第104回午前第93問の類似問題

Aさん(56歳、男性、会社員)は、デスクワークが多い仕事をしている。40歳時の会社の健康診断で 2型糖尿病(type 2 diabetes mellitus)と診断され、紹介されたクリニックで血糖降下薬を処方されて内服を継続していた。50歳ころから視力の低下と持続性蛋白尿を指摘され、腎臓内科を受診し食事指導を受けた。しかし、仕事が忙しく食事指導の内容を守れていなかった。1年前から、足のしびれが出現するようになった。

第109回午前:第95問

Aさんは、3か月前に 末期腎不全(end-stage renal failure)の状態で腎代替療法(血液透析)が必要であると腎臓内科の医師から説明された。シャント造設のための入院を予定していたが、仕事が忙しく延期となっていた。1週前から感冒症状があり、体重増加、全身浮腫、全身A怠感、呼吸苦が出現したため、緊急入院となった。透析用のカテーテルを挿入し、緊急血液透析を行った。 入院時の身体所見:体重73kg(1週間で4kg増加)血圧178/105 mmHg。 入院時の検査所見:Hb 9.5g/dL、血清尿素窒素72mg/dL、血清クレアチニン9.0mg/dL、血清カリウム6.8mEq/L、血清ナトリウム138.5mEq/L。 緊急入院時のAさんの胸部エックス線写真(別冊No. 5)を別に示す。Aさんが緊急血液透析となった病態で正しいのはどれか。

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1: 貧血(anemia)

2: 心不全(heart failure)

3: 低カリウム血症(hypokalemia)

4: 低ナトリウム血症(hyponatremia)

Aちゃん(8歳、女児)は、両親と妹(3歳)の4人家族である。2歳時に気管支喘息(bronchial asthma)と診断された。5歳までは喘息発作のため救急外来を受診することも多く年に1回は入院していた。6歳から発作を起こすこともなくなり、定期受診はしなくなっていた。アレルゲンは、ダニとハウスダストである。

第108回午後:第102問

気管支喘息(bronchial asthma)による発作は軽快して点滴静脈内注射が中止された。咳嗽が軽度あるが全身状態は良好であるため、退院が決定した。Aちゃんに学校での生活状況を確認すると「最近、喘息発作はなかったけど、体育の時は咳が出たり苦しくなったりすることが時々あった」と話した。そのため、Aちゃんと母親に、退院後も抗アレルギー薬の内服と副腎皮質ステロイド薬の吸入を続けるように医師から説明された。 看護師のAちゃんに対する退院後の指導で適切なのはどれか。

1: 「咳が出なくても体育の授業は見学しましょう」

2: 「学校で咳が続くときは先生に伝えましょう」

3: 「咳が出なくなったら薬はやめましょう」

4: 「部屋の空気の入れ替えはやめましょう」

Aさん(23歳、女性)は、未婚で両親と3人で暮らしている。専門学校卒業後に就職し、仕事も順調であった。4か月前、仕事のミスがあったことをきっかけに気分が落ち込み、食欲のない状態が1か月ほど続いたが、通勤は続けていた。Aさんは2か月前から不眠を訴えるようになり、先月からは給料の全額を宝くじの購入に費やしてしまう行為がみられるようになった。Aさんは、心配した両親に付き添われて精神科病院を受診した。

第105回午後:第110問

入院後2週が経過した。Aさんの携帯電話は母親が持ち帰っているため、Aさんは職場のことが気になると言って、毎日、病棟内の公衆電話から頻繁に会社の上司に電話をしている。看護師が面接をしたところ、今後への強い焦りの訴えが聞かれた。 Aさんへの対応で最も適切なのはどれか。

1: 休養の必要性をAさんと再確認する。

2: 仕事のことは考えないように伝える。

3: Aさんの上司にAさんの病状と行動との関連を説明する。

4: Aさんのテレホンカードをナースステーションで管理する。

第103回午前:第79問

外国人の女性が 38.5℃の発熱のある生後 3か月の男児を連れて小児科診療所を受診した。男児は上気道炎 (upper respiratory inflammation) であった。女性は日本語が十分に話せず、持参した母子 健康手帳から、男児はこの女性と日本人男性との間に生まれた子どもであることが分かった。夫は同居していない様子である。外来看護師は女性に、 4か月児健康診査のことを知っているかを尋ねたが、女性は看護師の質問を理解できない様子であった。男児が 4か月児健康診査を受診するために必要な社会資源で優先度が高いのはど れか。

