第106回午後第45問の類似問題

Aさん(32歳、初産婦)は妊娠39週4日に3,200gの男児を経腟分娩で出産した。分娩時に会陰切開縫合術を受けた。児のApgar〈アプガー〉スコアは1分後9点、5分後10点であった。分娩時の出血量200mL、分娩所要時間12時間30分であった。分娩室から病室に帰室する前に尿意を自覚したためトイレまで歩行し、排尿があった。

第111回午後:第108問

産褥4日、看護師はAさんに退院指導をすることにした。Aさんの児の経過は順調である。  Aさんと児が受けられるサービスとして、看護師が退院指導時に説明するのはどれか。

1: 養育支援訪問

2: 育成医療の給付

3: 養育医療の給付

4: 乳児家庭全戸訪問事業(こんにちは赤ちゃん事業)

Aさん(58歳、男性)は、 3年前に直腸癌 (rectal cancer) と診断され、手術を受けてストーマを造設 した。その後Aさんは直腸癌 (rectal cancer) を再発し、治療を行ったが効果がなく、腹部の癌性疼痛 を訴えたため、疼痛をコントロールする目的で入院していた。 Aさんは「自宅で療養したい。痛みは取り除いてほしいが、延命治療は望まない」と在宅療養を希望した。現在、Aさんはオキシコドン塩酸塩を 1日 2回内服し、食事は食べたいものを少量ずつ食べているが、摂取量が減少している。 Aさんの家族は 56歳の妻と他県で仕事をしている長女である。

第103回午前:第115問

Aさんは退院後、訪問診療と訪問看護を利用することになった。訪問看護師が、Aさんと家族に説明する内容で適切なのはどれか。

1: 「お風呂に入るのはやめましょう」

2: 「自宅ではベッド上で安静にしてください」

3: 「ストーマのパウチの交換をお手伝いします」

4: 「ストーマがあるので副作用の便秘は心配ありません」

第105回午後:第37問

Aさん(80歳、女性)は、肺炎(pneumonia)で入院して持続点滴中である。消灯時、訪室すると「体がだるくて眠れない」と訴えている。 Aさんへの入眠に向けた援助で最も適切なのはどれか。

1: テレビをつける。

2: 足浴を実施する。

3: そのまま様子をみる。

4: 睡眠薬を処方してもらう。

Aさん(22歳、女性 会社員)は、昼食後、自室に大量のお菓子とお酒を持ち込み、食べて飲んでいたところを母親に注意をされたことに腹を立て、母親の目の前でリストカットを始めた。慌てた母親は、父親とともにAさんを連れて救急外来に来院した。医師が傷の処置をしようとすると「死んでやる。触るな」と大声で騒ぎ暴れ始めたため、精神科病棟に緊急入院となった。

第109回午後:第109問

入院当日、Aさんに対する看護師の関わりで適切なのはどれか。

1: 短期間の入院となることを伝える。

2: 母親と関係修復をするように促す。

3: リストカットをしないように説得する。

4: Aさんの心身を心配していることを伝える。

第101回午後:第87問

終末期の癌患者の在宅ケアで正しいのはどれか。2つ選べ。

1: 家族の悲嘆のケアも含まれる。

2: 訪問看護は介護保険の適用である。

3: 夜間・休日を含めた連絡体制を整える。

4: ADLが自立している患者は対象とならない。

5: 主治医は在宅療養支援診療所の医師に限られる。

Aさん(57歳、男性)は、妻(55歳)と長女(28歳)の3人暮らし。4年前に直腸癌(rectal cancer)と診断され、手術を受けてストーマを造設した。その後、Aさんは直腸癌を再発し、治療を行ったが効果がなく、腹部のがん疼痛を訴えたため、疼痛をコントロールする目的で入院した。主治医からAさんと家族に余命4か月程度と告知され、Aさんは「痛みは取り除いてほしいが、延命治療は望まない。自宅で好きなことをして過ごしたい」と話している。現在、Aさんはオキシコドン塩酸塩を1日2回内服し、痛みがなければ日常生活動作<ADL>は、ほぼ自立している。

第109回午前:第117問

退院後3か月。Aさんの食事や水分の摂取量は減り、徐々に傾眠傾向になってきた。Aさんの妻は訪問看護師に「少し怖いが、できればこのまま自宅で看ていきたい」と話した。Aさんを自宅で看取るための訪問看護師の対応で適切なのはどれか。

