第101回午後第81問の類似問題

Aさん(60歳、男性、元建設業)は、妻(57歳) と2人暮らし。 2年前に 悪性胸膜中皮腫(malignant pleural mesothelioma)と診断され、化学療法を受けたが効果がみられず、外来通院していた。2週前から、胸痛、息苦しさ、倦怠感が増強したため、症状コントロール目的で入院した。 バイタルサイン:体温36.0 ℃、呼吸数24/分、脈拍92/分、血圧126/88mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度<SpO2>86~90%(room air)。 身体所見:両側下肺野で呼吸音が減弱しており、軽度の副雑音が聴取される 。 血液所見:赤血球370万/μL、Hb 8.8g/dL、白血球6,700/μL、総蛋白5.2g/dL、アルブミン3.8g/dL、CRP1.5mg/dL。 動脈血液ガス分析(room air):pH7.31、動脈血二酸化炭素分圧<PaCO2>40Torr、動脈血酸素分圧<PaO2>63Torr。 胸部エックス線写真:胸膜肥厚と肋骨横隔膜角の鈍化が認められる。肺虚脱なし。

第109回午前:第91問

Aさんの呼吸困難の原因で考えられるのはどれか。2つ選べ。

1: 胸水

2: 気胸(pneumothorax)

3: 貧血(anemia)

4: CO2ナルコーシス

5: 呼吸性アルカローシス

Aちゃん (生後 1か月、男児 )は、 2日前から嘔吐があり、昨日は噴水様嘔吐が 5回あったため外来を受診し入院した。 Aちゃんは体重 4,200 g、体温 36. 8℃、呼吸数 36/分、心拍数 120/分である。眼球結膜に黄染を認めない。上腹部に腫瘤を触知する。 Aちゃんの血液検査データは、赤血球 540万/μl、Ht 45%、白血球 10,100/μl、血小板 58.6万/μl、アルブミン 4.4 g/dl、Na 140 mEq/l、K 3.5 mEq/l、Cl 92 mEq/l、動脈血 pH 7.48であった。

第103回午後:第100問

Aちゃんは入院時にも胃液様の嘔吐がみられた。 Aちゃんの現在の状態で考えられるのはどれか。

1: 代謝性アシドーシス

2: 呼吸性アシドーシス

3: 代謝性アルカローシス

4: 呼吸性アルカローシス

第102回午前:第29問

酸塩基平衡の異常と原因の組合せで正しいのはどれか。

1: 代謝性アルカローシス ─ 下痢

2: 代謝性アシドーシス ─ 嘔吐

3: 代謝性アシドーシス ─ 慢性腎不全(chronic renal failure)

4: 呼吸性アシドーシス ─ 過換気症候群(hyperventilation syndrome)

第107回午後:第74問

過換気でみられるのはどれか。

1: 骨格筋の弛緩

2: 血中酸素分圧の低下

3: 体循環系の血管の収縮

4: 代謝性アルカローシス

5: 血中二酸化炭素分圧の上昇

第104回午前:第14問

呼吸困難とはどれか。

1: 脈拍数の増加

2: 息苦しさの自覚

3: 動脈血酸素分圧〈PaO2〉の低下

4: 経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉の低下

第100回午後:第14問

頻回の嘔吐で起こりやすいのはどれか。

1: 脱水

2: 貧血

3: アシドーシス

4: 低カリウム血症

第103回午後:第23問

気管内吸引の時間が長いと低下しやすいのはどれか。

1: 血圧

2: 体温

3: 血糖

4: 動脈血酸素飽和度〈SaO2〉

第102回午後:第41問

人工呼吸器による陽圧換気によって生じるのはどれか。

1: 肺水腫(pulmonary edema)

2: 脳内出血(intracerebral hemorrhage)

3: 胃液分泌の低下

4: 心拍出量の低下

第110回午後:第44問

Aさん(34歳、女性)は、気管支喘息bronchial asthmaで定期的に通院をしている。朝から喘息発作があり呼吸困難が生じたため、救急外来を受診した。  経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉95%、動脈血液ガス分析(room air)で動脈血酸素分圧〈PaO2〉90Torr、動脈血二酸化炭素分圧〈PaCO2〉55Torr、pH7.30、HCO3-25mEq/Lであった。  Aさんの状態で考えられるのはどれか。

