第106回午前第114問の類似問題

Aさん(25歳、男性、飲食店店員)は、 2日前から感冒様症状があり、夜眠ろうとして横になるが息苦しくて眠れず、歩行や会話も困難となり、夜間に Aさんの家族に伴われて救急外来を受診した。 Aさんは地元の野球チームに所属し、休日には練習に参加しており、最近は残業が多く疲れていた。診察の結果、Aさんは気管支喘息発作 (bronchial asthma) と診断され、気管支拡張薬、副腎皮質ステロイドによる治療と、フェイスマスクによる酸素投与が行われたが、改善がみられず入院した。

第103回午前:第93問

非侵襲的陽圧換気開始後、Aさんの呼吸状態は改善した。酸素投与も中止となり、歩行時の呼吸状態の悪化を認めないため、近日中に退院する予定である。退院時のAさんへの指導として最も適切なのはどれか。

1: 「食事の制限はありません」

2: 「お酒は飲んでも大丈夫です」

3: 「野球はやめた方がよいでしょう」

4: 「ストレスをためないようにしてください」

第103回午前:第47問

在宅医療が必要な患者の退院調整について適切なのはどれか。

1: 医師が退院調整の決定権をもつ。

2: 退院調整は入院時から開始する。

3: 退院時に診療録を訪問看護師に渡す。

4: 退院前の訪問指導は診療報酬の評価の対象ではない。

第102回午前:第58問

退院調整部署と連携しながら、ある患者の退院支援を進めることになった。 病棟看護師が行う支援として最も適切なのはどれか。

1: 経済問題への対応

2: 患者の希望の聴取

3: 介護保険制度の説明

4: 在宅のケアプラン立案

第101回午後:第78問

精神科病棟に入院しているAさんの服薬管理は、看護師が行っている。 入院中の服薬を自己管理に移行できるかを判断する際に、看護師が情報収集する項目として優先度が高いのはどれか。

1: 入院形態

2: 入院期間

3: 退院後の同居者の有無

4: 副作用の生活への影響

Aさん(30歳、初産婦、会社員)は、夫と2人暮らし。妊婦38週6日で3,200gの児を正常分娩した。分娩後から母子同室を開始しており、母乳育児を希望している。

第108回午前:第111問

産褥4日。Aさんは乳頭を児にうまくくわえさせられず「上手におっぱいがあげられない。退院してからも続けていけるか心配です」と言う。Aさんの乳房からは移行乳の分泌がみられる。児の体重は3,040g、排尿は5回/日、排便は4回/日である。 Aさんへの授乳時のアドバイスとして、適切なのはどれか。2つ選べ。

1: 3時間ごとに授乳させる。

2: 児が前屈姿勢になるように支える。

3: 児が啼泣している時に授乳させる。

4: 児の舌の上に乳頭がのるようにくわえさせる。

5: 児が大きく口を開けたタイミングで乳頭をくわえさせる。

第108回午前:第55問

Aさん(80歳、男性)は、空腹時の胃の痛みが2週間続くため受診し、1週後に胃内視鏡検査を受けることになった。 検査を受けるAさんへの看護で適切なのはどれか。

1: 検査前日の夜に下剤を服用することを伝える。

2: 検査前に 前立腺肥大症( prostatic hyperplasia)の既往の有無を確認する。

3: 検査中は仰臥位の姿勢を保持する。

4: 検査後はすぐに食事ができることを説明する。

第110回午後:第66問

Aさん(69歳、女性)は、主治医、訪問看護師とともに、母(91歳)を自宅で看取った。死亡確認の直後、Aさんは涙ぐみながら「母のためにもっとできることがあったのではないかと申し訳なく思います」と話した。  このときに訪問看護師が行うAさんへの対応で最も適切なのはどれか。

