第105回午後第38問の類似問題

A君 (6歳、男児)は、昨日午後から今朝にかけて5回の下痢便がみられ、体温が38.0 ℃であったため祖母と受診した。経口摂取は昨日の昼食が最後である。便の簡易検査の結果、ノロウイルスによる胃腸炎(gastroenteritis)と診断され、個室に入院した。入院後、末梢静脈ラインが左手背に留置され持続点滴が開始された。両親は同様の症状があるため面会できない。祖母が帰宅した後、A君は顔をしかめ、側臥位で膝を腹部の方に寄せ抱えるようにしている。バイタルサインは、体温37.5 ℃、呼吸数36/分、心拍数120/分であった。

第105回午前:第101問

A君は病室内のトイレで排泄をしていた。看護師はマスク、手袋およびエプロンを着用しA君の排泄介助を行っていると、下着に便が付着していることに気付いた。看護師は、すぐにA君の下着を脱がせ流水で便を洗い流した。 下着の処理の方法で正しいのはどれか。

1: 病室内のゴミ箱に捨てる。

2: 病室内でエタノールに浸す。

3: 病室内で次亜塩素酸ナトリウム溶液に浸す。

4: 病室外の汚物処理室の感染性廃棄物用の容器に捨てる。

Aさん(72歳、女性)は、 1人で暮らしている。Aさんは 1年前に夫を亡くした後、近所付き合いが少なくなっていた。遠方に住む Aさんの息子が時々電話で様子を確認していた。最近は元気がなく、 Aさんの息子が心配して様子を見に来たところ、食事を食べた様子がなく、ごみは捨てられていなかった。 Aさんは発熱してぐったりしており、息子に連れられて病院を受診した。 Aさんは脱水状態の治療と抑うつ状態の疑いのため検査が必要であると判断されて入院した。Aさんの既往歴に特記すべきことはない。

第103回午前:第98問

入院後 1週間、Aさんの脱水状態は改善したが臥床していることが多い。 Aさんは排泄時、手すりを使用してトイレまで歩行しているが、着脱動作が緩慢で失禁することが多い。 Aさんへの排泄援助として最も適切なのはどれか。

1: オムツの着用を勧める。

2: トイレに近い病室に変更する。

3: 膀胱留置カテーテルの挿入を検討する。

4: ポータブルトイレをベッドの横に設置する。

第104回午前:第40問

臥床している患者に対して看護師が手袋を装着して口腔ケアを実施した。口腔ケア後の看護師の行動で適切なのはどれか。

1: 手袋を外し、すぐに新しい手袋を装着して別の患者のケアを行う。

2: 使用した手袋を装着したまま患者の寝衣を交換する。

3: 手袋を装着したまま患者の歯ブラシを洗浄する。

4: 使用した手袋は一般廃棄物の容器に捨てる。

Aさん(32歳、初産婦)は妊娠39週4日に3,200gの男児を経腟分娩で出産した。分娩時に会陰切開縫合術を受けた。児のApgar〈アプガー〉スコアは1分後9点、5分後10点であった。分娩時の出血量200mL、分娩所要時間12時間30分であった。分娩室から病室に帰室する前に尿意を自覚したためトイレまで歩行し、排尿があった。

第111回午後:第106問

帰室時に看護師がAさんに行う説明で適切なのはどれか。

1: 「排泄後は会陰部を消毒しましょう」

2: 「会陰縫合部が痛くなったら温めましょう」

3: 「6時間おきにトイレに行って排尿しましょう」

4: 「悪露に血の塊が混じったら看護師に知らせてください」

第111回午後:第69問

感染徴候のない在宅療養者に対する床上での排便の援助において、訪問看護師が行う感染対策で適切なのはどれか。

1: 援助時には使い捨てのエプロンを着用する。

2: 使用済みのオムツは感染性廃棄物として処分する。

3: 使用済みの寝衣は次亜塩素酸ナトリウム液に浸す。

4: 陰部洗浄で使用したボトルの洗浄に中性洗剤は用いない。

Aさん(87歳、女性)は、 6年前にAlzheimer〈アルツハイマー〉型認知症(dementia of Alzheimer type)を発症した。在宅で療養していたが、夫が介護に疲れたために施設に入所した。現在、長谷川式簡易知的機能評価スケール〈HDS-R〉10点、障害高齢者の日常生活自立度判定基準B-1である。下肢筋力や立位バランスの低下がある。自宅では自分で車椅子に移乗してトイレに行き排泄していた。尿失禁はなかった。入所直後、Aさんは表情が険しく落ち着きがなく、看護師が声をかけても応じない。自発的にトイレに行きたいという発言はなく、着衣を尿で汚染することが多いためトイレ誘導を行うことにした。