1: 近所の病院

2: 通訳のボランティア

3: 児童相談所の児童福祉司

4: 地区担当の母子健康推進員

Aさん(78歳、男性)は、76歳の妻と娘の3人で暮らしている。Aさんは、大腸癌(colon cancer)と診断され、手術を受けてストーマを造設した。その後、再発し、治療を行ったが効果がなく、在宅で緩和ケアを行うことになった。Aさんは腹部の癌性疼痛を訴え、オキシコドン塩酸塩徐放錠を1日2回内服している。Aさんは食べたいときに食べたいものを少量ずつ食べているが、摂取量が減少してきている。妻は腰痛があり、娘は日中、仕事に出ている。

第100回午前:第96問

Aさんの傾眠傾向が強まり、時々無呼吸がみられるようになった。食事や水分の摂取量は少ないが、疼痛を訴えることはない。妻は「できればこのまま自宅でみていきたい」と話している。 自宅で看取るための体制として必要なのはどれか。

1: 見舞い客の制限

2: 訪問診療の導入

3: 娘の介護休暇の取得

4: 高カロリー輸液の開始

5: 家族による24時間の観察

Aさん(52歳、男性)は、5年前にC型肝炎(hepatitis C)、肝硬変(liver cirrhosis)と診断され、1回の入院歴がある。退院後、医療機関への受診を中断し3年が経過している。毎日、ウイスキーを約300mL飲んでいる。夕食の2時間後に約1,100mLの吐血があり、緊急入院となった。 身体所見:体温35.4℃、呼吸数26/分、脈拍122/分、血圧86/42 mmHg、顔面は蒼白、冷汗を認める。意識は清明だが不安げな表情をしている。 検査所見:赤血球278万/μL、Hb 8.4g/dL、総ビリルビン4.1mg/dL、アンモニア188μg/dL、K 3.9mEq/L、血糖102mg/dL。

第108回午後:第92問

入院から4日が経過し、Aさんは医師から「C型肝炎(hepatitis C)、肝硬変(liver cirrhosis)の患者は肝細胞癌(hepatocellular carcinoma)を発症することがある」と説明を受けた。Aさんはスクリーニングの目的で、肝臓から骨盤内臓器までの範囲で腹部超音波検査を受けることになった。 検査前日に看護師が行う説明で正しいのはどれか。

1: 「検査直前に排尿を済ませてください」

2: 「おならは検査が終わるまで我慢してください」

3: 「造影剤のアレルギーがあれば教えてください」

4: 「検査当日は、起床時から飲食物を摂取しないでください」

Aさん(22歳、女性 会社員)は、昼食後、自室に大量のお菓子とお酒を持ち込み、食べて飲んでいたところを母親に注意をされたことに腹を立て、母親の目の前でリストカットを始めた。慌てた母親は、父親とともにAさんを連れて救急外来に来院した。医師が傷の処置をしようとすると「死んでやる。触るな」と大声で騒ぎ暴れ始めたため、精神科病棟に緊急入院となった。

第109回午後:第111問

入院後3週、Aさんの精神状態は落ち着き、職場に早く戻りたいと意欲があったため、退院に向けての準備をすることになった。自傷行為は、入院前の1回のみだった。Aさんは「また過食をしないか心配だ」と看護師に訴えた。そのため主治医はAさんと話し合い認知行動療法が開始となった。Aさんの退院に向けて、医師、看護師のチームと連携するメンバーで最も適切なのはどれか。

1: 栄養士

2: 薬剤師

3: 臨床心理士

4: ゲートキーパー

5: 精神保健福祉相談員

Aさん(59歳、女性)は、午前2時ころにバットで殴られたような激しい頭痛を自覚し、嘔吐した。午前4時、Aさんは、頭痛を我慢できなくなったために、家族に付き添われて救急搬送され、緊急入院した。入院時、ジャパン・コーマ・スケール 〈JCS〉Ⅰ-1、四肢の麻痺を認めない。

第101回午後:第99問

開頭術後24時間が経過した。JCSⅠ-2。体温 37.5 ℃。脈拍 88/分、血圧 138/84 mmHg。呼吸数18/分、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉98%(酸素吸入3l/分)。脳室ドレナージが行われている。Aさんへの看護で適切なのはどれか。

