第109回午前第66問の類似問題

第111回午前:第65問

精神保健における一次予防はどれか。

1: 職場でうつ病depression患者を早期発見する。

2: 自殺企図者に精神科医療機関への受療を促す。

3: 統合失調症schizophrenia患者の社会参加のための支援を行う。

4: ストレスとその対処法に関する知識の啓発活動を行う。

Aさん(58歳、男性)は、 3年前に直腸癌 (rectal cancer) と診断され、手術を受けてストーマを造設 した。その後Aさんは直腸癌 (rectal cancer) を再発し、治療を行ったが効果がなく、腹部の癌性疼痛 を訴えたため、疼痛をコントロールする目的で入院していた。 Aさんは「自宅で療養したい。痛みは取り除いてほしいが、延命治療は望まない」と在宅療養を希望した。現在、Aさんはオキシコドン塩酸塩を 1日 2回内服し、食事は食べたいものを少量ずつ食べているが、摂取量が減少している。 Aさんの家族は 56歳の妻と他県で仕事をしている長女である。

第103回午前:第115問

Aさんは退院後、訪問診療と訪問看護を利用することになった。訪問看護師が、Aさんと家族に説明する内容で適切なのはどれか。

1: 「お風呂に入るのはやめましょう」

2: 「自宅ではベッド上で安静にしてください」

3: 「ストーマのパウチの交換をお手伝いします」

4: 「ストーマがあるので副作用の便秘は心配ありません」

Aさん(73歳、女性)は、動悸の精密検査の目的で入院した。心電図や血液検査などで異常所見はなかったが、Aさんは全身倦怠感、食欲不振、腰痛、便秘などを訴え続け、薬物療法を行っているが症状は改善していないという。日中はぼんやりと過ごしており「心臓がドキドキして、ハッと朝早く目が覚め、死ぬんじゃないかと思い、その後眠れなくなる」と言う。

第100回午前:第107問

Aさんは、夜、寝る前に「入院しているのに治らない。こんなはずではなかった。ここにいても仕方がない」と看護師に訴えた。 このときの看護師の対応で最も適切なのはどれか。

1: 「薬が効くまでの我慢ですよ」

2: 「治っているように見えますよ」

3: 「治らないと感じるのはつらいですね」

4: 「治っていないことを医師に相談しますか」

Aさん(34歳、経産婦)は、夫(35歳)と長男のB君(3歳)との3人暮らし。これまでの妊娠経過に異常はなかった。20時に体重3,150gの男児を正常分娩した。分娩所要時間は6時間30分、分娩時出血量は480mLであった。第1度会陰裂傷のため、縫合術を受けた。その他の分娩の経過に問題はなかった。

第107回午後:第108問

さらに2週が経過し、Aさんは鎮咳薬の服用をやめる意思を強く固め、今後の依存症の治療について真剣に考えるようになった。Aさんの父親はAさんが幼少期のころ死亡しており、Aさんは母親と2人で暮らしていた。母親は週2回面会に来て、Aさんに対して小さな子どもに接するように世話をしていた。担当看護師が母親と今後のことについて話すと、母親は「私が何とかします。私しかこの子の力になってあげられないのです。本当はもっとAにしっかりして欲しい。でも、そう言うとAは怒ってしまいます」と話した。 担当看護師の母親への声かけで適切なのはどれか。

1: 「親戚で頼りになる方はいませんか」

2: 「なるべく怒らせないようにすることが大切です」

3: 「お母さんは今までどおりの関わりで良いですよ」

4: 「Aさんが自分で自分のことをできるようにサポートしていきましょう」

第102回午後:第53問

Aさん(19歳、女性)は、境界性人格〈パーソナリティ〉障害(borderline personality disorder)で入院している。病棟では、安全管理のため、個人用の爪切りをナースステーションで管理している。Aさんが自分の爪切りを使用した後、看護師が返却を求めると「主治医の先生は自分で持っていてもいいって言ったのよ」と攻撃的な口調で抵抗した。この日、主治医は不在であった。 Aさんへの対応として最も適切なのはどれか。

1: 「先生はそのようなことは言わないと思います」

2: 「先生は不在なので、私の指示に従ってください」

3: 「病棟の安全が守れないので退院していただきます」

4: 「先生に確認がとれるまで、こちらでお預かりします」

Aさん(35歳、女性)は、右肋骨の骨折で 2日前に整形外科病棟に入院した。上半身に多数の内出血のあとがあり、受け持ち看護師が Aさんに話を聞いた。Aさんは、夫は機嫌が悪いと暴力を振るい、時には投げ飛ばすこともあり、今回も夫に殴られて骨折したと話した。Aさんは、毎日面会に来る夫に非常におびえており「今話したことは夫には絶対に言わないでほしい。骨折の処置だけしてください」と言う。 Aさんは専業主婦で夫と 2人で暮らしており、近くに親類や知り合いはいない。

