第100回午後の過去問


第100回午後:第1問

日本における平成20 年の人口ピラミッドはどれか。

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第100回午後:第2問

運動習慣が身体機能に与える影響で正しいのはどれか。

1: 体脂肪率の増加

2: 最大換気量の減少

3: 基礎代謝量の増加

4: 1回心拍出量の減少

第100回午後:第3問

牛海綿状脳症〈BSE〉(bovine spongiform encephalopathy)に対する食品安全対策の目的はどれか。

1: A型肝炎(heppatitis A)の予防

2: 鳥インフルエンザ(avian influenza)の予防

3: サルモネラによる食中毒(food poisoning)の予防

4: クロイツフェルト・ヤコブ病(Creutzfeldt-Jakob disease)の予防

第100回午後:第4問

介護保険制度における居宅サービス費の原則的な利用者負担の割合はどれか。

1: なし

2: 1 割

3: 3 割

4: 5 割

第100回午後:第5問

保健師助産師看護師法で規定されている看護師の義務はどれか。

1: 応招義務

2: 守秘義務

3: 処方箋交付の義務

4: セカンドオピニオン提供の義務

第100回午後:第6問

マズロー A.H.(Maslow A.H.)の基本的欲求階層論で最も高次の欲求はどれか。

1: 安全の欲求

2: 生理的欲求

3: 所属愛の欲求

4: 自己実現の欲求

第100回午後:第7問

生後6か月児で発達の遅れを疑うのはどれか。

1: 親指と人さし指を使って、物をつまむことができない。

2: 意味のある言葉を話すことができない。

3: つかまり立ちができない。

4: 首がすわらない。

第100回午後:第8問

日本における平成20 年の家族の世帯構造で最も多いのはどれか。

1: 夫婦と未婚の子のみの世帯

2: 三世代世帯

3: 単独世帯

4: 母子世帯

第100回午後:第9問

市町村保健センターの業務はどれか。

1: 専門的で広域的な健康課題への対応

2: 地域住民に密着した健康相談

3: 看護師免許申請の受理

4: 病気の治療

第100回午後:第10問

全身に動脈血を送り出すのはどれか。

1: 右心房

2: 右心室

3: 左心房

4: 左心室

第100回午後:第11問

外分泌器官はどれか。

1: 副腎

2: 胸腺

3: 涙腺

4: 甲状腺

第100回午後:第12問

受精卵の正常な着床部位はどれか。

1: 卵巣

2: 卵管

3: 子宮体部

4: 子宮頸部

第100回午後:第13問

黄疸を最も確認しやすいのはどれか。

1: 爪床

2: 毛髪

3: 耳たぶ

4: 眼球結膜

第100回午後:第14問

頻回の嘔吐で起こりやすいのはどれか。

1: 脱水

2: 貧血

3: アシドーシス

4: 低カリウム血症

第100回午後:第15問

がん対策基本法の基本的施策はどれか。

1: がん予防の推進

2: がん治療の無償化

3: 特定地域への医療設備の集中

4: 医療者の意向を優先した治療方法の決定

第100回午後:第16問

心的外傷後ストレス障害〈PTSD〉(post-tranumatic stress disorder)で正しいのはどれか。

1: 数日間で症状は消失する。

2: 特定の性格を持った人に起こる。

3: 日常のささいな出来事が原因となる。

4: 原因になった出来事の記憶が繰り返しよみがえる。

第100回午後:第17問

ニトログリセリンの副作用はどれか。

1: 多尿

2: 易感染

3: 血圧の低下

4: 消化管からの出血

第100回午後:第18問

無尿時に、原則として投与が禁忌なのはどれか。

1: マグネシウム

2: ナトリウム

3: クロール

4: カリウム

第100回午後:第19問

主観的情報はどれか。

1: 腹部が痛いという患者の訴え

2: 体重60.5kg という栄養士の記録

3: 血圧126/72mmHg という自動血圧計の測定値

4: ドレーン刺入部の発赤という看護師の観察結果

第100回午後:第20問

成人患者に浣腸を行うときに、患者の体位で適切なのはどれか。

1: 坐位

2: 仰臥位

3: 右側臥位

4: 左側臥位

第100回午後:第21問

車椅子による移送で適切なのはどれか。

1: エレベーターを利用するときは、エレベーターの中で方向転換する。

2: 移乗する前にフットレスト(足のせ台)を上げる。

3: 急な下り坂では前向きに車椅子を進める。

4: 段差は勢いをつけて乗り越える。

第100回午後:第22問

インシデントレポートの目的はどれか。

1: 再発の防止

2: 責任の追及

3: 処分の決定

4: 個人の反省

第100回午後:第23問

成人患者に経鼻的に経管栄養法を行う際のカテーテルの挿入で正しいのはどれか。

1: 挿入時は、体位を仰臥位にする。

2: カテーテルの先端が咽頭部を通過するまでは、頸部を前屈位にする。

3: カテーテルの先端が咽頭部を通過した後は、頸部を後屈位にする。

4: 挿入後は、カテーテルから胃内容物を吸引して挿入部位を確認する。