1: 呼吸性アシドーシス

2: 呼吸性アルカローシス

3: 代謝性アシドーシス

4: 代謝性アルカローシス

第107回午前:第12問

頻回の嘔吐で生じやすいのはどれか。

1: 血尿

2: 低体温

3: 体重増加

4: アルカローシス

第107回午後:第28問

呼吸不全(respiratory failure)について正しいのはどれか。

1: 喘息(asthma)の重積発作によって慢性呼吸不全(chronic respiratory failure)になる。

2: 動脈血酸素分圧〈PaO2〉で2つの型に分類される。

3: 動脈血二酸化炭素分圧〈PaO2〉が60mmHg以下をいう。

4: Hugh-Jones〈ヒュー・ジョーンズ〉分類は呼吸困難の程度を表す。

第111回午前:第84問

安静臥床による廃用症候群disuse syndromeで生じるのはどれか。

1: 1回換気量の増加

2: 循環血液量の増加

3: 基礎代謝の上昇

4: 骨吸収の亢進

5: 食欲の増進

Aさん(62歳、男性)。1人暮らし。1週前から感冒様症状があり様子をみていたが、呼吸困難と咳嗽が増強したため外来を受診した。胸部エックス線写真と胸部CTによって特発性肺線維症(idiopathic pulmonary fibrosis)による間質性肺炎(interstitial pneumonia)と診断され入院した。 既往歴:42歳で糖尿病(diabetes mellitus)と診断された。59歳と61歳で肺炎(pneumonia)に罹患した。 生活歴:3年前から禁煙している(20〜59歳は20本/日)。 身体所見:BMI17.6。体温38.8 ℃、呼吸数30/分、脈拍112/分、血圧140/98mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉91%。両側下肺野を中心に、吸気終末時に捻髪音あり。呼気時は問題ないが、吸気時に深く息が吸えない。ばち状指を認める。 検査所見:血液検査データは、白血球13,000/μL、Hb10.5g/dL、総蛋白5.2g/dL、アルブミン2.5g/dL、随時血糖85mg/dL、CRP13.2mg/dL。動脈血液ガス分析で、pH7.35、動脈血二酸化炭素分圧〈PaCO2〉38Torr、動脈血酸素分圧〈PaO2〉56Torr。胸部エックス線写真と胸部CTで、下肺野を中心に輪状影、網状影、淡い陰影あり。

第107回午後:第91問

入院時のAさんの身体状況のアセスメントで適切なのはどれか。

1: 水様性の気道分泌物が貯留している。

2: 呼吸性アシドーシスである。

3: 栄養状態は良好である。

4: I型呼吸不全である。

第100回午前:第61問

加齢に伴う呼吸機能の変化で正しいのはどれか。

1: 残気量の低下

2: 肺活量の低下

3: 1秒率の増加

4: 気道クリアランスの向上

第110回午前:第28問

成人の 敗血症 sepsis について正しいのはどれか。

1: 徐脈となる。

2: 高血圧となる。

3: 血管透過性が低下する。

4: 全身炎症性反応を認める。

第101回午前:第52問

肺気腫(pulmonary emphysema)の患者が、歩行時の息切れが強くなってきたため受診した。呼吸数は34/分で、口唇のチアノーゼがみられた。 この患者について正しいのはどれか。

1: 1回換気量が増加している。

2: 病状が進行すると PaCO2が上昇する。

3: 呼気よりも吸気を促すと効果的である。

4: 経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉は上昇している。

第104回午後:第50問

呼吸困難を訴えて来院した患者の動脈血液ガス分析は、pH 7.32、動脈血炭酸ガス分圧〈PaCO2〉72 Torr、動脈血酸素分圧〈PaO2〉50 Torr、HCO3- 26.0 mEq/L であった。このときのアセスメントで適切なのはどれか。

1: 肺胞低換気

2: 過換気症候群 (hyperventilation syndrome)

3: 代謝性アシドーシス

4: 呼吸性アルカローシス

第111回午前:第22問

1回の気管内吸引を30秒以上実施した場合に生じるのはどれか。

1: 嘔吐

2: 感染

3: 低酸素血症

4: 気道粘膜の損傷

第110回午後:第34問

呼吸音の変化と原因の組合せで正しいのはどれか。

1: 呼気延長 ── 胸水

2: 呼吸音の減弱 ── 過換気症候群hyperventilation syndrome

3: 呼吸音の増強 ── 無気肺atelectasis

4: 肺野での気管支呼吸音の聴取 ── 肺炎pneumonia