患者の権利について適切なのはどれか。2つ選べ。
1: 患者は自分の医療情報を見ることができる。
2: 患者は一度同意した治療方針を拒否できない。
3: 患者はセカンドオピニオンを受けることができる。
4: 患者が病室に不在の場合は検査の同意を家族から得る。
5: 患者情報は患者と家族の同意なく保険会社に開示できる。
Aさん(25歳、男性)は、未婚で両親と3人で暮らしている。大学卒業後に就職し、仕事も順調であった。4ヶ月前、仕事のミスがあったことをきっかけに気分が落ち込み、食欲のない状態が1ヶ月ほど続いたが、通勤は何とか続けていた。Aさんは、2ヶ月前から不眠を訴えるようになり、先月からは、高額なマンションや車の購入契約をしたり、貯金の全額を宝くじの購入に費やしてしまうなどの行為がみられるようになった。Aさんは、心配した両親に付き添われて精神科病院を受診した。
入院して1ヶ月が経過したAさんは、服薬による治療で多弁や易怒性などの症状が改善し、落ち着いて過ごせるようになった。Aさんは治療を継続する必要性についても理解している。看護師が家族への退院指導を行うことになった。 Aさんの家族への指導で最も適切なのはどれか。
1: 「薬は家族が管理してください」
2: 「今後も入院治療が定期的に必要になります」
3: 「症状が悪化する兆候を見逃さないようにしましょう」
4: 「服薬をしていれば症状は悪化しないので安心してください」
訪問看護事業所で正しいのはどれか。
1: 24時間対応が義務付けられている。
2: 自宅以外への訪問看護は認められない。
3: 特定非営利活動法人は事業所を開設できる。
4: 従事する看護師は臨床経験3年以上と定められている。
Aさん ( 40歳、男性 )は、大学 1年生のときに統合失調症 (schizophrenia)を発症し、精神科病院に 20年入院している。今回、退院して両親と同居することになった。入院中は定期的に作業療法に参加しており、日常生活は自立している。服薬は自己管理となっているが、時々飲み忘れることがある。
Aさんは 1週間後に退院する予定だが「退院したら薬を飲むのはやめようかな」と看護師に話すことがある。時々幻聴に関して訴えがあり、睡眠が不規則になる。退院後 Aさんが利用するサービスで最も適切なのはどれか。
1: 訪問介護
2: 精神科作業療法
3: 精神科訪問看護
4: 訪問リハビリテーション
医療法に規定されている診療所とは、患者を入院させるための施設を有しないもの又は( )人以下の患者を入院させるための施設を有するものをいう。( )に入る数字はどれか。
1: 9
2: 19
3: 29
4: 39
診療記録で正しいのはどれか。
1: 看護記録が含まれる。
2: 開示は保健所長が行う。
3: 1年間の保存義務がある。
4: 閲覧は患者本人に限られる。
入院集団精神療法において、看護師が担うリーダーの役割で正しいのはどれか。2つ選べ。
1: 患者間の発言量を均等にする。
2: 沈黙も意味があると受け止める。
3: メンバーの座る位置を固定する。
4: 患者の非言語的サインに注目する。
5: 話題が変わった場合はすぐに戻す。
保健師助産師看護師法に定められているのはどれか。
1: 免許取得後の臨床研修が義務付けられている。
2: 心身の障害は免許付与の相対的欠格事由である。
3: 看護師籍の登録事項に変更があった場合は2か月以内に申請する。
4: 都道府県知事は都道府県ナースセンターを指定することができる。
Aさん(40歳、女性)は統合失調症(schizophrenia)で入院歴があり、退院後は共同生活援助(グループホーム)を利用していた。1週前から同じグループホームに住む女性と口論したり、夜中にグループホームから飛び出したりするようになったため、職員に付き添われて精神科病院を受診した。診察時は、Aさんは意味不明の言葉を発し、時々興奮したように大声で叫んだ。また、診察室から飛び出したり、衣服を脱いだりする行為も観察された。
診察の結果、Aさんは入院することになり、外来看護師に付き添われて閉鎖病棟に来た。病棟の入り口でドアを開けた看護師が優先的に行うのはどれか。
1: 持参した薬を確認する。
2: 病棟のホールに誘導する。
3: 他の病棟スタッフに協力を要請する。
4: 入院のオリエンテーションを実施する。
A さん(52 歳、女性、専業主婦)は、夫と 2 人の息子との 4 人で暮らしている。A さんは内向的な性格であり、順番にまわってきた町内会の役員を引き受けたことで悩むことが多くなった。 2 か月前から食欲不振と不眠が続いている。 1 か月前から家事ができなくなり、死んでしまいたいと言い始めたため、夫が付き添って精神科を受診したところ、うつ病 (depression) と診断された。
