Aさん(50歳、女性)は、急に体が熱くなったり汗をかいたりし、夜は眠れなくなり疲れやすさを感じるようになった。月経はこの1年間で2回あった。 Aさんのホルモンで上昇しているのはどれか。2つ選べ。
1: エストロゲン
2: プロラクチン
3: プロゲステロン
4: 黄体形成ホルモン〈LH〉
5: 卵胞刺激ホルモン〈FSH〉
Aさん(45歳、男性)は、10年ぶりに会った友人から顔貌の変化を指摘された。 顔貌変化を図に示す。 Aさんの顔貌変化を引き起こしたホルモンはどれか。
1: 成長ホルモン
2: 副甲状腺ホルモン
3: 副腎皮質ホルモン
4: 甲状腺刺激ホルモン
糖質コルチコイドの分泌が長期に過剰となった状態の身体所見で正しいのはどれか。
1: 眼球突出
2: 甲状腺腫大
3: 頻脈
4: 満月様顔貌
A さん(39 歳、男性、会社員)は、最近口渇が強く、飲水量が増えた。毎日 5 L 以上の水のような薄い排尿があり、夜間に何回も排尿に起きるようになったため病院を受診しホルモン分泌異常を指摘された。原因と考えられるホルモンが分泌される部位はどれか。
1: 視床下部
2: 下垂体後葉
3: 甲状腺
4: 副腎皮質
Aさん(19歳、男性、専門学校生)は、1人暮らし。「皆が自分を嫌っている」と言い、昨年から学校を休学し、アパートに引きこもるようになった。先週、夜中に大声で叫ぶ日が続いたため、アパートの管理人が両親へ連絡をした。連絡の翌日、Aさんの両親が訪ねてみると、Aさんは「隣の人に嫌がらせを受けている。助けてくれ」と叫び続けたため、両親とともに精神科病院へ行き、その日のうちに任意入院となった。Aさんは統合失調症(schizophrenia)と診断され、抗精神病薬による治療が開始された。
入院後1か月。Aさんは洗面所でボーッとしていることが多くなり、頭痛や倦怠感を訴えることが多くなった。 身体所見:身長170cm、6時の体重60kg、17時の体重63kg、体温36.4℃、呼吸数18/分、脈拍76/分、血圧124/70mmHg。 検査所見:クレアチンキナーゼ(CK)190IU/L(U/L)、空腹時血糖102mg/dL、HbA1c 5.0%、Na 128mEq/L、K 3.5mEq/L、総コレステロール180mg/dL、HDLコレステロール45mg/dL。 Aさんの状況で最も考えられるのはどれか。
1: 水中毒(water intoxication )
2: 悪性症候群(malignant syndrome)
3: セロトニン症候群(serotonin syndrome)
4: メタボリック症候群( metabolic syndrome)
43歳の女性のAさんは、過多月経を主訴に受診し、子宮筋腫(myoma of uterus)で単純子宮全摘術を受けた。 退院指導で最も適切なのはどれか。
1: 「貧血は改善するでしょう」
2: 「性行為は今度ずっとできません」
3: 「更年期症状が現れる可能性があります」
4: 「食物繊維をとるように心がけてください」
Aさん(47歳、女性、会社員)は、夫(54歳)と2人暮らし。6か月前から月経不順になり、閉経前の症状と思い様子をみていた。しかし、徐々に普段の月経時の出血量よりも多くなり、下腹部痛が出現してきたため、病院の婦人科外来を受診した。診察後、経腟超音波検査の指示が出され、看護師はAさんに検査について説明することになった。
Aさんは、経腟超音波検査で異常所見が認められ、その後の精密検査で子宮体癌uterine corpus cancerと診断されて準広汎子宮全摘出術と両側付属器(卵巣、卵管)切除術を受けた。術後の経過はよく、排尿障害もなく順調に回復していた。術後12日目のバイタルサイン測定時に「身体のほてりがあり、急に汗が出るようになったりして、夜もよく眠れません。そのためかイライラします」と看護師に訴えた。 Aさんに出現している症状の原因はどれか。
1: エストロゲンの減少
2: プロラクチンの減少
3: アンドロゲンの増加
4: オキシトシンの増加
5: プロゲステロンの増加
甲状腺ホルモンの分泌が亢進した状態の身体所見について正しいのはどれか。2つ選べ。
1: 徐脈
2: 便秘
3: 眼球突出
4: 皮膚乾燥
5: 手指振戦
Aさん(16歳、女子)。身長160cm、体重40kg。1年で体重が12kg減少した。Aさんは6か月前から月経がみられないため婦人科クリニックを受診し、体重減少性無月経(amenorrhea due to weight loss)と診断された。 今後、Aさんの無月経が長期間続いた場合、増加することが予想されるのはどれか。
1: 血糖値
2: 骨吸収
3: 体脂肪率
4: エストロゲン
褐色細胞腫pheochromocytomaでみられるのはどれか。
1: 高血糖
2: 中心性肥満
3: 満月様顔貌
4: 血清カリウム濃度の低下
5: 副腎皮質ホルモンの産生の亢進
Aさん(44歳、男性、会社員)は、20年以上の喫煙歴があり、BMI26 である。会社の健康診断で脂質異常症dyslipidemiaと高血圧症hypertensionを指摘された。 Aさんが発症する危険性が高い疾患はどれか。
1: 1型糖尿病type 1 diabetes mellitus
2: 潰瘍性大腸炎ulcerative colitis
