第101回午前第116問の類似問題

Aさん(16歳、女子)は、両親と弟と4人で暮らしている。中学生の頃からモデルにあこがれてダイエットを始めた。高校に入ってからは、太ることへの恐怖から食べた後に吐いたり、緩下薬を服用することも多くなった。次第にやせが顕著になり、無月経となった。Aさんの状態を心配した母親に伴われ、心療内科を受診し、医師から入院治療を勧められ、Aさんは入院した。

第101回午前:第118問

入院時、Aさんの身長は 162 cm、体重は36 kg。体温 35.0 ℃。血圧 90/60mmHg。脈拍 56/分、不整。血液検査で最も注意すべきデータはどれか。

1: 尿酸

2: 血清カリウム

3: 中性脂肪

4: HbA1c

Aさん(28歳、女性)は、サーフィンが趣味で休日は海岸にいることが多い。Aさんは数ヶ月前から前胸部や腕に皮疹がみられ、日焼け後の疲労も強くなり、先月からサーフィンに行くことができなくなっていた。また数週間前から関節痛、微熱、倦怠感があり、2日前から39度台の発熱が続いたため受診した。血液検査等の結果、全身性エリテマトーデス〈SLE〉(systemic lupus erythematousus)を疑われ、緊急入院になった。

第100回午前:第101問

入院した翌朝、Aさんの倦怠感はさらに強まり、顔面の浮腫が増強し、尿蛋白3+が認められた。Aさんが両膝と足関節の痛みや、歩行時の息切れがすると訴えたので、排尿はベッドサイドで行い、それ以外は安静にするように指示された。血液検査の結果は白血球3000/μl、血小板11万/μl、溶血性貧血(hemolytic anemia)が認められ、酸素投与が1l/分で開始された。 Aさんの診断に必要と考えられる検査はどれか。

1: 膀胱鏡

2: 腎生検

3: 関節鏡

4: 骨髄穿刺

Aさん(30歳、初産婦、会社員)は、夫と2人暮らし。妊婦38週6日で3,200gの児を正常分娩した。分娩後から母子同室を開始しており、母乳育児を希望している。

第108回午前:第110問

産褥3日。Aさんの子宮底は臍下3横指、硬度は硬い。悪露は血性少量であった。乳房は左右とも全体的に硬く触れ、熱感と発赤があり痛みを訴えている。乳汁分泌状態は、乳管口は開口数左右5本ずつ、移行乳の分泌を認める。Aさんのバイタルサインは体温37.9℃、脈拍72/分、血圧108/60mmHgであった。 Aさんの状態として最も考えられるのはどれか。

1: 産褥熱(puerperal fever)

2: 子宮復古不全(sub-involution of the uterus)

3: 乳腺炎(mastitis)

4: 乳房緊満(breast fullness)

Aさん(55歳、男性)は、仕事中に胸痛発作に襲われ、急性心筋梗塞(acute myocardial infarction)で緊急入院した。入院直後に、経皮的冠状動脈形成術〈PTCA〉を受けた。

第100回午後:第95問

Aさんは順調に回復し、入院5日目には心臓リハビリテーションの計画に沿って、病棟内のトイレまで歩行ができるようになった。Aさんは「さっきはトイレに行ってきたけれど、調子が良いから中庭を散歩しても大丈夫ですか」と笑顔で尋ねた。その日のAさんの状態は、体温36.6度、呼吸数18/分、脈拍84/分、血圧134/84mmHGであった。 Aさんへの看護師の対応で適切なのはどれか。

1: 調子が良いなら大丈夫だと話す。

2: 脈拍が90/分になるくらいのスピードで歩くよう指導する。

3: 心電図モニターの電波が届かない中庭には行けないと話す。

4: 歩行範囲は計画に沿って拡大していく必要があることを説明する。

Aさん(40歳、男性)。入院時体重65kg。既往歴に特記すべきことはなく、全身状態は良好である。胃癌(gastric cancer)のため胃全摘出術を受けた。術中の出血量は 450mlで輸血はされなかった。術後1日、体温37.5℃、呼吸数24/分、脈拍120/分、血圧162/90mmHg。Hb14.8 g/dl。経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉92%(酸素吸入3l/分)。尿量50ml/時。創部のドレーンからは少量の淡血性排液がある。硬膜外持続鎮痛法が行われているが、創痛が強いため呼吸が浅く、離床はできていない。