1: 高カロリー輸液の開始を医師と相談する。

2: Aさんの清潔ケアは看護師が行うことを妻に伝える。

3: 今後起こりうるAさんの状態の変化を妻に説明する。

4: Aさんが亡くなるまで家族がそばを離れないように伝える。

Aさん(36歳、経産婦)は、夫と長男(3歳)との3人で暮らしている。妊娠40週0日、午前9時にAさんは陣痛開始のため入院した。このときは未破水であった。午後1時、体温36.8 ℃、脈拍64/分、血圧126/70 mmHg であった。Aさんに分娩監視装置を装着したところ、陣痛間欠4分、胎児心拍数基線は140 bpmで、一過性徐脈はみられなかった。午後2時、破水感があり医師が診察したところ、子宮口は7cm開大であり、羊水の流出がみられた。

第105回午前:第111問

産褥4日、Aさんの体調は回復し、退院が決定した。夫に連れられて来た長男が赤ちゃんを珍しそうに見ている。Aさんは退院後に長男の退行現象が現れることを心配している。 Aさんへの説明で適切でないのはどれか。

1: 「長男と2人きりになる時間をつくるようにしましょう」

2: 「長男と一緒に赤ちゃんのおむつを交換しましょう」

3: 「長男にしっかりするように話しましょう」

4: 「長男をほめて安心させましょう」

Aさん(85歳、男性)は、 5年前に脳梗塞 (cerebral infarction) を発症し右片麻痺があり、要介護 3の認定 を受けた。Aさんの子どもは遠方に住んでおり、腰痛のある Aさんの妻(80歳)が 1 人で介護している。Aさんは、週 2日通所介護を利用している。

第103回午前:第100問

Aさんの妻は「夜中にオムツを替えるために毎日起こされ、腹が立ちます」と通所 介護の送り迎えを担当している看護師に訴えた。 最初に Aさんの妻へ話しかける言葉で適切なのはどれか。

1: 「主治医に相談しましょう」

2: 「これまで通り頑張りましょう」

3: 「夜眠れないと本当に大変ですね」

4: 「Aさんはもっとつらいと思いますよ」

Aさん(29歳、女性)は、20歳で短期大学を卒業するのと同時に就職したが「会社に行きたくない」と言い出して、 2か月で仕事を辞めた。その後は、自宅で何もせずに過ごしていた。昼夜逆転の生活が長く続いたが、ある日、夜遅く帰宅した父親と就職のことで激しい口論となった。それ以来、昼も夜も起きていて、食事も摂(と)らずに自室に引きこもり、ぶつぶつと独り言を言ったり、笑ったりするようになった。心配した母親に伴われて受診し、統合失調症(schizophrenia)と診断された。

第101回午後:第115問

Aさんの表情は険しく、常に周囲を警戒している。医師が入院を勧めたが、Aさんは興奮し、母親にしがみつきながら「入院はいや。家に連れて帰って」と泣き叫んだ。さらに、診察室のドアの方に走って逃げようとしたため、看護師が制止しようとすると、Aさんはその看護師を突き飛ばした。 この看護師の対応で適切なのはどれか。2つ選べ。

1: 大きな声で話しかける。

2: 入院を拒否する理由を尋ねる。

3: 母親に入院の説得を依頼する。

4: 看護師と患者の身体の損傷に注意する。

5: 患者と2人きりで話すことができる場所に移動する。

第109回午後:第35問

高齢者の虐待防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律<高齢者虐待防止法>で、措置された高齢者が入所する社会福祉施設はどれか。

1: 有料老人ホーム

2: 特別養護老人ホーム

3: 高齢者生活福祉センター

4: サービス付き高齢者向け住宅

Aさん(82歳、女性)は息子(57歳、会社員)と息子の妻(55歳、パート勤務)との3人暮らし。3年前にAlzheimer〈アルツハイマー〉型認知症Alzheimer diseaseと診断され、認知症高齢者の日常生活自立度判定基準Ⅱb、要介護2である。Aさんの介護は、主に息子の妻が行っていた。Aさんは、声かけがあれば日常生活動作〈ADL〉を自分で行うことができた。しかし、Aさんは徐々に認知症が重度化し、1人で外出すると帰ってくることができなくなり、夜間に落ちつきなく動き回ることが多くなった。息子と息子の妻はAさんの介護について介護支援専門員に相談していたが、息子の妻は睡眠不足となり、体調を崩してしまった。そのため、Aさんは介護老人保健施設に入所することになった。

