第100回午後第110問の類似問題

Aさん(36歳、2回経産婦)は正常な妊娠経過で、妊娠37週2日に2600gの児を正常分娩した。分娩の所要時間は3時間40分、出血量は250ml、会陰裂傷はない。

第100回午後:第111問

産褥5日目。Aさんは「この子は上の子たちに比べて小さく、母乳を吸う力も弱く、授乳後に母乳が残った感じがします。授乳回数は1日10回ぐらいで、夜中は2回くらい授乳しています。今後どうしたらよいでしょう」と話す。児の体重は2530gである。 Aさんへの対応で適切なのはどれか。

1: 「授乳を3時間ごとにしましょう」

2: 「このままの授乳で様子をみましょう」

3: 「母乳を飲ませた後にミルクを飲ませましょう」

4: 「おっぱいがすっきりするまで授乳後に毎回搾りましょう」

Aちゃん(2歳10か月、女児)は昨日から下痢と嘔吐を繰り返し、食事が摂れなくなったため、母親に抱かれて小児科外来を受診した。診察の結果、ウイルス性胃腸炎viral gastroenteritisによる中等度の脱水症dehydrationと診断され入院した。入院時、体温38.2℃、呼吸数36/分、心拍数136/分であった。3日前の保育所の身体計測では身長90cm、体重12.5kgであった。

第111回午後:第103問

Aちゃんにみられる状態はどれか。

1: 昏睡状態である。

2: 流涙は普段と変わらない。

3: 体重は3日前と変わらない。

4: 排尿頻度は普段通りである。

5: 皮膚のツルゴールは低下している。

第103回午前:第79問

外国人の女性が 38.5℃の発熱のある生後 3か月の男児を連れて小児科診療所を受診した。男児は上気道炎 (upper respiratory inflammation) であった。女性は日本語が十分に話せず、持参した母子 健康手帳から、男児はこの女性と日本人男性との間に生まれた子どもであることが分かった。夫は同居していない様子である。外来看護師は女性に、 4か月児健康診査のことを知っているかを尋ねたが、女性は看護師の質問を理解できない様子であった。男児が 4か月児健康診査を受診するために必要な社会資源で優先度が高いのはど れか。

1: 近所の病院

2: 通訳のボランティア

3: 児童相談所の児童福祉司

4: 地区担当の母子健康推進員

第103回午後:第61問

Aちゃん ( 3歳 0か月 )は、午後から 38.0℃の発熱があったが、食事は摂取でき活気があった。夜間になり、 3回嘔吐したため救急外来を受診した。来院時、 Aちゃんは傾眠傾向にあった。診察の結果、髄膜炎 (meningitis)が疑われ、点滴静脈内注射を開始し入院した。入院時、 Aちゃんは、体温 38.5℃、呼吸数 30/分、心拍数 120/分、血圧 102/60 mmHgであった。入院時の Aちゃんへの対応で最も優先度が高いのはどれか。

1: 冷罨法を行う。

2: 水平仰臥位を保つ。

3: 意識レベルを観察する。

4: 大泉門の状態を観察する。

第108回午前:第89問

出生直後の正常新生児に当てはまる特徴はどれか。2つ選べ。

1: 生理的に多血である。

2: 腸内細菌叢が定着している。

3: 噴門部の括約筋は発達している。

4: Babinski(バビンスキー)反射がみられる。

5: 胎盤を通じて母体からIgMが移行している。

A さん(45 歳、男性)は、便に血液が混じっていたため受診した。検査の結果、直腸癌 (rectal cancer) と診断され、自律神経を部分温存する低位前方切除術が予定されている。

第104回午後:第93問

術後 6 日。ドレーンから茶褐色で悪臭のある排液があった。A さんは、体温 38.2 ℃、呼吸数 20/分、脈拍 82/分、整であった。A さんの状態で最も可能性が高いのはどれか。

1: 腸炎

2: 胆汁瘻

3: イレウス (ileus)

