第102回午後第84問の類似問題

Aさん (43歳、男性、会社員 )は、 1か月前に右頸部の腫瘤に気付き、自宅近くの診療所を受診し、大学病院を紹介された。検査の結果、 Aさんは、非 Hodgkin〈ホジキン〉 リンパ腫 (non-Hodgkin lymphoma)と診断され、縦隔リンパ節腫大による上大静脈の圧迫も確認され、化学療法導入のため入院した。 Aさんは「悪性リンパ腫と言われたときにはショックだったけど、化学療法は有効であると聞いて、頑張ろうと思っている」と話す。入院時、 Aさんは体温 37.5℃、呼吸数 18/分、脈拍 84/分、血圧 124/64 mmHgであった。血液検査データは、赤血球 302万/μl、Hb 10.3 g/dl、白血球 6,400/μl、総蛋白 7.6 g/dlであった。

第103回午後:第96問

治療は正午から開始され、午後 5時ころから胸やけと悪心が出現した。その後、 Aさんは制吐薬を追加投与され、症状は軽減した。それ以降、 Aさんに悪心・嘔吐はないが、翌日も食欲がなく、食事は 1/4程度の摂取であった。治療後 3日には症状が改善し、食事は全量摂取できた。 Aさんは「楽になったけど、やっぱりつらかった。思い出すだけでもちょっと気持ち悪くなる」と話す。治療後 3日までの状況を踏まえて、次回の治療時の対応で最も適切なのはどれか。

1: 治療前日の夕食を控えてもらう。

2: 治療薬の減量を医師に相談する。

3: 1日 1,000 mlの水分摂取を促す。

4: 病院食以外は食べないよう指導する。

5: 治療前の制吐薬の追加投与を検討する。

第108回午後:第35問

嚥下障害を評価する改訂水飲みテストで正しいのはどれか。

1: 嚥下後10秒間で評価する。

2: 嚥下動作の準備期を評価する。

3: 嚥下後の呼吸状態を評価する。

4: 80mLの水の嚥下状況を評価する。

第107回午前:第88問

Aさん(63歳、男性)。BMI24。前立腺肥大症(prostatic hyperplasia)のため経尿道的前立腺切除術を受け、手術後3日で膀胱留置カテーテルが抜去された。数日後に退院する予定である。 Aさんへの退院指導で適切なのはどれか。2つ選べ。

1: 散歩を控える。

2: 水分摂取を促す。

3: 長時間の座位を控える。

4: 時間をかけて入浴する。

5: 排便時に強くいきまないようにする。

Aさん56歳、(女性、会社員)は、夕食の1時間後から腹痛・嘔吐が出現し救急外来を受診した。2か月前から自然に消失する右季肋部痛を繰り返していた。 身体所見          :身長155cm、体重82kg。体温38.2 ℃、呼吸数16/分、脈拍110/分、血圧126/70mmHg。眼球結膜に黄染あり。右季肋部に圧痛あり。意識清明。 検査所見          :白血球14,960/μL、Hb 12.8g/dL。総ビリルビン8.7 mg/dL、直接ビリルビン7.2mg/dL、アミラーゼ121 IU/L、リパーゼ45IU/L、尿素窒素18.9mg/dL、血清クレアチニン0.98 mg/dL。CRP 9.2 mg/dL。 腹部超音波検査所見:胆嚢壁の肥厚、胆嚢の腫大、総胆管の拡張、総胆管結石を認めた。

第109回午後:第96問

Aさんには、緊急内視鏡的逆行性胆管膵管造影<ERCP>に続いて内視鏡的経鼻胆管ドレナージ<ENBD>が留置された。入院時に採取した血液培養からは大腸菌<E.coli>が検出されたが、抗菌薬治療とENBDにより解熱している。入院後2日、Aさんは右季肋部の違和感を訴えた。バイタルサインは正常である。この時の看護師の対応で正しいのはどれか。2つ選べ。

