第100回午前第96問の類似問題

第106回午前:第69問

Aさん(65歳、女性)は、夫と実父との3人暮らしである。脊柱管狭窄症(spinal canal stenosis)の術後、地域包括ケア病棟に入院中である。退院後は自宅に戻り室内で車椅子を利用する予定である。Aさんの障害高齢者の日常生活自立度判定基準はB-1である。 看護師による家族への指導で最も適切なのはどれか。

1: 家族の生活習慣を中心に屋内環境を整備する。

2: 夜間の車椅子によるトイレへの移動は制限する。

3: 退院後の生活の課題に応じて福祉用具を選定する。

4: ベッドから車椅子への移動介助にリフトの導入を勧める。

Aさん(74歳、女性)は、右肺尖部癌(apical lung cancer)と診断され、外科的治療は困難で、外来で抗癌化学療法を実施していた。半年後、胸壁への浸潤が進行したため、抗癌化学療法目的で入院した。Aさんは5年前に夫を亡くしてからは1人暮らしをしており、入院前は、近所に住むAさんの娘が毎日訪問していた。

第101回午前:第95問

Aさんは抗癌化学療法を開始したが、副作用が強かったため、「治療をやめて家で過ごしたい」と希望し、退院した。退院後3日、訪問看護が開始された。 訪問看護師が今後注意すべきAさんの症状はどれか。

1: 構音障害

2: 聴力の低下

3: 片麻痺の出現

4: 上肢の強い痛み

Aちゃん(5か月、女児)は、父親(会社員)、母親(主婦)、兄のB君(3歳)と4人家族である。近所に祖父母が住んでいる。Aちゃんは3日前から鼻汁と咳嗽があり、昨日夕方より39℃の発熱がみられ小児科外来を受診した。自宅で哺乳量の低下はなく、1日に1、2回咳嗽とともに嘔吐がみられていた。来院時、体温39.3℃、呼吸数45/分、脈拍142/分、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉98%(room air)であった。診察と検査の結果、RSウイルスによる急性細気管支炎acute bronchiolitisと診断され、去痰薬が処方された。

第110回午後:第105問

入院後7日、Aちゃんは症状が軽快し、哺乳量も増加して翌日の金曜日に退院が決定した。母親は「Aはだいぶ元気になりました。でもBが泣いたり、かんしゃくをおこしたりすることが増えているようです。どうしたらいいでしょう」と看護師に相談した。入院中、土曜日、日曜日は父親がB君の世話をしており、平日は祖父母が世話をしているとのことであった。退院時、父親は休暇をとりAちゃんと母親を迎えに来る予定である。  母親への看護師の対応として適切なのはどれか。

1: 「B君のかかりつけ医に相談しましょう」

2: 「B君の保育所への入所を検討しましょう」

3: 「B君に関わる時間をたっぷりとりましょう」

4: 「お兄ちゃんだから頑張りなさいと伝えましょう」

A君( 8歳、男児 )は、頭痛、食欲不振、全身倦怠感、肉眼的血尿および両眼瞼の浮腫を主訴に病院を受診した。 1か月前に扁桃炎 (tonsillitis)に罹患した以外は既往歴に特記すべきこ とはない。扁桃炎 (tonsillitis)は抗菌薬を内服し軽快した。血液検査の結果、 溶連菌感染後急性糸球体腎炎 (poststreptcoccal acute glomerulonephritis)と診断されて入院した。入院時、 A君は体温 36.8℃、呼吸 数20/分、脈拍は 80/分、整で血圧 132/80 mmHgであった。

第103回午後:第103問

A君の入院時の看護計画で適切なのはどれか。

1: 水分摂取を促す。

2: 背部の冷罨法を行う。

3: 1日 3回の血圧測定を行う。

4: 食事の持ち込みを許可する。

Aさん(25歳、男性)は、未婚で両親と3人で暮らしている。大学卒業後に就職し、仕事も順調であった。4ヶ月前、仕事のミスがあったことをきっかけに気分が落ち込み、食欲のない状態が1ヶ月ほど続いたが、通勤は何とか続けていた。Aさんは、2ヶ月前から不眠を訴えるようになり、先月からは、高額なマンションや車の購入契約をしたり、貯金の全額を宝くじの購入に費やしてしまうなどの行為がみられるようになった。Aさんは、心配した両親に付き添われて精神科病院を受診した。

第100回午後:第120問

入院して1ヶ月が経過したAさんは、服薬による治療で多弁や易怒性などの症状が改善し、落ち着いて過ごせるようになった。Aさんは治療を継続する必要性についても理解している。看護師が家族への退院指導を行うことになった。 Aさんの家族への指導で最も適切なのはどれか。