第103回午前:第113問

Aさんには、不眠や急におびえたように震え出す様子がみられた。鎮痛薬を増量したが、骨折による痛みは全く軽減していない。睡眠薬も開始したが、不眠も改善していない。受け持ち看護師はどのように対応したらよいか分からず、リエゾン精神看護を専門とする看護師に相談した。リエゾン精神看護を専門とする看護師の介入として適切なのはどれか。

1: Aさんと夫が話し合う場を設定する。

2: 精神科病棟への転棟を看護師長に指示する。

3: リラクセーション法による介入を受け持ち看護師と計画する。

4: 睡眠薬の増量を主治医と相談するよう受け持ち看護師に伝える。

第111回午前:第51問

Aさん(54歳、女性)は甲状腺機能亢進症hyperthyroidism と診断され、放射性ヨウ素内用療法を受けることとなった。  看護師の説明で正しいのはどれか。

1: 「治療前1週間は海藻類を摂取しないでください」

2: 「治療中は体を固定します」

3: 「治療後の副作用に脱毛があります」

4: 「治療後1週間は生野菜を摂取しないでください」

第104回午後:第69問

A さん(80 歳、女性)は、 1 人で暮らしている。内科と整形外科とを受診しているが、 2 週前から内服薬の飲み間違いがあり、主治医から訪問看護師に服薬管理の依頼があった。A さんがセルフケアを維持して内服するための訪問看護師の服薬管理の支援で最も適切なのはどれか。

1: 内服薬は薬局から訪問看護師が受け取る。

2: 自宅での内服薬の保管場所を分散する。

3: 内服指導を診療科ごとに依頼する。

4: 内服薬を 1 回分ごとにまとめる。

第108回午前:第69問

精神保健及び精神障害者福祉に関する法律で、平成25年(2013年)に改正された内容はどれか。

1: 保護者制度の廃止

2: 自立支援医療の新設

3: 精神保健指定医制度の導入

4: 精神分裂病 (schizophrenia )から統合失調症(schizophrenia) への呼称変更

第107回午後:第60問

統合失調症(schizophrenia)の幻覚や妄想に最も関係する神経伝達物質はどれか。

1: ドパミン

2: セロトニン

3: アセチルコリン

4: ノルアドレナリン

第106回午後:第62問

Aさん(27歳、男性)は、地震によって倒壊した建物に下腿を挟まれていたが、2日後に救出された。既往歴に特記すべきことはない。注意すべき状態はどれか。

1: 尿崩症

2: 高カリウム血症

3: 低ミオグロビン血症

4: 代謝性アルカローシス

第105回午後:第48問

認知症(dementia)の高齢者に対するノーマライゼーションで正しいのはどれか。

1: 散歩を勧める。

2: 決められた服を着るよう勧める。

3: 重度の場合は精神科病棟に入院を勧める。

4: 食べこぼしのあるときに箸を使用しないよう勧める。

第106回午後:第60問

Aさん(55歳、女性)は、夫と2人で暮らしている。進行性の多発性硬化症(multiple sclerosis)で在宅療養をしている。脊髄系の症状が主で、両下肢の麻痺、膀胱直腸障害および尿閉がある。最近は座位の保持が難しく、疲れやすくなってきている。排尿はセルフカテーテルを使用してAさんが自己導尿を行い、排便は訪問看護師が浣腸を行っている。夫は仕事のため日中は不在である。 Aさんの身体状態に合わせた療養生活で適切なのはどれか。

1: 入浴はシャワー浴とする。

2: 介助型の車椅子を利用する。

3: ベッドの高さは最低の位置で固定する。

4: セルフカテーテルはトイレに保管する。

第100回午前:第59問

43歳の女性のAさんは、過多月経を主訴に受診し、子宮筋腫(myoma of uterus)で単純子宮全摘術を受けた。 退院指導で最も適切なのはどれか。

1: 「貧血は改善するでしょう」

2: 「性行為は今度ずっとできません」

3: 「更年期症状が現れる可能性があります」

4: 「食物繊維をとるように心がけてください」

A ちゃん( 3 歳、男児)は、斜視 (strabismus) の手術のために母親とともに歩いて入院した。入院期間は 3 日の予定である。 3 週前に外来で医師と看護師が A ちゃんに手術と入院とについて説明した。入院時、A ちゃんはやや緊張した表情をしているが「眼の手術をしに来たの。病院に 2 つ泊まるんだよ」と看護師に話した。

