第100回午後第116問の類似問題

Aさん(24歳、初産婦、会社員)は、現在、両親と妹の4人で暮らしている。パートナー(24歳、会社員)と結婚する予定である。Aさんは、妊娠8週の妊婦健康診査で「朝起きると気持ちが悪くあまり食べられません。台所から食べ物の匂いがするだけで吐き気がします」と話している。

第106回午後:第102問

Aさんは、妊娠23週に結婚し、パートナーの家に転居した。翌週の妊婦健康診査で、Aさんは「最近は、結婚や引っ越しで忙しかったです。これから新しい環境に慣れていきたいと思っています」と話した。妊娠経過は順調である。 このときに看護師がAさんに対して説明する内容で優先度が高いのはどれか。

1: 保育所の選択

2: 乳房の手入れ

3: 側臥位での睡眠

4: 妊婦健康診査の受診頻度

Aさん(89歳、女性)は、認知症(dementia)と診断されており、認知症高齢者の日常生活自立度判定基準はランクⅡbである。定年退職後の長男(66歳、未婚)との2人暮らし。Aさんは「役所の世話になるのは嫌だ」と言い、要介護認定を受けることを承諾していなかった。しかし、Aさんが室内で転倒したことをきっかけに、要支援1の判定を受け介護予防訪問看護が導入された。

第106回午前:第118問

Aさんは「家事は私の仕事だ。息子にも他人にも任せられない」と言い、夕方になると、歩いて5分程度のスーパーマーケットへ買い物に行くことが長年の習慣となっている。最近、夜になっても帰宅せず、長男が探しに行くとスーパーマーケットから離れた公園のベンチに座っていることが数回あった。長男は訪問看護師に「母は私が後をついてきたと思い込んで怒るんです。このままでは心配です」と相談した。 看護師が長男へ助言する内容で最も適切なのはどれか。

1: 「先に公園で待っていてはどうですか」

2: 「ホームヘルパーの利用をお勧めします」

3: 「Aさんに買い物はやめるよう話しませんか」

4: 「荷物を持つという理由で同行してはどうですか」

Aさん(73歳、女性)は夫(73歳)と2人暮らし。6年前にParkinson〈パーキンソン〉病Parkinson diseaseと診断され、レボドパ〈L-dopa〉を1日3回内服している。Hoehn - Yahr〈ホーエン・ヤール〉重症度分類のステージⅢ、要介護1である。夫が付き添い神経内科外来に月1回、杖歩行で通院している。外来受診のとき、Aさんは足がすくんで転びやすくなったことを主治医に相談し、レボドパ〈L-dopa〉を1日4回に増量して様子を見ることになった。Aさんと夫は薬の副作用〈有害事象〉について外来看護師に尋ねた。

第111回午前:第117問

3か月後、Aさんは「夫は家事を楽しんでいるようで助かっていますが、友人と外出したいと言っています。私も最近は転ぶこともなくなったので、身体を動かしたり、レクリエーションに参加してみたいです」と訪問看護師に話した。  訪問看護師がAさんに提案するサービスで最も適切なのはどれか。。

1: 通所介護

2: 訪問介護

3: 訪問入浴介護

4: 短期入所生活介護

Aさん ( 40歳、男性 )は、大学 1年生のときに統合失調症 (schizophrenia)を発症し、精神科病院に 20年入院している。今回、退院して両親と同居することになった。入院中は定期的に作業療法に参加しており、日常生活は自立している。服薬は自己管理となっているが、時々飲み忘れることがある。

第103回午後:第114問

Aさんは受診時に「毎日父親に責められます。実家を出て生活してみたいです」と訴えた。 Aさんに単身生活の経験はない。 Aさんに勧める社会資源で最も適切なのはどれか。

1: 自立訓練〈生活訓練〉

2: 小規模多機能型居宅介護

3: 短期入所〈ショートステイ〉

4: 共同生活援助〈グループホーム〉

Aさん(88歳、男性)は、10年前に脳梗塞cerebral infarctionを発症し左半身麻痺の後遺症がある。杖歩行はでき、要介護2で介護保険サービスを利用中である。Aさんが最近食欲がなく、水分もあまり摂らず、いつもと様子が違うことを心配した妻がAさんに付き添って受診した。 身体所見:呼びかけに対して返答はあるが反応はやや遅い。麻痺の症状に変化はない。  バイタルサインは、体温37.5℃、呼吸数20/分、脈拍100/分、血圧140/60mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉98%(room air)。 検査所見:赤血球410万/μL、白血球6,800/μL、Ht50%、総蛋白6.5g/dL、尿素窒素25mg/dL、Na150mEq/L、K3.8mEq/L、血糖値110mg/dL、CRP0.01mg/dL。胸部エックス線写真に異常なし。

