Aさん(24歳、初産婦)、事務職。妊娠8週である。現在、両親と妹との4人で暮らしている。パートナーは24歳の大学院2年生で就職が内定しており、Aさんと結婚する予定である。
Aさんは「気持ちが悪いのであまり食べられません。ご飯が炊き上がるにおいだけで吐き気がします」と話している。妊娠経過は順調である。 Aさんへの食事指導で最も適切なのはどれか。
1: 水分は糖分を含んだ飲料にする。
2: 栄養のバランスを崩さずに摂取する。
3: 1回量を少なくして食べる回数を増やす。
4: 積極的にカロリーの高い食物を摂取する。
Aさん(76歳、女性)は、長女(46歳、会社員)との2人暮らし。Aさんは5年前に2型糖尿病(type 2 diabetes mellitus)と診断された。1年前から血糖測定とインスリン自己注射を朝1回行っている。炊事は主にAさんが担当している。Aさんは、長女の帰宅に合わせて夕食を摂るため、夕食時間にばらつきがある。定期の外来受診時にAさんは「時々汗が出て手が震えることがあります」と外来看護師に相談した。Aさんのバイタルサインは、体温36.4℃、脈拍74/分、血圧128/80mmHg。身長154cm、体重68kgである。
このとき、外来看護師がAさんに行う指導で適切なのはどれか。
1: 糖質を含まない水分を摂取する。
2: 労作後は食事摂取量を増やす。
3: 決まった食事時間を設定する
4: 空腹感に応じて食事を摂る。
Aさん(32歳、経産婦)は、身長160cmで、非妊時体重は52kgであった。妊娠33週2日の妊婦健康診査では、体重59kg、血圧110/76mmHg、尿蛋白(-)、尿糖(-)、浮腫+、子宮底長は28cmである。胎児心拍の最良聴取部位は左臍棘線中央にあり、「最近、動くとおなかが頻繁に張ります。便秘がひどくなっているせいかもしれません」と言う。
Aさんへの保健指導で適切なのはどれか。
1: 骨盤位体操を勧める。
2: 市販の下剤を服用することを勧める。
3: 水分の摂取量を減らすことを勧める。
4: 外出を控え自宅で過ごすことを勧める。
Aさん(30歳、初妊婦)は、夫( 32歳、会社員)と2人暮らし。身長は160cm、非妊時体重60kg である。妊娠8週の妊婦健康診査を受診し順調な経過と診断された。嘔吐はないが、時々嘔気があると訴え、対処法について質問があった。
Aさんへの説明で適切なのはどれか。
1: 「空腹を避けましょう」
2: 「塩味を濃くしましょう」
3: 「規則正しく3 食摂りましょう」
4: 「市販の調理済みの食品は控えましょう」
Aさん(30歳、初産婦)は妊娠39週3日で陣痛発来し、4時に入院した。その後、陣痛が増強して順調な分娩進行と診断されて、11時45分の診察で子宮口が8cm開大となった。看護師が12時に昼食を配膳にいくとAさんは額に汗をかいて、側臥位で「陣痛がつらくて何も飲んだり食べたりしたくありません」と言っている。陣痛発作時は強い産痛と努責感を訴え、目を硬く閉じて呼吸を止めて全身に力を入れている。
Aさんへの看護で最も適切なのはどれか。
1: 坐位になるよう勧める。
2: シャワー浴を勧める。
3: 食事摂取を促す。
4: 呼吸法を促す。
A君(2歳6か月、男児)。両親との3人暮らし。脳性麻痺(cerebral palsy)と診断され、自力で座位の保持と歩行はできず専用の車椅子を使用している。話しかけると相手の目を見て笑顔を見せ、喃語を話す。食事はきざみ食でスプーンを使うことができるが、こぼすことが多く介助が必要である。排泄、清潔および更衣は全介助が必要である。
A君の食事について看護師が母親に尋ねると「食べこぼしが多く、食べながらうとうとしてしまい時間がかかるし、十分な量も食べられていません」と話した。 A君の食事に関する母親への指導で最も適切なのはどれか。
1: 「経腸栄養剤の開始について医師と相談しましょう」
2: 「ホームヘルパーの依頼を検討しましょう」
3: 「食事時間を 20 分以内にしましょう」
4: 「ペースト食にしてみましょう」
Aさん (32歳、男性、会社員 )は、 2年前にうつ病 (depression)による入院歴がある。 Aさんは仕事中に「新しい営業戦略を考えついた」と上司に大声でまとまりのない話を続け、止めようとすると激怒するようになった。会社から連絡を受けたAさんの両親に付き添われて精神科を受診したところ、 Aさんは双極性障害 (bipolar disorder)と診断され入院した。
入院後 3日が経過した。 Aさんは自分の病室にいることはほとんどなく、自宅や会社に頻繁に電話したり、デイルームでノートに書き続けるなど、いつも忙しそうに過ごしている。食事の時間も落ち着かず、摂取量は毎食 1/3から 1/4程度である。看護師の対応で適切なのはどれか。
