第101回午前第31問の類似問題

Aさん(65歳、男性)は、大動脈弁狭窄症 (aortic stenosis) で大動脈弁置換術が実施された。術後 2日、 Aさんは集中治療室に入室中である。Aさんは中心静脈ライン、心嚢・縦隔ドレーン、胸腔ドレーン、動脈ライン、 3本の末梢静脈ライン、膀胱留置カテーテルが挿入されている。Aさんの意識は清明で、呼吸状態、循環動態は安定しているが、挿入されているライン類を気にする様子がみられる。

第103回午前:第119問

術後 3日。Aさんは、術後のバイタルサインも安定しているため、一般病室に転室となった。現在は末梢静脈ラインと胸腔ドレーンが挿入されている。 Aさんのドレーン管理について正しいのはどれか。

1: ドレーンバッグは挿入部より高い位置で保持する。

2: 体位変換時は胸腔ドレーンをクランプする。

3: 持続的に陰圧となっているか観察する。

4: ドレーンのミルキングは禁忌である。

第106回午前:第13問

胸痛を訴えるのはどれか。

1: 髄膜炎(meningitis)

2: 腎結石(renal stone)

3: 急性心筋梗塞(acute myocardial infarction)

4: Ménière〈メニエール〉病(Ménièreʼs disease)

第103回午前:第87問

Aさん(43歳、女性)は、吐血のため救急搬送され、食道静脈瘤破裂 (rupture of esophageal varices) に対して緊急 止血術が行われた。腹水は少量認められるが、経過は良好で近日中に退院を予定している。Aさんは 5年前に肝硬変 (cirrhosis) と診断されている。 Aさんへの食事指導で正しいのはどれか。2つ選べ。

1: 高蛋白食とする。

2: 塩分は制限しない。

3: 食物繊維を控える。

4: 固い食品を控える。

5: 辛い香辛料を控える。

Aさん(38歳、男性)。23時ころ、徒歩で来院した。Aさんは胸を押さえ苦しそうに待合室で座っており、救急外来の看護師が声をかけると、Aさんは日本語を少し話すことができ、外出中に急に胸が痛くなったと話した。Aさんは英語は話せないようだった。Aさんは日本語学校の学生であり、Aさんの指定した番号に電話したところ、Aさんの妻につながり、日本語でのコミュニケーションが可能であった。妻は1時間後に病院に到着できるということだった。この病院には、夜間にAさんの母国語を話せる職員はいなかった。

第107回午前:第113問

Aさんの妻が、Aさんの国民健康保険証を持って救急外来に到着した。妻から聴取した情報によると、Aさんは特に既往はないが、時々頭痛があり、母国で市販されていた鎮痛薬を常用していたとのことであった。心電図でST上昇が認められ、Aさんと妻は、医師から「入院して冠動脈造影〈CAG〉を受けないと命の危険があるかもしれない」と説明を受けた。しかし、Aさんは「たくさんの費用は支払えないし、学校を休むのが心配だ」と検査を受けることを拒んだ。 このときの救急外来の看護師の説明で優先されるのはどれか。

1: 検査の手順を説明する。

2: 学校は退学にならないことを説明する。

3: 宗教に応じた食事対応ができることを説明する。

4: 医療費は国民健康保険が適用されることを説明する。

Aさん(35歳、男性)は1人暮らし。両親は他県に住んでいる。30歳のときに双極性障害bipolar disorderと診断され、これまでに4回の入退院を繰り返している。給料をインターネットゲームの利用料金で度々使い果たし、それが原因で両親と何度も口論になったことがある。仕事では同僚とトラブルを起こすたびに転職を繰り返しており、今回も同僚と口論になり自ら退職した。Aさんは「前の職場の同僚に嫌がらせをしてやる」と母親に電話をかけ、心配した両親が一緒に精神科病院を受診した。診察室では多弁で大きな声を出し、椅子を蹴るなどの行為がみられた。医師の診察の結果、入院して治療することになった。

