第105回午後第108問の類似問題

Aさん(72歳、男性)。妻と2人暮らし。朝6時に、妻が一緒に寝ていたAさんの様子がおかしいことに気付き、救急車を呼んだ。Aさんは病院に搬送された。病院到着時、ジャパン・コーマ・スケール〈JCS〉 II-10。右片麻痺および失語がみられる。Aさんのバイタルサインは、体温37.0℃、呼吸数20/分、心拍数110/分、血圧150/90mmHg。身長160cm、体重60kg。頭部CTで明らかな異常所見はなく、頭部MRIを行う予定である。

第107回午後:第117問

入院3日の20時、Aさんは覚醒し、点滴を触ったり、経鼻胃管を抜こうとしたりしており、落ち着かない様子である。 担当看護師が最初に行う対応で適切なのはどれか。

1: 身体拘束を行う。

2: 早めに消灯をする。

3: バイタルサインを測定する。

4: 向精神薬の使用を検討する。

A市に住むBさん(40歳、経産婦)は、妊娠20週0日である。夫(42歳、会社員)、長女のCちゃん(5歳)の3人暮らし。朝食を終えた午前8時、大規模災害が発生し、夫は倒壊した家屋に両下肢が挟まれ身動きがとれなくなった。一緒にいたBさんとCちゃんは無事だったが、慌てるBさんのそばでCちゃんは泣きながら座りこんでいた。午前10時、夫は救助隊に救出されたが、下肢の感覚はなくなっていた。 病院に搬送された夫は、その日のうちに入院となった。

第110回午前:第119問

被災当日にBさんはCちゃんとともに避難所に入所した。被災後1日、Bさんは巡回してきた看護師に「今妊娠20週目ですが、おなかが張ることがあります」と話した。  看護師が確認する項目で優先度が高いのはどれか。

1: 下肢の浮腫の程度

2: 食事の摂取状況

3: 性器出血の有無

4: 排泄状況

A君(2歳6か月、男児)。両親との3人暮らし。脳性麻痺(cerebral palsy)と診断され、自力で座位の保持と歩行はできず専用の車椅子を使用している。話しかけると相手の目を見て笑顔を見せ、喃語を話す。食事はきざみ食でスプーンを使うことができるが、こぼすことが多く介助が必要である。排泄、清潔および更衣は全介助が必要である。

第106回午前:第104問

A君の食事について看護師が母親に尋ねると「食べこぼしが多く、食べながらうとうとしてしまい時間がかかるし、十分な量も食べられていません」と話した。 A君の食事に関する母親への指導で最も適切なのはどれか。

1: 「経腸栄養剤の開始について医師と相談しましょう」

2: 「ホームヘルパーの依頼を検討しましょう」

3: 「食事時間を 20 分以内にしましょう」

4: 「ペースト食にしてみましょう」

Aさん(73歳、女性)は夫(73歳)と2人暮らし。6年前にParkinson〈パーキンソン〉病Parkinson diseaseと診断され、レボドパ〈L-dopa〉を1日3回内服している。Hoehn - Yahr〈ホーエン・ヤール〉重症度分類のステージⅢ、要介護1である。夫が付き添い神経内科外来に月1回、杖歩行で通院している。外来受診のとき、Aさんは足がすくんで転びやすくなったことを主治医に相談し、レボドパ〈L-dopa〉を1日4回に増量して様子を見ることになった。Aさんと夫は薬の副作用〈有害事象〉について外来看護師に尋ねた。

第111回午前:第117問

3か月後、Aさんは「夫は家事を楽しんでいるようで助かっていますが、友人と外出したいと言っています。私も最近は転ぶこともなくなったので、身体を動かしたり、レクリエーションに参加してみたいです」と訪問看護師に話した。  訪問看護師がAさんに提案するサービスで最も適切なのはどれか。。

1: 通所介護

2: 訪問介護

3: 訪問入浴介護

4: 短期入所生活介護

A さん(52 歳、女性、専業主婦)は、夫と 2 人の息子との 4 人で暮らしている。A さんは内向的な性格であり、順番にまわってきた町内会の役員を引き受けたことで悩むことが多くなった。 2 か月前から食欲不振と不眠が続いている。 1 か月前から家事ができなくなり、死んでしまいたいと言い始めたため、夫が付き添って精神科を受診したところ、うつ病 (depression) と診断された。

第104回午後:第110問

入院後 1 か月。A さんは「私は役に立たない人間です。昔から妻や母親としての役割を果たせていませんでした」と発言している。食事は 3 分の 2 を摂取できるようになり、夜間も眠れていることから、主治医は認知療法への参加を勧めた。この時点の認知療法で修正するのはどれか。

