーションをしている。食事中に箸がうまく使えずイライラしている。 この状況で看護師が最も連携すべき専門職はどれか。

1: 精神保健福祉士

2: 社会福祉士

3: 理学療法士

4: 作業療法士

第105回午後:第37問

Aさん(80歳、女性)は、肺炎(pneumonia)で入院して持続点滴中である。消灯時、訪室すると「体がだるくて眠れない」と訴えている。 Aさんへの入眠に向けた援助で最も適切なのはどれか。

1: テレビをつける。

2: 足浴を実施する。

3: そのまま様子をみる。

4: 睡眠薬を処方してもらう。

第105回午後:第38問

ベッド上での排便の介助時に使用した手袋を手から取り外すタイミングで適切なのはどれか。

1: 肛門周囲の便を拭き取った後

2: 排便後の患者の寝衣を整えた後

3: ベッド周囲のカーテンを開けた後

4: 使用した物品を汚物処理室で片づけた後

第105回午後:第39問

臥床患者の安楽な体位への援助として適切なのはどれか。

1: 同一体位を5時間程度保持する。

2: 仰臥位では膝の下に枕を入れる。

3: 側臥位では両腕を胸の前で組む。

4: 腹臥位では下‡を挙上する。

第105回午後:第40問

嚥下障害のある患者の食事の開始に適しているのはどれか。

1: 白湯

2: 味噌汁

3: ゼリー

4: 煮魚

第105回午後:第42問

不安の強い入院患者に対し問題中心の対処を促す方法で適切なのはどれか。

1: 読書をして気分転換を促す。

2: 原因に気付くように支援する。

3: 平常な気持ちを保つように助言する。

4: 家族に不満を聞いてもらうことを勧める。

第105回午後:第43問

セルフケア行動を継続するための支援で適切なのはどれか。

1: 看護師が患者の目標を設定する。

2: 目標は達成が容易でない水準にする。

3: 行動の習慣化が重要であることを伝える。

4: これまでの経験は忘れて新たな方法で取り組むよう促す。

第105回午後:第44問

Aさん(43歳、男性)は、胆道狭窄のため内視鏡的逆行性胆管膵管造影<ERCP>検査を受けた。検査後に心窩部痛が出現したため、禁食、抗菌薬および蛋白分解酵素阻害薬による治療が行われている。 翌日実施した血液検査の項目でAさんに生じている合併症を判断できるのはどれか。

1: アミラーゼ

2: アルブミン

3: クレアチニン

4: クレアチンキナーゼ

第105回午後:第45問

維持血液透析中の看護で適切なのはどれか。

1: シャント肢を抑制する。

2: 室温を18℃に設定する。

3: 筋肉のけいれんの出現に注意する。

4: 患者が吐き気を感じたら座位にする。

第105回午後:第46問

Aさん(37歳、女性)は、月経異常で病院を受診し、糖尿病(diabetes mellitus)および高血圧症(hypertension)と診断された。また、満月様顔貌や中心性肥満の身体所見がみられたため検査が行われ、ホルモン分泌異常と診断された。 原因となるホルモンを分泌している臓器はどれか。

1: 副甲状腺

2: 甲状腺

3: 副腎

4: 卵巣

第105回午後:第47問

日本の平成25年(2013年)の国民生活基礎調査において高齢者世帯の所得で、1世帯当たり平均所得金額の構成割合が最も高いのはどれか。

1: 稼働所得

2: 財産所得

3: 公的年金・恩給

4: 仕送り・企業年金・個人年金・その他の所得

第105回午後:第48問

認知症(dementia)の高齢者に対するノーマライゼーションで正しいのはどれか。

1: 散歩を勧める。

2: 決められた服を着るよう勧める。

3: 重度の場合は精神科病棟に入院を勧める。

4: 食べこぼしのあるときに箸を使用しないよう勧める。

第105回午後:第49問

Aさん(80歳、男性)は、脳梗塞(cerebral infarction)の治療のために入院した。Aさんは多弁であり「めがねをとってください」のことを「めとねをとってください」などと話す様子が観察される。 Aさんの症状で正しいのはどれか。