第100回午後:第24問

輸液ポンプを50ml/時に設定し、500mlの輸液を午前10時から開始した。 終了予定時刻はどれか。

1: 午後2時

2: 午後4時

3: 午後6時

4: 午後8時

第100回午後:第25問

ショックを起こした患者に最も適切な体位はどれか。

1: 腹臥位

2: 頭部挙上

3: 下肢挙上

4: 左側臥位

第100回午後:第26問

免疫担当細胞とその機能の組み合わせで正しいのはどれか。

1: 好中球 ──── 抗原の提示

2: 肥満細胞 ──── 補体の活性化

3: 形質細胞 ──── 抗体の産生

4: ヘルパーT細胞 ──── 貧食

第100回午後:第27問

気管支の構造で正しいのはどれか。

1: 左葉には3本の葉気管支がある。

2: 右気管支は左気管支よりも長い。

3: 右気管支は左気管支よりも直径が大きい。

4: 右気管支は左気管支よりも分岐角度が大きい。

第100回午後:第28問

食事由来のトリグリセリドを運搬するのはどれか。

1: HDL

2: LDL

3: VLDL

4: カイロミクロン

第100回午後:第29問

日本のノロウイルスによる食中毒(food poisoning)で正しいのはどれか。

1: 12~3月に最も多い。

2: 潜伏期間は3~6時間である。

3: 感染した鶏肉の摂取によることが最も多い。

4: 病原性大腸菌によるものよりも患者数は少ない。

第100回午後:第30問

脳ヘルニアの症状はどれか。

1: 頻脈

2: 縮瞳

3: 頸静脈の怒張

4: チェーンストークス呼吸

第100回午後:第31問

拡張期雑音が聴取されるのはどれか。

1: 僧帽弁狭窄

2: 大動脈弁狭窄

3: 肺動脈弁狭窄

4: 心室中隔欠損

第100回午後:第32問

関節リウマチ(rheumatoid arthritis)で正しいのはどれか。

1: 腎障害を合併することが多い。

2: 関節のこわばりは、夕方に強い。

3: 遠位指節(DIP)が障害されやすい。

4: 悪性関節リウマチ(mailignant rheumatoid arthritis)は血管炎(vascuits)を伴う。

第100回午後:第33問

ビタミンB1の欠乏で生じるのはどれか。

1: 夜盲症(night blindness)

2: 壊血病(scurvy)

3: くる病(rickets)

4: 脚気(beriberi)

第100回午後:第34問

上腕骨顆上骨折の早期合併症(supracondylar fracture of humerus)で注意が必要なのはどれか。

1: 偽関節(nonunion)

2: 習慣性脱臼(habitual dislocation)

3: 腕神経叢麻痺(brachial plexus palsy)

4: フォルクマン拘縮(Volkmann contracture)

第100回午後:第35問

ある組織では、リーダーの支援の下でグループ討議を経て方針を決定している。リーダーは、具体的な作業手順の決定を部下に委任している。 このリーダーシップ型はどれか。

1: 権力型

2: 民主型

3: 放任型

4: 専制型

第100回午後:第36問

日本における平成19年の自殺者の原因・動機(警察庁の自殺に関する概要調査による)で最も多いのはどれか。

1: 家庭問題

2: 健康問題

3: 勤務問題

4: 経済・生活問題

第100回午後:第37問

特定機能病院で正しいのはどれか。

1: 地域の医療従事者の資質向上のための研修を行う能力を有する。

2: 高度の医療技術の開発および評価を行う能力を有する。

3: 300人以上の患者を入院させるための施設を有する。

4: 都道府県知事の承認を得て設立される。

第100回午後:第38問

コミュニケーションにおけるラポールはどれか。

1: 問題の本質の把握

2: 言語を用いない表現

3: 信頼し合う人間関係

4: 侵されたくない個人の空間

第100回午後:第39問

クリニカルパスのバリアンスはどれか。

1: 医師による治療計画の変更

2: 予測できなかった現象

3: 患者からの苦情

4: ケア計画の不備

第100回午後:第40問

HBs抗原陽性の患者の血液が床頭台に付着していた。 消毒に適しているのはどれか。

1: ポビドンヨード

2: 消毒用エタノール

3: 次亜塩素酸ナトリウム

4: クロルヘキシジングルコン酸塩〈グルコン酸クロルヘキシジン〉

第100回午後:第41問

低栄養状態はどれか。

1: BMI23.0、アルブミン3.8g/dl

2: BMI21.5、アルブミン3.6g/dl

3: BMI18.0、アルブミン2.8g/dl

4: BMI16.5、アルブミン3.5g/dl

第100回午後:第42問

Aさんに鎖骨下静脈から中心静脈カテーテルを挿入した。その直後、Aさんに呼吸困難が出現した。 最も優先される検査はどれか。

1: 胸部CT

2: 心電図(ECG)

3: 気管支鏡検査

4: 胸部エックス線撮影

第100回午後:第43問

150kgf/c㎡500l酸素ボンベの内圧計が90kgf/c㎡を示している。この酸素ボンベを用いて2l/分で酸素吸入を行うことになった。 使用可能な時間はどれか。

