第107回午後第118問の類似問題

Aさん(28歳、女性、会社員)は、結婚後1年で夫と2人で暮らしている。仕事上の役割も増えている。次回月経予定日を2週過ぎても月経がみられないため、勤務先近くの産婦人科クリニックを受診した。月経周期は28日型で、最終月経は3月2日から4日間であった。診察の結果、妊娠と診断された。

第105回午後:第107問

Aさんは医師から妊娠していると説明を受けた。Aさんは看護師に「初めての妊娠でうれしい。でも、任されている大きなプロジェクトが続けられなくなるため悲しくて、妊娠しなければよかったと思います」と話す。 この時期のAさんの心理状態で最も適切なのはどれか。

1: 錯乱状態である。

2: 他罰的な感情がある。

3: マタニティブルーズである。

4: アンビバレント<両価的>な感情がある。

第106回午前:第66問

Aさん(42歳、女性)は、交通事故による脊髄損傷(spinal cord injury)で入院し、リハビリテーションを受けた。Aさんの排泄の状況は、間欠的導尿による排尿と、坐薬による3日に1回の排便である。同居する夫と実母が導尿の指導を受け、退院することになった。初回の訪問看護は退院後3日目とし、その後は訪問看護を週2回受けることになった。 入院していた医療機関から提供された患者情報のうち、初回訪問のケア計画を立案するのに最も優先度の高い情報はどれか。

1: 食事の摂取量

2: 1日の導尿回数

3: 最終排便の日時

4: リハビリテーションの内容

A君 (6歳、男児)は、昨日午後から今朝にかけて5回の下痢便がみられ、体温が38.0 ℃であったため祖母と受診した。経口摂取は昨日の昼食が最後である。便の簡易検査の結果、ノロウイルスによる胃腸炎(gastroenteritis)と診断され、個室に入院した。入院後、末梢静脈ラインが左手背に留置され持続点滴が開始された。両親は同様の症状があるため面会できない。祖母が帰宅した後、A君は顔をしかめ、側臥位で膝を腹部の方に寄せ抱えるようにしている。バイタルサインは、体温37.5 ℃、呼吸数36/分、心拍数120/分であった。

第105回午前:第102問

入院後3日になったが両親は来院できない状況が続いている。A君は下痢が改善し体温も下がり笑顔がみられるようになった。看護師が清拭しながらA君と話していると「僕がお母さんの言うことを聞かなかったから病気になっちゃったんだ」と話した。 このときの看護師の対応で適切なのはどれか。

1: 「お母さんが悲しむからそんなことを言ってはいけないよ」

2: 「気持ちは分かるけれど病気になったのはA君のせいではないよ」

3: 「A君の言うとおりだとすると入院している子はみんな悪い子なのかな」

4: 「お母さんの言うことを聞いていたら病気にならなかったかもしれないね」

Aさん(55歳、男性)。胃癌(gastric cancer)のため胃全摘出術を受けた。術中の出血量は300mLで、輸血は行われなかった。既往歴に特記すべきことはない。入院時身長166cm、体重78kg。手術後1日、硬膜外持続鎮痛法が行われているが、Aさんは創部痛が強いため呼吸が浅く、離床はできていない。このときのバイタルサインは、体温37.1℃、呼吸数22/分、脈拍120/分、血圧162/90mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉93%(鼻カニューラ2L/分 酸素投与下)。Hb13.8g/dL。尿量60mL/時。意識清明、心音および呼吸音に異常なし。頸静脈怒張なし。下肢に浮腫なし。創部に熱感や発赤を認めない。腹腔ドレーンからは少量の淡血性排液があるが膿性ではなく、異臭もない。

第107回午前:第95問

手術後5日からAさんの食事が開始された。Aさんは食事の後に、めまい、顔面紅潮、動悸、下腹部痛を伴う下痢が出現し、冷汗がみられるようになった。 現状で最も考えられるのはどれか。

1: 術後せん妄

2: 乳糖不耐症

3: 偽膜性大腸炎(pseudomembranous colitis)

4: ダンピング症候群(dumping syndrome)

第103回午前:第67問

Aさんは妊娠 28週で子宮内胎児死亡のため死児を出産した。翌日、児との面会で、Aさんは「ごめんね」と言い、身動きせずにじっと児を見つめていた。 Aさんへの看護師の対応で最も適切なのはどれか。