1: 錯語

2: 感情失禁

3: 喚語困難

4: 運動性失語

第105回午後:第50問

便秘の原因となる加齢に伴う身体的変化で誤っているのはどれか。

1: 大腸粘膜の萎縮

2: 骨盤底筋群の筋力低下

3: 直腸内圧の閾値の低下

4: 大腸の内括約筋の緊張の低下

第105回午後:第51問

Aさん(75歳、女性)は、終末期のがんの夫を自宅で介護している。Aさんと夫は自宅での看取りを希望している。 Aさんへのケアで最も適切なのはどれか。

1: 臨死期に起こる身体徴候について説明しておく。

2: 自宅で看取る意思が揺らぐことがないように支援する。

3: 配偶者を亡くした家族の会への参加を生前から勧める。

4: 夫が元気だったころの思い出を話題にしないように勧める。

第105回午後:第52問

乳児が1日に必要とする体重1kg当たりの水分量はどれか。

1: 80 mL

2: 100 mL

3: 150 mL

4: 180 mL

第105回午後:第53問

日本の平成24年(2012年)における周産期死亡率(出産千対)について正しいのはどれか。

1: 2

2: 4

3: 6

4: 8

第105回午後:第54問

性的対象とその性的指向の分類との組合せで正しいのはどれか。

1: 同性 ──── トランスセクシュアル

2: 異性 ──── ヘテロセクシュアル

3: 両性 ──── ホモセクシュアル

4: なし ──── バイセクシュアル

第105回午後:第55問

更年期障害(climacteric disorder)の女性にみられる特徴的な症状はどれか。

1: 異常発汗

2: 低血圧

3: 妄想

4: 便秘

第105回午後:第56問

産後うつ病(postpartum depression)について正しいのはどれか。

1: 一過性に涙もろくなる。

2: スクリーニング調査票がある。

3: 日本における発症頻度は約40 % である。

4: 産後10日ころまでに発症することが多い。

第105回午後:第57問

こころのバリアフリー宣言の目的で正しいのはどれか。

1: 身体障害者の人格の尊重

2: 高齢者の社会的な孤立の予防

3: 精神疾患に対する正しい理解の促進

4: 精神科に入院している患者の行動制限の最小化

第105回午後:第58問

向精神薬と副作用(有害事象)の組合せで正しいのはどれか。

1: 抗精神病薬 ──── 多毛

2: 抗認知症薬 ──── 依存性

3: 抗てんかん薬 ──── 急性ジストニア

4: 抗うつ薬 ──── セロトニン症候群

第105回午後:第59問

Aさん(40歳、男性)は、5年前に勤めていた会社が倒産し再就職ができず、うつ病(depression)になった。その後、治療を受けて回復してきたため、一般企業への再就職を希望している。 Aさんが就労を目指して利用できる社会資源はどれか。

1: 就労移行支援

2: 就労継続支援A型

3: 就労継続支援B 型

4: 自立訓練<生活訓練>

第105回午後:第60問

精神保健指定医を指定するのはどれか。

1: 保健所長

2: 都道府県知事

3: 厚生労働大臣

4: 精神保健福祉センター長

第105回午後:第61問

日本の平成24年(2012年)の高齢者の健康に関する意識調査において最期を迎える場に関する希望で最も多いのはどれか。

1: 自宅

2: 医療施設

3: 福祉施設

4: 高齢者向けのケア付き住宅

第105回午後:第62問

レスパイトケアの主な目的について適切なのはどれか。

1: 高度な治療を集中的に行う。

2: 家族へ介護方法の指導を行う。

3: 居宅サービス料金を補助する。

4: 介護を行う家族のリフレッシュを図る。

第105回午後:第63問

訪問看護サービスの提供の仕組みで正しいのはどれか。

1: 主治医の意見書が必要である。

2: 計画外の緊急訪問の費用は徴収できない。

3: サービスの導入の決定は訪問看護師が行う。

4: 主治医の特別指示書による訪問看護は医療保険サービスとして提供する。

第105回午後:第64問

看護基準の目的で最も適切なのはどれか。

1: 看護の質の保証

2: 個別的な看護の促進

3: 看護業務の負担の軽減

4: 高度な看護技術の提供

第105回午後:第65問

新生児標識について正しいのはどれか。

1: 沐浴時には児の標識を外す。

2: 標識は1個装着すればよい。

3: 装着する時期は母児同室を開始する直前である。

4: 母親に児を引き渡すときは母子の標識を照合する。

第105回午後:第66問

山村部で地震による家屋倒壊と死者が出た災害が発生し、3週が経過した。避難所では、自宅の半壊や全壊の被害にあった高齢者を中心に10 世帯が過ごしている。 高齢者の心のケアとして最も適切なのはどれか。

