第109回午後第92問の類似問題

Aさん(58歳、男性)は、 3年前に直腸癌 (rectal cancer) と診断され、手術を受けてストーマを造設 した。その後Aさんは直腸癌 (rectal cancer) を再発し、治療を行ったが効果がなく、腹部の癌性疼痛 を訴えたため、疼痛をコントロールする目的で入院していた。 Aさんは「自宅で療養したい。痛みは取り除いてほしいが、延命治療は望まない」と在宅療養を希望した。現在、Aさんはオキシコドン塩酸塩を 1日 2回内服し、食事は食べたいものを少量ずつ食べているが、摂取量が減少している。 Aさんの家族は 56歳の妻と他県で仕事をしている長女である。

第103回午前:第115問

Aさんは退院後、訪問診療と訪問看護を利用することになった。訪問看護師が、Aさんと家族に説明する内容で適切なのはどれか。

1: 「お風呂に入るのはやめましょう」

2: 「自宅ではベッド上で安静にしてください」

3: 「ストーマのパウチの交換をお手伝いします」

4: 「ストーマがあるので副作用の便秘は心配ありません」

第107回午後:第89問

Aさん(65歳、女性)は、5年前に乳癌(breast cancer)の左胸筋温存乳房切除術と左腋窩リンパ節郭清術を受けた。1年前に大腿骨転移のため日常生活動作〈ADL〉に一部介助が必要となり、訪問看護を利用し在宅で療養している。Aさんの左上腕内側の皮膚をつまむと健側より厚みがある。 訪問看護師がAさんに指導する左上腕のケア方法で正しいのはどれか。2つ選べ。

1: 指圧する。

2: 皮膚の露出は少なくする。

3: 保湿クリームを塗布する。

4: ナイロン製タオルで洗う。

5: アルカリ性石けんで洗浄する。

第106回午後:第69問

Aさん(61歳、男性)は、水分が飲み込めないため入院した。高度の狭窄を伴う進行食道癌(advanced esophageal cancer)と診断され、中心静脈栄養が開始された。入院後1週、Aさんは口渇と全身倦怠感を訴えた。意識は清明であり、バイタルサインは脈拍108/分、血圧98/70mmHgであった。尿量は1,600mL/日で、血液検査データは、アルブミン3.5g/dL、AST〈GOT〉45IU/L、ALT〈GPT〉40IU/L、クレアチニン1.1mg/dL、血糖190mg/dL、Hb11.0g/dLであった。 Aさんの口渇と全身倦怠感の要因として最も考えられるのはどれか。

1: 貧血

2: 低栄養

3: 高血糖

4: 腎機能障害

5: 肝機能障害

Aさん(62歳、男性)。1人暮らし。1週前から感冒様症状があり様子をみていたが、呼吸困難と咳嗽が増強したため外来を受診した。胸部エックス線写真と胸部CTによって特発性肺線維症(idiopathic pulmonary fibrosis)による間質性肺炎(interstitial pneumonia)と診断され入院した。 既往歴:42歳で糖尿病(diabetes mellitus)と診断された。59歳と61歳で肺炎(pneumonia)に罹患した。 生活歴:3年前から禁煙している(20〜59歳は20本/日)。 身体所見:BMI17.6。体温38.8 ℃、呼吸数30/分、脈拍112/分、血圧140/98mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉91%。両側下肺野を中心に、吸気終末時に捻髪音あり。呼気時は問題ないが、吸気時に深く息が吸えない。ばち状指を認める。 検査所見:血液検査データは、白血球13,000/μL、Hb10.5g/dL、総蛋白5.2g/dL、アルブミン2.5g/dL、随時血糖85mg/dL、CRP13.2mg/dL。動脈血液ガス分析で、pH7.35、動脈血二酸化炭素分圧〈PaCO2〉38Torr、動脈血酸素分圧〈PaO2〉56Torr。胸部エックス線写真と胸部CTで、下肺野を中心に輪状影、網状影、淡い陰影あり。

