第102回午前第51問の類似問題

第107回午後:第89問

Aさん(65歳、女性)は、5年前に乳癌(breast cancer)の左胸筋温存乳房切除術と左腋窩リンパ節郭清術を受けた。1年前に大腿骨転移のため日常生活動作〈ADL〉に一部介助が必要となり、訪問看護を利用し在宅で療養している。Aさんの左上腕内側の皮膚をつまむと健側より厚みがある。 訪問看護師がAさんに指導する左上腕のケア方法で正しいのはどれか。2つ選べ。

1: 指圧する。

2: 皮膚の露出は少なくする。

3: 保湿クリームを塗布する。

4: ナイロン製タオルで洗う。

5: アルカリ性石けんで洗浄する。

Aさん(50歳、女性)は右乳癌(breast cancer)と診断され、手術を受けるために入院した。Aさんは夫を3年前に腎臓癌(kidney cancer)で亡くしたが、貸しビル業を引き継いでおり、経済的な問題はない。趣味はテニスである。

第100回午前:第103問

Aさんに右乳房温存腫瘍摘出術と腋窩リンパ節郭清が行われ、腋窩部にドレーンが挿入された。Aさんは、病室に戻ったころより患側上肢のだるさを訴えている。 ドレーンを挿入したAさんへの対応で適切なのはどれか。

1: ドレーンは水封式吸引装置に接続する。

2: 積極的な上肢回旋運動でドレーンから排液を促す。

3: ドレーン抜去時まで刺入部のガーゼ交換は行わない。

4: ドレーンを抜去した翌日から全身のシャワー浴は可能である。

第102回午前:第49問

甲状腺癌(thyroid cancer)のために甲状腺全摘術と頸部リンパ節郭清術とを受けた患者の術後管理で正しいのはどれか。

1: 甲状腺クリーゼ(thyroid crisis)の観察をする。

2: 嗄声のある間は経口摂取を禁止する。

3: ドレーンからの乳び漏の有無を観察する。

4: テタニーが生じた場合は副甲状腺ホルモンを補充する。

Aさん(58歳、男性)、建築作業員。趣味はジョギングで毎日5kmを走っている。 55歳のときに肺気腫(pulmonary emphysema)を指摘されている。1か月前から咳嗽が続いて止まらないため、自宅近くの病院を受診した。胸部エックス線撮影で異常陰影が認められ、精密検査の結果、右下葉に肺癌(lung cancer)が見つかり、標準開胸右下葉切除術が予定された。20歳から喫煙歴があり、肺気腫(pulmonary emphysema)を指摘されるまで1日40本程度吸っていた。

第102回午前:第91問

手術は無事終了し、胸腔ドレーンが挿入されたが、水封ドレナージのみで持続吸引は行われていない。術直後、胸腔ドレーンの先端から呼気時にエアリークが認められた。ドレーン挿入部と接続部とを確認したが異常はなかった。医師は、「再手術は経過を見て判断する」と言っている。 看護師の対応として適切なのはどれか。

1: 水平仰臥位にする。

2: 肩関節の運動を促す。

3: ドレーンをクランプする。

4: 皮下気腫の出現に注意する。

第102回午前:第46問

乳癌(breast cancer)に対する乳房温存手術後の放射線治療を受ける患者への説明で正しいのはどれか。

1: 放射線肺炎(radiation pneumonitis)のリスクがある。

2: 対側の乳癌(breast cancer)の予防が目的である。

3: 治療期間中はブラジャーの使用を避ける。

4: 治療期間中はマーキングした部位を洗わない。

Aさん(52歳、男性)は、 2か月で体重が7kg減少した。 2か月前から食事のつかえ感があるため受診した。検査の結果、胸部食道癌(thoracic esophageal cancer)と診断され、手術目的で入院した。

第101回午後:第95問

右開胸開腹胸部食道全摘術と胃を用いた食道再建術とが行われた。術後、人工呼吸器が装着され、術後2日目の朝に気管チューブを抜管し、順調に経過していたが、術後3日目に左下葉の無気肺(atelectasis)となった。Aさんは痰を喀出する際に痛そうな表情をするが「痛み止めはなるべく使いたくない。我慢できるから大丈夫」と話す。無気肺(atelectasis)を改善するために適切なのはどれか。2つ選べ。

1: 離床を促す。

2: 胸式呼吸を勧める。

3: 左側臥位を勧める。

4: 鎮痛薬の使用を勧める。

5: 胸腔ドレーンをクランプする。

Aさん(50歳、女性)は右乳癌(breast cancer)と診断され、手術を受けるために入院した。Aさんは夫を3年前に腎臓癌(kidney cancer)で亡くしたが、貸しビル業を引き継いでおり、経済的な問題はない。趣味はテニスである。