1: 「薬は家族が管理してください」

2: 「今後も入院治療が定期的に必要になります」

3: 「症状が悪化する兆候を見逃さないようにしましょう」

4: 「服薬をしていれば症状は悪化しないので安心してください」

Aくん(12歳、男子)は、5歳で気管支喘息(bronchial asthma)と診断され、抗アレルギー薬の服用と副腎皮質ステロイドの吸入をしている。アレルゲンはハウスダストである。Aくんは小学3年生までは、年に数回の中発作を起こし入院治療をしていた。その後は、月に1回の外来通院で症状はコントロールされ、入院することはなかった。小学6年生の冬に学校で中発作を起こし、学校に迎えに来た母親とともに救急外来を受診した。

第100回午後:第107問

気管支拡張薬の点滴静脈内注射でAくんの症状は改善した。Aくんは、医師や看護師の質問には素直に答えているが、心配する母親には「病院に来るほどじゃないんだよ、入院はしないからな」と反抗的な態度をとっている。 看護師の対応で最も適切なのはどれか。

1: なぜそう思おうのかをAくんに尋ねる。

2: Aくんにではなく母親に病状を尋ねる。

3: 母親への態度が適切でないとAくんを叱る。

4: 親子関係に問題があるのではないかと母親に伝える。

A さん(72 歳、男性)は、アパートの 1 階に 1 人で暮らしている。家族や親戚はいない。15 年前から心不全 (heart failure) のために利尿薬を毎朝内服している。半年前に要支援 2 の認定を受け、介護予防通所介護を週に 2 回利用している。早朝、A さんは玄関の外で座り込んでいるところを近所の人に発見され救急搬送された。来院時、体温37.4 ℃、呼吸数 20/分、脈拍 98/分、血圧 100/70 mmHg であった。血液検査と尿検査の結果、脱水症と診断された。

第104回午前:第98問

外来で点滴静脈内注射が開始され、入院した。夕方から A さんの表情に落ち着きがない様子や看護師の説明を聞かない様子がみられた。夜間から朝までぶつぶつと独り言を話していた。A さんの看護で最も適切なのはどれか。

1: 夜間の病室内の照明を消す。

2: 日中に車椅子での散歩を介助する。

3: A さんに点滴を抜かないように説明する。

4: 夜間は睡眠導入薬の処方を医師に依頼する。

Aさん(73歳、女性)は、動悸の精密検査の目的で入院した。心電図や血液検査などで異常所見はなかったが、Aさんは全身倦怠感、食欲不振、腰痛、便秘などを訴え続け、薬物療法を行っているが症状は改善していないという。日中はぼんやりと過ごしており「心臓がドキドキして、ハッと朝早く目が覚め、死ぬんじゃないかと思い、その後眠れなくなる」と言う。

第100回午前:第107問

Aさんは、夜、寝る前に「入院しているのに治らない。こんなはずではなかった。ここにいても仕方がない」と看護師に訴えた。 このときの看護師の対応で最も適切なのはどれか。

1: 「薬が効くまでの我慢ですよ」

2: 「治っているように見えますよ」

3: 「治らないと感じるのはつらいですね」

4: 「治っていないことを医師に相談しますか」

第103回午後:第73問

Aさんは、 1人で暮らしている。血管性認知症 (vascular dementia)があり、降圧薬を内服している。 要介護 1で、週 3回の訪問介護と週 1回の訪問看護を利用している。最近では、 Aさんは日中眠っていることが多く、週 1回訪ねてくる長男に暴言を吐くようになっている。 Aさんの長男の話を傾聴した上で、訪問看護師の長男への対応で最も適切なのはどれか。

1: デイサービスの利用を提案する。

2: Aさんを怒らせないように助言する。

3: Aさん宅に行かないように助言する。

4: 薬の内服介助をするように提案する。

第111回午前:第69問

Aさん(73歳、男性)は慢性閉塞性肺疾患chronic obstructive pulmonary diseaseで在宅酸素療法〈HOT〉を受けている。受診時にAさんが「1人でお風呂に入っているが、息切れが強い」と訴えたため、外来看護師は入浴時の具体的な状況を確認した。  外来看護師がAさんに確認した内容で、息切れの原因と考えられるのはどれか。

