Aさんは会議中に時々動悸を感じることがあるため受診した。安静時心電図に異常は認められなかった。 次に行う検査はどれか。
1: 運動負荷心電図
2: 動脈血ガス分析
3: 心臓カテーテル検査
4: Holter〈ホルター〉心電図
心電図を下に示す。所見として正しいのはどれか。 2 つ選べ。
1: R-R 間隔の不整
2: 細動波の出現
3: QRS 波の消失
4: ST の上昇
5: 陰性 T 波
Aさん(56歳、男性)は、コンビニエンスストアの店長で自動車を運転して通勤している。不規則な生活が続き、ストレスが溜まることも多く、十分な睡眠がとれないこともあった。荷物を運ぶときに胸部の圧迫感が繰り返し出現し受診したところ、狭心症(angina pectoris)が疑われたため検査をすることになった。脂質異常症(dyslipidemia)の既往がある。
Aさんの運動負荷心電図検査(トレッドミル運動負荷試験)の結果を別に示す。 このときの心電図の所見で適切なのはどれか。
1: 発作時はST低下がある。
2: 発作時はP波が低下している。
3: 安静時は異常Q波がある。
4: 安静時は冠性T波がある。
5: 安静時と発作時ともにQRS幅が拡大している。
心電図(別冊No.2)を別に示す。心電図の記録速度は25mm/秒である。 心電図波形によって計測した心拍数で正しいのはどれか。
1: 30/分以上、50/分未満
2: 50/分以上、70/分未満
3: 70/分以上、90/分未満
4: 90/分以上、100/分未満
5: 100/分以上、110/分未満
ペースメーカー装着患者における右心室ペーシング波形の心電図を別に示す。心電図の記録速度は通常の25 mm/秒であり、矢印で示した小さなノッチがペースメーカーからの電気刺激が入るタイミングを示している。 心電図波形によって計測した心拍数で正しいのはどれか。
1: 30/分以上、50/分未満
2: 50/分以上、70/分未満
3: 70/分以上、90/分未満
4: 90/分以上、99/分以下
成人の人体図(別冊No.2)を別に示す。 意識清明で不整脈arrhythmiaのある成人の脈拍測定時に一般的に使われる部位はどれか。
1: A
2: B
3: C
4: D
5: E
脳塞栓症(cerebral embolism)を生じやすい不整脈(arrhythmia)はどれか。
1: 心室頻拍(ventricular tachycardia)
2: 心房細動(atrial fibrillation)
3: 心房性期外収縮(atrial premature contraction)
4: 完全房室ブロック(complete atrioventricular block)
触診法による血圧測定で適切なのはどれか。
1: 血圧計は患者の心臓の高さに置く。
2: マンシェットの幅は上腕全体を覆うサイズを選ぶ。
3: 150 mmHgまで加圧して減圧を開始する。
4: 加圧後に1拍動当たり2~4mmHgずつ減圧する。
5: 減圧開始後に初めて脈が触知されたときの値を拡張期血圧とする。
Aさん(60歳、男性)は、自宅近くを散歩中に突然の胸痛が出現し、救急車を要請した。救急隊到着時のバイタルサインは、呼吸数28/分、脈拍100/分、血圧80/40mmHgであった。冷汗が著明で、前胸部から左肩にかけての激痛を訴えていた。問診で狭心症(angina pectoris)の既往歴があることが分かった。入院時の検査で急性心筋梗塞(acute myocardial infarction)と診断された。
このときの検査所見として適切なのはどれか。
1: 心電図のST上昇
2: 左肺呼吸音の減弱
3: クレアチンキナーゼ〈CK〉の下降
4: 胸部エックス線写真での心陰影の縮小
Aさん(55歳、男性)は、仕事中に胸痛発作に襲われ、急性心筋梗塞(acute myocardial infarction)で緊急入院した。入院直後に、経皮的冠状動脈形成術〈PTCA〉を受けた。
看護師がAさんに心筋梗塞(myocardial infarction)の再発作の予防について説明した。Aさんは「左胸が痛くならなければ大丈夫なんですか」と尋ねた。 胸痛以外の発作の兆候の説明として適切なのはどれか。
1: 羞明
2: 背部痛
3: 乾性咳嗽
4: 出血傾向
最も緊急性の高い不整脈はどれか。
1: 心房細動(atrial fibrillation)
2: 心室細動(ventricular fibrillation)
3: 心房性期外収縮(atrial premature contraction)