第104回午前:第104問

手術当日の朝、A ちゃんは麻酔の前投薬としてミダゾラムとアトロピンを経口で服用した。両親が早朝から面会に来て A ちゃんのそばに付き添っている。Aちゃんは少し興奮気味で、両親に「おなかがすいた。のどが渇いた」と話しかけている。30 分後に手術室に入室する予定である。手術室に入室するまでの A ちゃんへの対応で適切なのはどれか。

1: 水を飲ませる。

2: 前投薬の追加を医師に相談する。

3: ベッド上で絵本を読み聞かせる。

4: 両親と一緒にプレイルームで遊ばせる。

第100回午前:第46問

65歳の男性のAさんは上部消化管の内視鏡検査を受ける際、抗コリン薬を投与された。 看護師がAさんに行う説明で適切なのはどれか。

1: 検査直後から自動車を運転して帰宅できる。

2: 検査終了後の半日は飲食を禁止する。

3: 排尿困難を生じる可能性がある。

4: 腹痛が強くても下血がなければ様子をみる。

A さん(20 歳、男性、大学生)は、皆が自分を嫌っていると言い、昨年から大学を休学し、 1 人暮らしのアパートで引きこもるようになった。先週、アパートで夜中に大声で叫ぶ日が続いたため、アパートの管理人から両親へ連絡があった。A さんの両親が A さんの部屋に入ってみると、窓は新聞紙で覆われていた。A さんは「 1 日中誰かに見張られている。あなたは親じゃない」と叫び続けるため、精神科病院に入院した。A さんは、統合失調症 (schizophrenia) と診断され非定型抗精神病薬による治療が開始された。

第104回午前:第113問

入院後 1 か月。A さんは体重が 3 kg 増加した。バイタルサインに異常はない。血液検査データは空腹時血糖 200 mg/dL、HbA1c 5.2 %である。入院時の空腹時血糖は 80 mg/dL であった。A さんと両親に特記すべき既往歴はない。A さんにみられる非定型抗精神病薬の副作用(有害事象)で最も考えられるのはどれか。

1: 水中毒 (water intoxication)

2: 拘禁反応

3: 悪性症候群 (malignant syndrome)

4: 耐糖能の異常

第108回午後:第61問

知的障害(精神遅滞)(intellectual disabilityrmental retardationt)の原因となる疾患はどれか。

1: 統合失調症(schizophrenia)

2: フェニルケトン尿症(phenylketonuria)

3: アルツハイマー病(Alzheimer disease)

4: クロイツフェルト・ヤコブ病(Creutzfeldt-Jakob disease)

Aさん(28歳、女性、会社員)は、結婚後1年で夫と2人で暮らしている。仕事上の役割も増えている。次回月経予定日を2週過ぎても月経がみられないため、勤務先近くの産婦人科クリニックを受診した。月経周期は28日型で、最終月経は3月2日から4日間であった。診察の結果、妊娠と診断された。

第105回午後:第107問

Aさんは医師から妊娠していると説明を受けた。Aさんは看護師に「初めての妊娠でうれしい。でも、任されている大きなプロジェクトが続けられなくなるため悲しくて、妊娠しなければよかったと思います」と話す。 この時期のAさんの心理状態で最も適切なのはどれか。

1: 錯乱状態である。

2: 他罰的な感情がある。

3: マタニティブルーズである。

4: アンビバレント<両価的>な感情がある。

Aさん(35歳、男性)は1人暮らし。両親は他県に住んでいる。30歳のときに双極性障害bipolar disorderと診断され、これまでに4回の入退院を繰り返している。給料をインターネットゲームの利用料金で度々使い果たし、それが原因で両親と何度も口論になったことがある。仕事では同僚とトラブルを起こすたびに転職を繰り返しており、今回も同僚と口論になり自ら退職した。Aさんは「前の職場の同僚に嫌がらせをしてやる」と母親に電話をかけ、心配した両親が一緒に精神科病院を受診した。診察室では多弁で大きな声を出し、椅子を蹴るなどの行為がみられた。医師の診察の結果、入院して治療することになった。

第110回午後:第114問

入院後2か月、Aさんの状態は落ち着き、退院に向けての準備が進められている。Aさんは、「会社で同僚と言い合いになってこれまでも仕事を変わってきた。そのたびに調子が悪くなって、何度も入院した。家族と言い合いをしたぐらいで近所から苦情があって、嫌になって引っ越した」と看護師に訴えた。  Aさんの退院に向けて連携をとる機関はどれか。

1: 警察

2: 保健所

3: 保護観察所

4: 地域活動支援センター