1: 入浴はシャワー浴にしている。

2: 椅子に座って更衣を行っている。

3: 洗髪時に鼻カニューレを外している。

4: 浴室の扉を開けたまま入浴している。

Aさん(82歳、女性)は、アルツハイマー型認知症(dementia of Alzheimer type)で、認知症高齢者の日常生活自立度判定基準Ⅱb、要介護1である。息子と2人暮らしであったが、1年前から認知症対応型共同生活介護(認知症高齢者グループホーム)に入所している。息子は仕事が忙しいため、2か月に1回面会に来所する。Aさんは2日前から活気がなくなり、食事量も減少した。本日、発熱や下痢を主訴に介護職員に付き添われて外来を受診した。外来の看護師が介護職員に普段の健康状態の把握の方法を尋ねると、1日1回の体温と血圧の測定、月1回の体重測定、レクリエーションへの参加の様子を確認しているという回答を得た。Aさんは、看護師の簡単な質問に答えることができる。 身体所見:体温37.0℃、呼吸数24/分、脈拍72/分、血圧132/82mmHg、呼吸音は異常なし。水様便が3回/日、濃縮尿、手指の冷感あり、顔色は不良。皮膚の乾燥あり。体重45.8kg。 検査所見:Ht 40%、白血球9,800/μL、尿素窒素25mg/dL。Na 150mEq/L、尿比重1.030。

第108回午後:第99問

入院後3日。Aさんは開始された食事を全量摂取し、活気が出てきた。Aさんは自ら水分を摂ることはなかったが、看護師がお茶を勧めると、少量ずつ摂取している。体重47kg。Aさんの尿の性状は淡黄色で尿臭はなく、血液検査データは改善して基準値となったため、点滴静脈内注射が中止となり、退院が決まった。 Aさんが外来受診時と同じ状態を起こさないために、看護師が介護職員に伝える予防策で適切なのはどれか。

1: 室温は30℃に保つ。

2: 8 g/日の食塩を摂取する。

3: カフェインを含む水分を摂取する。

4: 熱の放散を抑制する衣類を選択する。

5: 食事を含めて1,300mL/日の水分を摂取する。

Aさん ( 17歳、女子、高校生 )は、 3か月前から月経初日に腹痛や腰痛が生じて、学校を休むようになったため婦人科を受診した。 Aさんの月経周期は 26〜34日、持続日数は 4〜 6日である。 Aさんはコーヒーを毎朝 1杯飲んでおり、運動習慣はない。 Aさんは身長 162 cm、体重 55 kgであり、既往歴に特記すべきことはない。

第103回午後:第108問

診察の結果、器質的病変は確認されなかった。 Aさんは「生活で何か気を付けることはありますか」と尋ねた。 Aさんへの月経時の生活指導で適切なのはどれか。

1: 安静の保持

2: 腰部の温罨法

3: コーヒー摂取量の増量

4: 腹部を締めつける下着の着用

Aちゃん( 1歳 0か月、女児)は、つかまり立ちをしようとしてテーブルの上に手をかけたところ、熱い味噌汁の入ったお椀(わん) をひっくり返して前胸部と右前腕に熱傷 (burn) を負 ったため母親とともに救急外来を受診した。来院時、 Aちゃんは、体温 36.8℃、呼吸数 36/分、心拍数 120/分、血圧 90/60 mmHgであり、機嫌が悪く泣いている。

第103回午前:第104問

Aちゃんは、創部の処置と経過観察のため入院した。処置室で点滴静脈内注射と創部の処置を医師 1人と看護師 2人で行うことになった。看護師が Aちゃんの母親に同席するよう促すと「かわいそうで見ていられるか不安です」と話した。母親のつらさを受け止めた後の対応で適切なのはどれか。

1: 「Aちゃんがかわいそうですよ」

2: 「Aちゃんはもっとつらいですよ」

3: 「Aちゃんが頑張る姿を見届けるべきですよ」

4: 「Aちゃんにとってお母さんが支えになりますよ」

Aさん(85歳、男性)は、妻と2人で暮らしていたが、自宅で意識を消失して緊急入院した。検査の結果、右中大脳動脈領域の脳梗塞(cerebral infarction)と診断された。意識は回復したが左片麻痺があり、発症後3日からベッド上での関節可動域訓練(ROM訓練)が開始された。

第102回午後:第108問

発症後4週。Aさんは順調に回復し、退院に向けての準備が進められた。妻から「この状態で家に帰ってきて大丈夫かしら」と看護師に相談があった。 妻への看護師の対応で優先するのはどれか。

1: 介護に対する不安について詳しく聴く。

2: 特別養護老人ホームへの入所を勧める。

3: 要介護認定の申請手続きについて説明する。

4: 退院後に予測される問題について説明する。

Aさん(38歳、初産婦)は、妊娠38週3日に2,900gの女児を正常分娩した。出産前は、Aさんは夫と2人で暮らしていた。引っ越して3か月であり、周囲に親しい知り合いや友人はまだいない。