1: ドレナージチューブをクランプする。

2: ドレナージチューブから空気を注入する。

3: ドレナージチューブの固定位置を確認する。

4: ドレナージチューブからの排液量を確認する。

5: ドレナージチューブをアルコール綿で消毒する。

Aさん(26歳、経産婦)は、夫(30歳)と長女(2歳)の3人で暮らしている。妊娠37週2日、これまでの妊娠経過に異常はない。9時に陣痛が開始し、10時に夫に付き添われ入院した。入院時、陣痛間欠9分、陣痛発作30秒であった。内診所見は子宮口2cm開大で、少量の羊水の流出を認めた。羊水混濁はなかった。21時30分に子宮口全開大、22時30分に3,200gの男児を正常分娩で出産した。会陰裂傷は第2度。23時に胎盤娩出し、子宮底の位置は臍高で硬く触れた。児のApgar〈アプガー〉スコアは1分後8点、5分後9点。分娩2時間後、子宮底の位置は臍下1横指で硬く触れた。分娩時出血量は360mL。

第106回午後:第104問

Aさんは、翌日1時に帰室した。5時、尿意はなかったが、トイレでの排泄を促し排尿がみられた。排尿後の観察で、子宮底の位置は臍下1横指で硬く触れ、悪露は赤色で量は中等量であった。会陰縫合部に異常はないが、痛みがあるため円座を使用している。 Aさんへの対応で適切なのはどれか。

1: 「下腹部を温めましょう」

2: 「水分摂取を控えましょう」

3: 「腹筋を強化する体操をしましょう」

4: 「尿意がなくても3〜4時間ごとにトイレに行きましょう」

第104回午後:第56問

A さん(59 歳、男性)は、経尿道的前立腺切除術後 1 日で、強い尿意を訴えているが腹部超音波検査で膀胱に尿は貯留していない。A さんは、体温 36.9 ℃、脈拍88/分、血圧 128/86 mmHg であった。尿は淡血性で混濁はなく蓄尿バッグ内に 3時間で 350 mL 貯留している。この状態で考えられるのはどれか。

1: 尿道狭窄

2: 尿路感染症 (urinary tract infection)

3: 膀胱刺激症状

4: 膀胱タンポナーデ

Aさん(23歳、女性)は、大学を卒業後、インテリア会社に事務職として就職した。入社後に「ユニフォームが似合うようになりたい」とダイエットを始め、次第にやせが目立つようになった。母親がAさんに食事を作っても「太るのが怖い」と言って食べず、体重は2週間で5kg減少した。心配した母親とともに精神科外来を受診し、摂食障害(eating disorder)と診断され、開放病棟へ入院した。入院時、身長160cm、体重37kgであった。

第106回午前:第113問

入院後2週が経過した。Aさんは食事の時間に食べ物を細かく刻み、1時間以上 時間をかけるが、摂取量はスプーン1杯ほどである。ベッド上でストレッチを2時 間行っている。Aさんと話し合ったところ「私はこの病棟で一番太っているから少しでも痩せなきゃ」と話した。 看護師の関わりとして適切なのはどれか。

1: 体重測定の回数を増やす。

2: 鏡でAさんの全身を映して見せる。

3: 痩せたいという気持ちについて話し合う。

4: Aさんは看護師よりも痩せていると伝える。

Aさん(56歳、男性)は、若いころテニスの選手で、現在も趣味でテニスを続けている。膀胱癌(bladder cancer)と診断され、膀胱全摘除術・回腸導管造設術の手術目的で入院した。Aさんは「外来で病名を聞いたときは動揺しましたが、家族と話し合い、今は心の準備ができています」と看護師に話した。

第101回午前:第103問

手術までの観察項目で緊急の処置を必要とする可能性があるのはどれか。

1: 尿閉

2: 頻尿

3: 潜血尿

4: 排尿時痛

第106回午後:第47問

高齢者施設に入所中のAさん(78歳、女性)は、長期間寝たきり状態で、便秘傾向のため下剤を内服している。下腹部痛と便意を訴えるが3日以上排便がなく、浣腸を行うと短く硬い便塊の後に、多量の軟便が排泄されることが数回続いている。既往歴に、消化管の疾患や痔(hemorrhoid)はない。 Aさんの今後の排便に対する看護として最も適切なのはどれか。

1: 直腸の便塊の有無を確認する。

2: 止痢薬の処方を医師に依頼する。

3: 1日の水分摂取量を800mL程度とする。

4: 食物繊維の少ない食事への変更を提案する。