1: 内向的な性格

2: 低下した意欲

3: A さんと息子との親子関係

4: 自分は役に立たない人間だという考え方

Aさん(85歳、男性)は、妻と2人で暮らしていたが、自宅で意識を消失して緊急入院した。検査の結果、右中大脳動脈領域の脳梗塞(cerebral infarction)と診断された。意識は回復したが左片麻痺があり、発症後3日からベッド上での関節可動域訓練(ROM訓練)が開始された。

第102回午後:第108問

発症後4週。Aさんは順調に回復し、退院に向けての準備が進められた。妻から「この状態で家に帰ってきて大丈夫かしら」と看護師に相談があった。 妻への看護師の対応で優先するのはどれか。

1: 介護に対する不安について詳しく聴く。

2: 特別養護老人ホームへの入所を勧める。

3: 要介護認定の申請手続きについて説明する。

4: 退院後に予測される問題について説明する。

Aちゃん (生後 1か月、男児 )は、 2日前から嘔吐があり、昨日は噴水様嘔吐が 5回あったため外来を受診し入院した。 Aちゃんは体重 4,200 g、体温 36. 8℃、呼吸数 36/分、心拍数 120/分である。眼球結膜に黄染を認めない。上腹部に腫瘤を触知する。 Aちゃんの血液検査データは、赤血球 540万/μl、Ht 45%、白血球 10,100/μl、血小板 58.6万/μl、アルブミン 4.4 g/dl、Na 140 mEq/l、K 3.5 mEq/l、Cl 92 mEq/l、動脈血 pH 7.48であった。

第103回午後:第100問

Aちゃんは入院時にも胃液様の嘔吐がみられた。 Aちゃんの現在の状態で考えられるのはどれか。

1: 代謝性アシドーシス

2: 呼吸性アシドーシス

3: 代謝性アルカローシス

4: 呼吸性アルカローシス

Aさん(72歳、男性)。妻と2人暮らし。朝6時に、妻が一緒に寝ていたAさんの様子がおかしいことに気付き、救急車を呼んだ。Aさんは病院に搬送された。病院到着時、ジャパン・コーマ・スケール〈JCS〉 II-10。右片麻痺および失語がみられる。Aさんのバイタルサインは、体温37.0℃、呼吸数20/分、心拍数110/分、血圧150/90mmHg。身長160cm、体重60kg。頭部CTで明らかな異常所見はなく、頭部MRIを行う予定である。

第107回午後:第119問

産褥5日。Aさんの退院のため、夫とB君が迎えに来た。AさんはB君の自宅での様子を夫から聞いた。B君は「ご飯を食べさせてほしい」と訴えたり、「赤ちゃんを家に連れて来ないで」と泣いたりしていたという。そのことを知ったAさんはB君を抱きしめ、B君の話をゆっくり聞いていた。Aさんは退院後のB君への対応について心配になり、看護師に相談した。 Aさんへの説明で最も適切なのはどれか。

1: 「B君に好きな物を食べさせましょう」

2: 「B君の世話は夫にしてもらいましょう」

3: 「B君と一緒に赤ちゃんの世話をしましょう」

4: 「B君に兄としてしっかりするように話しましょう」

Aさん(32歳、初産婦)は妊娠39週4日に3,200gの男児を経腟分娩で出産した。分娩時に会陰切開縫合術を受けた。児のApgar〈アプガー〉スコアは1分後9点、5分後10点であった。分娩時の出血量200mL、分娩所要時間12時間30分であった。分娩室から病室に帰室する前に尿意を自覚したためトイレまで歩行し、排尿があった。

第111回午後:第108問

産褥4日、看護師はAさんに退院指導をすることにした。Aさんの児の経過は順調である。  Aさんと児が受けられるサービスとして、看護師が退院指導時に説明するのはどれか。

1: 養育支援訪問

2: 育成医療の給付

3: 養育医療の給付

4: 乳児家庭全戸訪問事業(こんにちは赤ちゃん事業)

Aさん(75歳、女性)。1人暮らし。脳梗塞(cerebral infarction)の後遺症で左不全麻痺があり、要介護1の認定を受けている。最近、夜間に中途覚醒することが多い。昨夜、トイレに行く際に転倒し、右手をついた。転倒後から右上肢の痛みがあり、翌朝になっても痛みが強かったため受診した。エックス線写真の結果から、右の上腕骨近位部骨折(proximal humerus fracture)と診断され、入院した。

第107回午前:第99問

Aさんは入院後 7日で退院し、介護老人保健施設に入所した。現在はリハビリテーションを行っている。 退所後の再転倒を予防するためのAさんへの指導で適切なのはどれか。

