成人患者の甲状腺全摘出術後における合併症とその症状との組合せで正しいのはどれか。
1: 乳び漏 ── 嘔気
2: 術後出血 ── ドレーン排液の白濁
3: 反回神経麻痺 ── 口唇のしびれ
4: 低カルシウム血症hypocalcemia ── テタニー
Aさん(40歳、初産婦)は妊娠経過に異常がなく、妊娠41週に陣痛発来した。分娩中に臍帯圧迫による胎児機能不全を認めたため緊急帝王切開になった。麻酔は、脊椎麻酔に硬膜外麻酔を併用した。出生した児の体重は3150g、アプガースコアは1分後7点、5分後9点であった。Aさんは、術中の経過に異常はなく、出血量400ml。術直後の検査でHb11.5g/dlであった。
Aさんの術後合併症で最も注意すべきなのはどれか。
1: 貧血(anemia)
2: 肺水腫(pulmonary edema)
3: 術後せん妄(post-operative delirium)
4: 深部静脈血栓症〈DVT〉(deep venous thrombosis)
高齢者が術後に呼吸器合併症を発症しやすい理由はどれか。
1: 1秒率の減少
2: 残気量の減少
3: 嚥下反射の亢進
4: 気道の線毛運動の亢進
高齢者に術後の呼吸器合併症が発症しやすい理由で正しいのはどれか。
1: 残気量の減少
2: 肺活量の低下
3: 嚥下反射の閾値の低下
4: 気道の線毛運動の亢進
人工股関節全置換術を受けた患者で麻痺をきたす危険性が高いのはどれか。
1: 脛骨神経
2: 腓骨神経
3: 大腿神経
4: 坐骨神経
Aさん(56歳、女性、主婦)は、胆石症 (cholelithiasis) と診断され、腹腔鏡下胆嚢摘出術予定で入院 した。 Aさんは身長 152 cm、体重 70 kgである。Aさんは、数年前に脂質異常症 (dyslipidemia) を指摘されたが、治療は受けていない。Aさんにその他の特記すべき既往歴はない
看護師が手術オリエンテーションを行い、術後の入院期間は 5日程度であると説明した。これに対して Aさんは「 1年前に妹が同じ手術を受けたが、食事はしばらく食べられず 3週間以上管が抜けなかった。自分にも妹と同じ合併症が起こるかもしれない」と心配そうに話した。 Aさんが心配している、妹に起こった合併症はどれか。
1: 肺 炎 (pneumonia)
2: 胆汁瘻
3: 皮下気腫
4: 深部静脈血栓症 (deep vein thrombosis)
Aさん(57歳、女性)は、子宮体癌(uterine corpus cancer)のため子宮全摘術を受けた。離床が十分に進まず、術後2日に初めて歩行を試みようとベッドから降りたところ、突然、呼吸困難を訴えてうずくまった。 まず疑うべき疾患はどれか。
1: 自然気胸(spontaneous pneumothorax)
2: 肺塞栓症(pulmonary embolism)
3: 肋間神経痛(intercostal neuralgia)
4: 解離性大動脈瘤(dissecting aortic aneurysm)
術後合併症で術前の喫煙と最も関連が強いのはどれか。
1: 尿 閉
2: イレウス (ileus)
3: 手術部位感染
4: ダンピング症候群 (dumping syndrome)
鎖骨下静脈へ中心静脈カテーテルを挿入する際に起こりやすい合併症はどれか。
1: 肺炎 (pneumonia)
2: 気胸 (pneumothorax)
3: 嗄声
4: 無気肺 (atelectasis)
修正型電気けいれん療法について正しいのはどれか。
1: 保護室で行う。
2: 全身麻酔下で行う。
3: 強直間代発作が生じる。
4: 発生頻度の高い合併症は骨折である。
幻肢痛について正しいのはどれか。
1: 術前から発症する。
2: 抗うつ薬は禁忌である。
3: 細菌感染が原因である。
4: 切断し喪失した部位に生じる。