リエゾン精神看護の活動はどれか。
1: 行動制限の指示
2: 向精神薬の処方
3: 他科への転棟指示
4: コンサルテーションへの対応
現在の日本の精神医療で正しいのはどれか。
1: 精神保健福祉センターは各市町村に設置されている。
2: 精神病床に入院している患者の疾患別内訳では認知症が最も多い。
3: 精神障害者保健福祉手帳制度によって通院医療費の給付が行われる。
4: 人口当たりの精神病床数は経済協力開発機構(OECD)加盟国の中では最も多 い。
平成16年(2004年)に示された精神保健医療福祉の改革ビジョンの内容で正しいのはどれか。
1: 地域生活支援の強化
2: 任意入院制度の新設
3: 医療保護入院の明確化
4: 精神障害者の定義の見直し
Aさん( 50歳、女性)は、子宮頸癌(cancer of the uterine cervix)の終末期で入院し緩和ケア治療を行っている。倦怠感は強いが食事は摂れている。麻薬を使用し疼痛のコントロールはできており、ふらつきはあるがトイレ歩行はできる。医師からは余命2か月と告知されており、退院して自宅で最期を迎えたいと希望している。主な介護者となる夫は58歳で、5年前の脳梗塞(cerebral infarction)の後遺症で不全麻痺がある。経済的には安定している。子どもはいない。
看護師が退院に向けて最も連携すべき職種はどれか。
1: 理学療法士
2: 管理栄養士
3: 介護支援専門員
4: 保健所の保健師
臨床研究を行うときに、研究対象者の立場を擁護するために審査を行う組織はどれか。
1: 教育委員会
2: 倫理委員会
3: 医療事故調査委員会
4: 院内感染対策委員会
医療法で医療機関に義務付けられているのはどれか。
1: 医療安全管理者の配置
2: 厚生労働省へのインシデント報告
3: 患者・家族への医療安全指導の実施
4: 医療安全支援センターへの医療事故報告
精神保健活動における二次予防に該当するのはどれか。
1: 地域の子育てサークルへの支援
2: 休職中のうつ病(depression)患者への復職支援
3: 企業内でのメンタルヘルス講座の開催
4: 学校を長期間欠席している児童への家庭訪問
Aさん(28歳、女性、外国籍)は3年前に日本人の夫と結婚し来日した。簡単な日本語を話せたため、来日した半年後からコンビニエンスストアでアルバイトを始めた。最近になり、夫は仕事で帰りが遅くなることが多くなった。Aさんが「お客さんが自分の悪口を言っている」と話したが、夫は気にしなかった。その後、アルバイト先の上司から「Aさんが奇声を発している」「ぶつぶつと独り言を言って歩き回っている」と夫に連絡があった。夫が病院に付添い精神科外来を受診し、統合失調症schizophreniaと診断されて入院となった。入院時、Aさんの髪は乱れ、誰かに見張られている気がすると怯えていた。
入院当日に看護師が行う情報収集で最も優先するのはどれか。
1: 症状が日常生活に与える影響
2: アルバイト先の人間関係
3: 医療用語の理解力
4: 精神疾患の家族歴
看護師等の人材確保の促進に関する法律に規定されている、離職した看護師の復職の支援に関連する制度はどれか。
1: 看護師等免許保持者の届出
2: 特定行為に係る研修
3: 教育訓練給付金
4: 業務従事者届
医療職や介護職の業務で法律に規定されているのはどれか。
1: 介護福祉士は訪問看護ができる。
2: 薬剤師は薬を処方することができる。
3: 臨床検査技師は肘静脈から採血ができる。
4: 看護師は病院の管理者となることができる。
5: 診療放射線技師はエックス線写真に基づく診断ができる。
Aさん ( 40歳、男性 )は、大学 1年生のときに統合失調症 (schizophrenia)を発症し、精神科病院に 20年入院している。今回、退院して両親と同居することになった。入院中は定期的に作業療法に参加しており、日常生活は自立している。服薬は自己管理となっているが、時々飲み忘れることがある。
Aさんは 1週間後に退院する予定だが「退院したら薬を飲むのはやめようかな」と看護師に話すことがある。時々幻聴に関して訴えがあり、睡眠が不規則になる。退院後 Aさんが利用するサービスで最も適切なのはどれか。