1: 両腋窩を冷やす。

2: 酸素吸入を中止する。

3: 起き上がらないように説明する。

4: 痛み刺激を与えて意識レベルを確認する。

Aさん(75歳、女性)。1人暮らし。脳梗塞(cerebral infarction)の後遺症で左不全麻痺があり、要介護1の認定を受けている。最近、夜間に中途覚醒することが多い。昨夜、トイレに行く際に転倒し、右手をついた。転倒後から右上肢の痛みがあり、翌朝になっても痛みが強かったため受診した。エックス線写真の結果から、右の上腕骨近位部骨折(proximal humerus fracture)と診断され、入院した。

第107回午前:第99問

Aさんは入院後 7日で退院し、介護老人保健施設に入所した。現在はリハビリテーションを行っている。 退所後の再転倒を予防するためのAさんへの指導で適切なのはどれか。

1: 家の中で過ごす。

2: 歩幅を小さくして歩く。

3: 足関節の底背屈運動をする。

4: 就寝前に睡眠薬を内服する。

Aさん(72歳、男性)。妻と2人暮らし。朝6時に、妻が一緒に寝ていたAさんの様子がおかしいことに気付き、救急車を呼んだ。Aさんは病院に搬送された。病院到着時、ジャパン・コーマ・スケール〈JCS〉 II-10。右片麻痺および失語がみられる。Aさんのバイタルサインは、体温37.0℃、呼吸数20/分、心拍数110/分、血圧150/90mmHg。身長160cm、体重60kg。頭部CTで明らかな異常所見はなく、頭部MRIを行う予定である。

第107回午後:第118問

Aさんは翌日の2時に尿意があり、自然排尿があった。8時に「昨夜は後陣痛の痛みが強くて眠れませんでした。おっぱいを飲ませたら、後陣痛がさらに強くなって、汗が出てきました」と言う。子宮底の高さは臍高、子宮は硬く触れ、血性悪露が中等量みられる。Aさんのバイタルサインは、体温37.0℃、脈拍68/分、血圧125/70mmHgであった。 このときのAさんへの対応で適切なのはどれか。

1: 授乳を促す。

2: 入浴を勧める。

3: 骨盤底筋体操を指導する。

4: 鎮痛薬の使用を医師に相談することを伝える。

A さん(90 歳、女性)は、Alzheimer〈アルツハイマー〉病 (Alzheimer disease) で、重度の認知機能の低下がある。要介護 4 で、短期入所〈ショートステイ〉や通所介護を利用している。長年、長男夫婦が自宅で介護している。

第104回午前:第102問

その後、A さんは誤嚥性肺炎 (aspiration pneumonia) の症状が軽快し、胃瘻を造設せずに退院する予定である。家族は自宅での介護を考えていたが、長男の妻が脳出血 (cerebral hemorrhage) で入院したため、Aさんの退院先の再検討を行うことになった。A さんの退院先として最も適切なのはどれか。

1: 軽費老人ホーム

2: 介護老人福祉施設

3: 回復期リハビリテーション病棟

4: 認知症対応型共同生活介護(認知症高齢者グループホーム)

Aさん(25歳、男性、飲食店店員)は、 2日前から感冒様症状があり、夜眠ろうとして横になるが息苦しくて眠れず、歩行や会話も困難となり、夜間に Aさんの家族に伴われて救急外来を受診した。 Aさんは地元の野球チームに所属し、休日には練習に参加しており、最近は残業が多く疲れていた。診察の結果、Aさんは気管支喘息発作 (bronchial asthma) と診断され、気管支拡張薬、副腎皮質ステロイドによる治療と、フェイスマスクによる酸素投与が行われたが、改善がみられず入院した。

第103回午前:第91問

入院後Aさんは呼吸困難が増悪し、発汗が著明であった。入院時の看護として最も適切なのはどれか。

1: 全身清拭を行う。

2: セミファウラー位とする。

3: 鎮静薬の処方を医師に相談する。

4: 口をすぼめてゆっくりと息を吐くように指導する。

Aちゃん(7歳、女児、小学1年生)は、3歳ころから夜間就寝中や保育所の昼寝の時に時々いびきがあり、保育所の友達に「Aちゃんがうるさくて眠れない」と言われた。母親が心配してAちゃんを小児科外来に連れて行った。その後、Aちゃんは外来で経過観察されてきたが、今年の4月から7月までの間に、急性扁桃炎(acute tonsillitis)を3回起こしていることや、睡眠時無呼吸がみられるようになったことから、8月中に扁桃腺摘出術を受けることになった。