第107回午後:第92問

Aさんは入院後に呼吸機能検査を受けることになった。換気障害の分類を図に示す。 Aさんの呼吸機能検査の結果で考えられるのはどれか。

1892_1

1: A

2: B

3: C

4: D

A さん(48 歳、専業主婦)は、夫と 2 人で暮らしている。月経周期が 35〜61 日と不規則となり、外来を受診した。診察時、A さんは「一人娘が結婚して遠方に住み、私の体調不良について話しにくく、つらいです。夫とは以前はよく一緒に出かけましたが、今は仕事で忙しく、私は家にいることが多いです」と話した。

第104回午前:第106問

医師は更年期障害 (climacteric disorder) と診断した。診察後、A さんは「どうしてこのような症状が出るのかしら」と看護師に尋ねた。A さんへの説明で適切なのはどれか

1: 「子宮が固くなったためです」

2: 「卵管が狭くなったためです」

3: 「卵巣の機能が低下したためです」

4: 「視床下部の機能が低下したためです」

Aさん(85歳、男性)は、 5年前に脳梗塞 (cerebral infarction) を発症し右片麻痺があり、要介護 3の認定 を受けた。Aさんの子どもは遠方に住んでおり、腰痛のある Aさんの妻(80歳)が 1 人で介護している。Aさんは、週 2日通所介護を利用している。

第103回午前:第102問

3年後、Aさんは誤嚥性肺炎 (aspiration pneumonia) で入退院を数回繰り返したことから ADLが低下し、 要介護 5になった。そのため、Aさんの妻の腰痛が悪化し、Aさんは介護老人福祉施設に入所した。入所後 1か月が経過し、Aさんは発熱、傾眠傾向が続いている。 Aさんの妻は医師から死期が近いと説明を受け動揺した。 Aさんの妻は「自宅で看取ることができず、夫に悪いと思っています」と施設の看護師に話した。 Aさんの妻への声かけで最も適切なのはどれか。

1: 「あなたがしっかりしましょう」

2: 「自宅で看取るようにしましょう」

3: 「長い間、十分介護をしてきましたよ」

4: 「私たちが看取りますので大丈夫ですよ」

第103回午後:第52問

Aさん ( 42歳、男性 )は、血尿を主訴に泌尿器科を受診した。診察の結果、 Aさんは膀胱鏡検査を受けることになった。 Aさんへの検査についての説明で適切なのはどれか。

1: 「入院が必要です」

2: 「前日は夕食を食べないでください」

3: 「局所麻酔で行います」

4: 「終了後は水分の摂取を控えてください」

Aちゃん(生後24日、女児)は両親と3人暮らし。母親が母子健康手帳の便色カードを見て、Aちゃんの便色が気になったため、Aちゃんを連れて近所の小児科医院を受診した。Aちゃんは在胎39週、出生体重3,100g、出生時に異常はない。  現在、混合栄養で体重は3,700gである。体温37.2℃、呼吸数36/分、心拍数108/分、整、血圧78/44mmHg。眼球結膜に黄染を認める。  血液検査結果:Hb12.6g/dL、白血球7,800/μL、血小板21万/μL、プロトロンビン時間〈PT〉88%、総ビリルビン11.3mg/dL、直接ビリルビン9.5mg/dL、AST96U/L、ALT126U/L。  紹介先の病院で腹部超音波検査を実施した結果、Aちゃんは胆道閉鎖症biliary atresiaの疑いがあり入院した。

第111回午前:第101問

Aちゃんは入院7日に術中胆道造影検査で胆道閉鎖症biliary atresiaと確定診断された。手術は無事に終了した。術後は絶食となり、腹腔ドレーンが挿入され、持続的点滴静脈内注射が行われている。母親は疾患や治療について理解している。術後3日、付き添っていた母親は看護師に「A はおなかが空いて泣き止まないし、私はAを抱っこもできず、何もしてあげられません。つらいです」と涙を浮かべて話した。  看護師の母親への対応で、最も適切なのはどれか。