第102回午後:第113問

看護師はベッドサイドの椅子に座り、Aさんから育児について分からないことが多いという話を聞いた。話し終えたAさんは「少しすっきりしたような気がします」と言った。 このときの看護師の対応で優先度の高いのはどれか。

1: 元気づける。

2: 休息を促す。

3: 精神科の受診を勧める。

4: 母親として自覚するよう話す。

第106回午後:第57問

Aさん(65歳、男性)は、肺気腫(pulmonary emphysema)で在宅酸素療法を受けている。ある日、Aさんの妻(70歳)から「同居している孫がインフルエンザ(influenza)にかかりました。今朝から夫も体が熱く、ぐったりしています」と訪問看護ステーションに電話で連絡があったため緊急訪問した。 訪問看護師が確認する項目で優先度が高いのはどれか。

1: 喀痰の性状

2: 胸痛の有無

3: 関節痛の有無

4: 経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉

A君(2歳6か月、男児)。両親との3人暮らし。脳性麻痺(cerebral palsy)と診断され、自力で座位の保持と歩行はできず専用の車椅子を使用している。話しかけると相手の目を見て笑顔を見せ、喃語を話す。食事はきざみ食でスプーンを使うことができるが、こぼすことが多く介助が必要である。排泄、清潔および更衣は全介助が必要である。

第106回午前:第105問

現在、A君の母親は妊娠16週で順調に経過している。母親は「出産のときにAを預かってくれるところを探そうと思っています」と看護師に話した。父親は会社員で、毎日20時ころ帰宅する。A君の祖父母は遠方に住んでおり支援をすることができない。 母親に情報提供する社会資源で最も適切なのはどれか。

1: 乳児院

2: 病児保育

3: 情緒障害児短期入所施設

4: レスパイトを目的とする入院

5: ファミリーサポートセンター

Aちゃん(生後10か月)は、それまで機嫌よく過ごしていたが、夕方から突然不機嫌になり、15〜20 分ごとに激しく泣いては、泣き止むことを繰り返した。Aちゃんは夕食の離乳食を食べず哺乳もしなかったが、嘔吐したため21時に保護者と救急病院を受診した。担当医師は保護者に、腸重積症(intussusception)が疑われるためグリセリン浣腸を行って便性を確認する、と説明した。体温は37.1℃であった。

第108回午後:第105問

Aちゃんは、高圧浣腸により重積が整復され、経過観察のため入院した。翌朝、経口摂取が可能となり、状態も落ちついているため退院が決定した。保護者から「退院後に何か注意することはありますか」と看護師に質問があった。 保護者への説明で適切なのはどれか。

1: 「月1回の受診をしてください」

2: 「3日間は入浴を控えてください」

3: 「1週間は離乳食を1日1回にしてください」

4: 「同じような症状が出たら受診してください」

第106回午前:第50問

Aさん(60歳、男性)は、慢性心不全(chronic heart failure)の終末期で、積極的な治療を行わないことを希望している。現在、入院中で、リザーバーマスク10L/分で酸素を吸入し、水分制限がある。時々息切れがみられるが、Aさんは面会に来た長女との会話を楽しみにしている。バイタルサインは呼吸数28/分、脈拍110/分、血圧76/50mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉88%であった。 このときの対応で最も適切なのはどれか。

1: 面会は制限しない。

2: 水分制限を厳しくする。

3: Aさんに仰臥位を維持してもらう。

4: 面会中は酸素マスクを鼻腔カニューラに変更する。

A さん(52 歳、女性、専業主婦)は、夫と 2 人の息子との 4 人で暮らしている。A さんは内向的な性格であり、順番にまわってきた町内会の役員を引き受けたことで悩むことが多くなった。 2 か月前から食欲不振と不眠が続いている。 1 か月前から家事ができなくなり、死んでしまいたいと言い始めたため、夫が付き添って精神科を受診したところ、うつ病 (depression) と診断された。

第104回午後:第111問

入院後 2 か月。A さんと夫は主治医と面接し、A さんは 2 週後に自宅への退院を目指すことになった。それ以来、A さんは積極的に病院から自宅への外出を繰り返すようになったが、夕方に外出から戻ってくるとすぐにベッドに入り臥床していることが多くなった。うつ病 (depression) の回復期にある A さんについて情報収集する項目で優先度が高いのはどれか。

1: 希死念慮の確認

2: 外出時の食事内容

3: 外出時の服薬状況

4: A さんの家庭の経済状況