第102回午前:第94問

術後1日のAさんのアセスメントで適切なのはどれか。2つ選べ。

1: 体温の上昇は感染による。

2: 脈拍の増加は貧血による。

3: 血圧の上昇は麻酔の影響による。

4: 酸素飽和度の低下は創痛による。

5: 尿量の減少は循環血液量の減少による。

Aさん(47歳、女性、会社員)は、夫(54歳)と2人暮らし。6か月前から月経不順になり、閉経前の症状と思い様子をみていた。しかし、徐々に普段の月経時の出血量よりも多くなり、下腹部痛が出現してきたため、病院の婦人科外来を受診した。診察後、経腟超音波検査の指示が出され、看護師はAさんに検査について説明することになった。

第110回午後:第96問

Aさんはその後、順調に経過し退院した。退院後、初回の外来受診時に看護師がAさんに心配なことを尋ねると「退院のときも性生活の説明を聞きましたが、子宮がなくなって自分の身体がどう変化しているかわからないし、やっぱり性生活のことが気がかりです。夫も私の身体を気遣ってくれて、今日も一緒に病院に来てくれました」と語った。  Aさんへの性生活の説明で適切なのはどれか。

1: 術後1年までは性行為を控える。

2: 夫と別々に説明することを提案する。

3: 性行為再開後は避妊を続けてもらう。

4: 腟の乾燥に対して潤滑ゼリーを用いるとよい。

第100回午前:第59問

43歳の女性のAさんは、過多月経を主訴に受診し、子宮筋腫(myoma of uterus)で単純子宮全摘術を受けた。 退院指導で最も適切なのはどれか。

1: 「貧血は改善するでしょう」

2: 「性行為は今度ずっとできません」

3: 「更年期症状が現れる可能性があります」

4: 「食物繊維をとるように心がけてください」

Aさん(25歳、初産婦)は、妊娠 40週0日に3,600 gの女児を正常分娩した。出血量は 250 ml、持続した出血はない。分娩後、 Aさんは児を見て「かわいい」と言い、授乳している。乳管口の開口数は左右 1本ずつである。分娩 2時間後、子宮底の位置は臍下 1横指で、硬度は良好であった。

第103回午前:第110問

産褥 3日。Aさんの体調は回復してきているが「急にお乳全体が張ってきて痛い」と言う。看護師が観察すると Aさんは体温 37.0℃、脈拍 70/分であった。授乳前は両乳房が腫脹し、乳管口の開口数は左右 4本ずつあり、移行乳がみられた。授乳後は両乳房の腫脹が軽減した。 Aさんの状態として考えられるのはどれか。

1: 乳腺炎

2: 産褥熱 (puerperal fever)

3: 乳房緊満

4: 乳管閉塞

第101回午前:第90問

正常分娩した産褥2日の褥婦の状態で、順調な経過であると判断できるのはどれか。2つ選べ。

1: 後陣痛がある。

2: 乳房の緊満感がある。

3: 体温が37.6 ℃である。

4: 悪露に凝血塊が混じる。

5: 妊娠中と比べ1日の尿量が減少する。

Aちゃん(8歳、女児)は、両親と妹(3歳)の4人家族である。2歳時に気管支喘息(bronchial asthma)と診断された。5歳までは喘息発作のため救急外来を受診することも多く年に1回は入院していた。6歳から発作を起こすこともなくなり、定期受診はしなくなっていた。アレルゲンは、ダニとハウスダストである。

第108回午後:第101問

救急外来で気管支拡張薬の吸入が行われたが、吸入後も呼吸数32/分、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)94%であったため入院することになった。入院後、鼻カニューレによる酸素投与と点滴静脈内注射が開始され、1日3回のステロイド薬の静脈内注射と1日4回の気管支拡張薬の吸入が開始された。翌日、酸素投与は中止された。バイタルサインは、体温36.8℃、呼吸数22/分、心拍数94/分、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)97%。聴診で喘鳴が聴取された。Aちゃんは「楽になった」と話し、笑顔が見られるようになった。 この時のAちゃんへの看護で適切なのはどれか。

1: 排痰を促す。

2: 胸式呼吸を促す。

3: 水分摂取を控える。

4: ベッド上安静とする。

第107回午前:第88問

Aさん(63歳、男性)。BMI24。前立腺肥大症(prostatic hyperplasia)のため経尿道的前立腺切除術を受け、手術後3日で膀胱留置カテーテルが抜去された。数日後に退院する予定である。 Aさんへの退院指導で適切なのはどれか。2つ選べ。