1: 30分

2: 45分

3: 100分

4: 150分

第100回午後:第44問

皮膚全層に潰瘍ができ皮下脂肪組織に達する深さの褥瘡は、米国褥瘡諮問委員会(NPUAP)の分類法はどれか。

1: ステージⅠ

2: ステージⅡ

3: ステージⅢ

4: ステージⅣ

第100回午後:第45問

点滴静脈内注射360mlを3時間で行う。 一般用輸液セット(20滴/ml)を使用した場合の滴下数はどれか。

1: 18滴/分

2: 36滴/分

3: 40滴/分

4: 60滴/分

第100回午後:第46問

午前9時に経静脈性腎盂造影を受ける予定の患者が、検査直前に以下のように話した。 検査を延期すべきなのはどれか。

1: 今朝8時に朝食を食べた。

2: 2日前に造影CTを受けた。

3: 最終月経開始から10日目である。

4: 昨夜、腹痛のため鎮痛剤を服用した。

第100回午後:第47問

大規模災害時のトリアージで、緊急度が最も高いと判断されるのはどれか。

1: 下腿に創傷があるが補助があれば歩行できる。

2: 自発呼吸はあるが橈骨動脈は触知できない。

3: 気道確保しても自発呼吸がない。

4: 開眼・閉眼の指示に応じる。

第100回午後:第48問

Aさん(66歳、男性)は、脳出血(cerebral hemorrhage)で入院している。病状が安定し、自宅への退院の準備をすることになった。Aさんは、リハビリテーションと介護が必要な状態であるが、妻から「夫のために自宅を改修するので、すぐには自宅で介護できない」と相談があった。Aさんは妻と2人で暮らしている。 退院直後のAさんの生活の場として適切なのはどれか。

1: ケアハウス

2: グループホーム

3: 介護老人福祉施設

4: 介護老人保健施設

第100回午後:第49問

Aさん(86歳、男性)は自宅で療養しており、84歳の妻が介護している。Aさんは寝たきりで、尿失禁のためオムツを使用している。Aさんの排尿量が多く、何度も布団を汚して困ると妻から相談があった。 Aさんの妻の介護負担を考慮した訪問看護師の対応で適切なのはどれか。

1: 水分の摂取量を減らすように話す。

2: 膀胱留置カテーテルの使用を提案する。

3: ポータブルトイレに定期的に座るよう勧める。

4: オムツに尿取りパッドを追加するように指導する。

第100回午後:第50問

在宅酸素療法をしている1人暮らしの高齢者に対して、訪問看護師が行う支援はどれか。

1: なるべく安静に過ごすように指導する。

2: 酸素供給機器の取り扱いは訪問看護師が行う。

3: 家屋の構造に応じて延長チューブを使うよう指導する。

4: 電磁調理器使用時は鼻カニューラを外すよう指導する。

第100回午後:第51問

成人への個別の健康教育で適切なのはどれか。

1: 健康管理の達成目標はできるだけ高く設定する。

2: 対象者が実施可能な方法を選択できるように支援する。

3: 対象者の間違った健康管理の方法はすぐに中止させる。

4: 対象者の関心よりも成人一般にリスクが高い問題をテーマとする。

第100回午後:第52問

出血性ショック(hemorrhagic shock)になる危険性が最も高いのはどれか。

1: 頸椎骨折(cervical fracture)

2: 肋骨骨折(rib fracture)

3: 腰椎圧迫骨折(lumbar compression fracture)

4: 骨盤骨折(pelvic fracture)

第100回午後:第53問

肺癌(lung cancer)の患者に放射線治療が行われた。遅発性の反応として予測されるのはどれか。

1: 皮膚炎(dermatitis)

2: 肺臓炎(pneumonitis)

3: 放射線宿酔(radioactive sickness)

4: 頭髪の脱毛

第100回午後:第54問

Aさん(48歳、女性)は、子宮頸癌(cancer of the uterine cervix)の手術を受けた。その後、リンパ節再発と腰椎への転移が発見され、放射線治療を受けた。現在は、外来で抗癌化学治療法を受けている。癌性疼痛に対しては、硫酸モルヒネ徐放錠を内服している。 Aさんへの外来看護師の対応で適切なのはどれか。

1: 「吐き気がしても我慢してください」

2: 「毎日、1時間のウォーキングをしましょう」

3: 「家族に症状を訴えても心配をかけるだけです」

4: 「便秘で痛みが強くなるようなら、緩下剤で調節してください」

第100回午後:第55問

慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease)の患者にワクチン接種を勧めるのはどれか。

1: B型肝炎(hepatitis B)

2: 日本脳炎(Japanese encephalitis)

3: 流行性耳下腺炎(mumps)

4: インフルエンザ(influenza)

第100回午後:第56問

上行結腸癌(ascending colon cancer)の術後に考えられる合併症はどれか。

1: 便失禁

2: 腸閉塞

3: 排尿障害

4: 勃起不全

第100回午後:第57問

甲状腺機能亢進症(hyperthyroidism)の患者への指導内容で適切なのはどれか。

1: 四肢の冷えへの対処方法

2: 食欲亢進に対する食事制限

3: 症状悪化の徴候である眼球陥凹の観察

4: 抗甲状腺薬内服中の感染徴候の早期発見

第100回午後:第58問

熱射病(heat stroke)で正しいのはどれか。

1: 緊急性は低い。

2: 冷汗がみられる。

3: 意識障害が起こる。

4: 室内では発症しない。

第100回午後:第59問

造血幹細胞移植後に、急性移植片対宿主病GVHD(acture graft-versus-host disease)を疑うのはどれか。

1: 耳鳴

2: 鼻閉感

3: ばち状指

4: 頻繁な水様便

第100回午後:第60問

髄液検査のための腰椎穿刺を受ける患者への対応で適切なのはどれか。

1: 穿刺時の患者の体位は背筋を伸ばした側臥位にする。

2: 穿刺時は患者に上肢のしびれがないかを尋ねる。

3: 検査後は患者の頭痛や吐き気に注意する。

4: 検査後30分が過ぎたら自由に動いてよいと話す。

第100回午後:第61問

卵巣癌(ovarian cancer)の特徴はどれか。

1: 20歳代での発症が多い。

2: 初期の段階では無症状の場合が多い。

3: ホルモン療法には腫瘍縮小効果がある。

4: ヒトパピローマウイルス感染が関与している。

第100回午後:第62問

Aさん(66歳、男性)は妻と2人で暮らしている。Aさんは、会社を1年前に定年退職した後、ほどんど外出せず、生活が不規則になり不眠傾向になった。特定健康診査の際、Aさんは「これまで、仕事だけを一生懸命やってきた。家事はやる気にならない」と言い、一緒に来た妻は「このまま体が弱ってしまうのではないか」と言っている。 Aさんへの看護師の助言で最も適切なのはどれか。

