第110回午後第113問の類似問題

第108回午前:第45問

救急外来を受診した成人患者で、治療の緊急度が最も高いのはどれか。

1: 2時間ほど前から右上下肢に力が入らず、ろれつが回らない。

2: 3日前にペットの葬儀が終わり、食欲がなく、夜眠れない。

3: プールでの日焼けによって背部全体が発赤している。

4: 市販の風邪薬を通常の2倍量服用した。

第110回午後:第70問

仙骨部に皮下組織に達する褥瘡がある患者が入院となった。患者は車椅子の利用を主治医に許可されている。  この患者に対する多職種で行う褥瘡ケアにおいて、受け持ち看護師が担う役割で適切なのはどれか。

1: 薬剤師に外用薬の処方を依頼する。

2: 事務職員に汚染ガーゼの廃棄を依頼する。

3: 介護職員にドレッシング材の選択を依頼する。

4: 理学療法士と車椅子乗車時の除圧方法を検討する。

第103回午後:第79問

Aさんは、 3年前に来日した外国人でネフローゼ症候群 (nephrotic syndrome)のため入院した。 Aさん は日本語を話し日常会話には支障はない。 Aさんの食事について、文化的に特定の食品を食べてはいけないなどの制限があるがどうしたらよいかと、担当看護師が看護師長に相談した。担当看護師に対する看護師長の助言で最も適切なのはどれか。

1: 日本の病院なので文化的制限には配慮できないと話す。

2: 文化的制限は理解できるが治療が最優先されると話す。

3: Aさんの友人から文化的制限に配慮した食事を差し入れてもらうよう話す。

4: 文化的制限に配慮した食事の提供が可能か栄養管理部に相談するよう話す。

第108回午前:第71問

Aさん(74歳、女性)は、1人暮らし。要介護1、認知症高齢者の日常生活自立度判定基準Ⅱa。頻尿のため、自室からトイレへの移動中に廊下で失禁することが頻繁にある。1日3食の高齢者向け配食サービスを利用している。 現時点でのA さんの日常生活で最も起こりやすいのはどれか。

1: 窒息

2: 転倒

3: 熱傷

4: 徘徊

第111回午後:第72問

Aさん(76歳、女性)は1人暮らし。脳血管疾患cerebrovascular diseaseで右半身麻痺があり、障害高齢者の日常生活自立度判定基準はB-2である。週に2回の訪問看護を利用している。食事の準備と介助および食後の口腔ケアのため訪問介護を利用することになった。訪問介護の担当者は、Aさんのケアについて訪間看護師に助言を求めた。  訪問看護師が訪問介護の担当者に助言する内容で正しいのはどれか。

1: 健側に頸部を回旋させ食事の介助をする。

2: 野菜は繊維に対し垂直に切って調理する。

3: 歯肉出血がみられたら口腔ケアは中止する。

4: 食事中はA さんの好きなテレビ番組を見せる。

Aちゃん(6か月、女児)は両親と3人暮らし。母親と小児科外来に来院した。母親は「Aは昨日高さ30cmのソファから転落して泣いていました。今朝になっても痛いのか右手を動かさないので受診しました」と看護師に話した。看護師が身体計測のためAちゃんの服を脱がせると、顔面、頭部と体幹に最近できた紫斑と、生じてから時間が経った紫斑が複数あった。さらに、両足に多数の円形の熱傷痕があった。Aちゃんは身長66.5cm(50パーセンタイル)、体重6.0kg(3パーセンタイル未満)であった。母親は看護師に「Aは毎晩夜泣きをするし、夫もAにはイライラさせられています」と話した。看護師は虐待の可能性があると考えて対応することとし、母子分離を図ることとなった。

第111回午後:第120問

このときの看護師の対応で適切なのはどれか。

1: 虐待にあたることを伝える。

2: 乳児期に起こりやすい事故について説明する。

3: 児童相談所に通告することへの母親の同意を得る。

4: プライバシーを保護できる個室で話を聞くと伝える。

5: 母親の代わりに父親がA ちゃんに面会できると伝える。

Aさん(30歳、初妊婦)は、夫( 32歳、会社員)と2人暮らし。身長は160cm、非妊時体重60kg である。妊娠8週の妊婦健康診査を受診し順調な経過と診断された。嘔吐はないが、時々嘔気があると訴え、対処法について質問があった。

第110回午前:第108問

Aさんは、妊娠34週4日の妊婦健康診査を受けた。Aさんの母は祖母の介護をしており、産後の支援を期待できない。妊婦健康診査後、「産後は夫と2人で子育てをしていきます。子育てのために何か利用できる制度はありますか」と相談があった。  産後、Aさんの夫が適用となる制度はどれか。

1: 育児休業

2: 育児時間

3: 休日労働の制限

4: 勤務時間の変更

Aさん(28歳、女性、会社員)は、結婚後1年で夫と2人で暮らしている。仕事上の役割も増えている。次回月経予定日を2週過ぎても月経がみられないため、勤務先近くの産婦人科クリニックを受診した。月経周期は28日型で、最終月経は3月2日から4日間であった。診察の結果、妊娠と診断された。

