第106回午後第91問の類似問題

Aさん(87歳、男性)。3年前にAlzheimer〈アルツハイマー〉型認知症(dementia of Alzheimer type)と診断された。1年前に妻が亡くなってから1人で暮らしている。日常生活は問題なく送れていたが、最近Aさんは薬を飲み忘れることが増えてきたり、電話の応対ができなかったりすることがあり、日常生活に支障が出るようになった。

第107回午後:第97問

Aさんの状態に該当する認知症高齢者の日常生活自立度判定基準のランクはどれか。

1: ランクⅡa

2: ランクⅡb

3: ランクⅢa

4: ランクⅢb

5: ランクM

第108回午前:第71問

Aさん(74歳、女性)は、1人暮らし。要介護1、認知症高齢者の日常生活自立度判定基準Ⅱa。頻尿のため、自室からトイレへの移動中に廊下で失禁することが頻繁にある。1日3食の高齢者向け配食サービスを利用している。 現時点でのA さんの日常生活で最も起こりやすいのはどれか。

1: 窒息

2: 転倒

3: 熱傷

4: 徘徊

第110回午前:第46問

高齢者の自立度を手段的日常生活動作〈IADL〉尺度を用いて評価した。  この尺度にある項目はどれか。

1: コミュニケーション

2: 自分の服薬管理

3: トイレ動作

4: 階段昇降

第102回午後:第60問

介護老人福祉施設に入居中の高齢者。認知症高齢者の日常生活自立度判定基準Ⅳ、四肢の麻痺はない。衣類の選択について最も適切なのはどれか。

1: 材質選びは本人に任せる。

2: ボタンでとめる上着を選ぶ。

3: 夜間就寝時には寝衣に着替える。

4: 皮膚の瘙痒感があれば、つなぎ服を着用させる。

第110回午後:第65問

Aさん(79歳、男性)は、1人暮らし。要介護2の認定を受け、訪問看護を利用することになった。初回の訪問時、Aさんは敷いたままの布団の上に座っており「便利だから生活に必要なものを手の届くところに置いているんだよ」と話した。  Aさんの生活様式を尊重した訪問看護師のこのときの声かけで適切なのはどれか。

1: 「外に出て気分転換しませんか」

2: 「昼間は布団をたたみましょう」

3: 「介護保険でベッドの貸与を受けましょう」

4: 「必要なものを身近に置いているのですね」

第109回午前:第68問

Aさん(82 歳、女性)は、要支援2である。Aさんの屋内での転倒予防と自立の促進のため、自宅で介護する家族への指導で適切なのはどれか。

1: 車椅子での移動とする。

2: 移動時にスリッパを使用する。

3: 手すりがない場所での歩行を避ける。

4: 移動の前に立ちくらみの有無を確認する。

第108回午後:第66問

Aさん(85歳、女性)は、1人暮らし。日常生活は自立しており、健康のために毎日20〜30分のウォーキングをしている。夜間は、廊下を歩いて1、2回トイレに行く。 Aさんの現時点での家屋環境の整備で最も優先されるのはどれか。

1: 便座の高さを高くする。

2: 廊下に手すりを設置する。

3: トイレの扉を引き戸にする。

4: 廊下に足元照明を設置する。

第108回午前:第58問

Aさん(75歳、女性)は、腰部脊柱管狭窄症(lumbar spinal canal stenosis)と診断されており、要介護1、障害高齢者の日常生活自立度判定基準A-1である。 Aさんが介護保険による貸与を受けられる福祉用具はどれか。

1: 車椅子

2: 歩行器

3: 電動ベッド

4: 入浴用椅子

第109回午後:第75問

Aさん(55歳、女性)は、1人暮らし。Aさんには視覚障害があり、光と輪郭がぼんやりわかる程度である。食事の準備や室内の移動は自立している。震度6の地震が発生した。Aさんは、避難所に指定されたバリアフリーの公民館に近所のBさんと避難した。公民館には複数の部屋がある。避難所の開設初日に医療救護班として看護師が派遣された。避難所生活を開始するAさんへの看護師の対応で適切なのはどれか。