第111回午後:第98問

入所した日の夕方、Aさんは自分の荷物をまとめて「夕食を作らなければいけないので、家に帰りま す」と施設内を歩いている。  Aさんへの看護師の対応で適切なのはどれか。

1: 「他の入所者と話をしましょう」

2: 「椅子に座ってお話ししませんか」

3: 「入所中なので家には帰れません」

4: 「歩くのは危ないのでやめましょう」

第102回午前:第63問

96歳の女性。要支援2の認定を受け、介護予防通所介護を利用している。 援助として適切なのはどれか。

1: 入浴は特殊浴槽を使用する。

2: 排泄時には援助者が下着を脱がせる。

3: 椅子に座るときには安全ベルトを使用する。

4: 運動を取り入れたレクリエーションへの参加を促す。

A さん(52 歳、女性、専業主婦)は、夫と 2 人の息子との 4 人で暮らしている。A さんは内向的な性格であり、順番にまわってきた町内会の役員を引き受けたことで悩むことが多くなった。 2 か月前から食欲不振と不眠が続いている。 1 か月前から家事ができなくなり、死んでしまいたいと言い始めたため、夫が付き添って精神科を受診したところ、うつ病 (depression) と診断された。

第104回午後:第110問

入院後 1 か月。A さんは「私は役に立たない人間です。昔から妻や母親としての役割を果たせていませんでした」と発言している。食事は 3 分の 2 を摂取できるようになり、夜間も眠れていることから、主治医は認知療法への参加を勧めた。この時点の認知療法で修正するのはどれか。

1: 内向的な性格

2: 低下した意欲

3: A さんと息子との親子関係

4: 自分は役に立たない人間だという考え方

Aさん(19歳、男性、専門学校生)は、1人暮らし。「皆が自分を嫌っている」と言い、昨年から学校を休学し、アパートに引きこもるようになった。先週、夜中に大声で叫ぶ日が続いたため、アパートの管理人が両親へ連絡をした。連絡の翌日、Aさんの両親が訪ねてみると、Aさんは「隣の人に嫌がらせを受けている。助けてくれ」と叫び続けたため、両親とともに精神科病院へ行き、その日のうちに任意入院となった。Aさんは統合失調症(schizophrenia)と診断され、抗精神病薬による治療が開始された。

第108回午後:第109問

Aさんは、入院後10日から日中に臥床するようになった。夜間は熟睡している。食事の時間に食堂に遅れてくることが多い。看護師と会話をするようになったが、他の入院患者への被害妄想がある。 この時期の看護師の対応で最も適切なのはどれか。

1: 食事介助をする。

2: 一緒に院内を散歩する。

3: 他の入院患者との交流を促す。

4: 日中に臥床しているときは声かけを控える。

第111回午後:第72問

Aさん(76歳、女性)は1人暮らし。脳血管疾患cerebrovascular diseaseで右半身麻痺があり、障害高齢者の日常生活自立度判定基準はB-2である。週に2回の訪問看護を利用している。食事の準備と介助および食後の口腔ケアのため訪問介護を利用することになった。訪問介護の担当者は、Aさんのケアについて訪間看護師に助言を求めた。  訪問看護師が訪問介護の担当者に助言する内容で正しいのはどれか。

1: 健側に頸部を回旋させ食事の介助をする。

2: 野菜は繊維に対し垂直に切って調理する。

3: 歯肉出血がみられたら口腔ケアは中止する。

4: 食事中はA さんの好きなテレビ番組を見せる。

Aさん(79歳、女性)。自宅の玄関で転倒し、救急外来で第12胸椎の圧迫骨折(compression fracture)と診断され、安静目的で入院した。 既往歴 : 5年前に大腿骨骨折(femoral fracture)。 現病歴 : 2年前にAlzheimer〈アルツハイマー〉病(Alzheimer disease)を発症。記憶障害があるが、失認、観念運動失行および失語はなし。 生活歴 : 要介護1。同じ敷地内に住む長男夫婦は仕事をしている。ADLは自立。

第106回午後:第95問

入院後8日、理学療法室での訓練が始まった。Aさんはこわばった表情で訓練を受けていた。Aさんは、以前は通所リハビリテーションを利用していたが、人が多い場で落ち着かなくなることがあり、入院前には小規模多機能型居宅介護事業所を利用していたことが家族からの情報で分かった。翌日、理学療法士が「理学療法室に行きましょう」と病室に迎えに来たところ、Aさんは「行きたくない」と嫌がった。 このときのAさんに対する看護で最も適切なのはどれか。

