第105回午前第79問の類似問題

第108回午後:第89問

人工肛門を造設した患者へのストーマケアの指導内容で適切なのはどれか。2つ選べ。

1: 装具の交換は便が漏れない限り不要である。

2: 装具をはがした時は皮膚保護材の溶解の程度を観察する。

3: 洗浄後のストーマはドライヤーで乾かす。

4: 装具の穴はストーマと同じ大きさにする。

5: 装具を貼る時は腹壁のしわを伸ばす。

Aさん(60歳、男性、会社員)は息子2人が独立して遠方で暮らしており、2年前に妻と死別して以来、1人暮らし。直腸癌rectal cancerと診断され、腹会陰式直腸切断術、人工肛門造設術を行うと外来で説明を受けた。Aさんは看護師に対して「人工肛門を作ると聞いています。便が出てくる場所がどこなのかよくわからなくてイメージできない」と話した。

第111回午前:第93問

術後10日、Aさんは退院日が決まり、「落ち着いたら仕事に復帰します。1人暮らしなので、自分で人工肛門を管理しないといけないですね」と述べた。  Aさんの退院に際し、人工肛門の管理に関する看護師の指導で正しいのはどれか。

1: 「面板は1日2回交換してください」

2: 「装具の交換は滅菌手袋を使用してください」

3: 「面板除去部の皮膚はお湯で洗浄してください」

4: 「定期的に人工肛門の大きさを確認してください」

Aさん(78歳、男性)は、76歳の妻と娘の3人で暮らしている。Aさんは、大腸癌(colon cancer)と診断され、手術を受けてストーマを造設した。その後、再発し、治療を行ったが効果がなく、在宅で緩和ケアを行うことになった。Aさんは腹部の癌性疼痛を訴え、オキシコドン塩酸塩徐放錠を1日2回内服している。Aさんは食べたいときに食べたいものを少量ずつ食べているが、摂取量が減少してきている。妻は腰痛があり、娘は日中、仕事に出ている。

第100回午前:第94問

Aさんは退院後、訪問看護を利用することになった。 病棟看護師による家族への退院指導の内容で最も適切なのはどれか。

1: 食事摂取量を継続的に観察する。

2: ストーマを造ったので便秘の心配はない。

3: ストーマ用品は訪問看護ステーションから買う。

4: 痛みが増強したときは次回の外来受診時に伝える。

Aさん(85歳、女性)は、1人暮らしで、他県に住んでいる長男家族がいる。腰部脊柱管狭窄症(lumbar spinal canal stenosis)と診断されているが、ゆっくりとした動作であれば日常生活が可能であり、畑で野菜をつくることを趣味としている。

第105回午後:第98問

Aさんから「尿が漏れて困ります。洗濯物が増えるので、干したり取り込んだりするのが大変です。どうしたらよいでしょうか」と相談を受けた。 看護師の対応で最も適切なのはどれか。

1: テープ付き紙おむつを紹介する。

2: 背もたれ付きポータブルトイレを紹介する。

3: 介護保険の訪問介護を受けた方がよいと説明する。

4: 下着の中に入れて使う尿失禁用パッドを紹介する。

第105回午前:第73問

膀胱癌(bladder cancer)のため尿路ストーマを造設する予定の患者への説明で適切なのはどれか。

1: 「尿道の一部を体外に出して排泄口を造ります」

2: 「尿意を感じたらトイレで尿を捨てます」

3: 「ストーマの装具は毎日貼り替えます」

4: 「ストーマに装具を付けて入浴します」

5: 「水分の摂りすぎに注意が必要です」

Aさん(58歳、男性)は、 3年前に直腸癌 (rectal cancer) と診断され、手術を受けてストーマを造設 した。その後Aさんは直腸癌 (rectal cancer) を再発し、治療を行ったが効果がなく、腹部の癌性疼痛 を訴えたため、疼痛をコントロールする目的で入院していた。 Aさんは「自宅で療養したい。痛みは取り除いてほしいが、延命治療は望まない」と在宅療養を希望した。現在、Aさんはオキシコドン塩酸塩を 1日 2回内服し、食事は食べたいものを少量ずつ食べているが、摂取量が減少している。 Aさんの家族は 56歳の妻と他県で仕事をしている長女である。

第103回午前:第115問

Aさんは退院後、訪問診療と訪問看護を利用することになった。訪問看護師が、Aさんと家族に説明する内容で適切なのはどれか。

1: 「お風呂に入るのはやめましょう」

2: 「自宅ではベッド上で安静にしてください」

3: 「ストーマのパウチの交換をお手伝いします」

4: 「ストーマがあるので副作用の便秘は心配ありません」

第107回午後:第37問

Aさん(85歳、女性)。左側の人工股関節置換術後10日である。日中は看護師の援助によって車椅子でトイレまで行くことは可能であるが、夜間はポータブルトイレを使用している。 Aさんの夜間の療養環境を整える上で適切なのはどれか。