1: BさんをAさんの介助者とする。

2: Aさんの肩に触れてから声をかける。

3: Aさんにはトイレに近い部屋を割りあてる。

4: 移動するときはAさんの手を引っ張って誘導する。

第110回午前:第48問

Aさん(80歳、男性)は、1人暮らし。高血圧症hypertensionで内服治療をしているが健康状態や認知機能に問題はなく、日常生活動作〈ADL〉は自立している。毎朝30分の散歩と買い物を日課とし、週1回は老人クラブでゲートボールをしている。Aさんは受診の際に看護師に「最近、昼食後に居眠りをしてしまう。今は大丈夫だが、このままだと夜眠れなくなるのではないか」と話した。  Aさんへの対応で最も適切なのはどれか。

1: 昼食後にも散歩を促す。

2: 主治医に相談するよう勧める。

3: 老人クラブの参加回数を増やすよう勧める。

4: 30分程度の昼寝は夜の睡眠に影響はないと伝える。

第108回午前:第73問

Aさん(82歳、男性)は、妻(75歳)と2人暮らし。障害高齢者の日常生活自立度判定基準B-1。日中は車椅子に座っていることが多い。Aさんの仙骨部に発赤があるのを発見したため、訪問看護師は妻にAさんへの介護方法を指導することにした。 妻に指導する内容で正しいのはどれか。

1: 「仙骨部をマッサージしましょう」

2: 「夜間は時間毎に体位変換をしましょう」

3: 「時々お尻を浮かすよう声をかけましょう」

4: 「車椅子に座らせるときは円座を使いましょう」

第106回午前:第69問

Aさん(65歳、女性)は、夫と実父との3人暮らしである。脊柱管狭窄症(spinal canal stenosis)の術後、地域包括ケア病棟に入院中である。退院後は自宅に戻り室内で車椅子を利用する予定である。Aさんの障害高齢者の日常生活自立度判定基準はB-1である。 看護師による家族への指導で最も適切なのはどれか。

1: 家族の生活習慣を中心に屋内環境を整備する。

2: 夜間の車椅子によるトイレへの移動は制限する。

3: 退院後の生活の課題に応じて福祉用具を選定する。

4: ベッドから車椅子への移動介助にリフトの導入を勧める。

Aさん(99歳、女性)は、特別養護老人ホームに入所している。脳卒中(stroke)の後遺症で左片麻痺がある。肺炎(pneumonia)をきっかけに寝たきりになり、食事摂取量が低下した。Aさんは「私はここで最期を迎えたい。痛い思いはしたくない。死ぬときは苦しまないようにしてもらいたい」と何度も話すようになった。娘夫婦と孫とが頻繁に面会に来ている。医師が家族に回復の見込みが低いことを伝え、家族は特別養護老人ホームでの看取りに同意した。

第101回午後:第104問

Aさんはほとんど食事を摂(と)らなくなり、尿量も減少してきた。自発的な動きが減少し、傾眠状態となった。Aさんの家族への看護師の対応で最も適切なのはどれか。

1: 「状態が不安定なのでケアは職員で行いますね」

2: 「これからはご家族が目を離さないでくださいね」

3: 「刺激せず、なるべくそっとしておいてくださいね」

4: 「これからの経過について説明しますね」

第105回午前:第52問

Aさん(102歳、女性)は、重度の廃用症候群のために5年前から発語が少なく体を動かすことができない。誤嚥性肺炎(aspiration pneumonia)で入退院を繰り返し、終末期である。同居している家族は積極的な治療をしないことを希望し、自宅でAさんを看取ることを決めた。 Aさんの家族への退院時の指導で最も適切なのはどれか。

1: 「24時間付き添ってあげましょう」

2: 「おむつの重さで尿量を測定しましょう」

3: 「苦しそうになったら救急車を呼びましょう」

4: 「Aさんが食べたければ食べさせてあげましょう」

Aさん(58歳、男性、会社員)は、妻(55歳)と2人暮らし。5年前から高血圧症(hypertention)、脂質異常症(dyslipidemia)を指摘され、降圧薬を内服していた。自宅で左半身に脱力感が出現し、救急車で搬送された。救急外来でCT及びMRI検査を行った結果、右中大脳動脈領域に脳梗塞(cerebral infarction)の所見が認められた。入院時は、グラスゴー・コーマ・スケール(GCS)E3V4M5、体温36.8℃、呼吸数16/分、脈拍66/分(不整)、血圧160/85mmHg、HbA1c 5.8%、心電図では、RR 間隔は不定で心拍数100/分であった。入院後、血栓溶解療法を受け、2日後からリハビリテーションが開始された。1週後には回復期リハビリテーション病棟へ転棟した。