1: 家の中で過ごす。

2: 歩幅を小さくして歩く。

3: 足関節の底背屈運動をする。

4: 就寝前に睡眠薬を内服する。

A さん(37 歳、女性)は、アジアの出身で 1 か月前に日本人の夫 (40 歳) と娘 (12 歳)とともに日本に移住した。母国語以外に簡単な言葉であれば日本語と英語は理解できる。A さんは、胸のしこりに気付き 1 週前に受診し、検査の結果、乳癌 (breast cancer) と診断された。今後の治療について説明を受けるため外来を受診する予定である。夫から「仕事が忙しく説明に立ち会えない。妻は日本語が上手く話せないがどうしたらいいですか」と電話があった。

第104回午後:第119問

術前に、術後の A さんの苦痛の程度を確認する方法について説明をすることになった。苦痛の程度を確認する方法として最も適切なのはどれか。

1: 日本語を覚えてもらう。

2: 母国語と日本語の対応表を準備する。

3: ナースコールの利用方法を説明する。

4: まばたきをしてもらうことを説明する。

Aさん(29歳、初産婦)は、妊娠37週0日で2,780gの男児を正常分娩で出産した。出生後5分の児の状態は、心拍数150/分、四肢を屈曲させて啼泣している。顔面を清拭されると激しく啼泣し、全身はピンク色である。

第110回午前:第111問

産褥4日。Aさんは、血圧112/80mmHg、脈拍76/分、Hb11.2g/dL、Ht37.0%。子宮底を臍下4横指に硬く触れる。悪露は赤褐色で少量。凝血の混入や悪臭はない。乳房は緊満しており移行乳が分泌している。Aさんは「夜中も3 時間ごとくらいに授乳をするためほとんど眠れていません」と話している。表情は穏やかである。  Aさんのアセスメントとして適切なのはどれか。

1: 貧血である。

2: 産後うつ病postpartum depressionである。

3: 子宮復古は順調である。

4: 乳汁分泌が遅れている。

Aさん(58歳、男性)は、妻(55歳、会社員)、長女夫婦および生後5か月の孫の5人で暮らしている。頸椎の後縦靱帯骨化症(ossification of posterior longitudinal ligament)と診断され椎弓形成術を受けた。リハビリテーション病院に転院し2か月前に退院した。退院時から週1回の訪問看護を受けている。現在の症状は、下肢のしびれ、知覚鈍麻、筋力低下、上下肢の痙性麻痺および膀胱直腸障害である。移動は車椅子で、食事はリハビリテーション用のフォークを使用して座位で摂取している。排泄は家族に見守られながら尿器とポータブルトイレとを使用し、自分で行っている。

第105回午後:第117問

ある日、Aさんに軽度の歯肉出血および歯肉の腫脹がみられるようになった。疼痛はない。訪問歯科診療を受け、口腔ケアを徹底するよう促された。リハビリテーション病院に入院していたときは、自助具を利用して口腔ケアの練習をしていた。退院後は妻が口腔ケアを介助していたが、最近は仕事の帰りが遅く、Aさんは妻を待てずに寝てしまうと言う。また、Aさんは育児で疲れている長女には頼めないと話す。 看護師のAさんへの提案で最も適切なのはどれか。

1: 日中の口腔ケアを徹底する。

2: 長女に口腔ケアを依頼する。

3: 就寝時刻を遅くするよう提案する。

4: 妻が夜に実施できる時間帯を検討する。

5: Aさんが自立してできる方法を検討する。

Aさん(56歳、男性)は、若いころテニスの選手で、現在も趣味でテニスを続けている。膀胱癌(bladder cancer)と診断され、膀胱全摘除術・回腸導管造設術の手術目的で入院した。Aさんは「外来で病名を聞いたときは動揺しましたが、家族と話し合い、今は心の準備ができています」と看護師に話した。

第101回午前:第105問

看護師は、Aさんから「退院後はどのように生活が変わりますか」と質問された。看護師の説明で適切なのはどれか。

1: 「入浴の際、浴槽の湯に入ることはできません」

2: 「食事の内容を変える必要はありません」

3: 「排尿のときは導尿が必要です」

4: 「テニスはできなくなります」

Aさん(22歳、女性 会社員)は、昼食後、自室に大量のお菓子とお酒を持ち込み、食べて飲んでいたところを母親に注意をされたことに腹を立て、母親の目の前でリストカットを始めた。慌てた母親は、父親とともにAさんを連れて救急外来に来院した。医師が傷の処置をしようとすると「死んでやる。触るな」と大声で騒ぎ暴れ始めたため、精神科病棟に緊急入院となった。