1: 認知行動療法を行う。

2: 自分が助かったことを喜ぶよう説明する。

3: 地震発生時の状況について詳しく聞き取る。

4: 長年親しんだものの喪失について話せる場をつくる。

第105回午後:第67問

2国間の国際保健医療協力を行うのはどれか。

1: 国際協力機構<JICA>

2: 国際看護師協会<ICN>

3: 国連開発計画<UNDP>

4: 国連食糧農業機関<FAO>

第105回午後:第68問

体温に影響しないのはどれか。

1: 運動

2: 食事

3: ふるえ

4: 不感蒸泄

5: 精神性発汗

第105回午後:第69問

貪食能を有する細胞はどれか。

1: 好酸球

2: B リンパ球

3: 線維芽細胞

4: 血管内皮細胞

5: マクロファージ

第105回午後:第70問

流行性角結膜炎(epidemic keratoconjunctivitis)の原因はどれか。

1: 淋菌

2: 緑膿菌

3: クラミジア

4: アデノウイルス

5: ヘルペスウイルス

第105回午後:第71問

ビタミンの欠乏とその病態との組合せで正しいのはどれか。

1: ビタミンA ──── 壊血病(scurvy)

2: ビタミンB1 ──── 代謝性アシドーシス

3: ビタミンC ──── 脚気(beriberi)

4: ビタミンD ──── 悪性貧血(pernicious anemia)

5: ビタミンE ──── 出血傾向

第105回午後:第72問

日本人の食事摂取基準(2015年版)で、身体活動レベルⅠ、70 歳以上の男性の日の推定エネルギー必要量はどれか。

1: 1,450 kcal

2: 1,850 kcal

3: 2,000 kcal

4: 2,200 kcal

5: 2,500 kcal

第105回午後:第73問

触診法による血圧測定で適切なのはどれか。

1: 血圧計は患者の心臓の高さに置く。

2: マンシェットの幅は上腕全体を覆うサイズを選ぶ。

3: 150 mmHgまで加圧して減圧を開始する。

4: 加圧後に1拍動当たり2~4mmHgずつ減圧する。

5: 減圧開始後に初めて脈が触知されたときの値を拡張期血圧とする。

第105回午後:第74問

待機的に行う食道静脈瘤硬化療法について正しいのはどれか。

1: 全身麻酔下で行う。

2: 前日に下剤を内服する。

3: 治療後48時間の安静が必要である。

4: 治療翌日の朝から常食を開始する。

5: 治療後に胸部痛が出現する可能性がある。

第105回午後:第75問

老人性白内障(senile cataract)の症状で正しいのはどれか。

1: 涙が流れ出る状態が続く。

2: 小さい虫が飛んでいるように見える。

3: 明るい場所ではまぶしくてよく見えない。

4: 遠見視力は良好であるが近見視力は低下する。

5: 暗い部屋に入ると目が慣れるのに時間がかかる。

第105回午後:第76問

臓器の移植に関する法律において脳死臓器提供が可能になるのはどれか。

1: 1 歳

2: 6 歳

3: 15 歳

4: 20 歳

5: 年齢制限なし

第105回午後:第77問

乳児の髄膜炎(meningitis)などを抑制するため、平成25年(2013年)に定期接種に導入されたのはどれか。

1: 日本脳炎ワクチン

2: ロタウイルスワクチン

3: インフルエンザワクチン

4: 麻しん風しん混合ワクチン

5: Hib(Haemophilus influenzae type b)ワクチン

第105回午後:第78問

生後1、2か月のDown<ダウン>症候群(Down's syndrome)の乳児にみられる特徴はどれか。

1: 活気があり機嫌が良い。

2: 体重増加は良好である。

3: 筋緊張が強く抱っこしにくい。

4: 舌が小さく吸啜が困難である。

5: 哺乳の途中で眠ってしまうことが多い。

第105回午後:第79問

在胎40 週0日、体重3,011gで出生した男児。出生後1分、呼吸数60/分、心拍数140/分であった。四肢を屈曲させ、刺激に対して啼泣している。体幹はピンク色、四肢にはチアノーゼがみられる。 この男児の1分後のApgar<アプガー>スコアはどれか。

1: 1点

2: 3点

3: 5点

4: 7点

5: 9点

第105回午後:第80問

関節リウマチ(rheumatoid arthritis)で療養している人への日常生活指導で適切なのはどれか。

1: 床に座って靴下を履く。

2: 2階にある部屋を寝室にする。

3: 水道の蛇口をレバー式にする。

4: ボタンで着脱する衣服を選択する。

5: 寝具はやわらかいマットレスにする。

第105回午後:第81問

食事摂取基準に耐容上限量が示されているビタミンはどれか。2つ選べ。

1: ビタミンA

2: ビタミンB1

3: ビタミンB2

4: ビタミンC

5: ビタミンD

第105回午後:第82問

水腎症の原因(hydronephrosis)で正しいのはどれか。2 つ選べ。

1: 前立腺癌(prostate cancer)