第100回午前:第104問

Aさんの術後の経過は良好で、外来で抗癌化学療法を受ける予定で退院した。Aさんは患側上肢のだるさ、疲れやすさが残ると外来看護師に話した。 Aさんの患側上肢の浮腫を予防する方法で適切なのはどれか。

1: 使い捨てカイロを患側の腋窩にあてる。

2: 患側上肢はなるべく動かさないようにする。

3: 患側上肢のマッサージを中枢から末梢へ行う。

4: 患側上肢の静脈では抗癌薬の静脈内注射を行わない。

Aさん(64歳、女性)は、慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease)で通院加療中である。 1週前から感冒様症状があり市販薬を服用し経過をみていたが、呼吸困難を訴えた後、反応が鈍くなり救急車で搬送された。Aさんは肩呼吸をしており、発汗が著明で口唇は乾燥している。体温38.3 ℃、呼吸数35/分、脈拍108/分、血圧96/70 mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度<SpO2>89%であった。ジャパン・コーマ・スケール<JCS>Ⅱ-30。動脈血液ガス分析では動脈血酸素分圧<PaO2>60 Torr、動脈血炭酸ガス分圧<PaCO2>68 Torr、pH 7.29 であった。

第105回午前:第93問

Aさんは、胸部エックス線写真で右中下肺野の浸潤影が認められ、膿性の痰が吸引されている。 このときの体位ドレナージで最も効果的なのはどれか。

1: 右30°側臥位

2: 左30°側臥位

3: 右前傾側臥位

4: 左前傾側臥位

5: 腹臥位

第104回午後:第52問

A さん(48 歳、女性)は、卵巣癌 (ovarian cancer) の腹膜播種性転移で亜イレウス状態になった。栄養療法のために、右鎖骨下静脈から中心静脈カテーテルの挿入が行われたが、鎖骨下動脈を穿刺したため中止された。処置直後の胸部エックス線撮影で異常はなかったが、 4 時間後、A さんは胸痛と軽い呼吸困難を訴えた。最も考えられるのはどれか。

1: 血胸 (hemothorax)

2: 肺炎 (pneumonia)

3: 肺転移

4: 胸膜炎 (pleuritis)

第101回午後:第47問

静脈血採血の部位として選択してよいのはどれか。

1: 左鎖骨下静脈から中心静脈栄養を実施している人の左上肢

2: 右乳房切除術でリンパ節郭清をした人の右上肢

3: 左上肢に透析シャントがある人の左上肢

4: 右手背で輸液をしている人の右上肢

Aさん(65歳、男性)は、大動脈弁狭窄症 (aortic stenosis) で大動脈弁置換術が実施された。術後 2日、 Aさんは集中治療室に入室中である。Aさんは中心静脈ライン、心嚢・縦隔ドレーン、胸腔ドレーン、動脈ライン、 3本の末梢静脈ライン、膀胱留置カテーテルが挿入されている。Aさんの意識は清明で、呼吸状態、循環動態は安定しているが、挿入されているライン類を気にする様子がみられる。

第103回午前:第119問

術後 3日。Aさんは、術後のバイタルサインも安定しているため、一般病室に転室となった。現在は末梢静脈ラインと胸腔ドレーンが挿入されている。 Aさんのドレーン管理について正しいのはどれか。

1: ドレーンバッグは挿入部より高い位置で保持する。

2: 体位変換時は胸腔ドレーンをクランプする。

3: 持続的に陰圧となっているか観察する。

4: ドレーンのミルキングは禁忌である。

第100回午後:第60問

髄液検査のための腰椎穿刺を受ける患者への対応で適切なのはどれか。

1: 穿刺時の患者の体位は背筋を伸ばした側臥位にする。

2: 穿刺時は患者に上肢のしびれがないかを尋ねる。

3: 検査後は患者の頭痛や吐き気に注意する。

4: 検査後30分が過ぎたら自由に動いてよいと話す。

Aさん(58歳、男性)、建築作業員。趣味はジョギングで毎日5kmを走っている。 55歳のときに肺気腫(pulmonary emphysema)を指摘されている。1か月前から咳嗽が続いて止まらないため、自宅近くの病院を受診した。胸部エックス線撮影で異常陰影が認められ、精密検査の結果、右下葉に肺癌(lung cancer)が見つかり、標準開胸右下葉切除術が予定された。20歳から喫煙歴があり、肺気腫(pulmonary emphysema)を指摘されるまで1日40本程度吸っていた。

