在胎40週2日、正常分娩で出生した男児。出生時体重3,300g、身長48.5cm。生後1日の体重は3,200g。バイタルサインは腋窩温37.2℃、呼吸数70/分、心拍数130/分。出生後24時間までに、排尿が1回、排便が1回みられた。
生後3日、児の体重は3,000gになった。バイタルサインに異常はみられない。手掌と足底に黄疸がみられ、傾眠傾向にあった。血清ビリルビン値18.5mg/dL。母児同室を続けるため、コットに設置可能な光線療法器を用いて治療を行うことになった。 児の光線療法に関する母親への説明で適切なのはどれか。
1: 「体温は低下します」
2: 「便の回数は減ります」
3: 「おむつは外して行います」
4: 「直接授乳は続けましょう」
Aちゃんは、在胎32週、体重 1,800 gで出生した。 Apgar〈アプガー〉スコアは 1分後8点、5分後9点であった。出生後 30分、体温 36.7 ℃、心拍数 150 /分、呼吸数70 /分である。保育器に収容されている。 出生から 24時間の看護として適切なのはどれか。
1: 衣類を着せて保温する。
2: 面会時に母親に抱っこを促す。
3: 心拍・呼吸を持続モニタリングする。
4: 出生6時間後から経口栄養を開始する。
Aさん ( 42歳、男性 )は、血尿を主訴に泌尿器科を受診した。診察の結果、 Aさんは膀胱鏡検査を受けることになった。 Aさんへの検査についての説明で適切なのはどれか。
1: 「入院が必要です」
2: 「前日は夕食を食べないでください」
3: 「局所麻酔で行います」
4: 「終了後は水分の摂取を控えてください」
Aさん(47歳、女性、会社員)は、夫(54歳)と2人暮らし。6か月前から月経不順になり、閉経前の症状と思い様子をみていた。しかし、徐々に普段の月経時の出血量よりも多くなり、下腹部痛が出現してきたため、病院の婦人科外来を受診した。診察後、経腟超音波検査の指示が出され、看護師はAさんに検査について説明することになった。
Aさんはその後、順調に経過し退院した。退院後、初回の外来受診時に看護師がAさんに心配なことを尋ねると「退院のときも性生活の説明を聞きましたが、子宮がなくなって自分の身体がどう変化しているかわからないし、やっぱり性生活のことが気がかりです。夫も私の身体を気遣ってくれて、今日も一緒に病院に来てくれました」と語った。 Aさんへの性生活の説明で適切なのはどれか。
1: 術後1年までは性行為を控える。
2: 夫と別々に説明することを提案する。
3: 性行為再開後は避妊を続けてもらう。
4: 腟の乾燥に対して潤滑ゼリーを用いるとよい。
A さん(30 歳、経産婦)は、妊娠 40 週 1 日で、妊娠経過は順調であった。本日、午後 5 時に体重 3,900 g の女児を正常分娩した。会陰縫合術を受け、分娩時出血量は400 mL であった。分娩後 2 時間のバイタルサインは、体温 37.1 ℃、脈拍 64/分、血圧 124/70 mmHg であった。排尿後の子宮底の位置は臍下 1 横指、収縮良好で帰室した。A さんは午後 8 時に夕食を全量摂取し、寝るまでに水を 500 mL 飲んだ。
翌朝、A さんは体温 36.8 ℃、血圧 116/66 mmHg であった。就寝後から朝まで排尿はなく、子宮底の位置は臍高であった。A さんの状態で経過観察してよいのはどれか
1: 尿意なし
2: 脈拍 110/分
3: 軟らかく触れる子宮底
4: 会陰切開縫合部の痛み
Aさんは妊娠 28週で子宮内胎児死亡のため死児を出産した。翌日、児との面会で、Aさんは「ごめんね」と言い、身動きせずにじっと児を見つめていた。 Aさんへの看護師の対応で最も適切なのはどれか。
1: 「つらいですよね」
2: 「早く忘れましょう」
3: 「元気を出してください」
4: 「次の妊娠について考えましょう」
Aさん(24歳、初産婦)、事務職。妊娠8週である。現在、両親と妹との4人で暮らしている。パートナーは24歳の大学院2年生で就職が内定しており、Aさんと結婚する予定である。
Aさんは「妊娠することは考えていなかったので、自分の体にどんなことが起こるのか想像もつきません」と話した。看護師は、次の妊婦健康診査までに生じやすい変化について説明することにした。 Aさんに説明する内容で適切なのはどれか。2つ選べ。