入院後 2 か月。A さんと夫は主治医と面接し、A さんは 2 週後に自宅への退院を目指すことになった。それ以来、A さんは積極的に病院から自宅への外出を繰り返すようになったが、夕方に外出から戻ってくるとすぐにベッドに入り臥床していることが多くなった。うつ病 (depression) の回復期にある A さんについて情報収集する項目で優先度が高いのはどれか。
1: 希死念慮の確認
2: 外出時の食事内容
3: 外出時の服薬状況
4: A さんの家庭の経済状況
Aさん(28歳、女性、外国籍)は3年前に日本人の夫と結婚し来日した。簡単な日本語を話せたため、来日した半年後からコンビニエンスストアでアルバイトを始めた。最近になり、夫は仕事で帰りが遅くなることが多くなった。Aさんが「お客さんが自分の悪口を言っている」と話したが、夫は気にしなかった。その後、アルバイト先の上司から「Aさんが奇声を発している」「ぶつぶつと独り言を言って歩き回っている」と夫に連絡があった。夫が病院に付添い精神科外来を受診し、統合失調症schizophreniaと診断されて入院となった。入院時、Aさんの髪は乱れ、誰かに見張られている気がすると怯えていた。
入院後2か月が経過した。Aさんは独り言を言うことはあったが、他の入院患者と口論になることはなかった。作業療法士から「Aさんは手先が器用で、作業療法中は楽しそうに過ごしています」と情報を得た。退院に向けた担当看護師との面談で、Aさんは「手芸が楽しかった」「家に1人でいると寂しい」と話した。 退院に向けてAさんに提案する社会資源として適切なのはどれか。
1: 共同生活援助〈グループホーム〉
2: 短期入所〈ショートステイ〉
3: 通訳のボランティア
4: 精神科デイケア
Aちゃん(生後10か月)は、それまで機嫌よく過ごしていたが、夕方から突然不機嫌になり、15〜20 分ごとに激しく泣いては、泣き止むことを繰り返した。Aちゃんは夕食の離乳食を食べず哺乳もしなかったが、嘔吐したため21時に保護者と救急病院を受診した。担当医師は保護者に、腸重積症(intussusception)が疑われるためグリセリン浣腸を行って便性を確認する、と説明した。体温は37.1℃であった。
Aちゃんは、高圧浣腸により重積が整復され、経過観察のため入院した。翌朝、経口摂取が可能となり、状態も落ちついているため退院が決定した。保護者から「退院後に何か注意することはありますか」と看護師に質問があった。 保護者への説明で適切なのはどれか。
1: 「月1回の受診をしてください」
2: 「3日間は入浴を控えてください」
3: 「1週間は離乳食を1日1回にしてください」
4: 「同じような症状が出たら受診してください」
Aさん(20歳、女性、外国籍)は、6月に来日し、9月に大学に入学した。入学して1週後、Aさんは大学でめまいを起こして座り込み、同じ国から昨年留学生として来日した友人に付き添われ病院の内科外来を受診した。外来では多くの患者が受診を待っており、診察までに時間がかかっていた。Aさんは、日常会話程度の日本語が話せ「身体がだるくて立っていられません」と看護師に伝えた。
Aさんが入院したという知らせを受けて、Aさんの家族が来日し、病棟に見舞いに来た。Aさんの家族は、Aさんの身の回りの世話を泊まり込みで行うために、大量の私物を持ち込んでいる。看護師の対応で最も適切なのはどれか。
1: Aさんと家族が納得できる解決策を話し合う。
2: 希望通りAさんの病室に泊まることを許可する。
3: 日本では家族の泊まり込みはできないと説明する。
4: 近隣のホテルに泊まって、日中のみ通うよう勧める。
A さん(20 歳、男性、大学生)は、皆が自分を嫌っていると言い、昨年から大学を休学し、 1 人暮らしのアパートで引きこもるようになった。先週、アパートで夜中に大声で叫ぶ日が続いたため、アパートの管理人から両親へ連絡があった。A さんの両親が A さんの部屋に入ってみると、窓は新聞紙で覆われていた。A さんは「 1 日中誰かに見張られている。あなたは親じゃない」と叫び続けるため、精神科病院に入院した。A さんは、統合失調症 (schizophrenia) と診断され非定型抗精神病薬による治療が開始された。
入院後 2 か月。症状も落ち着いてきたため、退院の準備をすることになった。Aさんは看護師に「病気はもう治ったのに、いつまで薬を飲まなければならないのか。薬を飲むと頭がぼんやりする。体力がなくなった気がする」と話した。A さんの退院の準備のために行う支援で優先度が高いのはどれか。