第110回午後:第112問

入院時、AさんのBMIは29.5。この数日は食事をとっていなかった。入院後も興奮状態がおさまらず、壁に頭を打ちつけはじめたため、医師から抗精神病薬の点滴静脈内注射と身体的拘束の指示がでた。  身体的拘束中のAさんの看護で正しいのはどれか。2つ選べ。

1: 水分摂取は最小限にする。

2: 肺血栓塞栓症pulmonary thromboembolismを予防する。

3: 頻回に様子を見に来ることを伝える。

4: 身体的拘束の原因となった行為を一緒に振り返る。

5: 興奮状態が落ち着いたら看護師の判断で身体的拘束を解除する。

A さん(48 歳、専業主婦)は、夫と 2 人で暮らしている。月経周期が 35〜61 日と不規則となり、外来を受診した。診察時、A さんは「一人娘が結婚して遠方に住み、私の体調不良について話しにくく、つらいです。夫とは以前はよく一緒に出かけましたが、今は仕事で忙しく、私は家にいることが多いです」と話した。

第104回午前:第106問

医師は更年期障害 (climacteric disorder) と診断した。診察後、A さんは「どうしてこのような症状が出るのかしら」と看護師に尋ねた。A さんへの説明で適切なのはどれか

1: 「子宮が固くなったためです」

2: 「卵管が狭くなったためです」

3: 「卵巣の機能が低下したためです」

4: 「視床下部の機能が低下したためです」

第105回午前:第45問

冠動脈バイパス術<CABG>後5時間が経過したとき、心囊ドレーンからの排液が減少し、血圧低下と脈圧の狭小化とがあり、「息苦しい」と患者が訴えた。 最も考えられるのはどれか。

1: 肺梗塞(pulmonary infarction)

2: 不整脈(arrhythmia)

3: 心筋虚血

4: 心タンポナーデ

第106回午後:第41問

Aさん(59歳、女性)は、半年前に下咽頭癌(hypopharyngeal cancer)で放射線治療を受けた。口腔内が乾燥し、水を飲まないと話すことも不自由なことがある。 Aさんに起こりやすいのはどれか。

1: う歯

2: 顎骨壊死

3: 嗅覚障害

4: 甲状腺機能亢進症(hyperthyroidism)

第102回午前:第51問

右乳癌(breast cancer)のために胸筋温存乳房切除術と腋窩リンパ節郭清術とを受けた患者。呼吸循環機能は安定しており、右腋窩部と乳房皮下とにドレーンが挿入されている。 術後1日の看護で適切なのはどれか。

1: 右側臥位を勧める。

2: 右肘関節の回内・回外運動を勧める。

3: 右上肢の中枢から末に向かってマッサージをする。

4: 右上肢の前方挙上は術後10日間行わないよう指導する。

Aさん (48歳、男性、会社員 )は、 8年前から高血圧症 (hypertension)、脂質異常症 (dyslipidemia)および 労作性狭心症 (angina of effort)に対して内服治療をしていた。胸部絞扼感が時々出現するため、経皮的冠動脈形成術〈PCI〉を実施することになった。 Aさんは身長 165 cm、体重80 kgである。午前 9時過ぎから左橈骨動脈を穿刺し、狭窄部位である左冠状動脈にステント留置術が行われ、午前 11時ころに終了した。

第103回午後:第93問

術後 3日に退院することになった。 Aさんに対する退院指導の内容として適切なのはどれか。

1: 「職場復帰は 2週間後からにしましょう」

2: 「 3か月後の目標体重を 65 kgにしましょう」

3: 「狭心症 (angina pectoris)の症状が再度現れる可能性があります」

4: 「退院後に穿刺部から出血する危険性があります」

Aさん(40歳、初産婦)は妊娠経過に異常がなく、妊娠41週に陣痛発来した。分娩中に臍帯圧迫による胎児機能不全を認めたため緊急帝王切開になった。麻酔は、脊椎麻酔に硬膜外麻酔を併用した。出生した児の体重は3150g、アプガースコアは1分後7点、5分後9点であった。Aさんは、術中の経過に異常はなく、出血量400ml。術直後の検査でHb11.5g/dlであった。

