Aさん(63歳、男性)。BMI24。前立腺肥大症(prostatic hyperplasia)のため経尿道的前立腺切除術を受け、手術後3日で膀胱留置カテーテルが抜去された。数日後に退院する予定である。 Aさんへの退院指導で適切なのはどれか。2つ選べ。
1: 散歩を控える。
2: 水分摂取を促す。
3: 長時間の座位を控える。
4: 時間をかけて入浴する。
5: 排便時に強くいきまないようにする。
Aちゃん ( 2歳 4か月、女児 )は、母と会社員の父と 3人で暮らしている。 Aちゃんは、脳性麻痺で寝たきりのため全介助で在宅療養をしていた。 3か月前に、誤嚥性肺炎 (aspiration pneumonia)を発症して緊急入院し、気管切開をして人工呼吸器を装着した。現在、呼吸状態は安定しているが、啼泣時に気道閉塞があるため、夜間のみ人工呼吸器で呼吸管理を継続することになった。 Aちゃんは自宅に戻って訪問看護を利用する予定である。身体障害者手帳 (肢体不自由 1級 )を所持している。
Aちゃんの母親から「家で育てることがこんなに大変だとは思わなかった。疲れました」と訪問の際に訴えがあった。 Aちゃんの母親の話を聞いた後の訪問看護師の対応として最も適切なのはどれか。
1: 「すぐに入院ができる病院を探します」
2: 「お母さんが頑張らないと駄目ですよ」
3: 「お父さんに休職してもらいましょうか」
4: 「ヘルパーさんに来てもらうことを検討しましょうか」
A 君( 8 歳、男児)は、携帯型電子ゲームやサッカーが好きである。A 君は宿題をしているときに、突然意識を失い、10 数秒持続する四肢の屈曲を伴うけいれんを起こした。その後、全身の筋肉の収縮と弛緩を繰り返すけいれんが 10 秒程度続き、A 君の呼吸は停止しチアノーゼが認められた。けいれんが終了し呼吸は回復したが、意識障害が持続していたため病院に救急搬送された。
入院後 1 か月。A 君の退院が決定した。A 君の家族に対する説明として適切なのはどれか。 2 つ選べ。
1: 「今後サッカーは禁止です」
2: 「十分な睡眠をとらせてください」
3: 「規則正しい服薬が発作を予防します」
4: 「発作時はタオルを口にかませてください」
5: 「学校には病名を知らせる必要はないでしょう」
Aさん(85歳、男性)は、 5年前に脳梗塞 (cerebral infarction) を発症し右片麻痺があり、要介護 3の認定 を受けた。Aさんの子どもは遠方に住んでおり、腰痛のある Aさんの妻(80歳)が 1 人で介護している。Aさんは、週 2日通所介護を利用している。
Aさんの妻は「夜中にオムツを替えるために毎日起こされ、腹が立ちます」と通所 介護の送り迎えを担当している看護師に訴えた。 最初に Aさんの妻へ話しかける言葉で適切なのはどれか。
1: 「主治医に相談しましょう」
2: 「これまで通り頑張りましょう」
3: 「夜眠れないと本当に大変ですね」
4: 「Aさんはもっとつらいと思いますよ」
Aさん(25歳、男性)統合失調症(schizophrenia)と診断された。抗精神病薬の内服を開始した2日後、Aさんはそわそわして落ち着かず「足がムズムズする」と歩き回るようになった。Aさんにみられている状態はどれか。
1: アカシジア
2: ジストニア
3: ジスキネジア
4: ミオクローヌス
要介護認定者が訪問看護を受ける際、医療保険から給付される疾病または状態はどれか。
1: 関節リウマチ(rheumatoid arthritis)
2: 在宅酸素療法を受けている状態
3: 人工呼吸器を使用している状態
4: 全身性エリテマトーデス〈SLE〉(systemic lupus erythematosus)