1: 訪問介護
2: 精神科作業療法
3: 精神科訪問看護
4: 訪問リハビリテーション
判断能力のある成人患者へのインフォームド・コンセントにおける看護師の対応で適切なのはどれか。
1: 患者の疑問には専門用語を用いて回答する。
2: 今後の治療に関しては医療者に任せるように話す。
3: 治療方針への同意は撤回できないことを説明する。
4: 納得ができるまで医師からの説明が受けられることを伝える。
公費医療と法の組合せで正しいのはどれか。
1: 未熟児の養育医療―医療法
2: 結核児童の療養給付―児童福祉法
3: 麻薬中毒者の措置入院―精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(精神保健福祉法)
4: 定期予防接種による健康被害の救済措置―感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症法)
Aさん(35歳、男性)は1人暮らし。両親は他県に住んでいる。30歳のときに双極性障害bipolar disorderと診断され、これまでに4回の入退院を繰り返している。給料をインターネットゲームの利用料金で度々使い果たし、それが原因で両親と何度も口論になったことがある。仕事では同僚とトラブルを起こすたびに転職を繰り返しており、今回も同僚と口論になり自ら退職した。Aさんは「前の職場の同僚に嫌がらせをしてやる」と母親に電話をかけ、心配した両親が一緒に精神科病院を受診した。診察室では多弁で大きな声を出し、椅子を蹴るなどの行為がみられた。医師の診察の結果、入院して治療することになった。
入院後2か月、Aさんの状態は落ち着き、退院に向けての準備が進められている。Aさんは、「会社で同僚と言い合いになってこれまでも仕事を変わってきた。そのたびに調子が悪くなって、何度も入院した。家族と言い合いをしたぐらいで近所から苦情があって、嫌になって引っ越した」と看護師に訴えた。 Aさんの退院に向けて連携をとる機関はどれか。
1: 警察
2: 保健所
3: 保護観察所
4: 地域活動支援センター
Aさん(35歳、男性、会社員)は妻(32歳、主婦)と子ども(2歳)と3人暮らし。5年前にうつ病depressionと診断された。半年前に営業部門に異動し、帰宅後も深夜まで仕事をする日が続いていた。「仕事のことが気になってしまい、焦りと不安ばかりが増して眠れない。会社に行くのが苦しい、入院させてもらえないか」と訴えがあり、休養と薬物の調整を目的として精神科病院に入院となった。入院後、Aさんから「実は薬を飲むのが嫌で、途中から飲むのをやめていたんです。薬を飲みたくないのですが、どうしたらよいでしょうか」と看護師に相談があった。
入院後1か月、面会に来た妻から、「夫の会社から休業給付が出ないかもしれないと言われました。子どもが小さく、生活費もかかるので、入院費用が払えるか心配です」と看護師に相談があった。 妻の相談に関して、看護師が連携する職種として最も適切なのはどれか。
1: 公認心理師
2: 作業療法士
3: 理学療法士
4: 精神保健福祉士
訪問看護師が、在宅医療に移行する患者の退院調整のために医療機関の看護師から得る情報で、優先度が高いのはどれか。
1: 医療処置の指導内容
2: 経済的な問題への対応
3: 介護サービス利用の有無
4: 訪問看護指示書の記載内容
病院内の退院調整部署による退院支援について正しいのはどれか。
1: 65歳以上の高齢者を対象とする。
2: 医師が退院日を決めてから、支援を開始する。
3: 退院調整看護師は、訪問看護導入の要否を検討する。
4: 退院調整部署の設置は診療報酬の算定要件ではない。
こころのバリアフリー宣言の目的で正しいのはどれか。
1: 身体障害者の人格の尊重
2: 高齢者の社会的な孤立の予防
3: 精神疾患に対する正しい理解の促進
4: 精神科に入院している患者の行動制限の最小化
入院集団精神療法において、看護師が担うリーダーの役割で正しいのはどれか。2つ選べ。
1: 患者間の発言量を均等にする。
2: 沈黙も意味があると受け止める。
3: メンバーの座る位置を固定する。
4: 患者の非言語的サインに注目する。
5: 話題が変わった場合はすぐに戻す。