1: Aさんの食事を介助する。
2: Aさんが栄養指導を受けられるよう調整する。
3: Aさんに食事の摂取量が不足している事実を伝える。
4: Aさんが自分から食事をしたい気持ちになるのを待つ。
Aさん(50歳、男性)は肝硬変cirrhosisと診断され、腹水貯留と黄疸がみられる。 Aさんに指導する食事内容で適切なのはどれか。
1: 塩分の少ない食事
2: 脂肪分の多い食事
3: 蛋白質の多い食事
4: 食物繊維の少ない食事
嚥下障害のある患者の食事介助で適切なのはどれか。
1: 水分はとろみをつける。
2: 頸部を伸展する。
3: 一口量を多くする。
4: むせたときには水を飲ませる。
A君( 8歳、男児 )は、頭痛、食欲不振、全身倦怠感、肉眼的血尿および両眼瞼の浮腫を主訴に病院を受診した。 1か月前に扁桃炎 (tonsillitis)に罹患した以外は既往歴に特記すべきこ とはない。扁桃炎 (tonsillitis)は抗菌薬を内服し軽快した。血液検査の結果、 溶連菌感染後急性糸球体腎炎 (poststreptcoccal acute glomerulonephritis)と診断されて入院した。入院時、 A君は体温 36.8℃、呼吸 数20/分、脈拍は 80/分、整で血圧 132/80 mmHgであった。
A君の入院時の看護計画で適切なのはどれか。
1: 水分摂取を促す。
2: 背部の冷罨法を行う。
3: 1日 3回の血圧測定を行う。
4: 食事の持ち込みを許可する。
Aくん(12歳、男子)は、5歳で気管支喘息(bronchial asthma)と診断され、抗アレルギー薬の服用と副腎皮質ステロイドの吸入をしている。アレルゲンはハウスダストである。Aくんは小学3年生までは、年に数回の中発作を起こし入院治療をしていた。その後は、月に1回の外来通院で症状はコントロールされ、入院することはなかった。小学6年生の冬に学校で中発作を起こし、学校に迎えに来た母親とともに救急外来を受診した。
Aくんの帰宅に際しての看護師の対応で最も適切なのはどれか。
1: 毎日の食事内容を記録するように伝える。
2: 治療の経過を学校に報告しておくと伝える。
3: 発作が学校で起こった要因について話し合う。
4: 薬を飲み忘れないよう母親に管理してもらうことを勧める。
誤嚥しやすい患者の食事の援助で適切なのはどれか。
1: 食材は細かく刻む。
2: 水分の摂取を促す。
3: 粘りの強い食品を選ぶ。
4: 頸部を前屈した体位をとる。
Aさん(82歳、男性)は、4年前にAlzheimer〈アルツハイマー〉型認知症(dementia of Alzheimer type)の診断を受けた。要介護4で、1年前からグループホームで生活している。高血圧症(hypertension)に対して持続性カルシウム拮抗薬を内服している。他に治療を必要とする疾患は認められない。 1週前から夜はほとんど眠らず、居間のソファに腰かけたり、歩き回ったりする状態が続いている。昼間もベッドに横になることはない。食欲が低下してきたが、先月よりも体重は2kg増加している。
Aさんは症状が改善し、退院することになった。病棟看護師がグループホームの職員と家族とに指導すべき内容として最も適切なのはどれか。
1: 「深呼吸を練習させてください」
2: 「足のむくみを観察してください」
3: 「蛋白質の少ない食事にしてください」
4: 「水分を1日1,500 ml以上摂(と)らせてください」
Aさん(103歳、男性)は、総義歯で時々むせるが、その他は元気に過ごしている。 Aさんの食事指導として最も適切なのはどれか。
1: 塩分の制限を厳しくする。
2: 蛋白質の摂取量を確保する。
3: 粘稠度の低いサラサラした食品にする。
4: 食べ慣れていない料理も積極的に取り入れる。
Aさん(92歳、女性)は、脳梗塞cerebral infarctionの後遺症のため要介護4で、2年前から特別養護老人ホームに入所している。入所時は、日常生活は全介助で、話しかけるとうなずいたり首を振るなど自分の意思を伝えることができた。Aさんは歌が好きで、歌に関するレクリエーションには車椅子で参加し、笑顔がみられていた。家族は週1回、面会に来ていた。入所時に、Aさんは「延命処置を望まない」、家族は「できるだけ長生きしてほしい」と言っていた。 最近、ほとんど食事を摂らなくなり、閉眼していることが多く、看護師や施設職員の声かけに対する反応が徐々に鈍くなってきた。家族が面会時に声をかけると、目を開け、うなずくなどの意思表示がある。Aさんの状態から、医師と相談し看護師は看取りの準備が必要であると判断した。