午前9時頃、震度5強の地震が発生した。二次救急医療機関の救命救急病棟に勤務する看護師は、自身の身の安全を確保し、揺れが収まると病院の災害発生時のマニュアルに沿って行動を開始した。病棟には人工呼吸器を使用中の患者が1人、輸液ポンプを使用中の患者が3人、酸素療法中の患者3人が入院している。
A君とBさんはともに入院して治療が始まった。発災から10日後、A君、Bさんの治療経過は良好で合併症もなくバイタルサインは安定していた。Bさんから看護師に「Aは好きなお菓子を食べず、私のそばからずっと離れず甘えてきます。昨夜はおねしょをしていたようで、びっくりしました。どうしたらよいのかわかりません」と相談があった。 看護師の対応として適切なのはどれか。
1: 「お母さんがしっかりしましょう」
2: 「A君が1人になる時間をつくりましょう」
3: 「A君に水分を控えるよう声をかけましょう」
4: 「A君が甘えてきたら抱きしめてあげましょう」
A さん(52 歳、女性、専業主婦)は、夫と 2 人の息子との 4 人で暮らしている。A さんは内向的な性格であり、順番にまわってきた町内会の役員を引き受けたことで悩むことが多くなった。 2 か月前から食欲不振と不眠が続いている。 1 か月前から家事ができなくなり、死んでしまいたいと言い始めたため、夫が付き添って精神科を受診したところ、うつ病 (depression) と診断された。
入院後 1 か月。A さんは「私は役に立たない人間です。昔から妻や母親としての役割を果たせていませんでした」と発言している。食事は 3 分の 2 を摂取できるようになり、夜間も眠れていることから、主治医は認知療法への参加を勧めた。この時点の認知療法で修正するのはどれか。
1: 内向的な性格
2: 低下した意欲
3: A さんと息子との親子関係
4: 自分は役に立たない人間だという考え方
Aさん(82歳、男性)は、4年前にAlzheimer〈アルツハイマー〉型認知症(dementia of Alzheimer type)の診断を受けた。要介護4で、1年前からグループホームで生活している。高血圧症(hypertension)に対して持続性カルシウム拮抗薬を内服している。他に治療を必要とする疾患は認められない。 1週前から夜はほとんど眠らず、居間のソファに腰かけたり、歩き回ったりする状態が続いている。昼間もベッドに横になることはない。食欲が低下してきたが、先月よりも体重は2kg増加している。
Aさんは直ちに救急車で病院に搬送され、治療を受けて症状は軽快した。入院後 1週が経過し、尿量が確保されていることを確認したため、入院直後から挿入していた膀胱留置カテーテルを抜去した。抜去3時間後、Aさんはグループホームの職員の名前を大声で呼び始めたため、病棟看護師が病室に行ってみると、Aさんはオムツを外して失禁していた。Aさんへの援助で適切なのはどれか。
1: 鎮静薬の使用を検討する。
2: 膀胱留置カテーテルを再度挿入する。
3: 排尿記録をつけ排尿パターンを把握する。
4: グループホームの職員に付き添いを依頼する。
Aさん(88歳、男性)は、10年前に脳梗塞cerebral infarctionを発症し左半身麻痺の後遺症がある。杖歩行はでき、要介護2で介護保険サービスを利用中である。Aさんが最近食欲がなく、水分もあまり摂らず、いつもと様子が違うことを心配した妻がAさんに付き添って受診した。 身体所見:呼びかけに対して返答はあるが反応はやや遅い。麻痺の症状に変化はない。 バイタルサインは、体温37.5℃、呼吸数20/分、脈拍100/分、血圧140/60mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉98%(room air)。 検査所見:赤血球410万/μL、白血球6,800/μL、Ht50%、総蛋白6.5g/dL、尿素窒素25mg/dL、Na150mEq/L、K3.8mEq/L、血糖値110mg/dL、CRP0.01mg/dL。胸部エックス線写真に異常なし。