第109回午後:第111問

入院後3週、Aさんの精神状態は落ち着き、職場に早く戻りたいと意欲があったため、退院に向けての準備をすることになった。自傷行為は、入院前の1回のみだった。Aさんは「また過食をしないか心配だ」と看護師に訴えた。そのため主治医はAさんと話し合い認知行動療法が開始となった。Aさんの退院に向けて、医師、看護師のチームと連携するメンバーで最も適切なのはどれか。

1: 栄養士

2: 薬剤師

3: 臨床心理士

4: ゲートキーパー

5: 精神保健福祉相談員

Aさん(25歳、初産婦)は、妊娠 40週0日に3,600 gの女児を正常分娩した。出血量は 250 ml、持続した出血はない。分娩後、 Aさんは児を見て「かわいい」と言い、授乳している。乳管口の開口数は左右 1本ずつである。分娩 2時間後、子宮底の位置は臍下 1横指で、硬度は良好であった。

第103回午前:第109問

産褥 1日。Aさんは「トイレに行ったら、小さい血の塊が 1個出ました」と訴えた。看護師が観察すると、 Aさんは、体温 36.5℃、脈拍 60/分であった。子宮底の位置は臍上 1横指で、硬さは昨日より軟らかくなっていた。乳管口の開口数は左右 2本ずつである。このときの Aさんへの対応で優先度が高いのはどれか。

1: 人工乳を勧める。

2: 腹部の温罨法をする。

3: ベッド上の安静を勧める。

4: 子宮底の輪状マッサージをする。

第103回午前:第110問

産褥 3日。Aさんの体調は回復してきているが「急にお乳全体が張ってきて痛い」と言う。看護師が観察すると Aさんは体温 37.0℃、脈拍 70/分であった。授乳前は両乳房が腫脹し、乳管口の開口数は左右 4本ずつあり、移行乳がみられた。授乳後は両乳房の腫脹が軽減した。 Aさんの状態として考えられるのはどれか。

1: 乳腺炎

2: 産褥熱 (puerperal fever)

3: 乳房緊満

4: 乳管閉塞

Aさん72歳、(男性)は、2か月前に右中大脳動脈領域の脳梗塞(cerebral infarction)を発症した。本日、病院を退院し、介護老人保健施設に入所した。 既往歴  :1年前に前立腺癌r(prostatic cancer)のため腹腔鏡下前立腺全摘除術。 身体所見:左上下肢に軽度のしびれがある。半側空間無視がある。構音障害はない。 生活機能:改訂長谷川式簡易知能評価スケール<HDS-R>26点、Barthel<バーセル>インデックス65点。

第109回午後:第99問

入所後2日、Aさんは入浴した。Aさんは自分で脱衣し、体を洗えたが、洗い残した部分を看護師が介助した。入浴後に看護師がAさんに服を手渡すと、Aさんは戸惑った表情で服を丸めたり広げたりしている。Aさんへの更衣援助で最も適切なのはどれか。

1: 着替え始めるまで待つ。

2: 伸縮性のある素材の服を渡す。

3: 服を着やすい向きに持たせる。

4: ボタンをマジックテープに変えた服を渡す。

第103回午前:第67問

Aさんは妊娠 28週で子宮内胎児死亡のため死児を出産した。翌日、児との面会で、Aさんは「ごめんね」と言い、身動きせずにじっと児を見つめていた。 Aさんへの看護師の対応で最も適切なのはどれか。

1: 「つらいですよね」

2: 「早く忘れましょう」

3: 「元気を出してください」

4: 「次の妊娠について考えましょう」

Aさん(30歳、初産婦)は、正常分娩で児を出産した。第2度会陰裂傷を認め、会陰縫合術を受けた。分娩時間後に、分娩室から褥室へ帰室した。産褥1日のAさんのバイタルサインは、体温36.8 ℃、脈拍72/分、血圧118/70mmHgであった。子宮底は臍下1横指で、子宮は硬く触れ、血性悪露中等量、後陣痛がみられる。会陰縫合部の痛みはあるが発赤はない。乳房緊満(-)、乳管開口数は左右とも4、5本。「昨夜は興奮してなかなか眠れなかった」と言う。

第109回午後:第107問

産褥2日。Aさんから会陰縫合部の疼痛の増強はないが、離開の不安から排便ができないと訴えがあった。看護師は縫合部の異常がないことを確認した。Aさんは妊娠中の便秘はなかった。看護師の対応で優先度が高いのはどれか。

1: 産褥体操をAさんに勧める。

2: 水分を多く摂るようAさんに勧める。

3: 医師に緩下薬の処方について相談する。

4: 縫合部の離開の心配はないことをAさんに説明する。