1: 散歩を控える。

2: 水分摂取を促す。

3: 長時間の座位を控える。

4: 時間をかけて入浴する。

5: 排便時に強くいきまないようにする。

Aさん(31歳、初産婦)。妊娠40週1日。Aさんは午前5時に、陣痛間欠10分、陣痛発作10秒となり入院した。入院時の内診所見は子宮口1cm開大で、未破水であった。

第107回午前:第117問

Aさんは、午後2時に子宮口が4cmまで開大し、破水した。このときの胎児心拍数陣痛図を別に示す。 胎児心拍数陣痛図の情報で正しいのはどれか。

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1: 陣痛間欠4分

2: 陣痛発作10秒

3: 母体脈拍数50/分

4: 胎児心拍数基線150〜160bpm

A君(2歳6か月、男児)。両親との3人暮らし。脳性麻痺(cerebral palsy)と診断され、自力で座位の保持と歩行はできず専用の車椅子を使用している。話しかけると相手の目を見て笑顔を見せ、喃語を話す。食事はきざみ食でスプーンを使うことができるが、こぼすことが多く介助が必要である。排泄、清潔および更衣は全介助が必要である。

第106回午前:第103問

定期受診のため外来を受診した。バイタルサインは、体温37.5℃、呼吸数32/分、心拍数120/分、血圧108/48mmHg であった。両上肢と手関節は屈曲、両下肢は交差伸展し、背を反らしており、全身が緊張している。母親は看護師に「Aは、便は出ない日がありますが大体毎日出ています。時々夜遅くまで眠らない日がありますが日中は機嫌良くしています」と話した。 母親に指導すべき内容で優先度が高いのはどれか。

1: 感染予防

2: 筋緊張の緩和

3: 排便コントロール

4: 呼吸機能の悪化予防

5: 睡眠パターンのコントロール

A さん(72 歳、男性)は、アパートの 1 階に 1 人で暮らしている。家族や親戚はいない。15 年前から心不全 (heart failure) のために利尿薬を毎朝内服している。半年前に要支援 2 の認定を受け、介護予防通所介護を週に 2 回利用している。早朝、A さんは玄関の外で座り込んでいるところを近所の人に発見され救急搬送された。来院時、体温37.4 ℃、呼吸数 20/分、脈拍 98/分、血圧 100/70 mmHg であった。血液検査と尿検査の結果、脱水症と診断された。

第104回午前:第98問

外来で点滴静脈内注射が開始され、入院した。夕方から A さんの表情に落ち着きがない様子や看護師の説明を聞かない様子がみられた。夜間から朝までぶつぶつと独り言を話していた。A さんの看護で最も適切なのはどれか。

1: 夜間の病室内の照明を消す。

2: 日中に車椅子での散歩を介助する。

3: A さんに点滴を抜かないように説明する。

4: 夜間は睡眠導入薬の処方を医師に依頼する。

第111回午後:第39問

52歳の女性が上腹部痛と吐血を主訴に受診し輸血を行うこととなった。  輸血時の対応で正しいのはどれか。

1: 赤血球製剤を30~37℃で融解する。

2: 血液型検査とクロスマッチ検査用の採血を同時に行う。

3: クロスマッチ検査の結果を医師と看護師で確認する。

4: 輸血開始から15分後にアレルギー反応の初回観察を行う。

Aさん(82歳、男性)は、4年前にAlzheimer〈アルツハイマー〉型認知症(dementia of Alzheimer type)の診断を受けた。要介護4で、1年前からグループホームで生活している。高血圧症(hypertension)に対して持続性カルシウム拮抗薬を内服している。他に治療を必要とする疾患は認められない。 1週前から夜はほとんど眠らず、居間のソファに腰かけたり、歩き回ったりする状態が続いている。昼間もベッドに横になることはない。食欲が低下してきたが、先月よりも体重は2kg増加している。

第101回午後:第101問

Aさんは直ちに救急車で病院に搬送され、治療を受けて症状は軽快した。入院後 1週が経過し、尿量が確保されていることを確認したため、入院直後から挿入していた膀胱留置カテーテルを抜去した。抜去3時間後、Aさんはグループホームの職員の名前を大声で呼び始めたため、病棟看護師が病室に行ってみると、Aさんはオムツを外して失禁していた。Aさんへの援助で適切なのはどれか。

