第101回午後第91問の類似問題

第103回午後:第63問

A君 ( 15歳、男子 )は、病院に併設された院内学級に通いながら骨肉腫 (osteosarcoma)に対する治療を続けていた。現在、肺に転移しており終末期にある。呼吸困難があり、鼻腔カニュ−ラで酸素 ( 2 l/分 )を投与中である。 A君の食事の摂取量は徐々に減っているが、意識は清明である。 1週間後に院内で卒業式が予定されている。 A君は「卒業式は出席したい」と話している。看護師の A君への対応として最も適切なのはどれか。

1: 今の状態では出席は難しいと話す。

2: 出席できるように準備しようと話す。

3: 出席を決める前に体力をつけようと話す。

4: 卒業式の前日に出席するかどうか決めようと話す。

Aさん(38歳、初産婦)は、妊娠38週3日に2,900gの女児を正常分娩した。出産前は、Aさんは夫と2人で暮らしていた。引っ越して3か月であり、周囲に親しい知り合いや友人はまだいない。

第102回午後:第114問

産褥5日。Aさんは「少しずつ育児ができるようになってよかったですが、自宅での育児は不安です」と話している。 看護師の対応で最も適切なのはどれか。

1: 児童相談所に連絡する。

2: 保育所の利用を勧める。

3: 新生児訪問の時期を早めるよう市町村保健師に依頼する。

4: 子育てをしている親の会に退院直後から参加することを勧める。

Aさん(34歳、男性)は、運送会社で配達を担当している。6か月前の職場の健康診断で、血圧142/90 mmHg と尿蛋白2+、尿潜血2+を指摘されたが放置していた。1週前、感冒様症状の後に紅茶色の尿がみられたため内科を受診した。血清IgA が高値でIgA腎症(IgA nephropathy)が疑われ入院した。

第105回午前:第96問

Aさんは退院後、仕事が忙しくなり一度も受診をせずに2年が経過した。2か月前から疲れやすくなったが、仕事のせいだと思い放置していた。1週前から息切れ、食欲不振および浮腫があり、昨日から眠気、悪心および嘔吐が出現したため外来を受診した。体温36.5 ℃、脈拍98/分、血圧238/112 mmHg であった。血液検査データは、尿素窒素100 mg/dL、クレアチニン12.0mg/dL、Hb 7.1 g/dL。胸部エックス線写真で心拡大と肺うっ血とが認められ入院した。 直ちに行われるのはどれか。2つ選べ。

1: 輸血

2: 血液透析

3: 利尿薬の内服

4: 胸腔ドレナージ

5: 降圧薬の点滴静脈内注射

Aさん(23歳、女性)は、大学受験に失敗して以来、自宅に引きこもりがちになった。母親は、Aさんについて「中学時代までは成績優秀で、手のかからない、おとなしい子どもだった」と言っている。両親と妹との4人で暮らしている。1年前から手洗いを繰り返すようになり、最近では夜中も起き出して手を洗い、手の皮がむけてもやめなくなった。心配した母親が付き添って受診したところ、強迫性障害(obsessive-compulsive disorder)と診断された。Aさんには極度に疲労している様子がみられたことから、本人の同意を得て、その日のうちに任意入院となった。

第102回午後:第99問

入院後1か月が経過した。Aさんはカーテンを閉め切って1人で過ごしていることが多いが、薬物療法や認知行動療法による効果が認められ、手洗い行為はほとんどみられなくなった。主治医、Aさん及び家族で話し合った結果、1か月後の退院を目指すことになった。 退院するまでの期間に参加を勧めるプログラムとして適切なのはどれか。2つ選べ。

1: 回想法

2: 森田療法

3: 就労移行支援

4: 家族心理教育

5: 生活技能訓練〈SST〉

Aさん(35歳、女性)は、夫と7歳の息子、2歳の娘と4人で暮らしている。ある日、震度6強の地震が起こり、Aさんの家は半壊した。Aさんは倒れてきた家具の下敷きになるところだったが、何とか免れ、家族は全員かすり傷程度の怪我(けが)で済んだ。被災後、家族は避難所である小学校で生活をしている。

