感染予防のための手指衛生で正しいのはどれか。
1: 石けんは十分に泡立てる。
2: 洗面器に溜めた水で洗う。
3: 水分を拭きとるタオルを共用にする。
4: 塗布したアルコール消毒液は紙で拭き取る。
感染を伴わない創傷の治癒を促進させる方法で適切なのはどれか。
1: 乾燥
2: 消毒
3: 洗浄
4: ガーゼ保護
介護保険施設においてノロウイルス感染症(norovirus infection)が発生した。 感染を拡大させないための対応として適切なのはどれか。
1: 感染者の居室はアルコールで拭く。
2: 感染者の吐物は乾燥してから処理する。
3: 感染者が使用したリネンは60℃の加熱処理を行う。
4: 感染者が使用した食器は次亜塩素酸ナトリウムで消毒する。
A君 (6歳、男児)は、昨日午後から今朝にかけて5回の下痢便がみられ、体温が38.0 ℃であったため祖母と受診した。経口摂取は昨日の昼食が最後である。便の簡易検査の結果、ノロウイルスによる胃腸炎(gastroenteritis)と診断され、個室に入院した。入院後、末梢静脈ラインが左手背に留置され持続点滴が開始された。両親は同様の症状があるため面会できない。祖母が帰宅した後、A君は顔をしかめ、側臥位で膝を腹部の方に寄せ抱えるようにしている。バイタルサインは、体温37.5 ℃、呼吸数36/分、心拍数120/分であった。
A君は病室内のトイレで排泄をしていた。看護師はマスク、手袋およびエプロンを着用しA君の排泄介助を行っていると、下着に便が付着していることに気付いた。看護師は、すぐにA君の下着を脱がせ流水で便を洗い流した。 下着の処理の方法で正しいのはどれか。
1: 病室内のゴミ箱に捨てる。
2: 病室内でエタノールに浸す。
3: 病室内で次亜塩素酸ナトリウム溶液に浸す。
4: 病室外の汚物処理室の感染性廃棄物用の容器に捨てる。
感染徴候のない在宅療養者に対する床上での排便の援助において、訪問看護師が行う感染対策で適切なのはどれか。
1: 援助時には使い捨てのエプロンを着用する。
2: 使用済みのオムツは感染性廃棄物として処分する。
3: 使用済みの寝衣は次亜塩素酸ナトリウム液に浸す。
4: 陰部洗浄で使用したボトルの洗浄に中性洗剤は用いない。
無菌室で使用する物品とその滅菌方法の組合せで適切なのはどれか。
1: ビニール袋に入った菓子 ─── 酸化エチレンガス滅菌
2: ステンレス製のスプーン ─── 高圧蒸気滅菌
3: プラスチック製の箸 ─── 乾熱滅菌
4: 紙製の絵本 ─── 低温プラズマ滅菌
インフルエンザが流行しているが、小規模多機能型居宅介護を行う事業所では罹患者はいない。この事業所で看護師が行う罹患予防の対策で最も適切なのはどれか。
1: 宿泊の利用を断る。
2: 湿度を 10 %以下に保つ。
3: 利用者に手洗いを勧める。
4: 利用者に予防的に抗インフルエンザ薬を与薬する。
標準予防策〈スタンダードプリコーション〉において、創傷や感染のない患者への援助で使い捨て手袋が必要なのはどれか。
1: 手浴
2: 洗髪
3: 口腔ケア
4: 寝衣交換
空気感染を防止するための防護用具はどれか。
1: ガウン
2: ゴーグル
3: N95マスク
4: 外科用マスク
外来で患者の血液が付着したガーゼを処理する取り扱いで正しいのはどれか。
1: 産業廃棄物
2: 一般廃棄物
3: 感染性産業廃棄物
4: 感染性一般廃棄物
医療器材と消毒・滅菌の組合せで正しいのはどれか。
1: 手術用持針器 ── 第4 級アンモニウム塩
2: ステンレス製便器 ── 熱水消毒
3: 軟性内視鏡 ── 高圧蒸気滅菌
4: ベッド柵 ── グルタラール
空気感染を予防するための医療者の個人防護具で適切なのはどれか。
1: 手袋
2: N95マスク
3: シューズカバー
4: フェイスシールド