第110回午後:第120問

入院から1週が経過し、Aさんのバイタルサインなどは正常となり、食事も摂取できるようになった。Aさんの妻は「先生からそろそろ退院できるといわれましたが、夫はほとんどベッド上で過ごしており、トイレまで歩けそうにありません。これで退院できるか不安です」と看護師に話した。現在のAさんの日常生活動作〈ADL〉は、起立時にふらつきがみられ、歩行は不安定である。ポータブルトイレを使用して 排泄している。  現在のAさんの状況から、退院に向けて看護師が連携する者で適切なのはどれか。2つ選べ。

1: 薬剤師

2: 民生委員

3: 管理栄養士

4: 理学療法士

5: 介護支援専門員

第101回午前:第73問

統合失調症(schizophrenia)のAさんは、看護師に促されるまで入浴しようとしない。身体は自分で洗うが、いつも洗い残しがみられ、看護師が洗い残しがあることを伝えても、Aさんの行動に変化はみられない。 看護師の対応で最も適切なのはどれか。

1: 洗い残しの部位を詳細に指摘する。

2: 洗い残しによる感染のリスクを説明する。

3: 入浴時に困っていることはないか尋ねる。

4: できるようになるまで看護師が全身を洗う。

Aさん(70歳、男性)。妻(74歳)と2人で暮らしている。Aさんがトイレに入ったまま戻ってこないので妻が見に行くと、トイレで倒れていた。妻が発見直後に救急車を要請した。救急隊からの情報ではジャパン・コーマ・スケール〈JCS〉Ⅱ- 20で右片麻痺があり、バイタルサインは、体温36.5℃、呼吸数16/分、脈拍108/分、血圧200/120mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉96%であった。

第106回午前:第117問

入院から4週が経過し、病状が安定して意識が回復した。Aさんは後遺症として運動性失語が残り、言葉がうまく発せられないため涙ぐむことがあった。妻は面会後「夫が話す言葉が分からず、どう接すればよいか分からない」と言って戸惑っていた。 妻に対する対応で最も適切なのはどれか。

1: 「いつもどおり話をしてあげてください」

2: 「看護師も同席してAさんとお話ししましょう」

3: 「リハビリテーションで話せるようになりますよ」

4: 「分かりやすい言葉で話しかけてあげてください」

第106回午後:第45問

Aさん(80歳、女性)は、要介護2となったため長男家族(長男50歳、長男の妻45歳、18歳と16歳の孫)と同居することとなった。在宅介護はこの家族にとって初めての経験である。 Aさんの家族が新たな生活に適応していくための対処方法で最も適切なのはどれか。

1: 活用できる在宅サービスをできる限り多く利用する。

2: 家族が持つニーズよりもAさんのニーズを優先する。

3: 介護の負担が特定の家族に集中しないように家族で話し合う。

4: 10代の子どもを持つ家族の発達課題への取り組みを一時保留にする。

第110回午前:第65問

Aさん(75歳、男性)は妻(66歳)と2人暮らし。3か月前に認知症dementiaの診断を受けた。妻から訪問看護師に「夫は通所介護のときは穏やかに過ごしていると聞いているが、家では興奮することが多く、どう対応すればよいかわからない」と相談があった。  このときの妻に対する訪問看護師の最初の対応で適切なのはどれか。

1: 主治医に相談するよう勧める。

2: Aさんと散歩に出かけることを勧める。

3: 通所介護の頻度を増やすことを提案する。

4: Aさんが興奮する状況を妻と一緒に振り返る。

Aさん(81歳、男性)は、妻(73歳)と2人暮らし。自宅でのADLは自立し、認知機能に障害はない。Aさんは食欲不振と腹部不快感、微熱を主訴に受診したところ、急性胆嚢炎(acute cholecystitis)と診断され、その日のうちに入院した。Aさんのバイタルサインは、体温37.3 ℃、呼吸数22/分、脈拍90/分、血圧136/84mmHg。入院後は絶飲食の指示があり、持続点滴静脈内注射と抗菌薬の投与が開始された。トイレ歩行の許可は出ている。