第108回午後:第95問

入院から3週が経過し、リハビリテーションによって日常生活動作(ADL)は改善しているが、夜間は眠れず、食欲も低下している。Aさんは「なかなか良くならない。何もできなくなってしまった」と話している。 現在のAさんへの声かけで、最も適切なのはどれか。

1: 「時間が経てば良くなりますよ」

2: 「リハビリをがんばりましょう」

3: 「同じ病気の患者さんをご紹介しますね」

4: 「なかなか良くならないと感じているのですね」

第110回午前:第61問

Aさん(57歳、女性)は1人暮らし。統合失調症schizophreniaで精神科病院への入退院を繰り返しており、今回は入院してから1年が経過している。日常生活動作〈ADL〉はほぼ自立し、服薬の自己管理ができるようになってきた。  Aさんが退院に向けて利用するサービスとして適切なのはどれか。

1: 療養介護

2: 施設入所支援

3: 地域移行支援

4: 自立訓練としての機能訓練

Aさん(83歳、男性)は妻(81歳)と2人暮らし。息子夫婦は共働きで同市内に住んでいる。Aさんは自宅の廊下で倒れているところを妻に発見され、救急搬送された。Aさんは右上下肢に力が入らず、妻の声かけにうなずくが発語はなかった。頭部CTで左中大脳動脈領域の脳梗塞cerebral infarctionと診断されたため救急外来で血栓溶解療法が行われ、入院となった。血栓溶解療法による治療後2週。Aさんは右上下肢麻痺、失語などの後遺症があるが、自宅への退院を希望したため、機能訓練の目的で回復期リハビリテーション病棟に転棟した。転棟後1日。Aさんはベッドから車椅子への移乗動作の訓練を始めたが、健側の下肢筋力が低下しているため、立位のときにバランスを崩しやすい状況である。

第111回午後:第102問

転棟後5週。Aさんは歩行練習が開始となり、病棟内では日常生活動作〈ADL〉も徐々に自立してきている。食事は時々むせがみられるが、配膳すれば自力で摂取できる。排泄は車椅子でトイレヘ移動しており、ズボンの着脱に介助が必要である。入浴はシャワーチェアーに座り、手が届くところは自分で洗うことができる。歯磨きは一部介助が必要である。Aさんは早く自宅に帰りたいと話し、午前と午後の機能訓練には積極的に参加しているが、機能訓練後は「疲れて何もしたくない」とベッドで横になり眠っている。夕方に面会に来た妻は「面会時にいつも疲れたと言って眠っているので、このままの状態で退院して家で世話ができるかどうか自信がありません。息子夫婦も仕事が忙しいので、介護を手伝ってもらえるかわかりません」と言っている。  看護師の妻への対応で最も適切なのはどれか。

1: 施設入所の検討を提案する。

2: トイレ介助の方法を指導する。

3: Aさんの機能訓練中の様子の見学を勧める。

4: 息子夫婦にも介護に参加してもらうよう助言する。

第100回午後:第89問

介護老人保健施設に入所してきた高齢者のADLの評価で正しいのはどれか。2つ選べ。

1: 生活の様々な場面を評価する。

2: 入所前のADLは参考にしない。

3: 評価方法を多職種間で統一する。

4: 医師の診療時の評価を基準にする。

5: 長時間かかっても、できていれば自立と評価する。

第100回午前:第87問

80歳の男性のAさんは軽度の認知症(dementia)で、集合住宅で1人で暮らしている。喫煙習慣がある。生活環境の安全に関する訪問看護の活動で、毎回の訪問時に確認する必要があるのはどれか。2つ選べ。

1: 戸締り

2: 喫煙本数

3: 煙草(たばこ)の吸い殻処理

4: 浴室の換気システム

5: 預金通帳の保管場所

Aさん ( 40歳、男性 )は、大学 1年生のときに統合失調症 (schizophrenia)を発症し、精神科病院に 20年入院している。今回、退院して両親と同居することになった。入院中は定期的に作業療法に参加しており、日常生活は自立している。服薬は自己管理となっているが、時々飲み忘れることがある。

第103回午後:第114問

Aさんは受診時に「毎日父親に責められます。実家を出て生活してみたいです」と訴えた。 Aさんに単身生活の経験はない。 Aさんに勧める社会資源で最も適切なのはどれか。

1: 自立訓練〈生活訓練〉

2: 小規模多機能型居宅介護

3: 短期入所〈ショートステイ〉

4: 共同生活援助〈グループホーム〉