4: 縫合不全

5: 術後出血

Aさん(30歳、初産婦、会社員)は、夫と2人暮らし。妊婦38週6日で3,200gの児を正常分娩した。分娩後から母子同室を開始しており、母乳育児を希望している。

第108回午前:第110問

産褥3日。Aさんの子宮底は臍下3横指、硬度は硬い。悪露は血性少量であった。乳房は左右とも全体的に硬く触れ、熱感と発赤があり痛みを訴えている。乳汁分泌状態は、乳管口は開口数左右5本ずつ、移行乳の分泌を認める。Aさんのバイタルサインは体温37.9℃、脈拍72/分、血圧108/60mmHgであった。 Aさんの状態として最も考えられるのはどれか。

1: 産褥熱(puerperal fever)

2: 子宮復古不全(sub-involution of the uterus)

3: 乳腺炎(mastitis)

4: 乳房緊満(breast fullness)

A君(2か月、男児)は、1か月児健康診査で尿道下裂(hypospadias)の疑いを指摘され、小児科を受診した。検査の結果、遠位型尿道下裂(distal hypospadias)と診断された。主治医から母親に対し、体重の増加を待ち1歳前後で尿道形成術を行う必要性について説明があった。母親から看護師に対し「手術を受けるまでの間、どう過ごしたらよいですか」と質問があった。

第106回午前:第101問

A君は1歳3か月になり、尿道形成術を行うために入院した。手術当日、点滴静 脈内注射による持続点滴と尿道カテーテルが挿入された状態で帰室した。創部の陰茎全体はガーゼとフィルムドレッシング材で保護されていた。手術翌日、ガーゼに茶褐色の血液が付着していた。創部が排便で汚染されており、ガーゼを外すと創部に軽度腫脹がみられているが膿の付着はない。尿道カテーテルの周囲から尿が漏れていた。A君は「ママ」と言い不機嫌に泣いている。体温37.0℃、呼吸数28/分、脈拍120/分、血圧100/58mmHgであった。 この時点のA君の状態として最も可能性が高いのはどれか。

1: 創部痛はない。

2: 出血が続いている。

3: 創部の感染を起こしている。

4: 尿道カテーテルが閉塞している。

Aさん(36歳、2回経産婦)は正常な妊娠経過で、妊娠37週2日に2600gの児を正常分娩した。分娩の所要時間は3時間40分、出血量は250ml、会陰裂傷はない。

第100回午後:第109問

産褥1日目、体温37.3度、脈拍70/分、血圧104/68mmHgである。子宮底の位置は臍下2横指、子宮は硬く触れ、血性悪露が中等量みられる。Aさんは「授乳後におなかが痛くなりました」と言う。 Aさんへの対応で適切なのはどれか。

1: 経過観察

2: 授乳の中止

3: 全粥食への変更

4: 下腹部の冷罨法

Aさん(25歳、初産婦)は、妊娠 40週0日に3,600 gの女児を正常分娩した。出血量は 250 ml、持続した出血はない。分娩後、 Aさんは児を見て「かわいい」と言い、授乳している。乳管口の開口数は左右 1本ずつである。分娩 2時間後、子宮底の位置は臍下 1横指で、硬度は良好であった。

第103回午前:第109問

産褥 1日。Aさんは「トイレに行ったら、小さい血の塊が 1個出ました」と訴えた。看護師が観察すると、 Aさんは、体温 36.5℃、脈拍 60/分であった。子宮底の位置は臍上 1横指で、硬さは昨日より軟らかくなっていた。乳管口の開口数は左右 2本ずつである。このときの Aさんへの対応で優先度が高いのはどれか。

1: 人工乳を勧める。

2: 腹部の温罨法をする。

3: ベッド上の安静を勧める。

4: 子宮底の輪状マッサージをする。

Aさん(32歳、初産婦)は妊娠39週4日に3,200gの男児を経腟分娩で出産した。分娩時に会陰切開縫合術を受けた。児のApgar〈アプガー〉スコアは1分後9点、5分後10点であった。分娩時の出血量200mL、分娩所要時間12時間30分であった。分娩室から病室に帰室する前に尿意を自覚したためトイレまで歩行し、排尿があった。