Aちゃん(2歳0か月、女児)。昨日から下痢と嘔吐とを繰り返し、食事が摂(と)れなくなったため、母親に抱かれて小児科外来を受診した。診察の結果、ウイルス性胃腸炎(viral gastroenteritis)と診断され入院した。入院時、体温38.2℃、呼吸数36/分、心拍数136/分であった。1週前の保育所の身体計測では身長89cm、体重12.0kgであった。個室隔離とし、点滴静脈内注射による持続輸液が開始された。
Aちゃんは、排泄が自立していないため紙オムツを使用している。看護師が殿部を観察すると発赤とびらんとがみられた。 Aちゃんへの看護で適切なのはどれか。
1: 布オムツを使用する。
2: 38〜39℃の湯で殿部浴を行う。
3: オムツを外し、殿部を開放しておく。
4: アルコール入りのおしり拭きで殿部の清拭を行う。
新生児の養育者に対する看護師の指導で正しいのはどれか。
1: 「脂漏性湿疹は石けんで洗いましょう」
2: 「臍帯はおむつで覆いましょう」
3: 「うつぶせ寝にしましょう」
4: 「日光浴をしましょう」
統合失調症(schizophrenia)のAさんは、看護師に促されるまで入浴しようとしない。身体は自分で洗うが、いつも洗い残しがみられ、看護師が洗い残しがあることを伝えても、Aさんの行動に変化はみられない。 看護師の対応で最も適切なのはどれか。
1: 洗い残しの部位を詳細に指摘する。
2: 洗い残しによる感染のリスクを説明する。
3: 入浴時に困っていることはないか尋ねる。
4: できるようになるまで看護師が全身を洗う。
臥床している患者に対して看護師が手袋を装着して口腔ケアを実施した。口腔ケア後の看護師の行動で適切なのはどれか。
1: 手袋を外し、すぐに新しい手袋を装着して別の患者のケアを行う。
2: 使用した手袋を装着したまま患者の寝衣を交換する。
3: 手袋を装着したまま患者の歯ブラシを洗浄する。
4: 使用した手袋は一般廃棄物の容器に捨てる。
Aさん(85歳、女性)は、1人暮らしで、他県に住んでいる長男家族がいる。腰部脊柱管狭窄症(lumbar spinal canal stenosis)と診断されているが、ゆっくりとした動作であれば日常生活が可能であり、畑で野菜をつくることを趣味としている。
Aさんから「尿が漏れて困ります。洗濯物が増えるので、干したり取り込んだりするのが大変です。どうしたらよいでしょうか」と相談を受けた。 看護師の対応で最も適切なのはどれか。
1: テープ付き紙おむつを紹介する。
2: 背もたれ付きポータブルトイレを紹介する。
3: 介護保険の訪問介護を受けた方がよいと説明する。
4: 下着の中に入れて使う尿失禁用パッドを紹介する。
Aさん72歳、(男性)は、2か月前に右中大脳動脈領域の脳梗塞(cerebral infarction)を発症した。本日、病院を退院し、介護老人保健施設に入所した。 既往歴 :1年前に前立腺癌r(prostatic cancer)のため腹腔鏡下前立腺全摘除術。 身体所見:左上下肢に軽度のしびれがある。半側空間無視がある。構音障害はない。 生活機能:改訂長谷川式簡易知能評価スケール<HDS-R>26点、Barthel<バーセル>インデックス65点。
入所後2日、Aさんは箸を使って食事をするが、いつも左側に置かれた食器には食べ残しがあった。Aさんへの対応で適切なのはどれか。
1: スプーンの使用を勧める。
2: 反復唾液嚥下テストを行う。
3: 食事の途中で食器の配置を変える。
4: 食器の下に滑り止めマットを敷く。
病院における医療安全文化の醸成につながる行動はどれか。
1: 食事介助は30分以内で行うルールを決める。
2: 他の病棟で起こったインシデントについて学ぶ。
3: 薬剤を間違えても影響がない場合は患者に説明しない。
4: 水薬の内服時にこぼれた量が少ない場合はそのままとする。
黄色のバイオハザードマークが表示された感染性廃棄物の廃棄容器に入れるのはどれか。
1: 病理廃棄物
2: 使用済み手袋
3: 使用済み注射針
4: 血液が付着したガーゼ