第109回午後:第103問

定期外来の受診時に、手術が決まったことが医師からAちゃんに伝えられた。Aちゃんは「なんで手術するの」と涙ぐんでいる。扁桃腺摘出術を受けるAちゃんに対する看護師の説明で適切なのはどれか。

1: 「寝ているときに息を止めてしまうことがあるからだよ」

2: 「のどにいる悪い虫をとるためだよ」

3: 「のどにお熱があるからだよ」

4: 「いびきが大きいからだよ」

Aさん(82歳、女性)は息子(57歳、会社員)と息子の妻(55歳、パート勤務)との3人暮らし。3年前にAlzheimer〈アルツハイマー〉型認知症Alzheimer diseaseと診断され、認知症高齢者の日常生活自立度判定基準Ⅱb、要介護2である。Aさんの介護は、主に息子の妻が行っていた。Aさんは、声かけがあれば日常生活動作〈ADL〉を自分で行うことができた。しかし、Aさんは徐々に認知症が重度化し、1人で外出すると帰ってくることができなくなり、夜間に落ちつきなく動き回ることが多くなった。息子と息子の妻はAさんの介護について介護支援専門員に相談していたが、息子の妻は睡眠不足となり、体調を崩してしまった。そのため、Aさんは介護老人保健施設に入所することになった。

第111回午後:第99問

入所して1週後。Aさんは、朝、声をかけられてもなかなか目を覚まさない。午前中は看護師が他の入所者と交流することを目的に共有スペースに誘導するが、Aさんは共有スペースの椅子に座ったまま眠ってしまい、レクリエーションヘ誘われても参加はしない。夕方から夜間にかけてAさんは活動的となり、施設の廊下を歩き職員に話しかけている。  Aさんへの看護師の対応で最も適切なのはどれか。

1: 朝の入浴を勧める。

2: 日中の散歩に誘う。

3: 朝はAさんが自分で起きるまで待つ。

4: 日中は椅子に座って過ごしてもらう。

Aさん (43歳、男性、会社員 )は、 1か月前に右頸部の腫瘤に気付き、自宅近くの診療所を受診し、大学病院を紹介された。検査の結果、 Aさんは、非 Hodgkin〈ホジキン〉 リンパ腫 (non-Hodgkin lymphoma)と診断され、縦隔リンパ節腫大による上大静脈の圧迫も確認され、化学療法導入のため入院した。 Aさんは「悪性リンパ腫と言われたときにはショックだったけど、化学療法は有効であると聞いて、頑張ろうと思っている」と話す。入院時、 Aさんは体温 37.5℃、呼吸数 18/分、脈拍 84/分、血圧 124/64 mmHgであった。血液検査データは、赤血球 302万/μl、Hb 10.3 g/dl、白血球 6,400/μl、総蛋白 7.6 g/dlであった。

第103回午後:第94問

入院当日、 Aさんは看護師に「最近、なんとなく手がむくんでいるような気がする」と言う。 Aさんの手のむくみの原因として可能性が高いのはどれか。

1: 発熱

2: 貧血

3: 低蛋白血症

4: 上大静脈の圧迫

A君(2か月、男児)は、1か月児健康診査で尿道下裂(hypospadias)の疑いを指摘され、小児科を受診した。検査の結果、遠位型尿道下裂(distal hypospadias)と診断された。主治医から母親に対し、体重の増加を待ち1歳前後で尿道形成術を行う必要性について説明があった。母親から看護師に対し「手術を受けるまでの間、どう過ごしたらよいですか」と質問があった。

第106回午前:第102問

A君は、手術を受けて1週が経過した。全身状態が安定したため、尿道カテーテルが抜去された。医師から母親に「3日間、経過を観察し、問題がなければ退院できます。退院1か月後に外来を受診してください」と説明があった。退院から外来受診までの日常生活の留意点に関して看護師が母親へ指導することになった。 指導で適切なのはどれか。