1: 足側のベッド柵は下げておく。

2: 着脱しやすいスリッパを用意する。

3: ポータブルトイレはAさんのベッドの右側に置く。

4: 移動時につかまれるようにオーバーテーブルを整える。

第106回午後:第71問

生後1か月の男児。Hirschsprung〈ヒルシュスプルング〉病(Hirschsprung disease)と診断され、生後6日、回腸部にストーマ造設術を行った。術後の経過は良好であり、退院に向けてストーマケアに関する指導を行うことになった。 母親に対する指導として適切なのはどれか。

1: 「面板をはがした部位はタオルで拭いてください」

2: 「ストーマ装具の交換は授乳直後に行ってください」

3: 「ストーマから水様の便が出る時は受診してください」

4: 「ストーマ装具の交換は滅菌手袋を装着して行ってください」

5: 「ストーマ装具は便を捨てる部分が体の外側に向くように貼ってください」

Aさん(70歳、男性)は、妻(68歳)と2人暮らし。3年前に筋萎縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis)(ALS)と診断され、在宅で療養生活を続けていた。その後、Aさんは症状が悪化し、入院して気管切開下の人工呼吸療法、胃瘻による経管栄養法を受けることになった。妻は、退院後に必要なケアの技術指導、人工呼吸器や胃瘻の管理方法、緊急・災害時の対応について病棟看護師から指導を受けた。退院前カンファレンスにおいて、訪問看護のほかに必要な在宅サービスについて検討することになった。妻は慢性腎不全(chronic renal failure)のため、週に3回の血液透析を受けており、1回に約6時間の外出が必要である。

第108回午後:第116問

退院から1週後に妻から訪問看護ステーションに連絡があり「人工呼吸器のアラームが鳴り続けていて、どうしたらいいのかわかりません。低圧アラームが点灯しています。気管カニューレも抜けていないし、呼吸もいつも通りにしているように見えます」と尋ねた。 この時の訪問看護師の妻への回答で正しいのはどれか。

1: 「気管内の吸引を行ってください」

2: 「回路にゆるみがないか確認してください」

3: 「電源プラグが抜けていないか確認してください」

4: 「ウォータートラップに水が溜まっていないか確認してください」

Aさん(72歳、女性)は、 1人で暮らしている。Aさんは 1年前に夫を亡くした後、近所付き合いが少なくなっていた。遠方に住む Aさんの息子が時々電話で様子を確認していた。最近は元気がなく、 Aさんの息子が心配して様子を見に来たところ、食事を食べた様子がなく、ごみは捨てられていなかった。 Aさんは発熱してぐったりしており、息子に連れられて病院を受診した。 Aさんは脱水状態の治療と抑うつ状態の疑いのため検査が必要であると判断されて入院した。Aさんの既往歴に特記すべきことはない。

第103回午前:第98問

入院後 1週間、Aさんの脱水状態は改善したが臥床していることが多い。 Aさんは排泄時、手すりを使用してトイレまで歩行しているが、着脱動作が緩慢で失禁することが多い。 Aさんへの排泄援助として最も適切なのはどれか。

1: オムツの着用を勧める。

2: トイレに近い病室に変更する。

3: 膀胱留置カテーテルの挿入を検討する。

4: ポータブルトイレをベッドの横に設置する。

A君(2か月、男児)は、1か月児健康診査で尿道下裂(hypospadias)の疑いを指摘され、小児科を受診した。検査の結果、遠位型尿道下裂(distal hypospadias)と診断された。主治医から母親に対し、体重の増加を待ち1歳前後で尿道形成術を行う必要性について説明があった。母親から看護師に対し「手術を受けるまでの間、どう過ごしたらよいですか」と質問があった。

第106回午前:第102問

A君は、手術を受けて1週が経過した。全身状態が安定したため、尿道カテーテルが抜去された。医師から母親に「3日間、経過を観察し、問題がなければ退院できます。退院1か月後に外来を受診してください」と説明があった。退院から外来受診までの日常生活の留意点に関して看護師が母親へ指導することになった。 指導で適切なのはどれか。

1: 「水分は控えましょう」

2: 「入浴は避けましょう」

3: 「1日1回導尿をしましょう」

4: 「腹ばいの姿勢は避けましょう」

第100回午後:第87問

気管切開による24時間の在宅人工呼吸療法を行う患者と家族への退院指導で適切なのはどれか。2つ選べ。

1: 入浴はできない。

2: 外出や旅行は控える。

3: 外部バッテリーを準備する。

4: 呼吸器回路の予備を準備する。

5: 加温加湿器には水道水を入れる。

A さん(35 歳、男性、建設業)は、両親と 3 人で暮らしている。 3 年前の仕事中に屋根から転落して、第 12 胸髄を損傷した。 1 か月前から車で作業所に通い、作業中はほとんど車椅子に座っている。週 1 回の訪問看護を利用している。