2: 陰囊水腫(scrotal hydrocele)

3: ループス腎炎(lupus nephritis)

4: 神経因性膀胱(neurogenic bladder)

5: 腎アミロイドーシス(renal amyloidosis)

第105回午後:第83問

児童相談所の業務はどれか。2つ選べ。

1: 児童の一時保護

2: 自立支援給付の決定

3: 不登校に関する相談

4: 身体障害者手帳の交付

5: 放課後児童健全育成事業の実施

第105回午後:第84問

前腕の内側中央部に創部がある患者で、創部のガーゼがずれないよう固定をする必要がある。伸縮性のある巻軸包帯を使う場合に適切なのはどれか。 2つ選べ。

1: 創の部位から巻き始める。

2: 包帯を伸ばした状態で巻く。

3: 前腕部の巻き方は螺旋帯とする。

4: 手関節から肘関節まで巻く。

5: 巻き終わりは環行帯とする。

第105回午後:第85問

壮年期の特徴はどれか。2つ選べ。

1: 骨密度の増加

2: 味覚の感度の向上

3: 総合的判断力の向上

4: 早朝覚醒による睡眠障害

5: 水晶体の弾力性の低下による視機能の低下

第105回午後:第86問

Aさん(63歳、男性)は、胃癌(gastric cancer)にて胃亜全摘出術後 3か月目に誤嚥性肺炎(aspiration pneumonia)で緊急入院した。食物の通過や排便は問題なかったが、食事摂取量が少なく、術前より体重が10 kg減少した。総義歯が外れやすく歯科を受診予定であった。Aさんの肺炎(pneumonia)の原因として考えられるのはどれか。 2つ選べ。

1: 消化管内容物の逆流

2: 義歯の不適合

3: 消化吸収障害

4: 吻合部狭窄

5: 腸閉塞

第105回午後:第87問

眼底検査が必要なのはどれか。2つ選べ。

1: 中耳炎(otitis media)

2: 糖尿病(diabetes mellitus)

3: 麦粒腫(hordeolum)

4: 高血圧症(hypertension)

5: 筋萎縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis)

第105回午後:第88問

加齢に伴う心血管系の変化で正しいのはどれか。2つ選べ。

1: 心拍数の増加

2: 左室壁の肥厚

3: 収縮期血圧の上昇

4: 圧受容機能の亢進

5: 刺激伝導系の細胞数の増加

第105回午後:第89問

定期巡回・随時対応型訪問介護看護の説明で正しいのはどれか。2つ選べ。

1: 介護予防サービスである。

2: 24時間を通じて行われる。

3: 地域密着型サービスである。

4: 重症心身障害児を対象とする。

5: 施設サービス計画の作成を行う。

第105回午後:第90問

車椅子で日常生活を送る在宅療養者の住宅改修で適切なのはどれか。2つ選べ。

1: 床を畳に変える。

2: 玄関を引き戸にする。

3: 廊下と部屋との段差をなくす。

4: トイレに和式便器を設置する。

5: 廊下の幅は車椅子の幅と同じにする。

Aさん(28歳、女性、会社員)は、夫と1歳の娘との3人で暮らしている。25歳のときに潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis)と診断され、内服治療を続けてきた。Aさんは27歳で出産後、職場に復帰していたが3か月前から排便回数が増え、便に血液が混入するようになった。1週前から下痢が1日8~10 回あり、腹痛や発熱もみられ、外来受診したところ、潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis)の再燃のため入院することになった。身長158.2 cm、体重40.2 kg。体温38.3℃、脈拍92/分、血圧108/76 mmHgであった。血液検査データは、赤血球340万/μL、白血球9,800/μL、Hb 7.8 g/dL、アルブミン2.5 g/dL、CRP 5.5 mg/dL。

第105回午後:第91問

Aさんの状態のアセスメントで適切なのはどれか。

1: BMI による肥満度の判定基準では普通体重に該当する。

2: 貧血は心不全(heart failure)の徴候を示している。

3: 浮腫が出現する可能性がある。

4: 脱水に陥る可能性は低い。

第105回午後:第92問

入院後、Aさんは点滴静脈内注射による持続輸液とプレドニゾロン40 mg/日の内服とが開始された。入院翌朝、Aさんが「たくさん汗をかいたのでさっぱりしたい」と話したため、看護師は清拭を行うと提案した。体温38.0℃、呼吸数18/分、脈拍82/分、血圧112/72 mmHgであった。下痢は0時から6時までで3回あり、倦怠感が強い。 看護師が入浴ではなく清拭を提案した理由で適切なのはどれか。

