第108回午前第91問の類似問題

Aさん(26歳、経産婦)は、夫(30歳)と長女(2歳)の3人で暮らしている。妊娠37週2日、これまでの妊娠経過に異常はない。9時に陣痛が開始し、10時に夫に付き添われ入院した。入院時、陣痛間欠9分、陣痛発作30秒であった。内診所見は子宮口2cm開大で、少量の羊水の流出を認めた。羊水混濁はなかった。21時30分に子宮口全開大、22時30分に3,200gの男児を正常分娩で出産した。会陰裂傷は第2度。23時に胎盤娩出し、子宮底の位置は臍高で硬く触れた。児のApgar〈アプガー〉スコアは1分後8点、5分後9点。分娩2時間後、子宮底の位置は臍下1横指で硬く触れた。分娩時出血量は360mL。

第106回午後:第104問

Aさんは、翌日1時に帰室した。5時、尿意はなかったが、トイレでの排泄を促し排尿がみられた。排尿後の観察で、子宮底の位置は臍下1横指で硬く触れ、悪露は赤色で量は中等量であった。会陰縫合部に異常はないが、痛みがあるため円座を使用している。 Aさんへの対応で適切なのはどれか。

1: 「下腹部を温めましょう」

2: 「水分摂取を控えましょう」

3: 「腹筋を強化する体操をしましょう」

4: 「尿意がなくても3〜4時間ごとにトイレに行きましょう」

Aさん (42歳、女性)は、2年前に筋萎縮性側索硬化症<ALS>(amyotrophic lateral sclerosis)の確定診断を受けた。夫( 50歳)と長女 (16歳)と自宅で過ごしている。Aさんは「なるべく口から食べるようにしたい」と話し、食事と併せて胃瘻から栄養剤の注入を行っている。要介護2の認定を受け、訪問看護および訪問介護を利用している。食事の介助を行う夫から、訪問看護師に「介助の方法が良くないのか、妻はうまく飲み込めていません」と相談の電話があった。

第105回午前:第117問

Aさんは要介護5に区分が変更され、自宅で療養通所介護を利用することになった。退院後1か月、Aさんは療養通所介護の看護師に「ゆっくりお風呂に入ってみたい」と文字盤を使って話した。入浴を開始するにあたり、看護師と介護職員との間でカンファレンスを行うことになった。 検討する内容として優先順位が高いのはどれか。

1: 夫の介護負担

2: 座位の保持能力

3: 緊急時の対応方法

4: 入浴後の人工呼吸器の回路交換の方法

5: 入浴時の関節可動域<ROM>訓練の実施

Aちゃんは、在胎37週0日に正常分娩で体重3,200 gで出生した。AちゃんのApgar〈アプガー〉スコアは 1分後 9点、 5分後 10点であった。出生時は、体温 37.1℃、呼吸数 42/分、心拍数 154/分であり、頭部に産瘤があった。 Aちゃんの両親の血液型は B型 Rh(+)である。

第103回午前:第106問

生後 1日。Aちゃんは、体重 3,100 g、体温 37.0℃、呼吸数 38/分、心拍数 142/ 分で、皮膚に黄染はみられない。 Aちゃんは看護師の手指が手掌に触れると握り締めた。オムツ交換時には、暗緑色の便が少量みられた。 Aちゃんの状態として考えられるのはどれか。2つ選べ。

1: 早産児である。

2: 頻脈がみられる。

3: 移行便がみられる。

4: 把握反射がみられる。

5: 生理的体重減少の範囲である。

第102回午後:第71問

A君(11歳、男児)。喘息(asthma)発作のため救急外来に来院した。喘鳴が著明で、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉88%(roomair)、ピークフロー値45%である。 まず行うべきA君への対応で適切なのはどれか。

1: 起坐位を保つ。

2: 水分摂取を促す。

3: 胸式呼吸を促す。

4: 発作の状況を尋ねる。

Aさん(89歳、女性)は、息子夫婦と3人暮らし。障害高齢者の日常生活自立度判定基準A-2。腹部膨満感とふらつきを自覚したため受診したところ、原発不明の癌による多臓器への転移と腹水貯留が認められ、入院した。入院時に、医師からAさんと家族に、回復の見込みが低いことが伝えられた。看護師に、Aさんは「もう十分長生きできましたから、自然に最期を迎えたいです」と話した。 身体所見:身長148cm、体重43kg、腹囲80cm。体温36.8℃、血圧128/80mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)97%。意識レベル清明。 検査所見:Hb 6.9g/dL、総蛋白4.5g/dL、アルブミン2.9g/dL、AST(GOT)45IU/L(U/L)、AST(GOT)60IU/L(U/L)、Na 130mEq/L、K 4.2mEq/L。