1: 痔
2: 便秘
3: 静脈瘤
4: 帯下の増加
5: 皮膚の瘙痒感
Aさん(38歳、初産婦)は、妊娠38週3日に2,900gの女児を正常分娩した。出産前は、Aさんは夫と2人で暮らしていた。引っ越して3か月であり、周囲に親しい知り合いや友人はまだいない。
産褥5日。Aさんは「少しずつ育児ができるようになってよかったですが、自宅での育児は不安です」と話している。 看護師の対応で最も適切なのはどれか。
1: 児童相談所に連絡する。
2: 保育所の利用を勧める。
3: 新生児訪問の時期を早めるよう市町村保健師に依頼する。
4: 子育てをしている親の会に退院直後から参加することを勧める。
胎児と胎児付属物について正しいのはどれか。2つ選べ
1: 妊娠 4週では、 Doppler〈ドプラ〉法で胎児心音が聴取できる。
2: 妊娠 12週では、胎盤が完成している。
3: 妊娠 24週では、胎児の呼吸様運動がみられる。
4: 妊娠 26週では、胎児の胎位は固定している。
5: 妊娠 36週では、肺胞内に十分な肺表面活性物質が分泌されている。
Aさん(28歳、初産婦)は、妊娠 30週である。今朝から性器出血が少量認められたため外来を受診した。受診時、子宮収縮は1時間に4、5回認められ、Aさんは時々、軽い痛みを訴えた。今までの妊娠経過では、異常は認められていない。身長 160 cm、体重 60 kg(非妊時54 kg)である。
Aさんは入院し、子宮収縮抑制薬の点滴静脈内注射が開始された。入院翌日の朝、1時間に2、3回の不規則な子宮収縮はあるが痛みはない。性器出血はない。子宮口は閉鎖している。体温 37.1 ℃。脈拍 88/分、整。血圧 130/76mmHg。この時点の看護計画として最も適切なのはどれか。
1: 食事は流動食とする。
2: 清潔ケアは清拭とする。
3: 排尿は毎回導尿とする。
4: 血圧を継続モニタリングする。
新生児の養育に関する親への指導で適切なのはどれか。 2 つ選べ。
1: 「体温 37.0 ℃で受診させましょう」
2: 「沐浴は児が満腹のときに行いましょう」
3: 「授乳後は顔を横に向けて寝かせましょう」
4: 「衣類は大人よりも 1 枚少なくしましょう」
5: 「オムツはおなかを締めつけないように当てましょう」
Aさん(36歳、経産婦)は、夫と長男(3歳)との3人で暮らしている。妊娠40週0日、午前9時にAさんは陣痛開始のため入院した。このときは未破水であった。午後1時、体温36.8 ℃、脈拍64/分、血圧126/70 mmHg であった。Aさんに分娩監視装置を装着したところ、陣痛間欠4分、胎児心拍数基線は140 bpmで、一過性徐脈はみられなかった。午後2時、破水感があり医師が診察したところ、子宮口は7cm開大であり、羊水の流出がみられた。
産褥4日、Aさんの体調は回復し、退院が決定した。夫に連れられて来た長男が赤ちゃんを珍しそうに見ている。Aさんは退院後に長男の退行現象が現れることを心配している。 Aさんへの説明で適切でないのはどれか。
1: 「長男と2人きりになる時間をつくるようにしましょう」
2: 「長男と一緒に赤ちゃんのおむつを交換しましょう」
3: 「長男にしっかりするように話しましょう」
4: 「長男をほめて安心させましょう」
Aちゃん(2歳0か月、女児)。昨日から下痢と嘔吐とを繰り返し、食事が摂(と)れなくなったため、母親に抱かれて小児科外来を受診した。診察の結果、ウイルス性胃腸炎(viral gastroenteritis)と診断され入院した。入院時、体温38.2℃、呼吸数36/分、心拍数136/分であった。1週前の保育所の身体計測では身長89cm、体重12.0kgであった。個室隔離とし、点滴静脈内注射による持続輸液が開始された。
Aちゃんは、排泄が自立していないため紙オムツを使用している。看護師が殿部を観察すると発赤とびらんとがみられた。 Aちゃんへの看護で適切なのはどれか。
1: 布オムツを使用する。
2: 38〜39℃の湯で殿部浴を行う。
3: オムツを外し、殿部を開放しておく。
4: アルコール入りのおしり拭きで殿部の清拭を行う。
Aさん(59歳、女性)は、午前2時ころにバットで殴られたような激しい頭痛を自覚し、嘔吐した。午前4時、Aさんは、頭痛を我慢できなくなったために、家族に付き添われて救急搬送され、緊急入院した。入院時、ジャパン・コーマ・スケール 〈JCS〉Ⅰ-1、四肢の麻痺を認めない。