1: 鎮静薬の使用を検討する。

2: 膀胱留置カテーテルを再度挿入する。

3: 排尿記録をつけ排尿パターンを把握する。

4: グループホームの職員に付き添いを依頼する。

A君( 8歳、男児 )は、頭痛、食欲不振、全身倦怠感、肉眼的血尿および両眼瞼の浮腫を主訴に病院を受診した。 1か月前に扁桃炎 (tonsillitis)に罹患した以外は既往歴に特記すべきこ とはない。扁桃炎 (tonsillitis)は抗菌薬を内服し軽快した。血液検査の結果、 溶連菌感染後急性糸球体腎炎 (poststreptcoccal acute glomerulonephritis)と診断されて入院した。入院時、 A君は体温 36.8℃、呼吸 数20/分、脈拍は 80/分、整で血圧 132/80 mmHgであった。

第103回午後:第104問

入院 3日目。両眼瞼の浮腫、肉眼的血尿は続いていた。看護師がバイタルサインを測定していると、 A君は「頭が痛い。気持ち悪い」と訴えた。 A君は体温 36.8℃、呼吸数 20/分、脈拍 88/分、血圧 142/86 mmHgであった。この状況から A君に起こりうる症状で注意するのはどれか。

1: 耳痛

2: 鼻閉

3: 視野欠損

4: 意識障害

A ちゃん(生後 4 か月、女児)は、 4 、 5 日前から鼻汁と咳嗽とが出現し、今朝から 38.0〜39.0 ℃の発熱があり水分摂取が困難になったため受診した。検査の結果、RS ウイルス抗原陽性で急性細気管支炎 (acute bronchiolitis) と診断され入院した。入院時、口唇色と顔色はやや不良、呼吸数 60/分、心拍数 150/分、血圧 90/52 mmHg で、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉88 %であった。血液検査データは、赤血球 480 万/μL、Hb 12.8 g/dL、Ht 39 %、白血球 12,000/μL、CRP 5.5 mg/dL。動脈血液ガス分析は、動脈血炭酸ガス分圧〈PaCO2〉45 Torr、動脈血酸素分圧〈PaO2〉58 Torr であった。胸部エックス線撮影で肺野に異常陰影は認められない。

第104回午後:第101問

A ちゃんは点滴静脈内注射が開始された。処置中、A ちゃんは嗄声で啼泣したが流涙はなく、激しく抵抗することもなかった。処置後に病室に戻ったが、皮膚の弾性が低下しており活気がない。看護師が A ちゃんの呼吸状態と併せて観察する項目で優先度が高いのはどれか。

1: 哺乳力

2: 排尿の有無

3: 排便の有無

4: 瞳孔の大きさ

5: 眼瞼結膜の色調

第100回午後:第54問

Aさん(48歳、女性)は、子宮頸癌(cancer of the uterine cervix)の手術を受けた。その後、リンパ節再発と腰椎への転移が発見され、放射線治療を受けた。現在は、外来で抗癌化学治療法を受けている。癌性疼痛に対しては、硫酸モルヒネ徐放錠を内服している。 Aさんへの外来看護師の対応で適切なのはどれか。

1: 「吐き気がしても我慢してください」

2: 「毎日、1時間のウォーキングをしましょう」

3: 「家族に症状を訴えても心配をかけるだけです」

4: 「便秘で痛みが強くなるようなら、緩下剤で調節してください」

Aくん(12歳、男子)は、5歳で気管支喘息(bronchial asthma)と診断され、抗アレルギー薬の服用と副腎皮質ステロイドの吸入をしている。アレルゲンはハウスダストである。Aくんは小学3年生までは、年に数回の中発作を起こし入院治療をしていた。その後は、月に1回の外来通院で症状はコントロールされ、入院することはなかった。小学6年生の冬に学校で中発作を起こし、学校に迎えに来た母親とともに救急外来を受診した。

第100回午後:第107問

気管支拡張薬の点滴静脈内注射でAくんの症状は改善した。Aくんは、医師や看護師の質問には素直に答えているが、心配する母親には「病院に来るほどじゃないんだよ、入院はしないからな」と反抗的な態度をとっている。 看護師の対応で最も適切なのはどれか。

1: なぜそう思おうのかをAくんに尋ねる。

2: Aくんにではなく母親に病状を尋ねる。

3: 母親への態度が適切でないとAくんを叱る。

4: 親子関係に問題があるのではないかと母親に伝える。