1: 遺族の会を紹介する。

2: 母への思いを傾聴する。

3: 遺品を整理することを勧める。

4: 新たなことに取りかかるよう促す。

第101回午後:第64問

Aさん(78歳、女性)は、脳梗塞(cerebral infarction)を発症し入院治療した後、回復期リハビリテーション病棟に転棟した。担当の理学療法士は、Aさんは早く自宅に帰りたいと熱心に歩行練習をしていると話していた。転棟後、1週を経過したころから、Aさんは疲労感を訴えて病室で臥床していることが多くなった。理学療法後の血圧と脈拍とに変動はみられない。肝機能と腎機能とに異常はない。 Aさん、看護師および担当の理学療法士で検討する内容として最も適切なのはどれか。

1: 運動強度の軽減

2: 家事動作練習の追加

3: 翌日の理学療法の中止

4: 病棟での歩行回数の増加

Aさん(28歳、初産婦) は、夫(30歳) と2 人暮らし。妊娠25週4日に妊娠糖尿病(GDM)(gestational diabetes mellitus)と診断され、インスリンの自己注射を行っている。胎位が骨盤位であったため妊娠38週2日に予定帝王切開術を受け、3,050g の男児を出産した。麻酔は脊髄くも膜下麻酔で、術中の経過に異常はなく、出血量は480mLであった。弾性ストッキングを着用している。児Apgarr(アプガー)スコアは1分後 8点、5分後10点。児のバイタルサインは直腸温37.3℃、呼吸数45/分、心拍数154/分、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)99%であった。

第108回午後:第108問

手術後7日。Aさんの術後の経過は良好である。Aさんの母乳分泌は良好で、 母乳で育てていくことを希望している。Aさんは「2年後にもう1人、子どもが欲 しいと思っています。避妊をどうしたらいいでしょうか」と話す。 Aさんに対する看護師の説明で適切なのはどれか。

1: 「子宮内避妊器具(IUD)は使用できません」

2: 「低用量ピルは産後1か月から使用できます」

3: 「母乳を与えている間は避妊の必要はありません」

4: 「コンドームは性生活を再開するときから使用できます」

Aさん(72歳、男性)。妻と2人暮らし。朝6時に、妻が一緒に寝ていたAさんの様子がおかしいことに気付き、救急車を呼んだ。Aさんは病院に搬送された。病院到着時、ジャパン・コーマ・スケール〈JCS〉 II-10。右片麻痺および失語がみられる。Aさんのバイタルサインは、体温37.0℃、呼吸数20/分、心拍数110/分、血圧150/90mmHg。身長160cm、体重60kg。頭部CTで明らかな異常所見はなく、頭部MRIを行う予定である。

第107回午後:第117問

入院3日の20時、Aさんは覚醒し、点滴を触ったり、経鼻胃管を抜こうとしたりしており、落ち着かない様子である。 担当看護師が最初に行う対応で適切なのはどれか。

1: 身体拘束を行う。

2: 早めに消灯をする。

3: バイタルサインを測定する。

4: 向精神薬の使用を検討する。

Aさん ( 75歳、女性 )は、娘と 2人で暮らしている。 5年前に Alzheimer〈アルツハ イマー〉病 (Alzheimer disease)と診断された。半年前から食欲不振が続き体重減少がみられ受診した。検査の結果、胃癌 (gastric cancer)と診断され胃全摘出術が行われた。入院時の改訂版長谷川式簡易知能 評価スケール〈HDS-R〉16点、 Mini-Mental State Examination〈MMSE〉18点。

第103回午後:第98問

術後 1週間が経過した。 Aさんは日中は病室で眠っていることが多いが、夜間は病棟内の廊下を徘徊している。 Aさんへの看護で最も適切なのはどれか。

1: 朝は無理に起こさない。

2: 午後にレクリエーション活動を計画する。

3: 夕食の時間を就寝前に変更する。

4: 夜間は病室の天井の電気をつけておく。

第110回午前:第61問

Aさん(57歳、女性)は1人暮らし。統合失調症schizophreniaで精神科病院への入退院を繰り返しており、今回は入院してから1年が経過している。日常生活動作〈ADL〉はほぼ自立し、服薬の自己管理ができるようになってきた。  Aさんが退院に向けて利用するサービスとして適切なのはどれか。