第105回午後:第107問

Aさんは医師から妊娠していると説明を受けた。Aさんは看護師に「初めての妊娠でうれしい。でも、任されている大きなプロジェクトが続けられなくなるため悲しくて、妊娠しなければよかったと思います」と話す。 この時期のAさんの心理状態で最も適切なのはどれか。

1: 錯乱状態である。

2: 他罰的な感情がある。

3: マタニティブルーズである。

4: アンビバレント<両価的>な感情がある。

Aさん(42歳、男性)は、統合失調症(schizophrenia)で入院中だが、3ヶ月の治療で症状が改善したため、退院することになった。Aさんは、統合失調症(schizophrenia)で数回の入院経験があるが、前回の退院後に拒薬がみられたため、今回は2週間に1回の訪問看護が計画されている。Aさんはアパートで1人で暮らしている。身体的な疾患はない。

第100回午後:第93問

訪問時、ごみ箱に多くの内服薬が捨てられていた。Aさんは「その薬は飲んではいけないとみんなが言うし、飲むと体がだるくなるので飲みたくない」と言う。 看護師の対応で適切なのはどれか。2つ選べ。

1: 「そんなはずはありませんよ」

2: 「しばらく内服を休みましょう」

3: 「服薬チェック表を使ってみましょう」

4: 「薬を飲んだ後の症状を聞かせてください」

5: 「薬の内容について主治医に相談してみませんか」

第111回午後:第71問

Aさん(68歳、男性)は妻(68歳)と2人暮らし。膀胱癌bladder cancerで尿路ストーマを造設している。A さんはストーマ装具の交換に慣れてきたため、妻と帰りで近くの温泉地を旅行する計画を立てており、外来看護師に助言を求めた。  外来看護師がAさんに助言する内容で適切なのはどれか。

1: 装具の交換に必要な物品一式を2回分持参する。

2: 旅行中の水分摂取は1日1,000mL以内に控える。

3: 他の入浴客がいなければ装具を外して入浴できる。

4: オストメイト対応のトイレがなければ旅行先を変更する。

A君(2歳6か月、男児)。両親との3人暮らし。脳性麻痺(cerebral palsy)と診断され、自力で座位の保持と歩行はできず専用の車椅子を使用している。話しかけると相手の目を見て笑顔を見せ、喃語を話す。食事はきざみ食でスプーンを使うことができるが、こぼすことが多く介助が必要である。排泄、清潔および更衣は全介助が必要である。

第106回午前:第103問

定期受診のため外来を受診した。バイタルサインは、体温37.5℃、呼吸数32/分、心拍数120/分、血圧108/48mmHg であった。両上肢と手関節は屈曲、両下肢は交差伸展し、背を反らしており、全身が緊張している。母親は看護師に「Aは、便は出ない日がありますが大体毎日出ています。時々夜遅くまで眠らない日がありますが日中は機嫌良くしています」と話した。 母親に指導すべき内容で優先度が高いのはどれか。

1: 感染予防

2: 筋緊張の緩和

3: 排便コントロール

4: 呼吸機能の悪化予防

5: 睡眠パターンのコントロール

A君(13歳、男子)。2週前から下腿の紫斑、腹痛、膝関節の疼痛が出現し、近くのクリニックを受診した。血尿および蛋白尿も認められたため、病院を紹介され受診した。既往歴および家族歴に特記すべきことはない。 身体所見:体温36.7 ℃、血圧110/66mmHg。意識清明。腹痛、浮腫なし。両膝関節の軽度の疼痛があるが、腫脹および発赤なし。両下腿に紫斑が散在している。 検査所見:血液所見:赤血球470万/μL、白血球5,600/μL、血小板21万/μL。プロトロンビン活性〈PT活性〉105%(基準値80〜120%)、活性化部分トロンボプラスチン時間〈APTT〉32.0秒(基準対照31.2秒)。クレアチニン0.56mg/dL、アルブミン3.7g/dL、CRP0.1mg/dL。補体価(CH50)41IU/mL(基準値30〜45IU/mL)、抗核抗体陰性。尿所見:蛋白3+、潜血2+、赤血球50〜99/1視野。

第107回午後:第105問

検査の結果、A君は2年間のステロイド治療が必要と判断された。1か月後に外来受診の予定である。 看護師からA君に対して行う生活指導で適切なのはどれか。

1: 「水分を積極的に摂取してください」

2: 「紫斑が出現したら記録してください」

3: 「蛋白質を制限した食事を摂取してください」

4: 「日光をなるべく浴びないようにしてください」

Aさん(34歳、初産婦)は順調な妊娠経過であった。妊娠40週5日の午前8時、10分毎の規則的な子宮収縮を主訴に来院し、医師の診察の結果、入院となった。入院時の胎児心拍数基線は130bpm、胎児の推定体重は3,300gであった。

第111回午前:第108問

Aさんの分娩は順調に進行した。午後5時に破水し、午後6時には子宮口開大8cmとなった。「便が出そうです。もう、これ以上頑張れない」と陣痛発作時には全身に力が入っている。  このときの看護師の声かけで正しいのはどれか。