1: 「家事を分担してはいかがですか」

2: 「疲れるまで運動していかがですか」

3: 「睡眠導入薬について医師を相談してはいかがですか」

4: 「参加できそうな趣味のグループを探していはいかがですか」

第100回午後:第63問

老年期の免疫機能の特徴で正しいのはどれか。

1: T細胞は減少する。

2: B細胞は増加する。

3: 自己抗体の産生は低下する。

4: 外来抗原に対する抗体の産生は亢進する。

第100回午後:第64問

介護老人福祉施設の説明で適切なのはどれか。

1: 入所は市町村の措置による。

2: 入所者数200につき3人の看護職員がいる。

3: 入所者数100につき1人の常勤の医師がいる。

4: 常時介護を必要とする65歳以上の人を対象とする。

第100回午後:第65問

パーキンソン病患者(Parkinson’s disease)がすくみ足を軽減させる練習をするときに、看護師が行う助言で適切なのはどれか。

1: 歩行器を使うよう勧める。

2: メトロノームを使うよう勧める。

3: 補助者と手をつないで歩くよう勧める。

4: 歩行時はかかとから足をつくよう勧める。

第100回午後:第66問

Aさん(84歳、女性)は大腿骨頸部骨折(femoral neck fracture)で入院した。何度か転倒したことがあり、「食事後、立ち上がるとめまいがし、ふらついてしまう」と言う。Aさんの転倒の原因を検討するために、筋力と使用している薬剤とを確認した。 他に把握すべき情報として優先度が高いのはどれか。