1: プレドニゾロンの内服

2: 点滴静脈内注射の実施

3: 急性増悪

4: 貧血

第105回午後:第93問

入院後10日、Aさんの状態は改善し、経腸成分栄養剤300 mL/日(1kcal/mL)が開始された。Aさんは「入院前も自分なりには気を付けていたつもりだったけど、また悪くならないようにするには退院後はどうしたらいいのかしら」と話した。 このときのAさんへの説明で最も適切なのはどれか。

1: 「仕事は今までどおりで大丈夫です」

2: 「下痢が続いたら炭水化物を減らしてください」

3: 「経腸成分栄養剤600 mL で1日分の栄養が確保できます」

4: 「悪化のきっかけになるようなことがなかったか一緒に考えてみましょう」

Aさん(48歳、男性)は、横断歩道を歩行中に乗用車に衝突され、救命救急センターに搬送された。搬送時、呼びかけに開眼せず、四肢の筋緊張が亢進していた。呼吸数30/分、脈拍60/分、血圧142/98 mmHgであった。右側頭部と右肩甲骨部の擦過傷以外に目立った外傷はなかった。

第105回午後:第94問

搬送時のAさんの様子を図に示す。Aさんの状態はどれか。

1414_1

1: 項部硬直

2: 除脳硬直

3: 除皮質硬直

4: 間代性けいれん

5: 強直性けいれん

第105回午後:第96問

術後14 日。Aさんの意識レベルはジャパン・コーマ・スケールⅠ-2で、左上下肢に軽度の麻痺と左の視空間失認とがある。Aさんは座位を保持し、自力で食事を摂ることが可能となったが、左側の食べ物を残す様子がみられる。車椅子への移乗は看護師の介助が必要であるが、1人でベッドから降りようとする。Aさんは右利きである。 このときの適切な看護はどれか。

1: 離床センサーを設置する。

2: 右側を意識するように促す。

3: 食器をAさんの左側に配置する。

4: 残した食事は看護師が介助して口に運ぶ。

5: 視空間失認が改善してから歩行訓練を開始する。

Aさん(85歳、女性)は、1人暮らしで、他県に住んでいる長男家族がいる。腰部脊柱管狭窄症(lumbar spinal canal stenosis)と診断されているが、ゆっくりとした動作であれば日常生活が可能であり、畑で野菜をつくることを趣味としている。

第105回午後:第97問

Aさんから尿失禁について外来受診時に相談があった。最近は尿意を感じてから洋式トイレに座るまでに時間がかかり、尿が少量漏れることがある。排尿回数は1日7回程度で、残尿感、排尿痛および排尿時不快感はない。咳、くしゃみ及び農作業の動作で尿が漏れることはない。 Aさんの尿失禁の種類として考えられるのはどれか。

1: 溢流性尿失禁(overflow incontinence of urine)

2: 機能性尿失禁(functional incontinence of urine)

3: 切迫性尿失禁(urge incontinence of urine)

4: 腹圧性尿失禁(stress incontinence of urine)

第105回午後:第98問

Aさんから「尿が漏れて困ります。洗濯物が増えるので、干したり取り込んだりするのが大変です。どうしたらよいでしょうか」と相談を受けた。 看護師の対応で最も適切なのはどれか。

1: テープ付き紙おむつを紹介する。

2: 背もたれ付きポータブルトイレを紹介する。

3: 介護保険の訪問介護を受けた方がよいと説明する。

4: 下着の中に入れて使う尿失禁用パッドを紹介する。

第105回午後:第99問

Aさんは、買い物の途中で急に強い腰痛が出現して動けなくなり、入院した。入院後1日。腰痛は軽減したが「また痛くなりそうで怖い。家に戻りたいけど心配です」と話す。 看護師の対応で最も適切なのはどれか。

1: 「痛くなれば、また入院して治療しましょう」

2: 「入院が長引くと、もっと動けなくなりますよ」

3: 「1人暮らしが心配なら息子さんと同居したらいかがですか」

4: 「自宅でも痛みが強くならないような生活の工夫を考えましょう」

Aさん(81歳、女性)は、6年前にレビー小体型認知症(dementia with Lewy bodies)と診断された。Aさんは雨の中を1人で外出して自宅に戻れなくなり、同居している娘に発見された。その夜、娘が話しかけたときのAさんの反応が鈍くなったため、かかりつけの病院を受診し、細菌性肺炎(bacterial pneumonia)と診断され入院した。呼吸器疾患の既往はない。