1: 話しかけやおしゃぶりの活用など母親ができることを伝える。

2: 早期発見だったのでAちゃんは早く退院できると説明する。

3: 心療内科の受診を勧める。

4: 患者家族会を紹介する。

Aさん(53歳、男性、会社員)は、1週前から倦怠感が強く、尿が濃くなり、眼の黄染もみられたため、近くの医療機関を受診し黄疸と診断された。総合病院の消化器内科を紹介され受診した。時々、便が黒いことはあったが、腹痛はなかった。既往歴に特記すべきことはない。来院時のバイタルサインは、体温36.8℃、脈拍68/分、血圧134/82mmHgであった。血液検査データは、アルブミン4.2g/dL、AST〈GOT〉69IU/L、ALT〈GPT〉72IU/L、総ビリルビン14.6 mg/dL、直接ビリルビン12.5mg/dL、アミラーゼ45IU/L、Fe27μg/dL、尿素窒素16.5mg/dL、クレアチニン0.78mg/dL、白血球9,200/μL、Hb11.2g/dL、血小板23万/μL、CRP2.8mg/dLであった。

第106回午前:第93問

細胞診の結果、クラスⅤで膵頭部癌(pancreatic head carcinoma)と診断された。上部消化管内視鏡検査で十二指腸に出血を伴う膵癌(pancreatic cancer)の浸潤を認め、胃切除を伴う膵頭十二指腸切除術が行われた。術後、中心静脈栄養法〈IVH〉を行ったがインスリンの投与は必要ないと判断さ れた。経過は良好であり、食事が開始された。 このときのAさんに対する説明で適切なのはどれか。

1: 便秘が起こりやすい。

2: 脂質の制限は不要である。

3: カロリー制限が必要となる。

4: ダンピング症状が起こりやすい。

第103回午前:第51問

Aさん(56歳)は、膵癌 (pancreatic cancer) で幽門輪温存膵頭十二指腸切除術を受け、膵臓は約 1/3に なった。経過は良好である。 Aさんの消化吸収機能で正しいのはどれか。

1: 脂肪吸収が低下する。

2: ビタミンの吸収障害が起こる。

3: 蛋白質が小腸粘膜から漏出する。

4: 炭水化物を消化する能力は低下しない。

第103回午後:第63問

A君 ( 15歳、男子 )は、病院に併設された院内学級に通いながら骨肉腫 (osteosarcoma)に対する治療を続けていた。現在、肺に転移しており終末期にある。呼吸困難があり、鼻腔カニュ−ラで酸素 ( 2 l/分 )を投与中である。 A君の食事の摂取量は徐々に減っているが、意識は清明である。 1週間後に院内で卒業式が予定されている。 A君は「卒業式は出席したい」と話している。看護師の A君への対応として最も適切なのはどれか。

1: 今の状態では出席は難しいと話す。

2: 出席できるように準備しようと話す。

3: 出席を決める前に体力をつけようと話す。

4: 卒業式の前日に出席するかどうか決めようと話す。

Aさん(56歳、女性、主婦)は、胆石症 (cholelithiasis) と診断され、腹腔鏡下胆嚢摘出術予定で入院 した。 Aさんは身長 152 cm、体重 70 kgである。Aさんは、数年前に脂質異常症 (dyslipidemia) を指摘されたが、治療は受けていない。Aさんにその他の特記すべき既往歴はない

第103回午前:第95問

Aさんは、全身麻酔下で気腹法による腹腔鏡下胆嚢摘出術を受けた。手術中にAさんに最も生じやすいのはどれか。

1: 褥 瘡

2: 高体温

3: 無気肺 (atelectasis)

4: 脳梗塞 (cerebral infarction

第110回午前:第89問

Aさん(38歳、女性)は、大腸癌colon cancerの終末期である。癌性腹膜炎cancerous peritonitisによる症状緩和の目的で入院し、鎮痛薬の静脈内注射と高カロリー輸液が開始された。Aさんは自宅で過ごしたいと希望したため、医師と看護師で検討し、症状緩和をしながら自宅退院の方向で退院支援カンファレンスを開催することになった。  退院支援カンファレンスの参加者で適切なのはどれか。2つ選べ。

1: 薬剤師

2: 言語聴覚士

3: 臨床検査技師

4: 介護支援専門員

5: ソーシャルワーカー