1: 視力

2: 血圧

3: 呼吸状態

4: 足背静脈の触知の左右差

第100回午後:第67問

親の介護を行うことになった夫婦のうち、家族発達理論に基づき介護力が最も強いと考えられるのはどれか。

1: 子どものない20代の新婚の夫婦

2: 1歳の子どもがいる30代の夫婦

3: 大学生の子どもがいる50代の夫婦

4: 子どもが独立したあとの70代の夫婦

第100回午後:第68問

前額部の血腫で救急外来を受診した6ヶ月児の母親の言動で、虐待が最も疑われるのはどれか。

1: 「治りますか」

2: 「後遺症は残りますか」

3: 「子どもが自分でぶつけたんです」

4: 「他の部分もよく調べてください」

第100回午後:第69問

手術後に抗癌化学療法が予定されている4歳児が「おなかの悪いものを取ったら、おうちに帰れるの」と尋ねてきた。 対応として最も適切なのはどれか。

1: そのとおりであると伝える。

2: 話題を変えて気をそらせる。

3: 手術の後に化学療法を行うことを伝える。

4: 親からどのように説明されているかを尋ねる。

第100回午後:第70問

4ヶ月児の生活環境を整える援助として最も適切なのはどれか。

1: 仰臥位で寝かせる。

2: 柔らかい布団に寝かせる。

3: ベッド柵は上げなくてよい。

4: おもちゃとしてビー玉を用意する。

第100回午後:第71問

子どもへの医療処置に対するプレパレーションで正しいのはどれか。

1: 子どもの病気の治癒を促進する。

2: 泣いてはいけないと子どもに伝える。

3: 両親はプレパレーションに参加しない。

4: 経験するであろう感覚についての情報を子どもに伝える。

第100回午後:第72問

体重6kgの乳児に必要な1日の水分摂取量で最も適切なのはどれか。

1: 480ml

2: 600ml

3: 840ml

4: 1200ml

第100回午後:第73問

ヒトの染色体と性分化で正しいのはどれか。

1: 常染色体は20対である。

2: 女性の性染色体はXYで構成される。

3: 性別は受精卵が着床する過程で決定される。

4: 精子は減数分裂で半減した染色体を有する。

第100回午後:第74問

正常の分娩経過で正しいのはどれか。

1: 第1頭位では右臍棘線上で胎児心音を聴取する。

2: 陣痛周期が10分以内になった時点を分娩開始にする。

3: 排臨は胎児先進部が陰裂間に常に見えている状態である。

4: 分娩代2期は子宮口全開大から胎盤が娩出するまでである。

第100回午後:第75問

正期産で出生した生後3日目の女児の状態で、異常が疑われるのはどれか。

1: 平坦(へいたん)な大泉門

2: 伸展した四肢の姿勢

3: 性器からの少量の出血

4: 手掌に触れたものを握る動作

第100回午後:第76問

妊娠34週で死産をした褥婦への援助で適切なのはどれか。

1: 児とのお別れの機会をつくる。

2: 児の抱っこはしないように助言する。

3: 児のために準備したものを処分することを提案する。

4: 退院時の指導で、次の妊娠をできるだけ早く計画するように勧める。

第100回午後:第77問

フロイトS.(Freuds. S)のいう現実原則に従って機能し、防衛機制を働かせるのはどれか。

1: イド

2: 自我

3: 超自我

4: リビドー

第100回午後:第78問

不安が強いうつ病患者(depression)への対応でもっとも適切なのはどれか。

1: 不安の原因を言語化するよう促す。

2: 不安が強いときは意識的に話題を変える。

3: 抗不安薬はなるべく使用しない方がよいと伝える。

4: 病気の治療とともに不安は軽減する可能性があることを伝える。

第100回午後:第79問

アルコール離脱症状はどれか。

1: 作話

2: 幻視

3: 思考途絶

4: 観念奔逸

第100回午後:第80問

認知行動療法で最も期待される効果はどれか。

1: 過去の心的外傷に気付く。

2: 薬物療法についての理解が深まる。

3: 物事に対する誤った信念が修正される。

4: 人間の生きる意味を感じとることができる。

第100回午後:第81問

精神保健福祉センターの役割はどれか。

1: 精神障害児の更生保護

2: 精神障害者の緊急一時保護

3: 精神障害者への障害年金の給付

4: 市町村への精神保健業務の技術指導

第100回午後:第82問

心臓の模式図を示す。通常のペースメーカーはどれか。

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第100回午後:第83問

レニンが分泌される臓器はどれか。

1: 下垂体

2: 心房

3: 副腎

4: 腎臓

5: 肝臓

第100回午後:第84問

副交感神経系の作用はどれか。2つ選べ。

1: 瞳孔の収縮

2: 発汗の促進

3: 気管支の拡張

4: 唾液分泌の亢進

5: 消化管運動の抑制

第100回午後:第85問

国民健康保険の保険者はどれか。2つ選べ。

1: 国

2: 市町村

3: 都道府県

4: 共済組合

5: 国民健康保険組合

第100回午後:第86問

スタンダードプリコーションの対象はどれか。2つ選べ。

1: 汗

2: 頭髪

3: 唾液

4: 傷のない皮膚

5: 傷のない粘膜

第100回午後:第87問

気管切開による24時間の在宅人工呼吸療法を行う患者と家族への退院指導で適切なのはどれか。2つ選べ。

1: 入浴はできない。

2: 外出や旅行は控える。

3: 外部バッテリーを準備する。

4: 呼吸器回路の予備を準備する。

5: 加温加湿器には水道水を入れる。

第100回午後:第88問

2型糖尿病(type 2 diabetes mellitus)の患者の胃全摘術後における管理で適切なのはどれか。2つ選べ。

1: 血糖値が安定するまでは、2~6時間ごとに血糖を測定する。

2: 1日1回ドレーンの排液の糖濃度を測定する。

3: 創の発赤を認めたら創感染を疑う。

4: 術後2日目に腸蠕動の低下を認めたら腸閉塞を疑う。

5: 排ガスが認められた日から全粥食(1600kcal)摂取が可能になる。

第100回午後:第89問

介護老人保健施設に入所してきた高齢者のADLの評価で正しいのはどれか。2つ選べ。

1: 生活の様々な場面を評価する。

2: 入所前のADLは参考にしない。

3: 評価方法を多職種間で統一する。

4: 医師の診療時の評価を基準にする。

5: 長時間かかっても、できていれば自立と評価する。

第100回午後:第90問

女性の不妊症(infertility)の原因になる可能性がある性感染症〈STD〉はどれか。2つ選べ。

1: 梅毒(syphilis)

2: 淋菌感染症(gonococcal infection)

3: 性器ヘルペス(genital herpes)

4: 尖圭コンジローマ(condyloma acuminatum)

5: 性器クラミジア感染症(genital chlamydiosis)

Aさん(42歳、男性)は、統合失調症(schizophrenia)で入院中だが、3ヶ月の治療で症状が改善したため、退院することになった。Aさんは、統合失調症(schizophrenia)で数回の入院経験があるが、前回の退院後に拒薬がみられたため、今回は2週間に1回の訪問看護が計画されている。Aさんはアパートで1人で暮らしている。身体的な疾患はない。

第100回午後:第91問

退院後、看護師がAさんを訪ねると、Aさんは耳栓をしていた。アパートは静かな住宅地にあり、看護師には特に騒音は聞こえない。看護師が「どうしましたか」と尋ねると、Aさんは「大勢の人が大声でしゃべるからうるさくてしょうがないんだよ」と言う。 看護師の対応で適切なのはどれか。2つ選べ。

1: 「本当にうるさいですね」

2: 「お薬は飲んでいますか」

3: 「そんな声は気のせいですよ」

4: 「苦情をいったらどうですか」

5: 「どんなことが聞こえますか」

第100回午後:第92問

ある日、看護師が訪問時刻に遅れてしまったが、Aさんは電話の設置をいやがっていたため、連絡がとれなかった。看護師が15分遅れでAさんの家に到着し、すぐに謝ったが、Aさんは「バカにしているなら帰れ」と怒鳴った。 看護師の対応で適切なのはどれか。

1: 電話を設置してほしいと依頼する。

2: そんなに怒らなくてもよいと話す。

3: Aさんを心配していることを伝える。

4: 遅刻の話題には触れず、訪問活動を続ける。

第100回午後:第93問

訪問時、ごみ箱に多くの内服薬が捨てられていた。Aさんは「その薬は飲んではいけないとみんなが言うし、飲むと体がだるくなるので飲みたくない」と言う。 看護師の対応で適切なのはどれか。2つ選べ。