第104回午後:第116問

A さんは繰り返し使用できるカテーテルによる間欠的自己導尿を行っている。排尿のセルフケアの指導として最も適切なのはどれか。

1: 24 時間の蓄尿を勧める。

2: カテーテルの挿入は無菌操作で行う。

3: 急に発熱した場合は医師に連絡する。

4: カテーテルを保管するケースの消毒薬は週 1 回交換する。

Aちゃん(2歳0か月、女児)。昨日から下痢と嘔吐とを繰り返し、食事が摂(と)れなくなったため、母親に抱かれて小児科外来を受診した。診察の結果、ウイルス性胃腸炎(viral gastroenteritis)と診断され入院した。入院時、体温38.2℃、呼吸数36/分、心拍数136/分であった。1週前の保育所の身体計測では身長89cm、体重12.0kgであった。個室隔離とし、点滴静脈内注射による持続輸液が開始された。

第102回午前:第120問

Aちゃんは、排泄が自立していないため紙オムツを使用している。看護師が殿部を観察すると発赤とびらんとがみられた。 Aちゃんへの看護で適切なのはどれか。

1: 布オムツを使用する。

2: 38〜39℃の湯で殿部浴を行う。

3: オムツを外し、殿部を開放しておく。

4: アルコール入りのおしり拭きで殿部の清拭を行う。

第102回午前:第60問

Aさんは在宅療養をしており、皮下埋め込み式ポートから高カロリー輸液を間欠的に注入している。 訪問看護師がAさんに行う日常生活の指導内容として適切なのはどれか。

1: 穿刺針の固定は不要である。

2: 抜針した当日の入浴はできない。

3: 穿刺針は一般廃棄物として処理する。

4: 刺入部の発赤を認めた場合は訪問看護師に連絡する。

第111回午後:第71問

Aさん(68歳、男性)は妻(68歳)と2人暮らし。膀胱癌bladder cancerで尿路ストーマを造設している。A さんはストーマ装具の交換に慣れてきたため、妻と帰りで近くの温泉地を旅行する計画を立てており、外来看護師に助言を求めた。  外来看護師がAさんに助言する内容で適切なのはどれか。

1: 装具の交換に必要な物品一式を2回分持参する。

2: 旅行中の水分摂取は1日1,000mL以内に控える。

3: 他の入浴客がいなければ装具を外して入浴できる。

4: オストメイト対応のトイレがなければ旅行先を変更する。

第100回午前:第42問

ストーマのパウチ交換で適切なのはどれか。

1: ストーマと同じサイズに面板を切る。

2: パウチ周囲の皮膚はアルコールで拭く。

3: パウチを装着する際は、患者は腹部を膨らませる。

4: 内容物がパウチ容量の8割を超えたらパウチを交換する。

Aさん(82歳、男性)は、4年前にAlzheimer〈アルツハイマー〉型認知症(dementia of Alzheimer type)の診断を受けた。要介護4で、1年前からグループホームで生活している。高血圧症(hypertension)に対して持続性カルシウム拮抗薬を内服している。他に治療を必要とする疾患は認められない。 1週前から夜はほとんど眠らず、居間のソファに腰かけたり、歩き回ったりする状態が続いている。昼間もベッドに横になることはない。食欲が低下してきたが、先月よりも体重は2kg増加している。

第101回午後:第101問

Aさんは直ちに救急車で病院に搬送され、治療を受けて症状は軽快した。入院後 1週が経過し、尿量が確保されていることを確認したため、入院直後から挿入していた膀胱留置カテーテルを抜去した。抜去3時間後、Aさんはグループホームの職員の名前を大声で呼び始めたため、病棟看護師が病室に行ってみると、Aさんはオムツを外して失禁していた。Aさんへの援助で適切なのはどれか。

1: 鎮静薬の使用を検討する。

2: 膀胱留置カテーテルを再度挿入する。

3: 排尿記録をつけ排尿パターンを把握する。

4: グループホームの職員に付き添いを依頼する。

Aさん(32歳、初産婦)は妊娠39週4日に3,200gの男児を経腟分娩で出産した。分娩時に会陰切開縫合術を受けた。児のApgar〈アプガー〉スコアは1分後9点、5分後10点であった。分娩時の出血量200mL、分娩所要時間12時間30分であった。分娩室から病室に帰室する前に尿意を自覚したためトイレまで歩行し、排尿があった。

第111回午後:第106問

帰室時に看護師がAさんに行う説明で適切なのはどれか。

1: 「排泄後は会陰部を消毒しましょう」

2: 「会陰縫合部が痛くなったら温めましょう」

3: 「6時間おきにトイレに行って排尿しましょう」

4: 「悪露に血の塊が混じったら看護師に知らせてください」

Aさん(37歳、初産婦)、会社員。妊娠41週1日の午後11時に3,200gの女児を分娩した。妊娠や分娩の経過は順調であり、会陰切開術を受けた。分娩後2時間の子宮底の高さは臍下2横指、縫合部に異常はみられなかった。

第102回午後:第115問

産褥1日午前5時、赤色悪露が少量みられた。子宮底の高さは臍上1横指で、膀胱部に軽度の膨満を触知したため、トイレでの排尿を促した。しかし、Aさんは「切開した傷が痛くて、排尿しようとしても出ません。どうしましょう」と看護師に相談してきた。 Aさんへの看護師の対応で最も適切なのはどれか。

1: 「水分を摂(と)らないようにしてください」

2: 「腹部を温めてみましょう」

3: 「授乳をしてみましょう」

4: 「尿を管で取りましょう」