1: 「リラックスするためにお風呂に入りましょう」

2: 「赤ちゃんのために我慢しましょう」

3: 「トイレに行って排便しましょう」

4: 「息を吐いて力を抜きましょう」

第104回午前:第71問

A さん(52 歳、男性)は、妻と 2 人で暮らしている。妻は末期の肺癌 (lung cancer) で、今朝自宅で亡くなった。主治医が死亡診断を行った後の A さんへの看護師の対応で最も適切なのはどれか。

1: 葬儀を手配するよう勧める。

2: 医療機器は早急に片づけるよう勧める。

3: A さんの希望に沿って、死後の処置を行う。

4: 本日中に死亡診断書を役所に提出するよう説明する。

第107回午後:第65問

Aさん(70歳、男性)。1人暮らし。脳出血(cerebral hemorrhage)の手術後、回復期リハビリテーション病棟に入院中である。神経因性膀胱(neurogenic bladder)のため、膀胱留置カテーテルを挿入している。要介護2で、退院後は看護小規模多機能型居宅介護を利用する予定である。 退院後にAさんが行う膀胱留置カテーテルの管理で適切なのはどれか。

1: 蓄尿バッグに遮光カバーをかぶせる。

2: カテーテルは大腿の内側に固定する。

3: 外出前に蓄尿バッグの尿を廃棄する。

4: カテーテルと蓄尿バッグの接続は外さない。

第105回午前:第87問

Aさん(35歳、女性、会社員)は、動悸、手指の震え及び体重減少があり、受診したところ、頻脈と眼球突出とを指摘され抗甲状腺薬の内服を開始した。Aさんは看護師に「仕事のストレスは寝る前にビールを飲むことで解消するようにしているが、ちょっとしたことでイライラして眠れない」と話した。Aさんへの説明で適切なのはどれか。2つ選べ。

1: 「仕事を休みましょう」

2: 「禁酒する必要があります」

3: 「積極的に運動しましょう」

4: 「発熱したときは受診してください」

5: 「病気が原因でイライラしやすくなります」

Aさん(50歳、女性)は右乳癌(breast cancer)と診断され、手術を受けるために入院した。Aさんは夫を3年前に腎臓癌(kidney cancer)で亡くしたが、貸しビル業を引き継いでおり、経済的な問題はない。趣味はテニスである。

第100回午前:第104問

Aさんの術後の経過は良好で、外来で抗癌化学療法を受ける予定で退院した。Aさんは患側上肢のだるさ、疲れやすさが残ると外来看護師に話した。 Aさんの患側上肢の浮腫を予防する方法で適切なのはどれか。

1: 使い捨てカイロを患側の腋窩にあてる。

2: 患側上肢はなるべく動かさないようにする。

3: 患側上肢のマッサージを中枢から末梢へ行う。

4: 患側上肢の静脈では抗癌薬の静脈内注射を行わない。

第106回午後:第60問

Aさん(55歳、女性)は、夫と2人で暮らしている。進行性の多発性硬化症(multiple sclerosis)で在宅療養をしている。脊髄系の症状が主で、両下肢の麻痺、膀胱直腸障害および尿閉がある。最近は座位の保持が難しく、疲れやすくなってきている。排尿はセルフカテーテルを使用してAさんが自己導尿を行い、排便は訪問看護師が浣腸を行っている。夫は仕事のため日中は不在である。 Aさんの身体状態に合わせた療養生活で適切なのはどれか。

1: 入浴はシャワー浴とする。

2: 介助型の車椅子を利用する。

3: ベッドの高さは最低の位置で固定する。

4: セルフカテーテルはトイレに保管する。

第104回午前:第69問

看護師の関わりで最も適切なのはどれか。

1: 看護師の判断で訪問時間を延長する。

2: 療養者のライフスタイルを尊重する。

3: 1 人暮らしの療養者では家族のことは考慮しない。

4: 訪問時間以外での療養者との個人的な付き合いを大切にする。

Aさん(40歳、男性)。入院時体重65kg。既往歴に特記すべきことはなく、全身状態は良好である。胃癌(gastric cancer)のため胃全摘出術を受けた。術中の出血量は 450mlで輸血はされなかった。術後1日、体温37.5℃、呼吸数24/分、脈拍120/分、血圧162/90mmHg。Hb14.8 g/dl。経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉92%(酸素吸入3l/分)。尿量50ml/時。創部のドレーンからは少量の淡血性排液がある。硬膜外持続鎮痛法が行われているが、創痛が強いため呼吸が浅く、離床はできていない。

第102回午前:第96問

下痢の回数は減り、摂食も良好で、術後3週で退院が決定した。Aさんへの退院指導で正しいのはどれか。2つ選べ。

1: 炭水化物を中心にした食事を勧める。

2: 下痢は1か月程度でおさまると説明する。

3: 食事は分割して少量ずつ摂取するよう勧める。

4: 食後に冷汗が出たら水分を摂(と)るよう説明する。

5: ビタミンB12が吸収されにくくなると説明する。