1: 「そんなはずはありませんよ」

2: 「しばらく内服を休みましょう」

3: 「服薬チェック表を使ってみましょう」

4: 「薬を飲んだ後の症状を聞かせてください」

5: 「薬の内容について主治医に相談してみませんか」

Aさん(55歳、男性)は、仕事中に胸痛発作に襲われ、急性心筋梗塞(acute myocardial infarction)で緊急入院した。入院直後に、経皮的冠状動脈形成術〈PTCA〉を受けた。

第100回午後:第94問

入院翌日、Aさんは「昨日は、痛みが強くて医師の説明がよくわからなかった。僕はどんな手術をしたのでしょうか」と看護師に尋ねた。 経皮的冠状動脈形成術〈PTCA〉の説明で適切なのはどれか。

1: 「詰まっていた血管を風船で拡げました」

2: 「血管に詰まっていた血栓を吸引しました」

3: 「足の血管の一部を心臓の血管に移植しました」

4: 「血管に詰まっていた血栓を薬で溶かしました」

第100回午後:第95問

Aさんは順調に回復し、入院5日目には心臓リハビリテーションの計画に沿って、病棟内のトイレまで歩行ができるようになった。Aさんは「さっきはトイレに行ってきたけれど、調子が良いから中庭を散歩しても大丈夫ですか」と笑顔で尋ねた。その日のAさんの状態は、体温36.6度、呼吸数18/分、脈拍84/分、血圧134/84mmHGであった。 Aさんへの看護師の対応で適切なのはどれか。

1: 調子が良いなら大丈夫だと話す。

2: 脈拍が90/分になるくらいのスピードで歩くよう指導する。

3: 心電図モニターの電波が届かない中庭には行けないと話す。

4: 歩行範囲は計画に沿って拡大していく必要があることを説明する。

第100回午後:第96問

看護師がAさんに心筋梗塞(myocardial infarction)の再発作の予防について説明した。Aさんは「左胸が痛くならなければ大丈夫なんですか」と尋ねた。 胸痛以外の発作の兆候の説明として適切なのはどれか。

1: 羞明

2: 背部痛

3: 乾性咳嗽

4: 出血傾向

Aさん(60歳、女性)は、身長155cm、体重70kgである。エレベータがあるマンションの4階に住んでいる。左膝の痛みが徐々に増強し、趣味の茶道での正座や和式トイレの使用が困難になった。Aさんは変形性膝関節症(osteoarthritis of the knee)と診断され入院した。左膝の人工膝関節全置換術を受け、術後経過は順調である。

第100回午後:第97問

Aさんの関節可動域訓練が開始された。Aさんは「痛いし、動かすと傷が開きそうで怖い」と話している。 Aさんへの看護で最も適切なのはどれか。

1: 怖いことは何もないと伝える。

2: 創部が開くことはないと伝える。

3: 怖いという気持ちを尊重して訓練を延期する。

4: 訓練は無理のない範囲から徐々に開始されることを伝える。

第100回午後:第98問

AさんはT字杖での三点歩行を開始することになった。AさんはT字杖を右手に持っている。 三点歩行の指導で適切なのはどれか。

1: まず杖と右足を同時に出して、次に左足を出す。

2: まず杖と左足を同時に出して、次に右足を出す。

3: 杖をついた後で、右足を出し、次に左足を出す。

4: 杖をついた後で、左足を出し、次に右足を出す。

第100回午後:第99問

Aさんの退院後の生活の指導で適切なのはどれか。

1: 「正座は避けてください」

2: 「和式トイレが使えます」

3: 「なるべく階段を使いましょう」

4: 「ベッドではなく、畳に布団を敷いて寝ましょう」

Aさん(74歳、男性)は、強い下腹部痛のため救急車で搬入された。Aさんは顔面蒼白で、冷汗をかき、腹部を押さえている。一緒に来た妻は、「夫はいつも尿が出にくい。夜は、3回はトイレに行くのに、昨夜は行かなかった。今朝もポタポタとしか出なかった。便秘はしていない」と話した。Aさんは4年前に脳梗塞(cerebral infarction)になり、重い構音障害があるが理解力に問題はなく、身の回りのことは全部自分でできている。搬入時のAさんは、看護師と視線を合わせることができ、問いかけにはうなずきで答えている。

第100回午後:第100問

Aさんに直ちに行うべき処置はどれか。

1: 導尿

2: 摘便

3: 膀胱瘻の造設

4: 利尿薬の投与

第100回午後:第101問

処置を終えたAさんは、治療のため入院した。 Aさんとコミュニケーションをとるうえで適切なのはどれか。2つ選べ。

1: 筆談用の文房具を準備する。

2: 理解を助ける絵カードを準備する。

3: 構音の間違いを直して練習させる。

4: 補聴器や眼鏡の使用状況を妻に確認する。

5: 問いかけはopen-ended question〈開かれた質問〉にする。

第100回午後:第102問

Aさんは、治療後、自力排尿が可能となったが、トイレまで間に合わずに少量の尿失禁を繰り返している。Aさんはトイレで排尿することを強く希望している。 Aさんへの看護師の対応として最も適切なのはどれか。