第111回午後:第107問

産褥2日、Aさんは、体温37.2℃、脈拍76/分、血圧112/80mmHg、子宮底を臍下2横指に硬く触れ、悪露は赤褐色で少量。会陰縫合部の発赤なし、腫脹なし。下肢の浮腫は認めない。乳房緊満があり、左右の乳頭に2本ずつ乳管が開通しており、初乳がにじむ程度に分泌している。Aさんは、看護師に会陰縫合部が痛くて歩きにくいと話している。  Aさんのアセスメントで適切なのはどれか。

1: 会陰縫合部の感染を起こしている。

2: 乳房の変化は産褥日数相当である。

3: 深部静脈血栓症deep vein thrombosisの疑いがある。

4: 子宮復古が遅れている。

第100回午後:第75問

正期産で出生した生後3日目の女児の状態で、異常が疑われるのはどれか。

1: 平坦(へいたん)な大泉門

2: 伸展した四肢の姿勢

3: 性器からの少量の出血

4: 手掌に触れたものを握る動作

第100回午前:第73問

初産婦のAさんは、昨日、妊娠38週3日で2900gの児を出産した。本日は母子同室で過ごしている。Aさんは「母乳で頑張りたいけれど赤ちゃんがうまく吸ってくれない」と言う。乳頭は正常で、乳管開口は左右ともに2本である。 Aさんへの援助で最適なのはどれか。

1: 搾乳を勧める。

2: 母子異室にする。

3: 抱き方を指導する。

4: 人工栄養を勧める。

第104回午後:第85問

新生児の養育に関する親への指導で適切なのはどれか。 2 つ選べ。

1: 「体温 37.0 ℃で受診させましょう」

2: 「沐浴は児が満腹のときに行いましょう」

3: 「授乳後は顔を横に向けて寝かせましょう」

4: 「衣類は大人よりも 1 枚少なくしましょう」

5: 「オムツはおなかを締めつけないように当てましょう」

Aさん(72歳、男性)。妻と2人暮らし。朝6時に、妻が一緒に寝ていたAさんの様子がおかしいことに気付き、救急車を呼んだ。Aさんは病院に搬送された。病院到着時、ジャパン・コーマ・スケール〈JCS〉 II-10。右片麻痺および失語がみられる。Aさんのバイタルサインは、体温37.0℃、呼吸数20/分、心拍数110/分、血圧150/90mmHg。身長160cm、体重60kg。頭部CTで明らかな異常所見はなく、頭部MRIを行う予定である。

第107回午後:第118問

Aさんは翌日の2時に尿意があり、自然排尿があった。8時に「昨夜は後陣痛の痛みが強くて眠れませんでした。おっぱいを飲ませたら、後陣痛がさらに強くなって、汗が出てきました」と言う。子宮底の高さは臍高、子宮は硬く触れ、血性悪露が中等量みられる。Aさんのバイタルサインは、体温37.0℃、脈拍68/分、血圧125/70mmHgであった。 このときのAさんへの対応で適切なのはどれか。

1: 授乳を促す。

2: 入浴を勧める。

3: 骨盤底筋体操を指導する。

4: 鎮痛薬の使用を医師に相談することを伝える。

Aちゃん(生後3週)は、在胎40週、3,070gで出生した。生後5日で退院し、退院時の体重は3,080gであった。完全母乳栄養である。 現病歴:5日前から嘔吐があり、次第に哺乳のたびに噴水状に嘔吐するようになった。今朝も嘔吐があり、吐物は白色である。排尿もないため家族に連れられ来院した。Aちゃんは肥厚性幽門狭窄症hypertrophic pyloric stenosisが疑われ入院した。 身体所見:体重3,380g、体温36.7℃。脈拍120/分、整。血圧74/52mmHg。大泉門は陥凹、皮膚のツルゴールは低下、上腹部は軽度膨隆。 検査所見:白血球9,600/μL。Na131mEq/L、K3.4mEq/L、Cl86mEq/L、CRP0.1mg/dL。