第100回午前:第119問

Aさんから、「また地震の日のような状態になってしまうことが不安です。大丈夫でしょうか」と看護師に相談があった。 Aさんへの看護師の対応で適切なのはどれか。

1: 「すぐに受診をした方が良いと思います」

2: 「つらい体験は早く忘れるようにしましょう」

3: 「誰にでもよいので積極的に自分の体験を話してください」

4: 「気分転換にご主人と一緒に家の片付けなどしてはいかがでしょう」

5: 「強いストレスを体験したときには誰もがなり得る正常な反応です」

Aさん(16歳、女子)は、両親と弟と4人で暮らしている。中学生の頃からモデルにあこがれてダイエットを始めた。高校に入ってからは、太ることへの恐怖から食べた後に吐いたり、緩下薬を服用することも多くなった。次第にやせが顕著になり、無月経となった。Aさんの状態を心配した母親に伴われ、心療内科を受診し、医師から入院治療を勧められ、Aさんは入院した。

第101回午前:第120問

入院後1か月、Aさんの体重は徐々に増加してきたため、食後1時間はベッド上で安静とし、病棟内の歩行が許可された。Aさんは、頻繁に早足で廊下を歩いたり、病室でエアロビクスをしたりしている。入浴には1時間以上かけており、食後 1時間の安静時間にはベッド上で腹筋運動をしていることがある。この時点における看護師の対応で最も適切なのはどれか。

1: 過活動を見かけたら注意する。

2: 医師に行動範囲の再検討を依頼する。

3: Aさんと1日の過ごし方について話し合う。

4: Aさんを看護師が観察しやすい病室に移動させる。

Aさん(82歳、男性)は、介護付の有料老人ホームに入居している。10年前まで会社を経営していた。プロ野球や世界経済に興味があり、友人とインターネットを用いて交流するのを楽しみにしている。Parkinson〈パーキンソン〉病(Parkinsonʼs disease)で、現在Hoehn-Yahr〈ホーエン・ヤール〉の重症度分類でステージⅡ。両側の上下肢の静止振戦や動作緩慢がみられる。食事は自分の居室に運んでもらって食べている。身の回りのことは1人でできる。1人での外出も可能だが、転倒に対する恐怖が強いため1日中室内で過ごしている。

第106回午後:第91問

Aさんの障害高齢者の日常生活自立度(寝たきり度)判定基準のランクはどれか。

1: ランクA

2: ランクB

3: ランクC

4: ランクJ

Aさん(35歳、女性)は、昨年結婚し、夫(50歳)と2人暮らし。最近2か月で5kgの体重減少、首の違和感と息苦しさ、心悸亢進、不眠のため内科を受診した。触診で甲状腺の腫脹、超音波検査で甲状腺内に数か所の石灰化が認められたため、 甲状腺腫瘍(thyroid tumor)の疑いで大学病院に紹介された。 嗜好品:飲酒はビール700ml/日を週5日 趣  味:ジョギングとヨガ

第109回午後:第93問

Aさんは、手術後に甲状腺ホルモン製剤、カルシウム製剤、ビタミンD製剤の内服が開始され、手術後1週で退院することになった。A さんは「退院後の生活で気を付けることを教えてください。私は35歳ですし、夫と年が離れているため、できるだけ早く子どもが欲しいと思っています」と話している。看護師が行うAさんへの1か月後の受診までの生活指導で適切なのはどれか。

1: 「運動は控えましょう」

2: 「1年間は妊娠を控えましょう」

3: 「海藻類の摂取に制限はありません」

4: 「飲酒量は入院前と同じでよいです」

第101回午前:第46問

病院内の退院調整部署による退院支援について正しいのはどれか。

1: 65歳以上の高齢者を対象とする。

2: 医師が退院日を決めてから、支援を開始する。

3: 退院調整看護師は、訪問看護導入の要否を検討する。

4: 退院調整部署の設置は診療報酬の算定要件ではない。

第100回午後:第89問

介護老人保健施設に入所してきた高齢者のADLの評価で正しいのはどれか。2つ選べ。

1: 生活の様々な場面を評価する。

2: 入所前のADLは参考にしない。

3: 評価方法を多職種間で統一する。

4: 医師の診療時の評価を基準にする。

5: 長時間かかっても、できていれば自立と評価する。

第106回午前:第64問

Aさん(68歳、女性)は、胃癌(gastric cancer)のため入院した。入院初日に「夫も癌になって、亡くなる前に痛みで苦しんでいました。私も痛みが怖いんです」と言った。看護師は、Aさんが夫のように苦しむことへの恐怖や不安があることが分かり、Aさんとともに対処法について考えた。 この時点での患者-看護師関係の段階はどれか。