第100回午後:第113問

術後1日目のAさんの状態は、体温37.2度、脈拍78/分、血圧110/62mmHgであり、腸蠕動音が聴取される。子宮底の位置は臍高では収縮は良好、血性悪露が中等量ある。硬膜外チューブが挿入されており、体動時に創部痛が軽度ある。 Aさんの術後1日目の看護で適切なのはどれか。

1: 禁食

2: 授乳の介助

3: ベッド上安静

4: 子宮底の輪状マッサージ

Aさん(71歳、女性)は、要介護1で、ベッドからの立ち上がりや入浴などに一部介助を必要とするが、歩行器で室内を移動できる。失禁することがあるため失禁用のパッドを装着している。Aさんは介護老人保健施設の短期入所〈ショートステイ〉を利 用している。入所した日の夕方から、水様便と嘔吐とがみられ、感染性胃腸炎(infectious gastroenteritis)が疑われてトイレ付きの個室に移動した。

第106回午前:第99問

発症から2日目の午後、Aさんの仙骨部に直径2cm程度のステージⅠの褥瘡が出現した。嘔吐は消失したが下痢が続き、2〜5時間ごとにトイレを使用している。 この時点の褥瘡に対する看護で最も優先されるのはどれか。

1: 壊死組織の除去

2: エアマットレスの使用

3: 撥水性の高いクリームの塗布

4: 亜鉛入りの栄養補助食品の摂取

第105回午後:第44問

Aさん(43歳、男性)は、胆道狭窄のため内視鏡的逆行性胆管膵管造影<ERCP>検査を受けた。検査後に心窩部痛が出現したため、禁食、抗菌薬および蛋白分解酵素阻害薬による治療が行われている。 翌日実施した血液検査の項目でAさんに生じている合併症を判断できるのはどれか。

1: アミラーゼ

2: アルブミン

3: クレアチニン

4: クレアチンキナーゼ

第106回午前:第66問

Aさん(42歳、女性)は、交通事故による脊髄損傷(spinal cord injury)で入院し、リハビリテーションを受けた。Aさんの排泄の状況は、間欠的導尿による排尿と、坐薬による3日に1回の排便である。同居する夫と実母が導尿の指導を受け、退院することになった。初回の訪問看護は退院後3日目とし、その後は訪問看護を週2回受けることになった。 入院していた医療機関から提供された患者情報のうち、初回訪問のケア計画を立案するのに最も優先度の高い情報はどれか。

1: 食事の摂取量

2: 1日の導尿回数

3: 最終排便の日時

4: リハビリテーションの内容

Aさん72歳、(男性)は、2か月前に右中大脳動脈領域の脳梗塞(cerebral infarction)を発症した。本日、病院を退院し、介護老人保健施設に入所した。 既往歴  :1年前に前立腺癌r(prostatic cancer)のため腹腔鏡下前立腺全摘除術。 身体所見:左上下肢に軽度のしびれがある。半側空間無視がある。構音障害はない。 生活機能:改訂長谷川式簡易知能評価スケール<HDS-R>26点、Barthel<バーセル>インデックス65点。

第109回午後:第97問

Aさんは排尿コントロールについて「脳梗塞(cerebral infarction)になってから、尿意を感じるとがまんできずに大量の尿が漏れてしまう。1日に何回も漏らす」と看護師に話した。Aさんの状態のアセスメントで適切なのはどれか。

1: 過活動膀胱(overactive bladder)

2: 腹圧性尿失禁(stress incontinence of urine)

3: 溢流性尿失禁(overflow incontinence of urine)

4: 腹腔鏡下前立腺全摘除術の後遺症

第100回午前:第63問

Aさん(94歳、男性)は、脳卒中(stroke)の再発作後、肺炎(pneumonia)を発症した。Aさんの家族への説明のうち、エイジズム(高齢者差別)にあたるのはどれか。