3: 肺血栓塞栓症pulmonary thromboembolism
4: 労作性狭心症angina of effort
5: 閉塞性血栓血管炎thromboangiitis obliterans〈TAO〉
成人期で、加齢に伴い糖尿病(diabetes mellitus)を発症しやすくなる原因はどれか。
1: 腎機能の低下
2: 免疫機能の低下
3: 動脈硬化の悪化
4: インスリン感受性の低下
A さん(52 歳、男性)は、 5 年前に健康診断で高血圧を指摘されていたが、そのままにしていた。 5 年ぶりに健康診断を受けたところ尿蛋白+で、内科を受診し腎機能障害を指摘された。A さんは、身長 160 cm、体重 56 kg であり、体温 36.1 ℃、呼吸数18/分、脈拍 64/分、整で、血圧 166/96 mmHg であった。血液検査データは、Hb9.3 g/dL、アルブミン 3.6 g/dL、クレアチニン 2.3 mg/dL、HbA1c 5.6 %、K 3.9mEq/L、推算糸球体濾過量〈eGFR〉25 mL/分/1.73 m2 であり、特に自覚症状はなく、浮腫はみられない。
現時点で A さんに起こる危険性が高いのはどれか。
1: 低リン血症
2: 血糖値の上昇
3: 虚血性心疾患 (ischemic heart disease)
4: 甲状腺機能亢進症 (hyperthyroidism)
A さん(48 歳、専業主婦)は、夫と 2 人で暮らしている。月経周期が 35〜61 日と不規則となり、外来を受診した。診察時、A さんは「一人娘が結婚して遠方に住み、私の体調不良について話しにくく、つらいです。夫とは以前はよく一緒に出かけましたが、今は仕事で忙しく、私は家にいることが多いです」と話した。
医師は更年期障害 (climacteric disorder) と診断した。診察後、A さんは「どうしてこのような症状が出るのかしら」と看護師に尋ねた。A さんへの説明で適切なのはどれか
1: 「子宮が固くなったためです」
2: 「卵管が狭くなったためです」
3: 「卵巣の機能が低下したためです」
4: 「視床下部の機能が低下したためです」
A さん(20 歳、男性、大学生)は、皆が自分を嫌っていると言い、昨年から大学を休学し、 1 人暮らしのアパートで引きこもるようになった。先週、アパートで夜中に大声で叫ぶ日が続いたため、アパートの管理人から両親へ連絡があった。A さんの両親が A さんの部屋に入ってみると、窓は新聞紙で覆われていた。A さんは「 1 日中誰かに見張られている。あなたは親じゃない」と叫び続けるため、精神科病院に入院した。A さんは、統合失調症 (schizophrenia) と診断され非定型抗精神病薬による治療が開始された。
入院後 1 か月。A さんは体重が 3 kg 増加した。バイタルサインに異常はない。血液検査データは空腹時血糖 200 mg/dL、HbA1c 5.2 %である。入院時の空腹時血糖は 80 mg/dL であった。A さんと両親に特記すべき既往歴はない。A さんにみられる非定型抗精神病薬の副作用(有害事象)で最も考えられるのはどれか。
1: 水中毒 (water intoxication)
2: 拘禁反応
3: 悪性症候群 (malignant syndrome)
4: 耐糖能の異常
血中カルシウム濃度を上昇させるホルモンを分泌する器官はどれか。
1: 副甲状腺
2: 甲状腺
3: 下垂体
4: 副腎
Aさん ( 42歳、男性 )は、血尿を主訴に泌尿器科を受診した。診察の結果、 Aさんは膀胱鏡検査を受けることになった。 Aさんへの検査についての説明で適切なのはどれか。
1: 「入院が必要です」
2: 「前日は夕食を食べないでください」
3: 「局所麻酔で行います」
4: 「終了後は水分の摂取を控えてください」
Aさん(61歳、男性)は、水分が飲み込めないため入院した。高度の狭窄を伴う進行食道癌(advanced esophageal cancer)と診断され、中心静脈栄養が開始された。入院後1週、Aさんは口渇と全身倦怠感を訴えた。意識は清明であり、バイタルサインは脈拍108/分、血圧98/70mmHgであった。尿量は1,600mL/日で、血液検査データは、アルブミン3.5g/dL、AST〈GOT〉45IU/L、ALT〈GPT〉40IU/L、クレアチニン1.1mg/dL、血糖190mg/dL、Hb11.0g/dLであった。 Aさんの口渇と全身倦怠感の要因として最も考えられるのはどれか。
1: 貧血
2: 低栄養
3: 高血糖
4: 腎機能障害
5: 肝機能障害
Aさん(80歳、男性)は、空腹時の胃の痛みが2週間続くため受診し、1週後に胃内視鏡検査を受けることになった。 検査を受けるAさんへの看護で適切なのはどれか。
1: 検査前日の夜に下剤を服用することを伝える。
2: 検査前に 前立腺肥大症( prostatic hyperplasia)の既往の有無を確認する。
3: 検査中は仰臥位の姿勢を保持する。
4: 検査後はすぐに食事ができることを説明する。
ホルモン負荷試験について正しいのはどれか。
1: ホルモン分泌異常を生じている部位の推定に用いる。
2: 分泌異常が疑われるホルモンを投与する。
3: 前日の夕食から禁食にする。
4: 入院が必要である。