第102回午前:第111問

入所後3週。排尿行動の自立を目標とする看護計画を立案した。 看護計画として最も適切なのはどれか。

1: 昼夜ともにオムツは使用しない。

2: トイレの標示を目立つよう工夫する。

3: 尿で汚染した着衣を自分で片づけるよう指導する。

4: 尿意を感じた際にはナースコールで呼ぶよう説明する。

第101回午後:第21問

左上肢に拘縮のある患者の寝衣交換で正しいのはどれか。

1: 脱がせるときも着せるときも右手から行う。

2: 脱がせるときは右手から行い、着せるときは左手から行う。

3: 脱がせるときも着せるときも左手から行う。

4: 脱がせるときは左手から行い、着せるときは右手から行う。

Aさん(85歳、女性)は、1人暮らしで、他県に住んでいる長男家族がいる。腰部脊柱管狭窄症(lumbar spinal canal stenosis)と診断されているが、ゆっくりとした動作であれば日常生活が可能であり、畑で野菜をつくることを趣味としている。

第105回午後:第98問

Aさんから「尿が漏れて困ります。洗濯物が増えるので、干したり取り込んだりするのが大変です。どうしたらよいでしょうか」と相談を受けた。 看護師の対応で最も適切なのはどれか。

1: テープ付き紙おむつを紹介する。

2: 背もたれ付きポータブルトイレを紹介する。

3: 介護保険の訪問介護を受けた方がよいと説明する。

4: 下着の中に入れて使う尿失禁用パッドを紹介する。

Aさん72歳、(男性)は、2か月前に右中大脳動脈領域の脳梗塞(cerebral infarction)を発症した。本日、病院を退院し、介護老人保健施設に入所した。 既往歴  :1年前に前立腺癌r(prostatic cancer)のため腹腔鏡下前立腺全摘除術。 身体所見:左上下肢に軽度のしびれがある。半側空間無視がある。構音障害はない。 生活機能:改訂長谷川式簡易知能評価スケール<HDS-R>26点、Barthel<バーセル>インデックス65点。

第109回午後:第99問

入所後2日、Aさんは入浴した。Aさんは自分で脱衣し、体を洗えたが、洗い残した部分を看護師が介助した。入浴後に看護師がAさんに服を手渡すと、Aさんは戸惑った表情で服を丸めたり広げたりしている。Aさんへの更衣援助で最も適切なのはどれか。

1: 着替え始めるまで待つ。

2: 伸縮性のある素材の服を渡す。

3: 服を着やすい向きに持たせる。

4: ボタンをマジックテープに変えた服を渡す。

A君(2か月、男児)は、1か月児健康診査で尿道下裂(hypospadias)の疑いを指摘され、小児科を受診した。検査の結果、遠位型尿道下裂(distal hypospadias)と診断された。主治医から母親に対し、体重の増加を待ち1歳前後で尿道形成術を行う必要性について説明があった。母親から看護師に対し「手術を受けるまでの間、どう過ごしたらよいですか」と質問があった。

第106回午前:第102問

A君は、手術を受けて1週が経過した。全身状態が安定したため、尿道カテーテルが抜去された。医師から母親に「3日間、経過を観察し、問題がなければ退院できます。退院1か月後に外来を受診してください」と説明があった。退院から外来受診までの日常生活の留意点に関して看護師が母親へ指導することになった。 指導で適切なのはどれか。

1: 「水分は控えましょう」

2: 「入浴は避けましょう」

3: 「1日1回導尿をしましょう」

4: 「腹ばいの姿勢は避けましょう」

第103回午後:第85問

膀胱留置カテーテル挿入中のシャワー浴について適切なのはどれか。2つ選べ。

1: 実施前に蓄尿バッグを空にする。

2: シャワー中はカテーテルを閉鎖する。

3: 蓄尿バッグは腰より高い位置にかける。

4: 終了後は挿入部をエタノールで消毒する。

5: 終了後はカテーテルを固定するテープの位置を変える。

Aさん(59歳、女性)は、午前2時ころにバットで殴られたような激しい頭痛を自覚し、嘔吐した。午前4時、Aさんは、頭痛を我慢できなくなったために、家族に付き添われて救急搬送され、緊急入院した。入院時、ジャパン・コーマ・スケール 〈JCS〉Ⅰ-1、四肢の麻痺を認めない。