Aさんは、食事を全く食べず、水分も取らなくなり、皮膚も乾燥してきた。家族は毎日面会にきて声をかけているが、反応がなくなってきた。 Aさんが死に向かう中で、穏やかに過ごすための援助で適切なのはどれか。
1: 好きな音楽をかける。
2: 輸液療法を検討する。
3: 家族の面会を制限する。
4: 皮膚の清潔ケアを頻回に行う。
高齢者の活動と休息のリズムの調整について最も適切なのはどれか。
1: 午前中に日光を浴びる機会をつくる。
2: 昼食後に入浴する。
3: 昼寝をしない。
4: 就寝前に水分を多く摂る。
Aさん(55歳、男性)。胃癌(gastric cancer)のため胃全摘出術を受けた。術中の出血量は300mLで、輸血は行われなかった。既往歴に特記すべきことはない。入院時身長166cm、体重78kg。手術後1日、硬膜外持続鎮痛法が行われているが、Aさんは創部痛が強いため呼吸が浅く、離床はできていない。このときのバイタルサインは、体温37.1℃、呼吸数22/分、脈拍120/分、血圧162/90mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉93%(鼻カニューラ2L/分 酸素投与下)。Hb13.8g/dL。尿量60mL/時。意識清明、心音および呼吸音に異常なし。頸静脈怒張なし。下肢に浮腫なし。創部に熱感や発赤を認めない。腹腔ドレーンからは少量の淡血性排液があるが膿性ではなく、異臭もない。
手術後14日、Aさんは食後に出現していた症状が落ち着き、退院が決まった。 Aさんへの退院指導の内容で適切なのはどれか。
1: 1回の食事量を増やす。
2: 海草を積極的に摂取する。
3: 食後の冷汗が出現した際には身体を温める。
4: 空腹時はコーヒーなどの刺激物の摂取を避ける。
Aさん ( 75歳、女性 )は、娘と 2人で暮らしている。 5年前に Alzheimer〈アルツハ イマー〉病 (Alzheimer disease)と診断された。半年前から食欲不振が続き体重減少がみられ受診した。検査の結果、胃癌 (gastric cancer)と診断され胃全摘出術が行われた。入院時の改訂版長谷川式簡易知能 評価スケール〈HDS-R〉16点、 Mini-Mental State Examination〈MMSE〉18点。
術後の経過は良好で 2週間が経過した。食事は全粥、軟菜を 8割程度摂取している。娘に対する Aさんの退院後の食事指導で適切なのはどれか。
1: 食後の安静臥床を勧める。
2: 食物繊維を多く含む食品の摂取を勧める。
3: 1日の食事量を 6〜8回に分けて食べることを勧める。
4: 食事時間が長くなっても満腹になるまで摂取するように勧める。
Aさん(89歳、女性)は、息子夫婦と3人暮らし。障害高齢者の日常生活自立度判定基準A-2。腹部膨満感とふらつきを自覚したため受診したところ、原発不明の癌による多臓器への転移と腹水貯留が認められ、入院した。入院時に、医師からAさんと家族に、回復の見込みが低いことが伝えられた。看護師に、Aさんは「もう十分長生きできましたから、自然に最期を迎えたいです」と話した。 身体所見:身長148cm、体重43kg、腹囲80cm。体温36.8℃、血圧128/80mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)97%。意識レベル清明。 検査所見:Hb 6.9g/dL、総蛋白4.5g/dL、アルブミン2.9g/dL、AST(GOT)45IU/L(U/L)、AST(GOT)60IU/L(U/L)、Na 130mEq/L、K 4.2mEq/L。
Aさんは昼間も寝ていることが多くなった。Aさんは「食事はいらないけど冷たいものはほしい」と言い、看護師が準備した氷を少量食べることがある。維持輸液を行っている。医師から家族にAさんの臨終が近いとの説明があった。家族は看護師に「食事をとらないと体力がなくなってしまう。苦痛なく最期を迎えさせてあげたいけれど、少しでも長く生きていてほしい」と言っている。 家族に対する看護師の説明で最も適切なのはどれか。
1: 「食事を介助してください」
2: 「点滴をしているので大丈夫です」
3: 「食事に栄養補助食品を取り入れます」
4: 「Aさんが食べたい物を持ってきてください」
血液透析を受けている患者への食事指導で適切なのはどれか。
1: 乳製品の摂取を勧める。
2: レバーの摂取を勧める。
3: 穀物の摂取を制限する。
4: 生野菜の摂取を制限する。