1: 「つらいですよね」

2: 「早く忘れましょう」

3: 「元気を出してください」

4: 「次の妊娠について考えましょう」

第105回午後:第46問

Aさん(37歳、女性)は、月経異常で病院を受診し、糖尿病(diabetes mellitus)および高血圧症(hypertension)と診断された。また、満月様顔貌や中心性肥満の身体所見がみられたため検査が行われ、ホルモン分泌異常と診断された。 原因となるホルモンを分泌している臓器はどれか。

1: 副甲状腺

2: 甲状腺

3: 副腎

4: 卵巣

Aさん(64歳、女性)は、慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease)で通院加療中である。 1週前から感冒様症状があり市販薬を服用し経過をみていたが、呼吸困難を訴えた後、反応が鈍くなり救急車で搬送された。Aさんは肩呼吸をしており、発汗が著明で口唇は乾燥している。体温38.3 ℃、呼吸数35/分、脈拍108/分、血圧96/70 mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度<SpO2>89%であった。ジャパン・コーマ・スケール<JCS>Ⅱ-30。動脈血液ガス分析では動脈血酸素分圧<PaO2>60 Torr、動脈血炭酸ガス分圧<PaCO2>68 Torr、pH 7.29 であった。

第105回午前:第92問

Aさんは肺炎(pneumonia)による急性呼吸不全と診断され、点滴、膀胱留置カテーテルの挿入および気管内挿管が実施された。 このときのAさんの観察で最も注意すべき状態はどれか。

1: 乏尿

2: 血圧上昇

3: 末梢冷感

4: 下肢の浮腫

5: 呼吸音の減弱

A さん(48 歳、専業主婦)は、夫と 2 人で暮らしている。月経周期が 35〜61 日と不規則となり、外来を受診した。診察時、A さんは「一人娘が結婚して遠方に住み、私の体調不良について話しにくく、つらいです。夫とは以前はよく一緒に出かけましたが、今は仕事で忙しく、私は家にいることが多いです」と話した。

第104回午前:第107問

A さんは「汗をかきやすくイライラする以外に、どのような変化が起こりますか」と看護師に尋ねた。A さんへの説明で最も適切なのはどれか。

1: 手足が温かくなる。

2: 寝つきが悪くなる。

3: 乏尿になる。

4: 乳房が張る。

Aさん(28歳、女性、会社員)は、夫と1歳の娘との3人で暮らしている。25歳のときに潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis)と診断され、内服治療を続けてきた。Aさんは27歳で出産後、職場に復帰していたが3か月前から排便回数が増え、便に血液が混入するようになった。1週前から下痢が1日8~10 回あり、腹痛や発熱もみられ、外来受診したところ、潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis)の再燃のため入院することになった。身長158.2 cm、体重40.2 kg。体温38.3℃、脈拍92/分、血圧108/76 mmHgであった。血液検査データは、赤血球340万/μL、白血球9,800/μL、Hb 7.8 g/dL、アルブミン2.5 g/dL、CRP 5.5 mg/dL。

第105回午後:第93問

入院後10日、Aさんの状態は改善し、経腸成分栄養剤300 mL/日(1kcal/mL)が開始された。Aさんは「入院前も自分なりには気を付けていたつもりだったけど、また悪くならないようにするには退院後はどうしたらいいのかしら」と話した。 このときのAさんへの説明で最も適切なのはどれか。

1: 「仕事は今までどおりで大丈夫です」

2: 「下痢が続いたら炭水化物を減らしてください」

3: 「経腸成分栄養剤600 mL で1日分の栄養が確保できます」

4: 「悪化のきっかけになるようなことがなかったか一緒に考えてみましょう」

Aさん(65歳、男性)は、大動脈弁狭窄症 (aortic stenosis) で大動脈弁置換術が実施された。術後 2日、 Aさんは集中治療室に入室中である。Aさんは中心静脈ライン、心嚢・縦隔ドレーン、胸腔ドレーン、動脈ライン、 3本の末梢静脈ライン、膀胱留置カテーテルが挿入されている。Aさんの意識は清明で、呼吸状態、循環動態は安定しているが、挿入されているライン類を気にする様子がみられる。