第101回午後:第98問

Aさんは、入院後に緊急開頭術を受けることになった。手術を受けるまでの看護で適切なのはどれか。

1: 浣腸を行う。

2: 排痰法の練習を勧める。

3: テタニー徴候を観察する。

4: 不整脈(arrhythmia)の出現に注意する。

Aちゃん(生後5か月、女児)は、出生時、腟の後方に瘻孔があり、腸内容物が排出され、低位鎖肛(anal atresia with a low lesion)と診断された。他に奇形は認められず、瘻孔は腟と尿道に交通していなかったため、体重増加を待って会陰式肛門形成術を行う予定とされていた。Aちゃんは順調に体重が増加しており、定期受診のため来院した。

第105回午前:第104問

Aちゃんは、定期受診の1か月後、予定どおり会陰式肛門形成術を行った。術後2日、1日に6回の排便があり、造設された肛門周囲に発赤がみられている。 排便後の対応で最も適切なのはどれか。

1: 石けんで洗浄する。

2: 微温湯で洗浄する。

3: お尻拭きシートで拭き取る。

4: ポビドンヨードで消毒をする。

A さん(35 歳、男性、建設業)は、両親と 3 人で暮らしている。 3 年前の仕事中に屋根から転落して、第 12 胸髄を損傷した。 1 か月前から車で作業所に通い、作業中はほとんど車椅子に座っている。週 1 回の訪問看護を利用している。

第104回午後:第116問

A さんは繰り返し使用できるカテーテルによる間欠的自己導尿を行っている。排尿のセルフケアの指導として最も適切なのはどれか。

1: 24 時間の蓄尿を勧める。

2: カテーテルの挿入は無菌操作で行う。

3: 急に発熱した場合は医師に連絡する。

4: カテーテルを保管するケースの消毒薬は週 1 回交換する。

第107回午前:第31問

排泄行動が自立している入院中の男性高齢者が、夜間の排尿について「夜は何度もトイレに行きたくなります。そのたびにトイレまで歩くのは疲れます」と訴えている。 この患者の看護で適切なのはどれか。

1: おむつの使用

2: 夜間の尿器の使用

3: 就寝前の水分摂取の制限

4: 膀胱留置カテーテルの挿入

Aさん(50歳、男性)は、双極性障害(bipolar disorder)で、これまでにうつ状態と躁状態で入院歴がある。会社員の兄と2人で暮らしている。3か月前から服薬を中断するようになり、気分が沈みはじめ、1週前から朝起きられなくなった。2日前から1日中ベッドの中にいるようになったため、兄に付き添われて入院した。入院時は亜昏迷状態で、発語はほとんどなく、自力での歩行が困難なほど脱力が強かった。入院後、三環系抗うつ薬が開始された。

第102回午前:第101問

Aさんの排泄に関する看護として適切なのはどれか。2つ選べ。

1: 便秘を予防する。

2: 水分摂取を制限する。

3: 排尿の有無を観察する。

4: 排泄回数を記載するよう説明する。

5: 自分でポータブルトイレを使用するよう説明する。

Aさん(87歳、女性)は、 6年前にAlzheimer〈アルツハイマー〉型認知症(dementia of Alzheimer type)を発症した。在宅で療養していたが、夫が介護に疲れたために施設に入所した。現在、長谷川式簡易知的機能評価スケール〈HDS-R〉10点、障害高齢者の日常生活自立度判定基準B-1である。下肢筋力や立位バランスの低下がある。自宅では自分で車椅子に移乗してトイレに行き排泄していた。尿失禁はなかった。入所直後、Aさんは表情が険しく落ち着きがなく、看護師が声をかけても応じない。自発的にトイレに行きたいという発言はなく、着衣を尿で汚染することが多いためトイレ誘導を行うことにした。

第102回午前:第110問

入所後2週。Aさんの表情は穏やかになり行動も落ち着くようになった。自発的に車椅子に乗り廊下を移動している。尿意はあるが、尿失禁が続いている。 尿失禁の状態を把握するために行う看護師の対応で適切なのはどれか。

1: 排泄動作を全介助する。

2: 夜間は下着をオムツに変更する。

3: 尿失禁の不快感について質問する。

4: 廊下を移動中、トイレに行きたいのかを確認する。

第102回午前:第42問

7時から翌朝7時までの24時間尿を採取する方法として正しいのはどれか。

1: 7時に排尿した尿から蓄尿を始める。

2: 排便時に出た尿は蓄尿しない。

3: 翌朝7時に出た尿は蓄尿しない。

4: 24時間の全尿の一部を採取する。