1: 療養介護

2: 施設入所支援

3: 地域移行支援

4: 自立訓練としての機能訓練

Aさん(88歳、男性)は、脳梗塞(cerebral infarction)の後遺症で、要介護5の認定を受けている。Aさんは意思を明確に表出できない。63歳の娘が介護を行っている。娘が食事形態を工夫して摂食の援助を行ってきたが、これまでにAさんは2回の誤嚥性肺炎(aspiration pneumonia)を起こしている。今回、3回目の誤嚥性肺炎(aspiration pneumonia)で入院し、低栄養状態を改善するための栄養管理方法の1つとして、医師が娘に胃瘻の造設を提案した。

第101回午前:第93問

Aさんは、娘が作るお粥や野菜・肉類のペーストをほとんど摂取しなくなってきた。「父は果物が好きだったから、おいしい手作りジュースを飲ませたいのです」と、訪問看護師に相談があった。 娘に対する助言で適切なのはどれか。

1: 「ジュースにとろみをつけてみましょう」

2: 「ジュースなら買ってきた方が簡単ですよ」

3: 「ジュースばかりでは再入院の可能性が高くなります」

4: 「お粥や野菜も果物と一緒にジュースに混ぜてはいかがでしょう」

第100回午前:第62問

Aさん(85歳、男性)は、じん肺症(pneumoconiosis)で入院した経験があり、現在は自宅で1人で暮らしている。認知障害はなく、身の回りのことは自分でできるため、介護保険は申請していない。しかし、最近、日常の買い物で荷物を持つことが困難になった。 Aさんに勧めるサービスで最も適しているのはどれか。

1: 短期入所

2: 配食サービス

3: グループホーム

4: 近医による訪問診療

Aさん(76歳、女性)。夫(74歳)と2人暮らし。6年前にParkinson〈パーキンソン〉病(Parkinson disease)と診断された。現在、Hoehn-Yahr〈ホーエン・ヤール〉の重症度分類でステージⅢ、要介護1である。トイレと浴室には手すりが設置されている。レボドパ<L-dopa>を1日3回内服している。最近、足がすくむことが増えたため受診した。Aさんは主治医から「薬剤の効果を評価するために、服薬時間や生活の状況を日誌に記録しましょう。2週後にまた受診してください」と説明を受けた。

第107回午後:第113問

Aさんと夫は、2週後に日誌を持って受診した。レボドパ〈L-dopa〉の処方が1日4回に増量されることになり、病状管理と療養指導のためAさんは週1回の訪問看護を利用することになった。薬剤が増量されてから1週が経過し、足がすくむことが少なくなった。Aさんから「足がすくむようになってから浴槽に入るのをやめていたけれど、入浴しても大丈夫でしょうか」と訪問看護師に相談があった。 Aさんに指導する内容で最も適切なのはどれか。

1: 「レボドパが効いている時間に入浴しましょう」

2: 「通所介護の入浴を利用しましょう」

3: 「訪問入浴介護を利用しましょう」

4: 「シャワー浴にしましょう」

Aさん(82歳、女性)は息子(57歳、会社員)と息子の妻(55歳、パート勤務)との3人暮らし。3年前にAlzheimer〈アルツハイマー〉型認知症Alzheimer diseaseと診断され、認知症高齢者の日常生活自立度判定基準Ⅱb、要介護2である。Aさんの介護は、主に息子の妻が行っていた。Aさんは、声かけがあれば日常生活動作〈ADL〉を自分で行うことができた。しかし、Aさんは徐々に認知症が重度化し、1人で外出すると帰ってくることができなくなり、夜間に落ちつきなく動き回ることが多くなった。息子と息子の妻はAさんの介護について介護支援専門員に相談していたが、息子の妻は睡眠不足となり、体調を崩してしまった。そのため、Aさんは介護老人保健施設に入所することになった。

第111回午後:第97問

看護師からAさんに施設について説明したが、その後もAさんは「ここはどこ」と繰り返し聞いていた。息子の妻は「私がやらなければいけないことは何ですか」と聞いてきた。  息子の妻に対する看護師の対応で最も適切なのはどれか。