第103回午前:第119問

術後 3日。Aさんは、術後のバイタルサインも安定しているため、一般病室に転室となった。現在は末梢静脈ラインと胸腔ドレーンが挿入されている。 Aさんのドレーン管理について正しいのはどれか。

1: ドレーンバッグは挿入部より高い位置で保持する。

2: 体位変換時は胸腔ドレーンをクランプする。

3: 持続的に陰圧となっているか観察する。

4: ドレーンのミルキングは禁忌である。

Aさん(40歳、初産婦)は妊娠経過に異常がなく、妊娠41週に陣痛発来した。分娩中に臍帯圧迫による胎児機能不全を認めたため緊急帝王切開になった。麻酔は、脊椎麻酔に硬膜外麻酔を併用した。出生した児の体重は3150g、アプガースコアは1分後7点、5分後9点であった。Aさんは、術中の経過に異常はなく、出血量400ml。術直後の検査でHb11.5g/dlであった。

第100回午後:第114問

術後2日目に、Aさんは「頑張ったのに、帝王切開になってしまいとても悲しいです」と話す。 Aさんへの対応で最も適切なのはどれか。

1: 「過去のことですから忘れましょう」

2: 「お産の経過を振り返ってみましょうか」

3: 「よくあることなので気にする必要はないですよ」

4: 「赤ちゃんが元気だったのでよかったと思ってください」

在胎38週4日、骨盤位のため予定帝王切開術で出生した男児。看護師はインファントラジアントウォーマー下で児の全身を観察した。羊水混濁はなかった。 身体所見: 身長49.0cm、体重2,900g、頭囲33.0cm、胸囲32.0cm。直腸温37.8℃、呼吸数55/分、心拍数150/分。大泉門は平坦、骨重積なし、産瘤なし、頭血腫なし。胎脂は腋窩にあり。筋緊張は強く、四肢は屈曲位。皮膚は厚い。うぶ毛は背中の1/2にあり。耳介は硬い。精巣は両側ともに完全に下降。外表奇形はなし。 検査所見: Apgar〈アプガー〉スコアは1分後9点、5分後10点。臍帯動脈血pH7.30。

第107回午前:第104問

出生後2時間。児のバイタルサインを確認したところ、直腸温37.5℃、呼吸数75/分、心拍数160/分、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉87%であった。心雑音はなし。鼻翼呼吸および呻吟がみられた。四肢末端にチアノーゼあり。 この児の状態で考えられるのはどれか。

1: 胎便吸引症候群〈MAS〉(meconium aspiration syndrome)

2: 呼吸窮迫症候群〈RDS〉(respiratory distress syndrome)

3: 心室中隔欠損症〈VSD〉(ventricular septal defect)

4: 新生児一過性多呼吸〈TTN〉(transient tachypnea of newborn)

第106回午後:第62問

Aさん(27歳、男性)は、地震によって倒壊した建物に下腿を挟まれていたが、2日後に救出された。既往歴に特記すべきことはない。注意すべき状態はどれか。

1: 尿崩症

2: 高カリウム血症

3: 低ミオグロビン血症

4: 代謝性アルカローシス

第106回午後:第81問

腹圧性尿失禁(stress incontinence of urine)のケアとして適切なのはどれか。2つ選べ。

1: 下腹部を保温する。

2: 骨盤底筋群訓練を促す。

3: 定期的な水分摂取を促す。

4: 恥骨上部の圧迫を指導する。

5: 尿意を感じたら早めにトイレへ行くことを促す。

Aさん(26歳、経産婦)は、夫(30歳)と長女(2歳)の3人で暮らしている。妊娠37週2日、これまでの妊娠経過に異常はない。9時に陣痛が開始し、10時に夫に付き添われ入院した。入院時、陣痛間欠9分、陣痛発作30秒であった。内診所見は子宮口2cm開大で、少量の羊水の流出を認めた。羊水混濁はなかった。21時30分に子宮口全開大、22時30分に3,200gの男児を正常分娩で出産した。会陰裂傷は第2度。23時に胎盤娩出し、子宮底の位置は臍高で硬く触れた。児のApgar〈アプガー〉スコアは1分後8点、5分後9点。分娩2時間後、子宮底の位置は臍下1横指で硬く触れた。分娩時出血量は360mL。