1: トイレに近い病室に移動する。

2: 水分の摂取を控えるよう説明する。

3: できるだけ尿意を我慢するように言う。

4: 尿意はなくても、4時間ごとにトイレに行くよう勧める。

Aさん(80歳、女性)は、数年前から腰痛に悩まされ、腰部脊柱管狭窄症(lumbar spinal canal stenosis)と診断されている。他に疾患はない。ADLは自立しているが、歩くと腰が痛むため活動は控えがちである。Aさんは夫と死別して1人で暮らしている。娘が1人いるが子育てのため、娘は毎日は手伝いに来られない。

第100回午後:第103問

Aさんにみられるその他の症状として可能性が高いのはどれか。

1: 突進歩行

2: 間欠跛行

3: 膝蓋腱反射の亢進

4: 膝関節の可動域制限

第100回午後:第104問

Aさんは腰痛が激しくなり、娘と一緒に受診した。 痛みを起こさないための指導で適切なのはどれか。

1: 「腰をひねる運動が効果的です」

2: 「しゃがむときは、腰を曲げずに膝を曲げましょう」

3: 「物を持ち上げるときは、体から話して持ち上げましょう」

4: 「ベッドから起きあがるときは、まずあお向けになりましょう」

第100回午後:第105問

Aさんの腰痛は治療で改善し、外出や家事もできるようになった。Aさんの娘から「母ができるだけ自立して暮らし続けられるように、今何をしたらよいでしょうか」と外来看護師に相談があった。 Aさんの娘への外来看護師の助言で適切なのはどれか。

1: 「娘さんが、毎日様子を見に来られてはいかがですか」

2: 「車椅子が使えるように住宅を改修してはいかがですか」

3: 「Aさんがなるべく外で楽しめる機会を持つといいですよ」

4: 「家政婦さんを雇って、家事を手伝ってもらうといいですよ」

Aくん(12歳、男子)は、5歳で気管支喘息(bronchial asthma)と診断され、抗アレルギー薬の服用と副腎皮質ステロイドの吸入をしている。アレルゲンはハウスダストである。Aくんは小学3年生までは、年に数回の中発作を起こし入院治療をしていた。その後は、月に1回の外来通院で症状はコントロールされ、入院することはなかった。小学6年生の冬に学校で中発作を起こし、学校に迎えに来た母親とともに救急外来を受診した。

第100回午後:第106問

救急外来受診時のAくんの状態で考えられるのはどれか。

1: 呼気の延長はない。

2: 坐位になることを好む。

3: 日常会話は普通にできる。

4: 安静時の呼吸困難感はない。

5: 経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉は90%である。

第100回午後:第107問

気管支拡張薬の点滴静脈内注射でAくんの症状は改善した。Aくんは、医師や看護師の質問には素直に答えているが、心配する母親には「病院に来るほどじゃないんだよ、入院はしないからな」と反抗的な態度をとっている。 看護師の対応で最も適切なのはどれか。

1: なぜそう思おうのかをAくんに尋ねる。

2: Aくんにではなく母親に病状を尋ねる。

3: 母親への態度が適切でないとAくんを叱る。

4: 親子関係に問題があるのではないかと母親に伝える。

第100回午後:第108問

Aくんの帰宅に際しての看護師の対応で最も適切なのはどれか。

1: 毎日の食事内容を記録するように伝える。

2: 治療の経過を学校に報告しておくと伝える。

3: 発作が学校で起こった要因について話し合う。

4: 薬を飲み忘れないよう母親に管理してもらうことを勧める。

Aさん(36歳、2回経産婦)は正常な妊娠経過で、妊娠37週2日に2600gの児を正常分娩した。分娩の所要時間は3時間40分、出血量は250ml、会陰裂傷はない。

第100回午後:第109問

産褥1日目、体温37.3度、脈拍70/分、血圧104/68mmHgである。子宮底の位置は臍下2横指、子宮は硬く触れ、血性悪露が中等量みられる。Aさんは「授乳後におなかが痛くなりました」と言う。 Aさんへの対応で適切なのはどれか。

1: 経過観察

2: 授乳の中止

3: 全粥食への変更

4: 下腹部の冷罨法

第100回午後:第110問

生後3日目。児の体重は2450g、体温37.3度、呼吸数52/分、心拍数134/分である。顔面、胸部の皮膚に黄染がみられ、血清総ビリルビンは10.0mg/dl。児の皮膚は乾燥しており、手首の皮膚が一部剥離している。昨日の児の排便は4回の黄緑色の軟便、排尿回数は6回であった。 児のアセスメントで適切なのはどれか。2つ選べ。

1: 低出生体重児である。

2: 排泄は正常である。

3: アレルギー反応がみられる。

4: バイタルサインは正常である。

5: 黄疸は生理的範囲を逸脱している。

第100回午後:第111問

産褥5日目。Aさんは「この子は上の子たちに比べて小さく、母乳を吸う力も弱く、授乳後に母乳が残った感じがします。授乳回数は1日10回ぐらいで、夜中は2回くらい授乳しています。今後どうしたらよいでしょう」と話す。児の体重は2530gである。 Aさんへの対応で適切なのはどれか。

1: 「授乳を3時間ごとにしましょう」

2: 「このままの授乳で様子をみましょう」

3: 「母乳を飲ませた後にミルクを飲ませましょう」

4: 「おっぱいがすっきりするまで授乳後に毎回搾りましょう」

Aさん(40歳、初産婦)は妊娠経過に異常がなく、妊娠41週に陣痛発来した。分娩中に臍帯圧迫による胎児機能不全を認めたため緊急帝王切開になった。麻酔は、脊椎麻酔に硬膜外麻酔を併用した。出生した児の体重は3150g、アプガースコアは1分後7点、5分後9点であった。Aさんは、術中の経過に異常はなく、出血量400ml。術直後の検査でHb11.5g/dlであった。

