A さん(52 歳、男性)は、 5 年前に健康診断で高血圧を指摘されていたが、そのままにしていた。 5 年ぶりに健康診断を受けたところ尿蛋白+で、内科を受診し腎機能障害を指摘された。A さんは、身長 160 cm、体重 56 kg であり、体温 36.1 ℃、呼吸数18/分、脈拍 64/分、整で、血圧 166/96 mmHg であった。血液検査データは、Hb9.3 g/dL、アルブミン 3.6 g/dL、クレアチニン 2.3 mg/dL、HbA1c 5.6 %、K 3.9mEq/L、推算糸球体濾過量〈eGFR〉25 mL/分/1.73 m2 であり、特に自覚症状はなく、浮腫はみられない。
現時点で A さんに起こる危険性が高いのはどれか。
1: 低リン血症
2: 血糖値の上昇
3: 虚血性心疾患 (ischemic heart disease)
4: 甲状腺機能亢進症 (hyperthyroidism)
ジゴキシンの主な有害な作用はどれか。
1: 振戦
2: 不整脈 (arrhythmia)
3: 聴覚障害
4: 満月様顔貌〈ムーンフェイス〉
疾患と原因となる生活習慣の組合せで適切なのはどれか。
1: 低血圧症(hypotension) ──── 飲酒
2: 心筋梗塞(myocardial infarction) ──── 長時間労働
3: 悪性中皮腫(malignant mesothelioma) ──── 喫煙
4: 1型糖尿病(type1diabetes mellitus) ──── 過食
甲状腺ホルモンの分泌が亢進した状態の身体所見について正しいのはどれか。2つ選べ。
1: 徐脈
2: 便秘
3: 眼球突出
4: 皮膚乾燥
5: 手指振戦
脳ヘルニアの症状はどれか。
1: 頻脈
2: 縮瞳
3: 頸静脈の怒張
4: チェーンストークス呼吸
麻薬性鎮痛薬の副作用はどれか。
1: 心悸亢進
2: 食欲の亢進
3: 腸蠕動の抑制
4: 骨髄機能の抑制
薬物と特に高齢者で観察すべき内容との組合せで正しいのはどれか。
1: ループ利尿薬 ──── 出血傾向
2: ベンゾジアゼピン系睡眠薬 ──── 血中尿酸値
3: 非ステロイド性消炎鎮痛薬 ──── 消化器症状
4: β遮断薬 ──── 血中カリウム濃度
Aさん(37歳、女性)は、月経異常で病院を受診し、糖尿病(diabetes mellitus)および高血圧症(hypertension)と診断された。また、満月様顔貌や中心性肥満の身体所見がみられたため検査が行われ、ホルモン分泌異常と診断された。 原因となるホルモンを分泌している臓器はどれか。
1: 副甲状腺
2: 甲状腺
3: 副腎
4: 卵巣
薬とその副作用の組合せで正しいのはどれか。
1: 抗ヒスタミン薬 ─ 難聴
2: スルホニル尿素薬 ─ 咳嗽
3: 中枢性麻薬性鎮咳薬 ─ 便秘
4: アミノグリコシド系薬 ─ 骨粗鬆症
下肢静脈血栓によって塞栓が起こる可能性があるのはどれか。
1: 腎動脈
2: 肺動脈
3: 大腿動脈
4: 椎骨動脈
5: 中大脳動脈
転倒・転落を起こすリスクを高める薬はどれか。
1: 降圧薬
2: 抗凝固薬
3: 気管支拡張薬
4: 副腎皮質ステロイド薬
起立性低血圧について正しいのはどれか。
1: 脱水との関連はない。
2: 高齢者には起こりにくい。
3: 塩分の過剰摂取によって起こる。
4: 脳血流の一時的な増加によって生じる。
5: 自律神経障害を起こす疾患で生じやすい。
ループ利尿薬について正しいのはどれか。
1: 作用発現が速い。
2: 眠前の服用が望ましい。
3: 抗不整脈薬として用いられる。
4: 副作用〈有害事象〉に高カリウム血症hyperkalemiaがある。
前立腺癌(prostate cancer)について正しいのはどれか。
1: 骨への転移は稀(まれ)である。
2: 血清PSA値が上昇する。
3: 内分泌療法は無効である。
4: α交感神経遮断薬が有効である。
甲状腺機能亢進症(hyperthyroidism)の患者への指導内容で適切なのはどれか。
1: 四肢の冷えへの対処方法
2: 食欲亢進に対する食事制限
3: 症状悪化の徴候である眼球陥凹の観察
4: 抗甲状腺薬内服中の感染徴候の早期発見
貧血の定義で正しいのはどれか。
1: 血圧が下がること
2: 脈拍を自覚すること
3: 立ち上がると失神すること
4: 血色素量が減っていること