第106回午後:第103問

Aさんの分娩時のアセスメントで適切なのはどれか。

1: 正期産である。

2: 適時破水である。

3: 遷延分娩である。

4: 分娩時出血量は異常である。

Aさん ( 17歳、女子、高校生 )は、 3か月前から月経初日に腹痛や腰痛が生じて、学校を休むようになったため婦人科を受診した。 Aさんの月経周期は 26〜34日、持続日数は 4〜 6日である。 Aさんはコーヒーを毎朝 1杯飲んでおり、運動習慣はない。 Aさんは身長 162 cm、体重 55 kgであり、既往歴に特記すべきことはない。

第103回午後:第106問

看護師は Aさんの最近の月経状況について情報収集をした。月経時は普通サイズのパッドで対処しており、凝血塊が混じることはない。9月と10月のカレンダーを示す。ただし、○は月経日を示す。今回の Aさんの月経周期を求めよ。 解答:①②日 ① 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 ② 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9

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第100回午後:第75問

正期産で出生した生後3日目の女児の状態で、異常が疑われるのはどれか。

1: 平坦(へいたん)な大泉門

2: 伸展した四肢の姿勢

3: 性器からの少量の出血

4: 手掌に触れたものを握る動作

Aさん(35歳、男性)は1人暮らし。両親は他県に住んでいる。30歳のときに双極性障害bipolar disorderと診断され、これまでに4回の入退院を繰り返している。給料をインターネットゲームの利用料金で度々使い果たし、それが原因で両親と何度も口論になったことがある。仕事では同僚とトラブルを起こすたびに転職を繰り返しており、今回も同僚と口論になり自ら退職した。Aさんは「前の職場の同僚に嫌がらせをしてやる」と母親に電話をかけ、心配した両親が一緒に精神科病院を受診した。診察室では多弁で大きな声を出し、椅子を蹴るなどの行為がみられた。医師の診察の結果、入院して治療することになった。

第110回午後:第112問

入院時、AさんのBMIは29.5。この数日は食事をとっていなかった。入院後も興奮状態がおさまらず、壁に頭を打ちつけはじめたため、医師から抗精神病薬の点滴静脈内注射と身体的拘束の指示がでた。  身体的拘束中のAさんの看護で正しいのはどれか。2つ選べ。

1: 水分摂取は最小限にする。

2: 肺血栓塞栓症pulmonary thromboembolismを予防する。

3: 頻回に様子を見に来ることを伝える。

4: 身体的拘束の原因となった行為を一緒に振り返る。

5: 興奮状態が落ち着いたら看護師の判断で身体的拘束を解除する。

Aちゃん(2歳10か月、女児)は昨日から下痢と嘔吐を繰り返し、食事が摂れなくなったため、母親に抱かれて小児科外来を受診した。診察の結果、ウイルス性胃腸炎viral gastroenteritisによる中等度の脱水症dehydrationと診断され入院した。入院時、体温38.2℃、呼吸数36/分、心拍数136/分であった。3日前の保育所の身体計測では身長90cm、体重12.5kgであった。

第111回午後:第105問

入院2日。Aちゃんは、水様便は続いているが嘔吐はなくなった。付き添ってる母親は「Aは大泣きして、ストレスが溜まっているみたいです。アイスクリームを食べたいみたいです」と看護師に話した。  このときに看護師が母親に伝える内容で適切なのはどれか。

1: プレイルームで遊べること

2: アイスクリームを食べてよいこと

3: 個室隔離が明日、解除されること

4: Aちゃんの好きなおもちゃを自宅から持参してよいこと

5: Aちゃんが静かに過ごせるよう看護師の訪室を控えること

第101回午後:第70問

Aちゃん(4歳)は、風邪で小児科外来を受診した。診察を待っている間、母親から看護師に「昼間は自分でトイレに行けるようになったのに、まだおねしょをするのですが大丈夫でしょうか」と相談があった。 看護師の対応で適切なのはどれか。

1: 「今は心配ないのでもう少し様子をみましょう」

2: 「夜中に1度起こしておしっこを促してください」

3: 「2時間おきにトイレに行く習慣をつけましょう」

4: 「小児専門の泌尿器科を受診した方がよいでしょう」