第100回午後:第112問

Aさんの術後合併症で最も注意すべきなのはどれか。

1: 貧血(anemia)

2: 肺水腫(pulmonary edema)

3: 術後せん妄(post-operative delirium)

4: 深部静脈血栓症〈DVT〉(deep venous thrombosis)

第100回午後:第113問

術後1日目のAさんの状態は、体温37.2度、脈拍78/分、血圧110/62mmHgであり、腸蠕動音が聴取される。子宮底の位置は臍高では収縮は良好、血性悪露が中等量ある。硬膜外チューブが挿入されており、体動時に創部痛が軽度ある。 Aさんの術後1日目の看護で適切なのはどれか。

1: 禁食

2: 授乳の介助

3: ベッド上安静

4: 子宮底の輪状マッサージ

第100回午後:第114問

術後2日目に、Aさんは「頑張ったのに、帝王切開になってしまいとても悲しいです」と話す。 Aさんへの対応で最も適切なのはどれか。

1: 「過去のことですから忘れましょう」

2: 「お産の経過を振り返ってみましょうか」

3: 「よくあることなので気にする必要はないですよ」

4: 「赤ちゃんが元気だったのでよかったと思ってください」

Aさん(47歳、男性)は、統合失調症(schizophrenia)で20年間精神病院に入院している。父親はすでに亡くなっており、80歳になる母親は病気がちのため、面会は年に1回程度である。Aさんは看護師の声かけに応じて、月に1回の病棟レクリエーションや週に2回の作業療法に参加している。それ以外の時間はほとんど病室のベッド上で寝て過ごしている。発病以来、薬物療法を続けており、時々飲み忘れることはあるが、ほぼ自己管理できている。病状は安定していることから、退院の話が出るようになった。

第100回午後:第115問

Aさんは物を捨てられず、ベッドの周囲には私物やゴミの入った大きなビニール袋が足の踏み場もないほど積み上げられている。 Aさんがこのような状況にある原因で、可能性が低いのはどれか。

1: 作業療法による疲労

2: 病状に伴う意欲の低下

3: 長期入院による施設症

4: 向精神薬の副作用による倦怠感

第100回午後:第116問

Aさんのベッド周囲の状況について同室者から看護師に苦情の訴えがあった。 看護師の対応で最も適切なのはどれか。

1: Aさんと話し合いながら整理・整頓(せいとん)を行う。

2: 同室者にAさんの病状について説明を行う。

3: Aさんの母親に連絡を取り、不要な物を持ち帰ってもらう。

4: 看護師が定期的にAさんのベッド周囲の整理・整頓(せいとん)を行う。

第100回午後:第117問

Aさんは、これまで1人暮らしの経験はなく、自宅への退院を希望している。母親は電話で、「帰ってくるのはいいけれど、自分も体がつらくて、息子の世話までできない。日中、息子が出掛ける場所があるとよいのですが」と話している。 Aさんに勧める社会資源として適しているのはどれか。2つ選べ。

1: 福祉ホーム

2: 精神科デイケア

3: ショートステイ

4: ホームヘルプサービス

5: 公共職業安定所〈ハローワーク〉

Aさん(25歳、男性)は、未婚で両親と3人で暮らしている。大学卒業後に就職し、仕事も順調であった。4ヶ月前、仕事のミスがあったことをきっかけに気分が落ち込み、食欲のない状態が1ヶ月ほど続いたが、通勤は何とか続けていた。Aさんは、2ヶ月前から不眠を訴えるようになり、先月からは、高額なマンションや車の購入契約をしたり、貯金の全額を宝くじの購入に費やしてしまうなどの行為がみられるようになった。Aさんは、心配した両親に付き添われて精神科病院を受診した。

第100回午後:第118問

Aさんは、診察室では多弁であった。また、ささいなことで怒り出し、自分は病院ではないと治療を受けることを拒否した。Aさんは躁うつ病双極性感情障害(bipolar affective disorder)と診断され、両親の同意があり、そのまま入院した。 Aさんの入院形態はどれか。

1: 応急入院

2: 任意入院

3: 緊急措置入院

4: 医療保護入院

第100回午後:第119問

入院後1週間が経過した。Aさんは職場のことが気になると言って、連日頻繁に会社に電話をしている。看護師が面接をしたところ、今後への強い焦りの訴えが聞かれた。 看護師の対応で最も適切なのはどれか。

1: 仕事のことはあまり考えないようにと話す。

2: 治療の見直しについてAさんと再確認する。

3: Aさんのテレホンカードをナースステーションで管理する。

4: Aさんの上司に病状を説明し、Aさんの行動への理解を求める。

第100回午後:第120問

入院して1ヶ月が経過したAさんは、服薬による治療で多弁や易怒性などの症状が改善し、落ち着いて過ごせるようになった。Aさんは治療を継続する必要性についても理解している。看護師が家族への退院指導を行うことになった。 Aさんの家族への指導で最も適切なのはどれか。

1: 「薬は家族が管理してください」

2: 「今後も入院治療が定期的に必要になります」

3: 「症状が悪化する兆候を見逃さないようにしましょう」

4: 「服薬をしていれば症状は悪化しないので安心してください」