1: 看護師が理学療法室まで付き添う。

2: 病棟でのリハビリテーションを提案する。

3: Aさんに再転倒を予防する必要性を説明する。

4: 小規模多機能型居宅介護事業所の利用を勧める。

Aさん(23歳、女性)は、大学を卒業後、インテリア会社に事務職として就職した。入社後に「ユニフォームが似合うようになりたい」とダイエットを始め、次第にやせが目立つようになった。母親がAさんに食事を作っても「太るのが怖い」と言って食べず、体重は2週間で5kg減少した。心配した母親とともに精神科外来を受診し、摂食障害(eating disorder)と診断され、開放病棟へ入院した。入院時、身長160cm、体重37kgであった。

第106回午前:第114問

入院後3か月が経過した。Aさんは体重が43kgまで増加し、主治医と相談して、退院の準備をすることになった。退院の話題が出ると、Aさんと母親は口論することが多くなった。父親は出張が多く、面会に来たのは一度のみであった。 退院に向けてAさんと家族に勧めることとして最も適切なのはどれか。

1: 栄養指導

2: 作業療法

3: 家族療法

4: 単身生活の開始

A君 (6歳、男児)は、昨日午後から今朝にかけて5回の下痢便がみられ、体温が38.0 ℃であったため祖母と受診した。経口摂取は昨日の昼食が最後である。便の簡易検査の結果、ノロウイルスによる胃腸炎(gastroenteritis)と診断され、個室に入院した。入院後、末梢静脈ラインが左手背に留置され持続点滴が開始された。両親は同様の症状があるため面会できない。祖母が帰宅した後、A君は顔をしかめ、側臥位で膝を腹部の方に寄せ抱えるようにしている。バイタルサインは、体温37.5 ℃、呼吸数36/分、心拍数120/分であった。

第105回午前:第102問

入院後3日になったが両親は来院できない状況が続いている。A君は下痢が改善し体温も下がり笑顔がみられるようになった。看護師が清拭しながらA君と話していると「僕がお母さんの言うことを聞かなかったから病気になっちゃったんだ」と話した。 このときの看護師の対応で適切なのはどれか。

1: 「お母さんが悲しむからそんなことを言ってはいけないよ」

2: 「気持ちは分かるけれど病気になったのはA君のせいではないよ」

3: 「A君の言うとおりだとすると入院している子はみんな悪い子なのかな」

4: 「お母さんの言うことを聞いていたら病気にならなかったかもしれないね」

Aさん(88歳、男性)は、10年前に脳梗塞cerebral infarctionを発症し左半身麻痺の後遺症がある。杖歩行はでき、要介護2で介護保険サービスを利用中である。Aさんが最近食欲がなく、水分もあまり摂らず、いつもと様子が違うことを心配した妻がAさんに付き添って受診した。 身体所見:呼びかけに対して返答はあるが反応はやや遅い。麻痺の症状に変化はない。  バイタルサインは、体温37.5℃、呼吸数20/分、脈拍100/分、血圧140/60mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉98%(room air)。 検査所見:赤血球410万/μL、白血球6,800/μL、Ht50%、総蛋白6.5g/dL、尿素窒素25mg/dL、Na150mEq/L、K3.8mEq/L、血糖値110mg/dL、CRP0.01mg/dL。胸部エックス線写真に異常なし。

第110回午後:第120問

入院から1週が経過し、Aさんのバイタルサインなどは正常となり、食事も摂取できるようになった。Aさんの妻は「先生からそろそろ退院できるといわれましたが、夫はほとんどベッド上で過ごしており、トイレまで歩けそうにありません。これで退院できるか不安です」と看護師に話した。現在のAさんの日常生活動作〈ADL〉は、起立時にふらつきがみられ、歩行は不安定である。ポータブルトイレを使用して 排泄している。  現在のAさんの状況から、退院に向けて看護師が連携する者で適切なのはどれか。2つ選べ。

1: 薬剤師

2: 民生委員

3: 管理栄養士

4: 理学療法士

5: 介護支援専門員

第102回午後:第63問

介護保険サービスについて正しいのはどれか。

1: 福祉用具の貸与は無償で受けられる。

2: 要支援の高齢者は介護老人保健施設に入所できる。

3: 小規模多機能型居宅介護では泊まり(ショートステイ)は提供しない。

4: 認知症対応型共同生活介護(グループホーム)ではユニットケアを実施している。