第102回午前:第92問

術後2日。硬膜外持続鎮痛法が行われているが、Aさんは咳嗽時や体動時に苦痛表情をしている。 看護師の対応として適切なのはどれか。

1: 体動を少なくするように指導する。

2: 創部のガーゼの上から温罨法を行う。

3: 鎮痛薬の追加使用について医師と検討する。

4: 胸腔ドレーンの吸引圧について医師と検討する。

Aさん(26歳、経産婦)は、夫(30歳)と長女(2歳)の3人で暮らしている。妊娠37週2日、これまでの妊娠経過に異常はない。9時に陣痛が開始し、10時に夫に付き添われ入院した。入院時、陣痛間欠9分、陣痛発作30秒であった。内診所見は子宮口2cm開大で、少量の羊水の流出を認めた。羊水混濁はなかった。21時30分に子宮口全開大、22時30分に3,200gの男児を正常分娩で出産した。会陰裂傷は第2度。23時に胎盤娩出し、子宮底の位置は臍高で硬く触れた。児のApgar〈アプガー〉スコアは1分後8点、5分後9点。分娩2時間後、子宮底の位置は臍下1横指で硬く触れた。分娩時出血量は360mL。

第106回午後:第105問

産褥3日。Aさんは母乳育児を希望している。Aさんの乳房の形は左右ともⅡa型で、乳房は緊満している。両乳頭に損傷はない。左腋窩に副乳があり「腫れて痛い」と話す。本日の児の体重は3,100gであった。 Aさんに対する看護師の援助で適切なのはどれか。

1: 左腋窩に冷罨法を行う。

2: 乳房マッサージを行う。

3: 3時間ごとの授乳を勧める。

4: 左乳房での授乳を中止する。

Aさん(59歳、女性)は、午前2時ころにバットで殴られたような激しい頭痛を自覚し、嘔吐した。午前4時、Aさんは、頭痛を我慢できなくなったために、家族に付き添われて救急搬送され、緊急入院した。入院時、ジャパン・コーマ・スケール 〈JCS〉Ⅰ-1、四肢の麻痺を認めない。

第101回午後:第99問

開頭術後24時間が経過した。JCSⅠ-2。体温 37.5 ℃。脈拍 88/分、血圧 138/84 mmHg。呼吸数18/分、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉98%(酸素吸入3l/分)。脳室ドレナージが行われている。Aさんへの看護で適切なのはどれか。

1: 両腋窩を冷やす。

2: 酸素吸入を中止する。

3: 起き上がらないように説明する。

4: 痛み刺激を与えて意識レベルを確認する。

第101回午後:第45問

胸水貯留時の胸腔ドレナージ法で正しいのはどれか。

1: ドレナージ中は輸液を行わない。

2: 胸腔ドレーンは水封にして管理する。

3: 呼吸困難が消失するまでドレナージをする。

4: 歩行時には胸腔ドレーンのクランプは行わない。

第111回午前:第39問

Aさん(24歳、男性)は急性虫垂炎acute appendicitisの術後1日で、ベッド上で仰臥位になり右前腕から点滴静脈内注射が行われている。Aさんは左利きである。  病室外のトイレまでAさんが移動するための適切な療養環境はどれか。

1: 履物はAさんの左手側に置く。

2: ベッド柵はAさんの右手側に設置する。

3: 輸液スタンドはAさんの左手側に置く。

4: ベッドは端座位時にAさんの足底が床につく高さにする。

第111回午後:第41問

成人の後腸骨稜からの骨髄穿刺で正しいのはどれか。

1: 仰臥位で行う。

2: 穿刺時は深呼吸を促す。

3: 骨髄液吸引時に痛みが生じる。

4: 終了後、当日の入浴は可能である。

第101回午前:第31問

Aさん(57歳、女性)は、子宮体癌(uterine corpus cancer)のため子宮全摘術を受けた。離床が十分に進まず、術後2日に初めて歩行を試みようとベッドから降りたところ、突然、呼吸困難を訴えてうずくまった。 まず疑うべき疾患はどれか。

1: 自然気胸(spontaneous pneumothorax)

2: 肺塞栓症(pulmonary embolism)

3: 肋間神経痛(intercostal neuralgia)

4: 解離性大動脈瘤(dissecting aortic aneurysm)

Aさん(65歳、男性)は、大動脈弁狭窄症 (aortic stenosis) で大動脈弁置換術が実施された。術後 2日、 Aさんは集中治療室に入室中である。Aさんは中心静脈ライン、心嚢・縦隔ドレーン、胸腔ドレーン、動脈ライン、 3本の末梢静脈ライン、膀胱留置カテーテルが挿入されている。Aさんの意識は清明で、呼吸状態、循環動態は安定しているが、挿入されているライン類を気にする様子がみられる。

第103回午前:第120問

転室後も Aさんの状態は安定しており、歩行を開始することになった。安全管理対策として適切なのはどれか。

1: 胸腔ドレーン挿入中は病室内歩行とする。

2: 胸腔ドレーン挿入中に歩行する時は看護師を呼ぶように伝える。

3: 末梢静脈ライン挿入中は看護師が同伴して歩行する。

4: 不整脈が出現しても気分不快がなければ歩行を継続する。