災害発生後、避難先の体育館で生活を始めた高齢者への対応で最も適切なのはどれか。
1: トイレに近い場所を確保する。
2: 持参薬を回収して被災者に分ける。
3: 区画された範囲内で過ごすよう促す。
4: 私語を控えて館内の静穏が保てるように指導する。
大震災の2日後、避難所にいる成人への心理的援助で適切なのはどれか。
1: 宗教の多様性への配慮は後で行う。
2: 会話が途切れないように話しかける。
3: 確証がなくても安全であると保証する。
4: ストレス反応に関する情報提供を行う。
山間部の地域で、 1 時間雨量 80 mm 以上の降雨で土石流が発生し、地域の住民は市民体育館に避難した。避難所には近くの医療機関から医師と看護師とが派遣された。
土石流で家を失った被災者は市民体育館から仮設住宅へ移動した。仮設住宅には1 人暮らしの世帯が多い。看護師が仮設住宅の巡回訪問を行うことになった。災害の慢性期(復興期)の看護師の巡回訪問の主な目的として適切でないのはどれか。
1: 感染症を予防する。
2: 救援物資を届ける。
3: 室内の安全性を確認する。
4: 生活習慣病の重症化を予防する。
災害に関する記述で正しいのはどれか。
1: 災害時の要配慮者には高齢者が含まれる。
2: 人為的災害の被災範囲は局地災害にとどまる。
3: 複合災害は同じ地域で複数回災害が発生することである。
4: 発災直後に被災者診療を行う場では医療の供給が需要を上回る。
Aさん(35歳、女性)は、夫と7歳の息子、2歳の娘と4人で暮らしている。ある日、震度6強の地震が起こり、Aさんの家は半壊した。Aさんは倒れてきた家具の下敷きになるところだったが、何とか免れ、家族は全員かすり傷程度の怪我(けが)で済んだ。被災後、家族は避難所である小学校で生活をしている。
Aさんから、「また地震の日のような状態になってしまうことが不安です。大丈夫でしょうか」と看護師に相談があった。 Aさんへの看護師の対応で適切なのはどれか。
1: 「すぐに受診をした方が良いと思います」
2: 「つらい体験は早く忘れるようにしましょう」
3: 「誰にでもよいので積極的に自分の体験を話してください」
4: 「気分転換にご主人と一緒に家の片付けなどしてはいかがでしょう」
5: 「強いストレスを体験したときには誰もがなり得る正常な反応です」
高齢者の虐待防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律<高齢者虐待防止法>で、措置された高齢者が入所する社会福祉施設はどれか。
1: 有料老人ホーム
2: 特別養護老人ホーム
3: 高齢者生活福祉センター
4: サービス付き高齢者向け住宅
養護者による虐待を受けたと思われる高齢者を発見した者が、高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律〈高齢者虐待防止法〉に基づき通報する先として正しいのはどれか。
1: 市町村
2: 警察署
3: 消防署
4: 訪問看護事業所
朝9時に大規模地震が発生した。病棟の患者と職員の安全は確認できた。病棟内の壁や天井に破損はなかったが、病院は、停電によって自家発電装置が作動した。病棟の看護師長が行う対応で適切なのはどれか。
1: 災害対策本部を設置する。
2: 災害時マニュアルを整備する。
3: 隣接する病棟に支援を要請する。
4: スタッフに避難経路の安全確認を指示する。
山間部の地域で、 1 時間雨量 80 mm 以上の降雨で土石流が発生し、地域の住民は市民体育館に避難した。避難所には近くの医療機関から医師と看護師とが派遣された。
発災直後の避難所で対応する看護師の行動で最も適切なのはどれか
1: ボランティアを手配する。
2: 災害給付金の説明をする。
3: 心のケアに時間をかける。
4: 重症度に応じて診療の優先順位をつける。
Aさん(55歳、女性)は、1人暮らし。Aさんには視覚障害があり、光と輪郭がぼんやりわかる程度である。食事の準備や室内の移動は自立している。震度6の地震が発生した。Aさんは、避難所に指定されたバリアフリーの公民館に近所のBさんと避難した。公民館には複数の部屋がある。避難所の開設初日に医療救護班として看護師が派遣された。避難所生活を開始するAさんへの看護師の対応で適切なのはどれか。