第105回午後:第100問

入院時にみられる所見はどれか。

1: 樽状胸郭

2: 呼気の延長

3: 粗い断続性副雑音

4: 高調性連続性副雑音

第105回午後:第101問

入院当日、抗菌薬の点滴静脈内注射が開始された。投与開始直後からAさんが輸液ラインを指し「虫がいる」と大きな声を上げている。 このときの看護師の対応で最も適切なのはどれか。

1: 虫がいないことを説明する。

2: 点滴静脈内注射を中止する。

3: Aさんをナースステーションに移動する。

4: 輸液ラインをAさんから見えない状態にする。

第105回午後:第102問

入院後7日、症状が軽快し明日退院することが決まった。消灯前にAさんが部屋にいないため探すと、小刻みにすり足で歩いているところを発見した。看護師がどうしたのか質問すると「そこに小さい子どもがいるので見に行きたい」と、思いつめた表情で話した。 このときのAさんへの対応で最も適切なのはどれか。

1: 転倒の危険を説明する。

2: 行きたい場所へ付き添う。

3: 子ども時代の思い出を尋ねる。

4: 子どもはどこかへ行ってしまったと説明する。

Aちゃん(11歳、女児)は、両親と3人で暮らしている。3週前から疲労感を訴え昼寝をするようになった。そのころから夜間に尿意で起きてトイレに行くようになり、1日の尿の回数が増えた。2日前から食欲がなくヨーグルトや水分を摂取していたが、今朝から吐き気と嘔吐とがあり水分も摂れない状態になったため、母親とともに受診した。血液検査データは、赤血球580万/μL、Hb 13.9 g/dL、Ht 44 %、白血球9,500/μL、尿素窒素31 mg/dL、クレアチニン0.7 mg/dL、Na 141 mEq/L、K4.8 mEq/L、Cl 94 mEq/L、随時血糖900 mg/dL。動脈血ガス分析は、pH 7.21、BE-12.3、HCO3-10.9 mEq/L。尿検査は、尿糖2+、尿ケトン体3+であった。Aちゃんは1型糖尿病(type 1 diabetes mellitus)の疑いで入院した。

第105回午後:第103問

入院時のバイタルサインは、体温37.3℃、呼吸数20/分、脈拍120/分、整、血圧110/68 mmHgであり、点滴静脈内注射が開始された。 入院時のAちゃんの状態で注意すべき所見はどれか。2つ選べ。

1: 冷汗

2: 浮腫

3: 悪寒

4: 意識障害

5: 皮膚の弾力性の低下

第105回午後:第104問

Aちゃんは、インスリンの持続的な注入を開始し、3日後、血糖値が安定した。1型糖尿病(type 1 diabetes mellitus)と診断が確定しインスリン自己注射を始めることになった。ペン型注入器を用いて、毎食前に超速効型インスリンの皮下注射、21 時に持効型溶解インスリンの皮下注射を行うという指示が出ている。 Aちゃんと両親に対するインスリン自己注射の指導で適切なのはどれか。2 つ選べ。

1: インスリンを注射する部位は前回と違う部位に行う。

2: 超速効型インスリンは単位数を変更せずに注射する。

3: 食欲がないときは食後に超速効型インスリンを注射する。

4: 血糖値が100 mg/dL以下のときは持効型溶解インスリンの注射を中止する。

5: インスリンの注射をした後は針を刺した場所をよくもむ。

第105回午後:第105問

Aちゃん及び両親は、1型糖尿病(type 1 diabetes mellitus)の療養生活に必要な知識や手技を順調に獲得した。血糖値が良好にコントロールされたため、退院に向けてAちゃんと両親、主治医、担当看護師および学校の関係者との間でこれからの学校生活について話し合った。 医療者から学校の関係者に伝える内容で最も適切なのはどれか。

1: 「長距離走や水泳の授業は見学させてください」

2: 「宿泊を伴う校外活動は保護者の同伴が必要です」

3: 「教室内にインスリン注射を行う場所を設けてください」

4: 「家庭科の調理実習は同級生と違う献立にしてください」

5: 「手指の震えや強い空腹感があるときはブドウ糖の補食が必要です」

Aさん(28歳、女性、会社員)は、結婚後1年で夫と2人で暮らしている。仕事上の役割も増えている。次回月経予定日を2週過ぎても月経がみられないため、勤務先近くの産婦人科クリニックを受診した。月経周期は28日型で、最終月経は3月2日から4日間であった。診察の結果、妊娠と診断された。

第105回午後:第106問

3月と4月のカレンダーを示す。 本日、4月14日のAさんの妊娠週数および日数を最終月経から求めよ。 妊娠 ① 週 ② 日 ① 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 ② 0 1 2 3 4 5 6

