成人患者の気管支喘息(bronchial asthma)の治療で正しいのはどれか。
1: テオフィリンの投与中は血中濃度の測定が必要である。
2: 副腎皮質ステロイド薬吸入後の含嗽は必要ない。
3: インフルエンザワクチン接種は禁忌である。
4: 発作時にはβ遮断薬を内服する。
Aちゃん(8歳、女児)は、両親と妹(3歳)の4人家族である。2歳時に気管支喘息(bronchial asthma)と診断された。5歳までは喘息発作のため救急外来を受診することも多く年に1回は入院していた。6歳から発作を起こすこともなくなり、定期受診はしなくなっていた。アレルゲンは、ダニとハウスダストである。
気管支喘息(bronchial asthma)による発作は軽快して点滴静脈内注射が中止された。咳嗽が軽度あるが全身状態は良好であるため、退院が決定した。Aちゃんに学校での生活状況を確認すると「最近、喘息発作はなかったけど、体育の時は咳が出たり苦しくなったりすることが時々あった」と話した。そのため、Aちゃんと母親に、退院後も抗アレルギー薬の内服と副腎皮質ステロイド薬の吸入を続けるように医師から説明された。 看護師のAちゃんに対する退院後の指導で適切なのはどれか。
1: 「咳が出なくても体育の授業は見学しましょう」
2: 「学校で咳が続くときは先生に伝えましょう」
3: 「咳が出なくなったら薬はやめましょう」
4: 「部屋の空気の入れ替えはやめましょう」
気管支鏡検査を受ける成人患者への援助で正しいのはどれか。
1: 検査の予約の際に抗凝固薬の内服の有無を確認する。
2: 検査の1時間前から飲食しないように指導する。
3: 検査中の咳は我慢しなくてよいと指導する。
4: 検査後は 肺気腫(pulmonary emphysema)の症状に注意する。
経口薬と食品の関係について、正しいのはどれか。
1: テトラサイクリン系抗菌薬は牛乳の摂取によって吸収が高まる。
2: 非ステロイド性抗炎症薬は炭酸飲料の摂取によって吸収が早まる。
3: 抗ヒスタミン薬はアルコールの摂取によって副作用〈有害事象〉が出現しやすくなる。
4: キサンチン系気管支拡張薬は納豆の摂取によって副作用〈有害事象〉が出現しやすくなる。
薬剤とその副作用(有害事象)の組合せで正しいのはどれか。
1: 副腎皮質ステロイド ──── 低血糖
2: ニューキノロン系抗菌薬 ──── 髄膜炎(meningitis)
3: アミノグリコシド系抗菌薬 ──── 視神経障害
4: スタチン〈HMG-CoA還元酵素阻害薬〉 ──── 横紋筋融解症(rhabdomyolysis)
Aちゃん(8歳、女児)は、両親と妹(3歳)の4人家族である。2歳時に気管支喘息(bronchial asthma)と診断された。5歳までは喘息発作のため救急外来を受診することも多く年に1回は入院していた。6歳から発作を起こすこともなくなり、定期受診はしなくなっていた。アレルゲンは、ダニとハウスダストである。
救急外来で気管支拡張薬の吸入が行われたが、吸入後も呼吸数32/分、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)94%であったため入院することになった。入院後、鼻カニューレによる酸素投与と点滴静脈内注射が開始され、1日3回のステロイド薬の静脈内注射と1日4回の気管支拡張薬の吸入が開始された。翌日、酸素投与は中止された。バイタルサインは、体温36.8℃、呼吸数22/分、心拍数94/分、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)97%。聴診で喘鳴が聴取された。Aちゃんは「楽になった」と話し、笑顔が見られるようになった。 この時のAちゃんへの看護で適切なのはどれか。
1: 排痰を促す。
2: 胸式呼吸を促す。
3: 水分摂取を控える。
4: ベッド上安静とする。
Aさん(60歳、男性、元建設業)は、妻(57歳) と2人暮らし。 2年前に 悪性胸膜中皮腫(malignant pleural mesothelioma)と診断され、化学療法を受けたが効果がみられず、外来通院していた。2週前から、胸痛、息苦しさ、倦怠感が増強したため、症状コントロール目的で入院した。 バイタルサイン:体温36.0 ℃、呼吸数24/分、脈拍92/分、血圧126/88mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度<SpO2>86~90%(room air)。 身体所見:両側下肺野で呼吸音が減弱しており、軽度の副雑音が聴取される 。 血液所見:赤血球370万/μL、Hb 8.8g/dL、白血球6,700/μL、総蛋白5.2g/dL、アルブミン3.8g/dL、CRP1.5mg/dL。 動脈血液ガス分析(room air):pH7.31、動脈血二酸化炭素分圧<PaCO2>40Torr、動脈血酸素分圧<PaO2>63Torr。 胸部エックス線写真:胸膜肥厚と肋骨横隔膜角の鈍化が認められる。肺虚脱なし。
入院後、症状緩和のためモルヒネの内服と経鼻カニューレによる酸素療法2L/分が開始された。経皮的動脈血酸素飽和度<SpO2>は95%前後で維持されるようになったが、Aさんは夜間の息苦しさを訴えている。Aさんの呼吸困難を緩和するための体位で適切なのはどれか。
1: 半腹臥位
2: 右側臥位
3: 左側臥位
4: セミファウラー位
副腎皮質ステロイドの作用はどれか。
1: 炎症の抑制
2: 食欲の抑制
3: 免疫の促進
4: 血糖の低下
5: 血圧の低下
薬とその副作用の組合せで正しいのはどれか。
1: 抗ヒスタミン薬 ─ 難聴
2: スルホニル尿素薬 ─ 咳嗽
3: 中枢性麻薬性鎮咳薬 ─ 便秘
4: アミノグリコシド系薬 ─ 骨粗鬆症
副腎皮質ステロイドの作用はどれか。
1: 体重の減少
2: 血糖の低下
3: 血圧の低下
4: 免疫の促進
5: 炎症の抑制
アルドステロンで正しいのはどれか。
1: 近位尿細管に作用する。
2: 副腎髄質から分泌される。
3: ナトリウムの再吸収を促進する。
4: アンジオテンシンⅠによって分泌が促進される。