1: BさんをAさんの介助者とする。
2: Aさんの肩に触れてから声をかける。
3: Aさんにはトイレに近い部屋を割りあてる。
4: 移動するときはAさんの手を引っ張って誘導する。
令和元年度(2019年度)「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律に基づく対応状況等に関する調査」の結果において、養護者による高齢者虐待に関する説明で正しいのはどれか。
1: 夫による虐待が最も多い。
2: 被虐待者の9割が女性である。
3: 心理的虐待が全体の6割を占めている。
4: 被虐待者の認知症高齢者の日常生活自立度判定基準はランクⅡが最も多い。
高齢者の看護において目標志向型思考を重視する理由で最も適切なのはどれか。
1: 疾患の治癒促進
2: 老化現象の進行の抑制
3: 病態の関連図の作成の効率化
4: 生活全体を豊かにするケアの実践
地域包括ケアシステムについて正しいのはどれか。
1: 都道府県を単位として構築することが想定されている。
2: 75歳以上の人口が急増する地域に重点が置かれている。
3: 本人・家族の在宅生活の選択と心構えが前提条件とされている。
4: 地域特性にかかわらず同じサービスが受けられることを目指している。
高齢者のうつ病 (depression) の説明で正しいのはどれか。
1: 電気けいれん療法は行わない。
2: 認知症との区別はつきやすい。
3: 三環系抗うつ薬を第一選択薬とする。
4: 若年者と比べて身体症状の訴えが多い。
Aさん(70歳、男性)は、妻(68歳)と2人暮らし。3年前に筋萎縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis)(ALS)と診断され、在宅で療養生活を続けていた。その後、Aさんは症状が悪化し、入院して気管切開下の人工呼吸療法、胃瘻による経管栄養法を受けることになった。妻は、退院後に必要なケアの技術指導、人工呼吸器や胃瘻の管理方法、緊急・災害時の対応について病棟看護師から指導を受けた。退院前カンファレンスにおいて、訪問看護のほかに必要な在宅サービスについて検討することになった。妻は慢性腎不全(chronic renal failure)のため、週に3回の血液透析を受けており、1回に約6時間の外出が必要である。
退院から2週後、妻から「昨日、私が透析を受けている病院で災害が発生した場合の診療について説明がありました。在宅での生活にも少し慣れてきたし、夫のことも気になるので、あらためて災害に備えておきたいのですが、何から始めればよいでしょうか」と訪問看護師に相談があった。 訪問看護師が妻に指導する内容で最も優先度が高いのはどれか。
1: 予備の電源の選び方
2: 福祉避難所への移動手段
3: 災害用持ち出し物品の準備
4: 足踏み式吸引器の使用方法
災害後の成人にみられる防衛機制はどれか。
1: 不安で眠れなくなる。
2: 激しい怒りを表現する。
3: 言動が子どものように幼くなる。
4: 自分だけが無事で申し訳ないと思う。
認知症高齢者との対話で適切なのはどれか。
1: 表情を見せながら話す。
2: 高齢者の横から話しかける。
3: 会話の内容を記憶しているか確認する。
4: 言葉が出てこない時は思い出すまで待ち続ける。
高齢者から生活史を聴取する方法として適切なのはどれか。
1: 家族の承諾を必須とする。
2: 認知機能の評価尺度を用いる。
3: 事実とは異なる部分を修正する。
4: 高齢者自身の生きてきた時代背景を聴く。
災害急性期に看護師が行う対応で最も適切なのはどれか。
1: 情報の発信を行う。
2: 各自の判断で行動する。
3: 災害現場の安全を確保する。
4: 災害時の対応マニュアルの見直しをする。
災害の慢性期 (復興期 )における避難所内の看護師の役割で最も適切なのはどれか。
1: 住宅支援
2: 感染予防
3: 安全な避難と誘導
4: 居住スペースの確保