第110回午後:第100問

Aちゃんの状態のアセスメントで正しいのはどれか。

1: 脱水症dehydrationは軽度である。

2: 非胆汁性嘔吐である。

3: 炎症反応の上昇がある。

4: 出生後の体重増加は良好である。

第109回午後:第63問

順調に分娩が進行している産婦から「腟から水っぽいものが流れ、下着が濡れた」と看護師に訴えがあった。流出したものを確認すると、量は少量で、羊水特有の臭いを認めた。その時の産婦への対応で優先されるのはどれか。

1: 更衣を促す。

2: 体温を測定する。

3: 食事摂取を勧める。

4: 胎児心拍数を確認する。

Aさん(43歳、女性)は夫と2人暮らし。身長150cm、体重98kg。既往歴はない。先日、庭で転倒し右腓骨を骨折し、膝関節から足関節までのギプス固定をしている。来週、プレート固定術を受けることになっており、本日は夫と一緒に術前オリエンテーションに来院した。来院時のAさんのバイタルサインは、体温36.8℃、呼吸数16/分、脈拍80/分、血圧138/80mmHgであった。夫によると「妻は、寝ているときはいつも大きないびきと、時々無呼吸があるので、慌てて起こしている」と言う。

第110回午前:第92問

Aさんは入院し、手術を受けた。手術室から病室への帰室後1時間、Aさんのバイタルサインは、体温35.9℃、呼吸数16/分、いびき様呼吸、脈拍60/分、血圧145/87mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉96%(鼻腔カニューレ3L/分酸素投与下)。大きな声で呼ぶと開眼し、簡単な指示に従うことができる。尿量は70mL/時、血糖値128mg/dLであった。  看護師が優先して対処すべきAさんの症状・徴候はどれか。

1: 体温35.9℃

2: いびき様呼吸

3: 血圧145/87mmHg

4: 尿量70mL/時

5: 血糖値128mg/dL

A さん(35 歳、初産婦)は、夫と 2 人で暮らしている。妊娠 28 週 2 日、妊婦健康診査で胎盤が内子宮口を全部覆っていると指摘された。自覚症状はない。その他の妊娠経過に異常は認められていない。A さんは、身長 155 cm、体重 56 kg(非妊時体重50 kg)である。

第104回午前:第111問

A さんは、妊娠 37 週 0 日に帝王切開で体重 2,800 g の児を出産した。術後 3 日、A さんは看護師に「どうすることもできなかったのは分かっているのですが、自然なお産をしたかったです。赤ちゃんを産んだ実感がありません」と話した。看護師の対応として最も適切なのはどれか。

1: 精神科の受診を勧める。

2: 妊娠期からの振り返りをする。

3: 次の出産で経腟分娩を試みるよう勧める。

4: 数日前に帝王切開術を受けた褥婦に話をしてもらうよう勧める。

Aさん(34歳、男性)は、運送会社で配達を担当している。6か月前の職場の健康診断で、血圧142/90 mmHg と尿蛋白2+、尿潜血2+を指摘されたが放置していた。1週前、感冒様症状の後に紅茶色の尿がみられたため内科を受診した。血清IgA が高値でIgA腎症(IgA nephropathy)が疑われ入院した。

第105回午前:第96問

Aさんは退院後、仕事が忙しくなり一度も受診をせずに2年が経過した。2か月前から疲れやすくなったが、仕事のせいだと思い放置していた。1週前から息切れ、食欲不振および浮腫があり、昨日から眠気、悪心および嘔吐が出現したため外来を受診した。体温36.5 ℃、脈拍98/分、血圧238/112 mmHg であった。血液検査データは、尿素窒素100 mg/dL、クレアチニン12.0mg/dL、Hb 7.1 g/dL。胸部エックス線写真で心拡大と肺うっ血とが認められ入院した。 直ちに行われるのはどれか。2つ選べ。

1: 輸血

2: 血液透析

3: 利尿薬の内服

4: 胸腔ドレナージ

5: 降圧薬の点滴静脈内注射