1: 「面会に来てください」

2: 「家族会に参加しましょう」

3: 「まずは休息をとりましょう」

4: 「認知症への対応を覚えましょう」

第103回午後:第52問

Aさん ( 42歳、男性 )は、血尿を主訴に泌尿器科を受診した。診察の結果、 Aさんは膀胱鏡検査を受けることになった。 Aさんへの検査についての説明で適切なのはどれか。

1: 「入院が必要です」

2: 「前日は夕食を食べないでください」

3: 「局所麻酔で行います」

4: 「終了後は水分の摂取を控えてください」

第111回午前:第68問

Aさん(80歳、女性)は1人暮らし。要介護2の認定を受け、長男(50歳、会社員)、長男の妻(45歳、会社員)、孫(大学生、男性)と同居することになった。長男の家の間取りは、洋室5部屋、リビング、台所である。Aさんは同居後に訪問看護を利用する予定である。訪問看護を利用するにあたりAさんの家族から「在宅介護は初めての経験なのでどうすればよいですか」と訪問看護師に相談があった。  訪問看護師の説明で最も適切なのはどれか。

1: 「Aさんの介護用ベッドはリビングに置きましょう」

2: 「Aさんの介護に家族の生活リズムを合わせましょう」

3: 「活用できる在宅サービスをできる限り多く利用しましょう」

4: 「特定の同居家族に介護負担が集中しないように家族で話し合いましょう」

Aちゃん(5か月、女児)は、父親(会社員)、母親(主婦)、兄のB君(3歳)と4人家族である。近所に祖父母が住んでいる。Aちゃんは3日前から鼻汁と咳嗽があり、昨日夕方より39℃の発熱がみられ小児科外来を受診した。自宅で哺乳量の低下はなく、1日に1、2回咳嗽とともに嘔吐がみられていた。来院時、体温39.3℃、呼吸数45/分、脈拍142/分、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉98%(room air)であった。診察と検査の結果、RSウイルスによる急性細気管支炎acute bronchiolitisと診断され、去痰薬が処方された。

第110回午後:第103問

診察後、家庭でのケアについてAちゃんの母親に指導することになった。  看護師の指導で適切なのはどれか。

1: 「1回に飲むミルクの量を多くしてください」

2: 「哺乳前に鼻水を器具で吸引してあげてください」

3: 「去痰薬は、ミルクを飲んだ後に飲ませてください」

4: 「授乳後は仰向けで寝かせてください」

A君(13歳、男子)。2週前から下腿の紫斑、腹痛、膝関節の疼痛が出現し、近くのクリニックを受診した。血尿および蛋白尿も認められたため、病院を紹介され受診した。既往歴および家族歴に特記すべきことはない。 身体所見:体温36.7 ℃、血圧110/66mmHg。意識清明。腹痛、浮腫なし。両膝関節の軽度の疼痛があるが、腫脹および発赤なし。両下腿に紫斑が散在している。 検査所見:血液所見:赤血球470万/μL、白血球5,600/μL、血小板21万/μL。プロトロンビン活性〈PT活性〉105%(基準値80〜120%)、活性化部分トロンボプラスチン時間〈APTT〉32.0秒(基準対照31.2秒)。クレアチニン0.56mg/dL、アルブミン3.7g/dL、CRP0.1mg/dL。補体価(CH50)41IU/mL(基準値30〜45IU/mL)、抗核抗体陰性。尿所見:蛋白3+、潜血2+、赤血球50〜99/1視野。

第107回午後:第105問

検査の結果、A君は2年間のステロイド治療が必要と判断された。1か月後に外来受診の予定である。 看護師からA君に対して行う生活指導で適切なのはどれか。

1: 「水分を積極的に摂取してください」

2: 「紫斑が出現したら記録してください」

3: 「蛋白質を制限した食事を摂取してください」

4: 「日光をなるべく浴びないようにしてください」