第108回午前:第100問

Aさんは全身の衰弱がみられるものの、Aさんの希望で病室のトイレには歩いて行くことになった。看護師は、Aさんは転倒するリスクが高いと判断した。 Aさんの転倒要因はどれか。2つ選べ。

1: 貧血(anemia)

2: 腹水貯留

3: 肝機能低下

4: 低酸素血症(hypoxemia)

5: 低カリウム血症(hypokalemia)

Aさん(72歳、男性)。妻と2人暮らし。朝6時に、妻が一緒に寝ていたAさんの様子がおかしいことに気付き、救急車を呼んだ。Aさんは病院に搬送された。病院到着時、ジャパン・コーマ・スケール〈JCS〉 II-10。右片麻痺および失語がみられる。Aさんのバイタルサインは、体温37.0℃、呼吸数20/分、心拍数110/分、血圧150/90mmHg。身長160cm、体重60kg。頭部CTで明らかな異常所見はなく、頭部MRIを行う予定である。

第107回午後:第118問

Aさんは翌日の2時に尿意があり、自然排尿があった。8時に「昨夜は後陣痛の痛みが強くて眠れませんでした。おっぱいを飲ませたら、後陣痛がさらに強くなって、汗が出てきました」と言う。子宮底の高さは臍高、子宮は硬く触れ、血性悪露が中等量みられる。Aさんのバイタルサインは、体温37.0℃、脈拍68/分、血圧125/70mmHgであった。 このときのAさんへの対応で適切なのはどれか。

1: 授乳を促す。

2: 入浴を勧める。

3: 骨盤底筋体操を指導する。

4: 鎮痛薬の使用を医師に相談することを伝える。

第107回午後:第117問

入院3日の20時、Aさんは覚醒し、点滴を触ったり、経鼻胃管を抜こうとしたりしており、落ち着かない様子である。 担当看護師が最初に行う対応で適切なのはどれか。

1: 身体拘束を行う。

2: 早めに消灯をする。

3: バイタルサインを測定する。

4: 向精神薬の使用を検討する。

A市に住むBさん(40歳、経産婦)は、妊娠20週0日である。夫(42歳、会社員)、長女のCちゃん(5歳)の3人暮らし。朝食を終えた午前8時、大規模災害が発生し、夫は倒壊した家屋に両下肢が挟まれ身動きがとれなくなった。一緒にいたBさんとCちゃんは無事だったが、慌てるBさんのそばでCちゃんは泣きながら座りこんでいた。午前10時、夫は救助隊に救出されたが、下肢の感覚はなくなっていた。 病院に搬送された夫は、その日のうちに入院となった。

第110回午前:第119問

被災当日にBさんはCちゃんとともに避難所に入所した。被災後1日、Bさんは巡回してきた看護師に「今妊娠20週目ですが、おなかが張ることがあります」と話した。  看護師が確認する項目で優先度が高いのはどれか。

1: 下肢の浮腫の程度

2: 食事の摂取状況

3: 性器出血の有無

4: 排泄状況

Aさん(32歳、初産婦)は妊娠39週4日に3,200gの男児を経腟分娩で出産した。分娩時に会陰切開縫合術を受けた。児のApgar〈アプガー〉スコアは1分後9点、5分後10点であった。分娩時の出血量200mL、分娩所要時間12時間30分であった。分娩室から病室に帰室する前に尿意を自覚したためトイレまで歩行し、排尿があった。

第111回午後:第106問

帰室時に看護師がAさんに行う説明で適切なのはどれか。

1: 「排泄後は会陰部を消毒しましょう」

2: 「会陰縫合部が痛くなったら温めましょう」

3: 「6時間おきにトイレに行って排尿しましょう」

4: 「悪露に血の塊が混じったら看護師に知らせてください」

Aさん(40歳、初産婦)は妊娠経過に異常がなく、妊娠41週に陣痛発来した。分娩中に臍帯圧迫による胎児機能不全を認めたため緊急帝王切開になった。麻酔は、脊椎麻酔に硬膜外麻酔を併用した。出生した児の体重は3150g、アプガースコアは1分後7点、5分後9点であった。Aさんは、術中の経過に異常はなく、出血量400ml。術直後の検査でHb11.5g/dlであった。