1426_1

第105回午後:第107問

Aさんは医師から妊娠していると説明を受けた。Aさんは看護師に「初めての妊娠でうれしい。でも、任されている大きなプロジェクトが続けられなくなるため悲しくて、妊娠しなければよかったと思います」と話す。 この時期のAさんの心理状態で最も適切なのはどれか。

1: 錯乱状態である。

2: 他罰的な感情がある。

3: マタニティブルーズである。

4: アンビバレント<両価的>な感情がある。

第105回午後:第108問

Aさんの次回の受診は4週後になった。Aさんは「数日前から朝起きたときやおなかがすいたときに吐き気がします。次の受診までに私の体にどのような変化が起こるのでしょうか」と話した。 看護師のAさんに対する説明で最も適切なのはどれか。

1: 「体がかゆくなります」

2: 「おりものが多くなります」

3: 「仰向けで寝ていると気分が悪くなります」

4: 「下肢にけいれんが起こりやすくなります」

Aさん(23歳、女性)は、未婚で両親と3人で暮らしている。専門学校卒業後に就職し、仕事も順調であった。4か月前、仕事のミスがあったことをきっかけに気分が落ち込み、食欲のない状態が1か月ほど続いたが、通勤は続けていた。Aさんは2か月前から不眠を訴えるようになり、先月からは給料の全額を宝くじの購入に費やしてしまう行為がみられるようになった。Aさんは、心配した両親に付き添われて精神科病院を受診した。

第105回午後:第109問

Aさんは、診察室では多弁であった。また、ささいなことで怒り出し、自分は病気ではないと治療を受けることを拒否した。意識は清明で見当識障害はみられなかった。Aさんは双極性障害(bipolar disorder)と診断され医療保護入院をすることになった。 入院時のAさんのアセスメントで正しいのはどれか。

1: 躁状態

2: 緘黙状態

3: 錯乱状態

4: せん妄状態

第105回午後:第110問

入院後2週が経過した。Aさんの携帯電話は母親が持ち帰っているため、Aさんは職場のことが気になると言って、毎日、病棟内の公衆電話から頻繁に会社の上司に電話をしている。看護師が面接をしたところ、今後への強い焦りの訴えが聞かれた。 Aさんへの対応で最も適切なのはどれか。

1: 休養の必要性をAさんと再確認する。

2: 仕事のことは考えないように伝える。

3: Aさんの上司にAさんの病状と行動との関連を説明する。

4: Aさんのテレホンカードをナースステーションで管理する。

第105回午後:第111問

入院して2か月が経過し、Aさんは服薬による治療で多弁や易怒性などの症状が改善し、落ち着いて過ごせるようになった。Aさんは治療を継続する必要性についても理解している。看護師がAさんと家族への退院指導を行うことになった。 退院指導における説明で最も適切なのはどれか。

1: 「薬の管理は家族が行ってください」

2: 「今後も定期的な入院が必要になります」

3: 「Aさんの言動の変化に気を付けましょう」

4: 「服薬していれば再発することはありません」

Aさん(19歳、男性、大学生)は、実家近くのアパートに1人で暮らしている。ある日、線路沿いの道を裸足で歩きながら険しい表情でカッターナイフを振り回し、ぶつぶつと独り言を言い続けていたことから警察に保護された。Aさんは、警察から連絡を受けた両親とともに精神科病院を受診したが「自分は命を狙われている」、「この人たちは自分の親じゃない」と言い、医療者に対しても拒否的な態度をとっている。診察の結果、Aさんは統合失調症(schizophrenia)と診断された。Aさんの頭髪は乱れ、食事や睡眠がとれていない様子であったため、そのまま医療保護入院をすることになった。

第105回午後:第112問

入院当日にAさんの両親から情報収集する内容として、優先度が高いのはどれか。

1: Aさんの大学の出席状況

2: 両親がAさんと同居する可能性

3: Aさんの子ども時代の両親の育て方

4: Aさんの入院に対する両親の受け止め方

第105回午後:第113問

Aさんの入院後2週が経過した。Aさんの母親が疲れた表情で「Aはまだ誰かに殺されるのではないかと怖がっています。Aはなぜこんな病気になったのでしょうか。親としてどのようにAに接したらよいか分かりません」と担当の看護師に相談してきた。 この時点でAさんの両親に勧めるのはどれか。

1: 毎日の面会

2: 家族心理教育

3: Aさんとの同伴での外出

4: 共同生活援助<グループホーム>の見学

第105回午後:第114問

入院後2か月が経過し、主治医からは退院の話も出始めた。Aさんは入院をきっかけに大学を休学している。Aさんの両親が「Aは学業の遅れを心配して、退院後すぐに復学したいと言っています。Aはすぐに復学できるのでしょうか」と相談してきた。 看護師の説明として適切なのはどれか。