1: 回想法
2: 復学準備
3: 服薬心理教育
4: 筋力トレーニング
Aさん(35歳、男性、会社員)は妻(32歳、主婦)と子ども(2歳)と3人暮らし。5年前にうつ病depressionと診断された。半年前に営業部門に異動し、帰宅後も深夜まで仕事をする日が続いていた。「仕事のことが気になってしまい、焦りと不安ばかりが増して眠れない。会社に行くのが苦しい、入院させてもらえないか」と訴えがあり、休養と薬物の調整を目的として精神科病院に入院となった。入院後、Aさんから「実は薬を飲むのが嫌で、途中から飲むのをやめていたんです。薬を飲みたくないのですが、どうしたらよいでしょうか」と看護師に相談があった。
入院後1か月、面会に来た妻から、「夫の会社から休業給付が出ないかもしれないと言われました。子どもが小さく、生活費もかかるので、入院費用が払えるか心配です」と看護師に相談があった。 妻の相談に関して、看護師が連携する職種として最も適切なのはどれか。
1: 公認心理師
2: 作業療法士
3: 理学療法士
4: 精神保健福祉士
Aさん(19歳、男性、専門学校生)は、1人暮らし。「皆が自分を嫌っている」と言い、昨年から学校を休学し、アパートに引きこもるようになった。先週、夜中に大声で叫ぶ日が続いたため、アパートの管理人が両親へ連絡をした。連絡の翌日、Aさんの両親が訪ねてみると、Aさんは「隣の人に嫌がらせを受けている。助けてくれ」と叫び続けたため、両親とともに精神科病院へ行き、その日のうちに任意入院となった。Aさんは統合失調症(schizophrenia)と診断され、抗精神病薬による治療が開始された。
Aさんは、入院後10日から日中に臥床するようになった。夜間は熟睡している。食事の時間に食堂に遅れてくることが多い。看護師と会話をするようになったが、他の入院患者への被害妄想がある。 この時期の看護師の対応で最も適切なのはどれか。
1: 食事介助をする。
2: 一緒に院内を散歩する。
3: 他の入院患者との交流を促す。
4: 日中に臥床しているときは声かけを控える。
入院後2か月。Aさんは症状も落ち着いてきたため、退院の準備をすることになった。Aさんは看護師に「病気はすっかりよくなったのに、ずっと薬を飲まなければならないのか。体がだるく、体力が落ちた気がする。朝から学校へ行けるかどうか心配だ」と話した。 Aさんの退院の準備のために行う支援で優先度が高いのはどれか。
1: 服薬心理教育
2: 食事への援助
3: 筋力トレーニングの指導
4: アサーティブトレーニングの指導
Aさん(50歳、男性)は、双極性障害(bipolar disorder)で、これまでにうつ状態と躁状態で入院歴がある。会社員の兄と2人で暮らしている。3か月前から服薬を中断するようになり、気分が沈みはじめ、1週前から朝起きられなくなった。2日前から1日中ベッドの中にいるようになったため、兄に付き添われて入院した。入院時は亜昏迷状態で、発語はほとんどなく、自力での歩行が困難なほど脱力が強かった。入院後、三環系抗うつ薬が開始された。
入院当日の看護として適切なのはどれか。2つ選べ。
1: 発語を促す。
2: 入浴を促す。
3: 食物形態を工夫する。
4: 個室への入室を勧める。
5: レクリエーションへの参加を勧める。
Aさん(25歳、男性)は、未婚で両親と3人で暮らしている。大学卒業後に就職し、仕事も順調であった。4ヶ月前、仕事のミスがあったことをきっかけに気分が落ち込み、食欲のない状態が1ヶ月ほど続いたが、通勤は何とか続けていた。Aさんは、2ヶ月前から不眠を訴えるようになり、先月からは、高額なマンションや車の購入契約をしたり、貯金の全額を宝くじの購入に費やしてしまうなどの行為がみられるようになった。Aさんは、心配した両親に付き添われて精神科病院を受診した。
Aさんは、診察室では多弁であった。また、ささいなことで怒り出し、自分は病院ではないと治療を受けることを拒否した。Aさんは躁うつ病双極性感情障害(bipolar affective disorder)と診断され、両親の同意があり、そのまま入院した。 Aさんの入院形態はどれか。
1: 応急入院
2: 任意入院
3: 緊急措置入院
4: 医療保護入院
患者の情報の取扱いについて正しいのはどれか。
1: 看護師の守秘義務は医療法で規定されている。
2: 統計的に処理された情報から患者個人を特定できる。
3: 利用目的が明確であっても患者の情報の活用は制限される。
4: 転院先の病院と患者の情報を共有する場合は患者の同意が必要である。