第109回午前:第97問

Aさんの病室環境で適切なのはどれか。

1: 座った時に膝関節が90度になる高さにベッドを調整する。

2: 点滴スタンドをベッドに固定する。

3: ポータブルトイレを設置する。

4: 離床センサーを設置する。

第103回午前:第72問

Aさん(75歳、男性)は、脳梗塞後遺症による右半身不全麻痺がある。妻と 2人で暮らしている。 Aさんは要介護 3で、訪問介護と通所介護のサービスを利用している。今回、Aさんは誤嚥性肺炎 (aspiration pneumonia) で入院し、退院後に訪問看護が導入された。 訪問看護師と介護支援専門員が連携して行う内容で優先度が高いのはどれか。

1: 住宅改修の検討

2: Aさんの妻の介護負担の把握

3: 肺炎予防に必要なケアの提供

4: 訪問介護による生活援助内容の確認

Aさん(50歳、男性)は、23歳で統合失調症(schizophrenia)を発症し、精神科病院へ5回入院したことがある。1年前に、被害妄想が原因で隣人に暴力を振るい措置入院となった。入院後2か月で自傷他害の恐れは消失し、医療保護入院へ切り替えられたが、幻覚や妄想があり家族へ1日に何回も電話をかけていた。その後は家族へ電話をかける回数が減り、病棟での生活も安定してきた。幻聴は続いているが、自分の身の回りのことは自分で行えるようになった。作業療法も継続して参加できていることから、退院を検討することになった。

第107回午前:第107問

その後もAさんの両親は、高齢であることを理由に自宅への退院には同意しなかった。 Aさんの退院を計画的に進めるために行うことで適切なのはどれか。

1: 精神医療審査会の開催

2: 入院診療計画書の修正

3: 行動制限最小化委員会の開催

4: 医療保護入院者退院支援委員会の開催

第109回午前:第71問

Aさん(88 歳、男性)は、長女(60歳、無職)と2人暮らし。障害高齢者の日常生活自立度判定基準ランクC2。 仙骨部の褥瘡の治療のため、膀胱留置カテーテルを挿入することになった。 膀胱留置カテーテルを挿入中のAさんを介護する長女に対して、訪問看護師が指導する内容で適切なのはどれか。

1: 「褥瘡が治癒するまでおしりは洗浄しないでください」

2: 「体位変換ごとに蓄尿バッグを空にしてください」

3: 「カテーテルは太ももに固定してください」

4: 「尿に浮遊物がないか確認してください」

Aくん(12歳、男子)は、5歳で気管支喘息(bronchial asthma)と診断され、抗アレルギー薬の服用と副腎皮質ステロイドの吸入をしている。アレルゲンはハウスダストである。Aくんは小学3年生までは、年に数回の中発作を起こし入院治療をしていた。その後は、月に1回の外来通院で症状はコントロールされ、入院することはなかった。小学6年生の冬に学校で中発作を起こし、学校に迎えに来た母親とともに救急外来を受診した。

第100回午後:第107問

気管支拡張薬の点滴静脈内注射でAくんの症状は改善した。Aくんは、医師や看護師の質問には素直に答えているが、心配する母親には「病院に来るほどじゃないんだよ、入院はしないからな」と反抗的な態度をとっている。 看護師の対応で最も適切なのはどれか。

1: なぜそう思おうのかをAくんに尋ねる。

2: Aくんにではなく母親に病状を尋ねる。

3: 母親への態度が適切でないとAくんを叱る。

4: 親子関係に問題があるのではないかと母親に伝える。

第100回午後:第48問

Aさん(66歳、男性)は、脳出血(cerebral hemorrhage)で入院している。病状が安定し、自宅への退院の準備をすることになった。Aさんは、リハビリテーションと介護が必要な状態であるが、妻から「夫のために自宅を改修するので、すぐには自宅で介護できない」と相談があった。Aさんは妻と2人で暮らしている。 退院直後のAさんの生活の場として適切なのはどれか。