1: 「復学の時期を大学に判断してもらいましょう」

2: 「復学できる状態になるまで退院を延期しましょう」

3: 「ご両親からAさんに焦らないよう説得してください」

4: 「まずは家庭での日常生活に慣れることから始めましょう」

Aさん(58歳、男性)は、妻(55歳、会社員)、長女夫婦および生後5か月の孫の5人で暮らしている。頸椎の後縦靱帯骨化症(ossification of posterior longitudinal ligament)と診断され椎弓形成術を受けた。リハビリテーション病院に転院し2か月前に退院した。退院時から週1回の訪問看護を受けている。現在の症状は、下肢のしびれ、知覚鈍麻、筋力低下、上下肢の痙性麻痺および膀胱直腸障害である。移動は車椅子で、食事はリハビリテーション用のフォークを使用して座位で摂取している。排泄は家族に見守られながら尿器とポータブルトイレとを使用し、自分で行っている。

第105回午後:第115問

Aさんへの訪問看護における身体状態の観察で、疾患に関連して最も重要なのはどれか。

1: 排尿状態

2: 上肢の筋力

3: 嚥下の状態

4: 外傷の有無

5: 下肢のしびれ

第105回午後:第116問

Aさんは1週前から排便がなく、センノシドを毎日就寝前に継続して内服している。訪問看護師が観察すると左腹部に便塊を触れ、腸蠕動音は微弱であった。Aさんは、2日間排便がないときはピコスルファートナトリウム水和物を適宜内服するよう医師に言われているが、以前に内服して下痢になったため内服していないと話す。 看護師のAさんへの提案で適切なのはどれか。

1: 「もう少し様子をみましょう」

2: 「下剤は2種類とも飲みましょう」

3: 「便意を感じたらトイレに座りましょう」

4: 「浣腸をしてもよいか医師に確認しましょう」

第105回午後:第117問

ある日、Aさんに軽度の歯肉出血および歯肉の腫脹がみられるようになった。疼痛はない。訪問歯科診療を受け、口腔ケアを徹底するよう促された。リハビリテーション病院に入院していたときは、自助具を利用して口腔ケアの練習をしていた。退院後は妻が口腔ケアを介助していたが、最近は仕事の帰りが遅く、Aさんは妻を待てずに寝てしまうと言う。また、Aさんは育児で疲れている長女には頼めないと話す。 看護師のAさんへの提案で最も適切なのはどれか。

1: 日中の口腔ケアを徹底する。

2: 長女に口腔ケアを依頼する。

3: 就寝時刻を遅くするよう提案する。

4: 妻が夜に実施できる時間帯を検討する。

5: Aさんが自立してできる方法を検討する。

Aちゃん(4歳、男児)は、昨夜の土砂災害によって両親とともに小学校の体育館に避難している。母親は自分の両親の安否が不明なため眠ることができなかった。また、落ち着きがなく感情的になっている。父親はずっと毛布をかぶって横になっている。

第105回午後:第118問

昼間のAちゃんは体育館の中を走り回っている。また、指しゃぶりをしながら両親の姿を気にしているが、近づいて甘えようとはしない。 Aちゃんの反応で正しいのはどれか。

1: 自我同一性の拡散

2: 急性ストレス障害(acute stress disorder)

3: 外傷後ストレス障害<PTSD>(post-traumatic stress disorder)

4: 注意欠陥多動性障害<ADHD>(attention deficit hyperactivity disorder)

第105回午後:第119問

Aちゃんの母親は自分の両親と連絡がとれた。避難所生活5日目、親子3人で過ごすことが多くなってきた。Aちゃんの活気がなくなってきている。 地域の病院から派遣された看護師の対応で最も適切なのはどれか。

1: 両親のAちゃんへの関わりを見守る。

2: Aちゃんと災害時のことを一緒に話す。

3: Aちゃんが他の子どもと遊べる機会をつくる。

4: 災害時の様子を絵に描くようAちゃんに勧める。

第105回午後:第120問

避難から3週後、Aちゃん家族は仮設住宅に移動が決定し、両親は忙しくしている。Aちゃんは1人で過ごすことが多く、絵本を持ってぼんやりとしていることが多い。母親からAちゃんの様子がいつもと違うと看護師に相談があった。 母親への対応で最も適切なのはどれか。

1: 引っ越しすることを説明するよう促す。

2: スキンシップの時間を増やすように促す。

3: すぐに専門医の外来を受診するよう促す。

4: 子どもの反応は母親の関わりが原因だと話す。