1: 「年齢から判断すると、体力が落ちていると思います」

2: 「年齢から判断すると、治療への反応は遅いかもしれません」

3: 「年齢から判断すると、肺活量が落ちている可能性があります」

4: 「年齢から判断すると、何もせず経過を見るのがいいでしょう」

第103回午後:第47問

Aさん ( 26歳、男性 )は、大量服薬による急性中毒が疑われ、午後 9時 30分に救急搬送された。呼吸状態と循環動態に異常はないが、意識は低下している。付き添って来た Aさんの母親は「午後 8時に夕食を終えて息子は部屋に戻りました。午後 9時にお風呂へ入るよう声をかけに部屋に行ったら、倒れていたんです。息子はうつ病 (depression)で通院中でしたが、最近は症状が落ち着いていました」と話す。 このときの対応で適切なのはどれか。

1: 気管内挿管を行う。

2: 咽頭を刺激して吐かせる。

3: 胃酸分泌抑制薬を投与する。

4: Aさんの母親にどんな薬を内服していたかを尋ねる。

A さん(65 歳、男性、会社員)は、午後 2 時、会議の最中に急に発語しづらくなり、右上下肢に力が入らなくなったため、同僚に連れられて救急外来を受診した。既往歴に特記すべきことはない。来院時、ジャパン・コーマ・スケール〈JCS〉Ⅰ- 3 、瞳孔径は両側 2.0 mm。呼吸数 18/分、脈拍 60〜80/分、不整で、血圧 176/100 mmHg。右上下肢に麻痺がある。午後 4 時、A さんの頭部 CT の所見で特に異常は認められなかったが、MRI の所見では左側頭葉に虚血性の病変が認められた。

第104回午後:第95問

A さんは心原性の脳梗塞 (cerebral infarction) と診断され、入院後に治療が開始された。入院後 5 日、意識レベルがジャパン・コーマ・スケール〈JCS〉Ⅱ-30 まで低下した。頭部 CT で出血性梗塞と脳浮腫とが認められ、気管内挿管・人工呼吸器管理を行い、マンニトールを投与してしばらく経過をみることになった。この時点の看護で適切なのはどれか。 2 つ選べ。

1: 電気毛布で保温する。

2: 瞳孔不同の有無を観察する。

3: 水分出納を正のバランスに管理する。

4: Cushing〈クッシング〉現象に注意する。

5: ベッドを水平位にして安静を維持する。

Aさん(59歳、女性)は、午前2時ころにバットで殴られたような激しい頭痛を自覚し、嘔吐した。午前4時、Aさんは、頭痛を我慢できなくなったために、家族に付き添われて救急搬送され、緊急入院した。入院時、ジャパン・コーマ・スケール 〈JCS〉Ⅰ-1、四肢の麻痺を認めない。

第101回午後:第99問

開頭術後24時間が経過した。JCSⅠ-2。体温 37.5 ℃。脈拍 88/分、血圧 138/84 mmHg。呼吸数18/分、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉98%(酸素吸入3l/分)。脳室ドレナージが行われている。Aさんへの看護で適切なのはどれか。

1: 両腋窩を冷やす。

2: 酸素吸入を中止する。

3: 起き上がらないように説明する。

4: 痛み刺激を与えて意識レベルを確認する。

第107回午後:第63問

Aさん(75歳、男性)。1人暮らし。慢性閉塞性肺疾患〈COPD〉(chronic obstructive pulmonary disease)のため、2年前から在宅酸素療法を開始し、週に2回の訪問看護を利用している。訪問看護師はAさんから「最近、洗濯物を干すときに息が苦しくて疲れるが、自分でできることは続けたい」と相談された。 Aさんの労作時の息苦しさを緩和する方法について、訪問看護師が行う指導で適切なのはどれか。

1: 労作時は酸素流量を増やす。

2: 呼吸は呼気より吸気を長くする。

3: 動作に合わせて短速呼吸をする。

4: 腕を上げるときは息を吐きながら行う。