1: 「水分は控えましょう」

2: 「入浴は避けましょう」

3: 「1日1回導尿をしましょう」

4: 「腹ばいの姿勢は避けましょう」

Aさん(28歳、女性、会社員)は、夫と1歳の娘との3人で暮らしている。25歳のときに潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis)と診断され、内服治療を続けてきた。Aさんは27歳で出産後、職場に復帰していたが3か月前から排便回数が増え、便に血液が混入するようになった。1週前から下痢が1日8~10 回あり、腹痛や発熱もみられ、外来受診したところ、潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis)の再燃のため入院することになった。身長158.2 cm、体重40.2 kg。体温38.3℃、脈拍92/分、血圧108/76 mmHgであった。血液検査データは、赤血球340万/μL、白血球9,800/μL、Hb 7.8 g/dL、アルブミン2.5 g/dL、CRP 5.5 mg/dL。

第105回午後:第93問

入院後10日、Aさんの状態は改善し、経腸成分栄養剤300 mL/日(1kcal/mL)が開始された。Aさんは「入院前も自分なりには気を付けていたつもりだったけど、また悪くならないようにするには退院後はどうしたらいいのかしら」と話した。 このときのAさんへの説明で最も適切なのはどれか。

1: 「仕事は今までどおりで大丈夫です」

2: 「下痢が続いたら炭水化物を減らしてください」

3: 「経腸成分栄養剤600 mL で1日分の栄養が確保できます」

4: 「悪化のきっかけになるようなことがなかったか一緒に考えてみましょう」

Aさん(38歳、男性、会社員)。両親と3人暮らし。25歳のころに双極性障害(bipolar disorder)と診断された。3か月前から気分が落ち込み夜も眠れず、食欲もなくなり仕事を休むことが多くなってきた。無力感を感じるようになり、休職して精神科病棟に任意入院した。入院後は1日中ベッドで横になって過ごし、他の患者との交流もみられない。看護師が話しかけても簡単な返事をするだけで無表情である。食事は病室で摂取しており、摂取量は少ない。

第106回午前:第110問

入院後4週が経過した。昨日は、午前中ホールに1回出てきたが、すぐに病室に戻ってしまった。今朝、看護師がホールに出てきたAさんに「おはようございます」 と声を掛けたところ、「おはよう」と答えただけで病室に戻ってしまった。夕方には他の患者とも会話をしたり、一緒にテレビを見たりするようになった。看護師が気分について尋ねると「まだ死にたい気持ちが残っている」と話した。 このときのAさんの状態のアセスメントとして正しいのはどれか。2つ選べ。

1: 過活動である。

2: 気分には日内変動がある。

3: 自分に注目して欲しいと思っている。

4: 行動の回復と感情の回復に差が生じている。

5: 看護師に声を掛けられたことに怒りを感じている。

Aさん(82歳、男性)は、4年前にAlzheimer〈アルツハイマー〉型認知症(dementia of Alzheimer type)の診断を受けた。要介護4で、1年前からグループホームで生活している。高血圧症(hypertension)に対して持続性カルシウム拮抗薬を内服している。他に治療を必要とする疾患は認められない。 1週前から夜はほとんど眠らず、居間のソファに腰かけたり、歩き回ったりする状態が続いている。昼間もベッドに横になることはない。食欲が低下してきたが、先月よりも体重は2kg増加している。

第101回午後:第100問

Aさんは廊下でうずくまっているところを発見された。肩呼吸をしており、四肢に冷感があり下肢の浮腫が強い。体温 36.1 ℃、脈拍 120/分、血圧86/50 mmHg、呼吸数40 /分であった。Aさんの状態で最も考えられるのはどれか。

1: 心不全(heart failure)

2: 上気道感染(upper respiratory infection)

3: 狭心症発作(angina pectoris)

4: 閉塞性呼吸障害(obstructive respiratory disorder)

Aさん(28歳、初産婦)は、妊娠 30週である。今朝から性器出血が少量認められたため外来を受診した。受診時、子宮収縮は1時間に4、5回認められ、Aさんは時々、軽い痛みを訴えた。今までの妊娠経過では、異常は認められていない。身長 160 cm、体重 60 kg(非妊時54 kg)である。

第101回午前:第116問

Aさんは入院し、子宮収縮抑制薬の点滴静脈内注射が開始された。入院翌日の朝、1時間に2、3回の不規則な子宮収縮はあるが痛みはない。性器出血はない。子宮口は閉鎖している。体温 37.1 ℃。脈拍 88/分、整。血圧 130/76mmHg。この時点の看護計画として最も適切なのはどれか。

1: 食事は流動食とする。

2: 清潔ケアは清拭とする。

3: 排尿は毎回導尿とする。

4: 血圧を継続モニタリングする。