1: ケアハウス

2: グループホーム

3: 介護老人福祉施設

4: 介護老人保健施設

第110回午前:第61問

Aさん(57歳、女性)は1人暮らし。統合失調症schizophreniaで精神科病院への入退院を繰り返しており、今回は入院してから1年が経過している。日常生活動作〈ADL〉はほぼ自立し、服薬の自己管理ができるようになってきた。  Aさんが退院に向けて利用するサービスとして適切なのはどれか。

1: 療養介護

2: 施設入所支援

3: 地域移行支援

4: 自立訓練としての機能訓練

Aさん (32歳、男性、会社員 )は、 2年前にうつ病 (depression)による入院歴がある。 Aさんは仕事中に「新しい営業戦略を考えついた」と上司に大声でまとまりのない話を続け、止めようとすると激怒するようになった。会社から連絡を受けたAさんの両親に付き添われて精神科を受診したところ、 Aさんは双極性障害 (bipolar disorder)と診断され入院した。

第103回午後:第110問

入院後 3日が経過した。 Aさんは自分の病室にいることはほとんどなく、自宅や会社に頻繁に電話したり、デイルームでノートに書き続けるなど、いつも忙しそうに過ごしている。食事の時間も落ち着かず、摂取量は毎食 1/3から 1/4程度である。看護師の対応で適切なのはどれか。

1: Aさんの食事を介助する。

2: Aさんが栄養指導を受けられるよう調整する。

3: Aさんに食事の摂取量が不足している事実を伝える。

4: Aさんが自分から食事をしたい気持ちになるのを待つ。

Aさん(57歳、男性)は、妻(55歳)と長女(28歳)の3人暮らし。4年前に直腸癌(rectal cancer)と診断され、手術を受けてストーマを造設した。その後、Aさんは直腸癌を再発し、治療を行ったが効果がなく、腹部のがん疼痛を訴えたため、疼痛をコントロールする目的で入院した。主治医からAさんと家族に余命4か月程度と告知され、Aさんは「痛みは取り除いてほしいが、延命治療は望まない。自宅で好きなことをして過ごしたい」と話している。現在、Aさんはオキシコドン塩酸塩を1日2回内服し、痛みがなければ日常生活動作<ADL>は、ほぼ自立している。

第109回午前:第117問

退院後3か月。Aさんの食事や水分の摂取量は減り、徐々に傾眠傾向になってきた。Aさんの妻は訪問看護師に「少し怖いが、できればこのまま自宅で看ていきたい」と話した。Aさんを自宅で看取るための訪問看護師の対応で適切なのはどれか。

1: 高カロリー輸液の開始を医師と相談する。

2: Aさんの清潔ケアは看護師が行うことを妻に伝える。

3: 今後起こりうるAさんの状態の変化を妻に説明する。

4: Aさんが亡くなるまで家族がそばを離れないように伝える。

Aさん(48歳、男性)は、横断歩道を歩行中に乗用車に衝突され、救命救急センターに搬送された。搬送時、呼びかけに開眼せず、四肢の筋緊張が亢進していた。呼吸数30/分、脈拍60/分、血圧142/98 mmHgであった。右側頭部と右肩甲骨部の擦過傷以外に目立った外傷はなかった。

第105回午後:第96問

術後14 日。Aさんの意識レベルはジャパン・コーマ・スケールⅠ-2で、左上下肢に軽度の麻痺と左の視空間失認とがある。Aさんは座位を保持し、自力で食事を摂ることが可能となったが、左側の食べ物を残す様子がみられる。車椅子への移乗は看護師の介助が必要であるが、1人でベッドから降りようとする。Aさんは右利きである。 このときの適切な看護はどれか。

1: 離床センサーを設置する。

2: 右側を意識するように促す。

3: 食器をAさんの左側に配置する。

4: 残した食事は看護師が介助して口に運ぶ。

5: 視空間失認が改善してから歩行訓練を開始する。

第102回午後:第70問

A君(14歳、男子)は、心室中隔欠損症(ventricular septal defect)のために通院している。母親とともに外来を受診しているが、母親がトイレに行った際に、A君は「自分の心臓のことはよく理解しているし、もう1人で受診したいけど、母さんが心配だから一緒に行くってうるさくて」と看護師に話した。 看護師の最初の対応として適切なのはどれか。

1: 母親にA君への関わりが過保護だと伝える。

2: 母親の心配を理解してあげなさいとA君に話す。

3: 次回からは1人で受診してもよいとA君に話す。

4: 母親がいない場でA君の気持ちを聴く機会をもつ。