4: Ⅰ度房室ブロック(first degree atrioventricular block)
Aちゃん(1歳6か月、男児)は、5日前から発熱し、自宅近くのかかりつけ医に通院していたが解熱せず、昨日から眼球結膜の充血、口唇の発赤と亀裂が出現したため入院した。診察では、体幹の発疹と手足の浮腫もあり、川崎病(Kawasaki disease)および脱水症(dehydration)と診断された。Aちゃんに対し、点滴静脈内注射による脱水症(dehydration)の治療が開始され、左手掌から前腕までシーネで固定された。Aちゃんは機嫌が悪く、両手をバタバタと上下に動かしながら泣いている。左手背の留置針刺入部には、腫脹や発赤はない。
Aちゃんの心臓超音波検査結果では、冠状動脈瘤の所見(coronary artery aneurysm)はなかった。Aちゃんは、全身状態が安定したため退院することになった。 看護師からAちゃんの家族への退院指導で適切なのはどれか。
1: 運動の制限がある。
2: 定期受診が必要である。
3: 水分摂取量の制限がある。
4: 保育所への通所は2週間禁止する。
最も緊急性の高い不整脈 (arrhythmia) はどれか。
1: 心房細動 (atrial fibrillation)
2: 心室細動 (ventricular fibrillation)
3: Ⅰ度房室ブロック (first degree atrioventricular block)
4: 完全右脚ブロック (complete right bundle branch block)
脳塞栓症(cerebral embolism)を生じやすい不整脈(arrhythmia)はどれか。
1: 心房細動(atrial fibrillation)
2: WPW症候群(WPW syndrome)
3: 心房性期外収縮(atrial premature contraction)
4: 心室性期外収縮(ventricular premature contraction)
5: 完全房室ブロック(complete atrioventricular block)
Aちゃん(2歳10か月)は、両親と生後3か月の妹と4人で暮らしている。Aちゃんは、6日前に発熱および不定形の発疹が腹部と背部とに出現した。解熱薬の使用によって、体温は一時的に低下したが、再び上昇したので受診した。受診時、口唇の充血と乾燥とが著明で、眼球結膜の充血と四肢の硬性浮腫とがみられた。受診時の血液検査の結果は、CRP 15.7mg/dl、AST〈GOT〉22 I U/l、ALT〈GPT〉54 I U/lであった。Aちゃんは川崎病(Kawasaki disease)と診断され、入院した。アスピリンの内服と γ-グロブリンの点滴静脈内注射とが開始された。
心エコー検査で冠状動脈瘤(coronary artery aneurysm)が発見されたが、Aちゃんは元気にしており、退院することになった。Aちゃんの家族への退院指導で適切なのはどれか。
1: 走らせない。
2: 塩分摂取を制限する。
3: 激しく泣かせない。
4: 予防接種は退院後6か月以降に行う。
Aさん(50歳、男性、会社員)は半年ほど前から労作時に胸痛と呼吸困難感があり、狭心症angina pectorisと診断され内服治療を受けている。本日明け方から胸部に圧迫感があった。出勤途中に強い胸痛を自覚し、自ら救急車を要請した。救急外来到着時のバイタルサインは、体温35.8℃、呼吸数30/分、脈拍112/分、血圧96/52mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉93%(酸素2L/分)。意識は清明。12誘導心電図はV1~V4でST上昇、Ⅱ、Ⅲ、aVF でST低下がみられた。
その後、Aさんは経皮的冠動脈形成術〈PCI〉を受けた。帰室時のバイタルサインは、体温36.2℃、呼吸数20/分、脈拍58/分、整、血圧80/40mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉95%(酸素1L/分)。顔面は蒼白、冷汗を認めた。意識は清明である。 このとき看護師が最初に行うことはどれか。
1: 側臥位にする。
2: 除細動器の準備を行う。
3: 穿刺部の出血の有無を確認する。
4: 鎮痛薬の処方を医師に相談する。
Aさんに鎖骨下静脈から中心静脈カテーテルを挿入した。その直後、Aさんに呼吸困難が出現した。 最も優先される検査はどれか。
1: 胸部CT
2: 心電図(ECG)
3: 気管支鏡検査
4: 胸部エックス線撮影