Aさんの状態をアセスメントするために、外来看護師が収集すべき情報で優先度が高いのはどれか。
1: 口渇感
2: 呼吸音
3: 尿比重
4: 腹部膨満感
Aさんは右側の人工股関節全置換術(後方アプローチ)を受けた。 Aさんへの脱臼予防の生活指導で適切なのはどれか。
1: 「靴はしゃがんで履いてください」
2: 「右側に身体をねじらないでください」
3: 「椅子に座るときは足を組んでください」
4: 「浴室の椅子は膝の高さより低いものを使ってください」
Aちゃん(1歳6か月、男児)は、5日前から発熱し、自宅近くのかかりつけ医に通院していたが解熱せず、昨日から眼球結膜の充血、口唇の発赤と亀裂が出現したため入院した。診察では、体幹の発疹と手足の浮腫もあり、川崎病(Kawasaki disease)および脱水症(dehydration)と診断された。Aちゃんに対し、点滴静脈内注射による脱水症(dehydration)の治療が開始され、左手掌から前腕までシーネで固定された。Aちゃんは機嫌が悪く、両手をバタバタと上下に動かしながら泣いている。左手背の留置針刺入部には、腫脹や発赤はない。
Aちゃんの心臓超音波検査結果では、冠状動脈瘤の所見(coronary artery aneurysm)はなかった。Aちゃんは、全身状態が安定したため退院することになった。 看護師からAちゃんの家族への退院指導で適切なのはどれか。
1: 運動の制限がある。
2: 定期受診が必要である。
3: 水分摂取量の制限がある。
4: 保育所への通所は2週間禁止する。
Aさん(68歳、男性)は妻(68歳)と2人暮らし。膀胱癌bladder cancerで尿路ストーマを造設している。A さんはストーマ装具の交換に慣れてきたため、妻と帰りで近くの温泉地を旅行する計画を立てており、外来看護師に助言を求めた。 外来看護師がAさんに助言する内容で適切なのはどれか。
1: 装具の交換に必要な物品一式を2回分持参する。
2: 旅行中の水分摂取は1日1,000mL以内に控える。
3: 他の入浴客がいなければ装具を外して入浴できる。
4: オストメイト対応のトイレがなければ旅行先を変更する。
Aさん(28歳、女性)は、サーフィンが趣味で休日は海岸にいることが多い。Aさんは数ヶ月前から前胸部や腕に皮疹がみられ、日焼け後の疲労も強くなり、先月からサーフィンに行くことができなくなっていた。また数週間前から関節痛、微熱、倦怠感があり、2日前から39度台の発熱が続いたため受診した。血液検査等の結果、全身性エリテマトーデス〈SLE〉(systemic lupus erythematousus)を疑われ、緊急入院になった。
入院した翌朝、Aさんの倦怠感はさらに強まり、顔面の浮腫が増強し、尿蛋白3+が認められた。Aさんが両膝と足関節の痛みや、歩行時の息切れがすると訴えたので、排尿はベッドサイドで行い、それ以外は安静にするように指示された。血液検査の結果は白血球3000/μl、血小板11万/μl、溶血性貧血(hemolytic anemia)が認められ、酸素投与が1l/分で開始された。 Aさんの診断に必要と考えられる検査はどれか。
1: 膀胱鏡
2: 腎生検
3: 関節鏡
4: 骨髄穿刺
A 君( 8 歳、男児)は、携帯型電子ゲームやサッカーが好きである。A 君は宿題をしているときに、突然意識を失い、10 数秒持続する四肢の屈曲を伴うけいれんを起こした。その後、全身の筋肉の収縮と弛緩を繰り返すけいれんが 10 秒程度続き、A 君の呼吸は停止しチアノーゼが認められた。けいれんが終了し呼吸は回復したが、意識障害が持続していたため病院に救急搬送された。
入院後 1 週。A 君は同じ病室に入院している他の患児と話したり、漫画を読んだりしてベッド上で過ごしている。入院後は抗てんかん薬を服用し、発作はみられていない。このときの A 君への指導内容で最も適切なのはどれか。