1: 方向付け

2: 同一化

3: 開拓利用

4: 問題解決

第110回午後:第66問

Aさん(69歳、女性)は、主治医、訪問看護師とともに、母(91歳)を自宅で看取った。死亡確認の直後、Aさんは涙ぐみながら「母のためにもっとできることがあったのではないかと申し訳なく思います」と話した。  このときに訪問看護師が行うAさんへの対応で最も適切なのはどれか。

1: 遺族の会を紹介する。

2: 母への思いを傾聴する。

3: 遺品を整理することを勧める。

4: 新たなことに取りかかるよう促す。

Aさん(59歳、女性)は、午前2時ころにバットで殴られたような激しい頭痛を自覚し、嘔吐した。午前4時、Aさんは、頭痛を我慢できなくなったために、家族に付き添われて救急搬送され、緊急入院した。入院時、ジャパン・コーマ・スケール 〈JCS〉Ⅰ-1、四肢の麻痺を認めない。

第101回午後:第98問

Aさんは、入院後に緊急開頭術を受けることになった。手術を受けるまでの看護で適切なのはどれか。

1: 浣腸を行う。

2: 排痰法の練習を勧める。

3: テタニー徴候を観察する。

4: 不整脈(arrhythmia)の出現に注意する。

Aさん(23歳、女性)は、大学を卒業後、インテリア会社に事務職として就職した。入社後に「ユニフォームが似合うようになりたい」とダイエットを始め、次第にやせが目立つようになった。母親がAさんに食事を作っても「太るのが怖い」と言って食べず、体重は2週間で5kg減少した。心配した母親とともに精神科外来を受診し、摂食障害(eating disorder)と診断され、開放病棟へ入院した。入院時、身長160cm、体重37kgであった。

第106回午前:第113問

入院後2週が経過した。Aさんは食事の時間に食べ物を細かく刻み、1時間以上 時間をかけるが、摂取量はスプーン1杯ほどである。ベッド上でストレッチを2時 間行っている。Aさんと話し合ったところ「私はこの病棟で一番太っているから少しでも痩せなきゃ」と話した。 看護師の関わりとして適切なのはどれか。

1: 体重測定の回数を増やす。

2: 鏡でAさんの全身を映して見せる。

3: 痩せたいという気持ちについて話し合う。

4: Aさんは看護師よりも痩せていると伝える。

Aさん(81歳、女性)は、6年前にレビー小体型認知症(dementia with Lewy bodies)と診断された。Aさんは雨の中を1人で外出して自宅に戻れなくなり、同居している娘に発見された。その夜、娘が話しかけたときのAさんの反応が鈍くなったため、かかりつけの病院を受診し、細菌性肺炎(bacterial pneumonia)と診断され入院した。呼吸器疾患の既往はない。

第105回午後:第102問

入院後7日、症状が軽快し明日退院することが決まった。消灯前にAさんが部屋にいないため探すと、小刻みにすり足で歩いているところを発見した。看護師がどうしたのか質問すると「そこに小さい子どもがいるので見に行きたい」と、思いつめた表情で話した。 このときのAさんへの対応で最も適切なのはどれか。

1: 転倒の危険を説明する。

2: 行きたい場所へ付き添う。

3: 子ども時代の思い出を尋ねる。

4: 子どもはどこかへ行ってしまったと説明する。

Aさん(38歳、男性、会社員)。両親と3人暮らし。25歳のころに双極性障害(bipolar disorder)と診断された。3か月前から気分が落ち込み夜も眠れず、食欲もなくなり仕事を休むことが多くなってきた。無力感を感じるようになり、休職して精神科病棟に任意入院した。入院後は1日中ベッドで横になって過ごし、他の患者との交流もみられない。看護師が話しかけても簡単な返事をするだけで無表情である。食事は病室で摂取しており、摂取量は少ない。

第106回午前:第109問

入院後1週が経過した。Aさんはベッドに横になりじっと窓を見つめていることが多くなった。看護師が何をしているのか話しかけると、Aさんは「死にたいと思っている」と答えた。 このときの看護師の対応で適切なのはどれか。