第100回午後:第113問

術後1日目のAさんの状態は、体温37.2度、脈拍78/分、血圧110/62mmHgであり、腸蠕動音が聴取される。子宮底の位置は臍高では収縮は良好、血性悪露が中等量ある。硬膜外チューブが挿入されており、体動時に創部痛が軽度ある。 Aさんの術後1日目の看護で適切なのはどれか。

1: 禁食

2: 授乳の介助

3: ベッド上安静

4: 子宮底の輪状マッサージ

Aちゃん(11歳、女児)。眼瞼浮腫がみられたため、眼科を受診し治療を受けたが改善しなかった。その後、Aちゃんと母親が下腿の浮腫に気付き眼科の医師に相談したところ、特発性ネフローゼ症候群(idiopathic nephrotic syndrome)を疑われたため、小児科のある病院を紹介され受診した。

第106回午後:第97問

看護師が収集すべきAちゃんの情報で優先度が高いのはどれか。

1: 食欲

2: 家族歴

3: 手術歴

4: 海外渡航歴

5: 初経の発来の有無

Aさん(64歳、女性)は、慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease)で通院加療中である。 1週前から感冒様症状があり市販薬を服用し経過をみていたが、呼吸困難を訴えた後、反応が鈍くなり救急車で搬送された。Aさんは肩呼吸をしており、発汗が著明で口唇は乾燥している。体温38.3 ℃、呼吸数35/分、脈拍108/分、血圧96/70 mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度<SpO2>89%であった。ジャパン・コーマ・スケール<JCS>Ⅱ-30。動脈血液ガス分析では動脈血酸素分圧<PaO2>60 Torr、動脈血炭酸ガス分圧<PaCO2>68 Torr、pH 7.29 であった。

第105回午前:第91問

この時点でのAさんのアセスメントで誤っているのはどれか。

1: 脱水である。

2: 意識障害がある。

3: アシドーシスである。

4: ショック状態である。

Aさん(32歳、女性)は、営業で外出の多い業務を担当している。1か月前から発熱、倦怠感、関節痛および顔面の紅斑が出現し、近くの医療機関を受診したところ全身性エリテマトーデス〈SLE〉(systemic lupus erythematosus)と診断され治療目的で入院した。入院時所見は身長160cm、体重55kg。血圧142/80mmHg。血液検査データは、白血球4,400/μL、血小板17.5万/μL、Hb12.5g/dL、クレアチニン2.5mg/dL、抗核抗体は陽性であった。

第106回午後:第119問

入院時のアセスメントで正しいのはどれか。

1: 貧血

2: 出血傾向

3: 易感染状態

4: 腎機能低下

Aさん(26歳、経産婦)は、夫(30歳)と長女(2歳)の3人で暮らしている。妊娠37週2日、これまでの妊娠経過に異常はない。9時に陣痛が開始し、10時に夫に付き添われ入院した。入院時、陣痛間欠9分、陣痛発作30秒であった。内診所見は子宮口2cm開大で、少量の羊水の流出を認めた。羊水混濁はなかった。21時30分に子宮口全開大、22時30分に3,200gの男児を正常分娩で出産した。会陰裂傷は第2度。23時に胎盤娩出し、子宮底の位置は臍高で硬く触れた。児のApgar〈アプガー〉スコアは1分後8点、5分後9点。分娩2時間後、子宮底の位置は臍下1横指で硬く触れた。分娩時出血量は360mL。

第106回午後:第103問

Aさんの分娩時のアセスメントで適切なのはどれか。

1: 正期産である。

2: 適時破水である。

3: 遷延分娩である。

4: 分娩時出血量は異常である。

A君(2か月、男児)は、1か月児健康診査で尿道下裂(hypospadias)の疑いを指摘され、小児科を受診した。検査の結果、遠位型尿道下裂(distal hypospadias)と診断された。主治医から母親に対し、体重の増加を待ち1歳前後で尿道形成術を行う必要性について説明があった。母親から看護師に対し「手術を受けるまでの間、どう過ごしたらよいですか」と質問があった。