Aさんは、入院後に緊急開頭術を受けることになった。手術を受けるまでの看護で適切なのはどれか。
1: 浣腸を行う。
2: 排痰法の練習を勧める。
3: テタニー徴候を観察する。
4: 不整脈(arrhythmia)の出現に注意する。
Aさん(29歳、初産婦)は、妊娠37週0日で2,780gの男児を正常分娩で出産した。出生後5分の児の状態は、心拍数150/分、四肢を屈曲させて啼泣している。顔面を清拭されると激しく啼泣し、全身はピンク色である。
出生後1時間。児の状態は、直腸温37.0℃、呼吸数40/分、心拍数120/分、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉96%(room air)、四肢冷感やチアノーゼを認めない。哺乳は開始していない。Aさんの経過は順調である。 このときの児への看護で適切なのはどれか。
1: ビタミンK2シロップを経口投与する。
2: 風通しの良いところに児を寝かせる。
3: 先天性代謝異常検査を行う。
4: 早期母子接触を行う。
出生前診断を目的とした羊水検査で適切なのはどれか。
1: 先天性疾患のほとんどを診断することができる。
2: 診断された染色体異常は治療が可能である。
3: 合併症として流早産のリスクがある。
4: 妊娠22週以降は検査できない。
在胎38週4日、骨盤位のため予定帝王切開術で出生した男児。看護師はインファントラジアントウォーマー下で児の全身を観察した。羊水混濁はなかった。 身体所見: 身長49.0cm、体重2,900g、頭囲33.0cm、胸囲32.0cm。直腸温37.8℃、呼吸数55/分、心拍数150/分。大泉門は平坦、骨重積なし、産瘤なし、頭血腫なし。胎脂は腋窩にあり。筋緊張は強く、四肢は屈曲位。皮膚は厚い。うぶ毛は背中の1/2にあり。耳介は硬い。精巣は両側ともに完全に下降。外表奇形はなし。 検査所見: Apgar〈アプガー〉スコアは1分後9点、5分後10点。臍帯動脈血pH7.30。
"日齢7。児の体重は2,930g(前日より30g増加)。バイタルサインは、腋窩温37.0℃、呼吸数50/分、心拍数140/分。大泉門は平坦。排尿7回/日、排便10回/日の普通便である。経皮的黄疸計による測定値12.5mg/dL。児の母親は母乳育児を希望している。母乳分泌量は良好で乳房トラブルはない。直接授乳を1日12回しており、搾乳や人工乳は哺乳していない。母親は看護師に「体重は生まれたときから30gしか増えていませんが、大丈夫でしょうか」と話した。 母親への対応で最も適切なのはどれか。"
1: 「乳房を温めましょう」
2: 「哺乳量を測りましょう」
3: 「搾乳も追加であげましょう」
4: 「このまま直接授乳を続けて良いですよ」
Aさん(29歳、初産婦)は、妊娠37週0日で2,780gの男児を正常分娩で出産した。出生後5分の児の状態は、心拍数150/分、四肢を屈曲させて啼泣している。顔面を清拭されると激しく啼泣し、全身はピンク色である。
産褥4日。Aさんは、血圧112/80mmHg、脈拍76/分、Hb11.2g/dL、Ht37.0%。子宮底を臍下4横指に硬く触れる。悪露は赤褐色で少量。凝血の混入や悪臭はない。乳房は緊満しており移行乳が分泌している。Aさんは「夜中も3 時間ごとくらいに授乳をするためほとんど眠れていません」と話している。表情は穏やかである。 Aさんのアセスメントとして適切なのはどれか。
1: 貧血である。
2: 産後うつ病postpartum depressionである。
3: 子宮復古は順調である。
4: 乳汁分泌が遅れている。
正常な胎児の分娩機転について正しいのはどれか。
1: 骨盤内嵌入時、胎児の背中は母体の背側にある。
2: 胎児の前頭部が先進する。
3: 胎児の顔は母体の背側を向いて娩出される。
4: 肩甲横径が骨盤の横径に一致する方向で娩出される。
3か月の乳児の親に対する問診で適切でないのはどれか。
1: 「寝返りをしますか」
2: 「あやすとよく笑いますか」
3: 「物を見て上下左右に目で追いますか」
4: 「アーアー、ウーウーなど声を出しますか」
5: 「腹ばいにすると腕で体を支えて頭を持ち上げますか」