1: 話題を変える。

2: 気分転換を促す。

3: すぐに良くなると励ます。

4: 自殺しないことをAさんに約束してもらう。

Aさん(35歳、女性)は、右肋骨の骨折で 2日前に整形外科病棟に入院した。上半身に多数の内出血のあとがあり、受け持ち看護師が Aさんに話を聞いた。Aさんは、夫は機嫌が悪いと暴力を振るい、時には投げ飛ばすこともあり、今回も夫に殴られて骨折したと話した。Aさんは、毎日面会に来る夫に非常におびえており「今話したことは夫には絶対に言わないでほしい。骨折の処置だけしてください」と言う。 Aさんは専業主婦で夫と 2人で暮らしており、近くに親類や知り合いはいない。

第103回午前:第113問

Aさんには、不眠や急におびえたように震え出す様子がみられた。鎮痛薬を増量したが、骨折による痛みは全く軽減していない。睡眠薬も開始したが、不眠も改善していない。受け持ち看護師はどのように対応したらよいか分からず、リエゾン精神看護を専門とする看護師に相談した。リエゾン精神看護を専門とする看護師の介入として適切なのはどれか。

1: Aさんと夫が話し合う場を設定する。

2: 精神科病棟への転棟を看護師長に指示する。

3: リラクセーション法による介入を受け持ち看護師と計画する。

4: 睡眠薬の増量を主治医と相談するよう受け持ち看護師に伝える。

Aさん72歳、(男性)は、2か月前に右中大脳動脈領域の脳梗塞(cerebral infarction)を発症した。本日、病院を退院し、介護老人保健施設に入所した。 既往歴  :1年前に前立腺癌r(prostatic cancer)のため腹腔鏡下前立腺全摘除術。 身体所見:左上下肢に軽度のしびれがある。半側空間無視がある。構音障害はない。 生活機能:改訂長谷川式簡易知能評価スケール<HDS-R>26点、Barthel<バーセル>インデックス65点。

第109回午後:第97問

Aさんは排尿コントロールについて「脳梗塞(cerebral infarction)になってから、尿意を感じるとがまんできずに大量の尿が漏れてしまう。1日に何回も漏らす」と看護師に話した。Aさんの状態のアセスメントで適切なのはどれか。

1: 過活動膀胱(overactive bladder)

2: 腹圧性尿失禁(stress incontinence of urine)

3: 溢流性尿失禁(overflow incontinence of urine)

4: 腹腔鏡下前立腺全摘除術の後遺症

第109回午前:第70問

Aさん(85歳、女性)は、要支援1で介護予防通所リハビリテーションを月2回利用している。Aさんから「最近排便が3~4日に1回しかなくて、お腹が張って困っている」と通所施設の看護師に相談があった。看護師が行うAさんへの便秘に対する助言で適切なのはどれか。

1: 毎日、朝食後に便座に座る。

2: 就寝前に水を500mL飲む。

3: 1日1万歩を目標に歩く。

4: 蛋白質を多めに摂る。

Aちゃん(11歳、女児)は、両親と3人で暮らしている。3週前から疲労感を訴え昼寝をするようになった。そのころから夜間に尿意で起きてトイレに行くようになり、1日の尿の回数が増えた。2日前から食欲がなくヨーグルトや水分を摂取していたが、今朝から吐き気と嘔吐とがあり水分も摂れない状態になったため、母親とともに受診した。血液検査データは、赤血球580万/μL、Hb 13.9 g/dL、Ht 44 %、白血球9,500/μL、尿素窒素31 mg/dL、クレアチニン0.7 mg/dL、Na 141 mEq/L、K4.8 mEq/L、Cl 94 mEq/L、随時血糖900 mg/dL。動脈血ガス分析は、pH 7.21、BE-12.3、HCO3-10.9 mEq/L。尿検査は、尿糖2+、尿ケトン体3+であった。Aちゃんは1型糖尿病(type 1 diabetes mellitus)の疑いで入院した。

第105回午後:第105問

Aちゃん及び両親は、1型糖尿病(type 1 diabetes mellitus)の療養生活に必要な知識や手技を順調に獲得した。血糖値が良好にコントロールされたため、退院に向けてAちゃんと両親、主治医、担当看護師および学校の関係者との間でこれからの学校生活について話し合った。 医療者から学校の関係者に伝える内容で最も適切なのはどれか。

1: 「長距離走や水泳の授業は見学させてください」

2: 「宿泊を伴う校外活動は保護者の同伴が必要です」

3: 「教室内にインスリン注射を行う場所を設けてください」

4: 「家庭科の調理実習は同級生と違う献立にしてください」

5: 「手指の震えや強い空腹感があるときはブドウ糖の補食が必要です」