第106回午前:第100問

看護師の説明で適切なのはどれか。

1: 「尿量を計測してください」

2: 「手術まで外来の受診はありません」

3: 「予防接種の時期は主治医と相談してください」

4: 「オムツを交換するたびに尿道口を消毒してください」

Aちゃん(2歳10か月)は、両親と生後3か月の妹と4人で暮らしている。Aちゃんは、6日前に発熱および不定形の発疹が腹部と背部とに出現した。解熱薬の使用によって、体温は一時的に低下したが、再び上昇したので受診した。受診時、口唇の充血と乾燥とが著明で、眼球結膜の充血と四肢の硬性浮腫とがみられた。受診時の血液検査の結果は、CRP 15.7mg/dl、AST〈GOT〉22 I U/l、ALT〈GPT〉54 I U/lであった。Aちゃんは川崎病(Kawasaki disease)と診断され、入院した。アスピリンの内服と γ-グロブリンの点滴静脈内注射とが開始された。

第101回午後:第106問

入院時のAちゃんへの看護で適切なのはどれか。

1: 歩行を禁止する。

2: 高エネルギー食とする。

3: 弾性包帯で下肢を圧迫する。

4: アナフィラキシー様症状に注意する。

Aさん(28歳、女性、外国籍)は3年前に日本人の夫と結婚し来日した。簡単な日本語を話せたため、来日した半年後からコンビニエンスストアでアルバイトを始めた。最近になり、夫は仕事で帰りが遅くなることが多くなった。Aさんが「お客さんが自分の悪口を言っている」と話したが、夫は気にしなかった。その後、アルバイト先の上司から「Aさんが奇声を発している」「ぶつぶつと独り言を言って歩き回っている」と夫に連絡があった。夫が病院に付添い精神科外来を受診し、統合失調症schizophreniaと診断されて入院となった。入院時、Aさんの髪は乱れ、誰かに見張られている気がすると怯えていた。

第111回午前:第118問

入院当日に看護師が行う情報収集で最も優先するのはどれか。

1: 症状が日常生活に与える影響

2: アルバイト先の人間関係

3: 医療用語の理解力

4: 精神疾患の家族歴

Aさん(72歳、女性)は、 1人で暮らしている。Aさんは 1年前に夫を亡くした後、近所付き合いが少なくなっていた。遠方に住む Aさんの息子が時々電話で様子を確認していた。最近は元気がなく、 Aさんの息子が心配して様子を見に来たところ、食事を食べた様子がなく、ごみは捨てられていなかった。 Aさんは発熱してぐったりしており、息子に連れられて病院を受診した。 Aさんは脱水状態の治療と抑うつ状態の疑いのため検査が必要であると判断されて入院した。Aさんの既往歴に特記すべきことはない。

第103回午前:第98問

入院後 1週間、Aさんの脱水状態は改善したが臥床していることが多い。 Aさんは排泄時、手すりを使用してトイレまで歩行しているが、着脱動作が緩慢で失禁することが多い。 Aさんへの排泄援助として最も適切なのはどれか。

1: オムツの着用を勧める。

2: トイレに近い病室に変更する。

3: 膀胱留置カテーテルの挿入を検討する。

4: ポータブルトイレをベッドの横に設置する。

Aさん男性、(26歳、会社員)は、高校時代に自閉症スペクトラム障害(autism spectrum disorder)の診断を受け、外来通院をしながら仕事を続けていた。これまでの職場ではストレスが少なく、規則正しい生活ができていた。しかし、1か月前に新しい職場に異動になってから生活が不規則となり、数日前より無断欠勤が続いている。同居している家族に対して Aさんは「家にいると仕事のことばかり考えてしまい眠れない。食欲もないし、環境を変えてゆっくり休みたい」と話したため、Aさんは家族とともに精神科外来を受診し、休養目的で任意入院することになった。

第109回午前:第112問

看護師が入院時に聴取する情報で優先度が高いのはどれか。

1: 業務量の変化

2: 職場での人間関係

3: 最近1か月の生活状況

4: 無断欠勤に対する親の反応

第110回午後:第40問

夜勤帯に看護師が病棟のトイレ内で倒れている患者を発見した。呼びかけても反応がない。  この看護師が最初に実施すべきなのはどれか。

1: 脈拍を確認する。

2: 胸骨圧迫を開始する。

3: トイレ内のナースコールで応援を呼ぶ。

4: 自動体外式除細動器〈AED〉を取りに行く。