1: 1 人で入浴する。
2: 病棟の外を散歩する。
3: 好きな携帯型電子ゲームで遊ぶ。
4: 病棟レクリエーションへ参加する。
A さん(72 歳、男性)は、アパートの 1 階に 1 人で暮らしている。家族や親戚はいない。15 年前から心不全 (heart failure) のために利尿薬を毎朝内服している。半年前に要支援 2 の認定を受け、介護予防通所介護を週に 2 回利用している。早朝、A さんは玄関の外で座り込んでいるところを近所の人に発見され救急搬送された。来院時、体温37.4 ℃、呼吸数 20/分、脈拍 98/分、血圧 100/70 mmHg であった。血液検査と尿検査の結果、脱水症と診断された。
外来で点滴静脈内注射が開始され、入院した。夕方から A さんの表情に落ち着きがない様子や看護師の説明を聞かない様子がみられた。夜間から朝までぶつぶつと独り言を話していた。A さんの看護で最も適切なのはどれか。
1: 夜間の病室内の照明を消す。
2: 日中に車椅子での散歩を介助する。
3: A さんに点滴を抜かないように説明する。
4: 夜間は睡眠導入薬の処方を医師に依頼する。
在宅で訪問看護師が行う要介護者の入浴に関する援助で適切なのはどれか。
1: 入浴前後に水分摂取を促す。
2: 浴室の換気は入浴直前に行う。
3: 浴槽に入っている間に更衣の準備をする。
4: 入浴前の身体状態の観察を家族に依頼する。
Aさん(83歳、男性)は、脳梗塞の後遺症(cerebral infarction)で右片麻痺があり、在宅療養中である。 嚥下障害のため胃瘻を造設している。義歯を装着しているが、自分の歯が数本残っている。 Aさんの口腔ケアについて、介護者への指導で適切なのはどれか。
1: 義歯を装着したまま歯を磨く。
2: 経管栄養直後に実施する。
3: ペースト状の歯磨剤を使用する。
4: 歯垢の除去には歯ブラシを用いる。
Aさん(40歳、男性、会社員)は、うつ病(depression)と診断されていた。最近、仕事がうまくいかず、大きなミスを起こし、会社に損失を与えたことから自分を責め不眠となり、体重が減少した。ある朝、リビングの床で寝ているAさんを妻が発見し、大きな声で呼びかけたところ、Aさんは1度目を開けたが、すぐ目を閉じてしまった。ごみ箱に、からになった薬の袋が大量に捨ててあり、机には遺書があった。救急搬送後、意識が清明となり、身体的問題がないため精神科病院に入院となった。
入院時の看護師のAさんに対する関わりで適切なのはどれか。
1: いま死にたい気持ちがあるか尋ねる。
2: 命を大切にしたほうがよいと伝える。
3: 死ぬ気があれば何でもできると話をする。
4: 家族が悲しむから死んではいけないと伝える。
A さん(20 歳、男性、大学生)は、皆が自分を嫌っていると言い、昨年から大学を休学し、 1 人暮らしのアパートで引きこもるようになった。先週、アパートで夜中に大声で叫ぶ日が続いたため、アパートの管理人から両親へ連絡があった。A さんの両親が A さんの部屋に入ってみると、窓は新聞紙で覆われていた。A さんは「 1 日中誰かに見張られている。あなたは親じゃない」と叫び続けるため、精神科病院に入院した。A さんは、統合失調症 (schizophrenia) と診断され非定型抗精神病薬による治療が開始された。
A さんは 5 日目ころから日中は臥床して過ごし、夜間は熟睡するようになった。食事の時間に遅れてくることが多く、看護師の声かけにほとんど反応しない。他の患者との交流もない。この時期の看護師の対応として最も適切なのはどれか
1: 食事摂取の介助をする。
2: 作業療法への参加を促す。
3: 日中の休息時間を維持する。
4: 食事時間を守るよう注意する。