Aさん(60歳、女性)は、身長155cm、体重70kgである。エレベータがあるマンションの4階に住んでいる。左膝の痛みが徐々に増強し、趣味の茶道での正座や和式トイレの使用が困難になった。Aさんは変形性膝関節症(osteoarthritis of the knee)と診断され入院した。左膝の人工膝関節全置換術を受け、術後経過は順調である。
AさんはT字杖での三点歩行を開始することになった。AさんはT字杖を右手に持っている。 三点歩行の指導で適切なのはどれか。
1: まず杖と右足を同時に出して、次に左足を出す。
2: まず杖と左足を同時に出して、次に右足を出す。
3: 杖をついた後で、右足を出し、次に左足を出す。
4: 杖をついた後で、左足を出し、次に右足を出す。
A さん(68 歳、女性)は、 2 年前に高血圧症 (hypertention) と診断され、カルシウム拮抗薬を服用している。高血圧をきっかけに、喫煙を 1 日 30 本から 5 本に減らし、飲酒を週 3 回から 1 回に減らした。また、減量に取り組み、 2 年間で BMI が 25.5 から 22.9 に変化した。A さんは町の健康診査で骨密度が低下していることが分かり、整形外科を受診し骨粗鬆症 (osteoporosis) と診断された。A さんは「子どもができなかったし、夫もすでに亡くなりました。 1 人暮らしで家事は自分で行っているので、骨折や寝たきりの状態は困ります」と話した。
看護師が A さんに運動を勧めたところ、A さんは「子どものころから運動は苦手で運動を続ける自信がない」と答えた。指導の内容で最も適切なのはどれか。
1: 歩行器を使って外出する。
2: 腰背部の背屈運動をする。
3: 介護予防サービスを利用する。
4: 買い物のときに 30 分程度歩く。
Aさん(70歳、男性)は、65歳の妻と2人で暮らしている。Aさんは67歳のときに安静時に振戦が現れ、パーキンソン病(Parkinson’s disease)と診断された。ヤール(Yahr.M.D)の重症度分類ステージⅢで、要介護3である。Aさんの症状として、仮面様顔貌、小刻み歩行および前傾姿勢がある。歩行練習を行っており、排泄は時間がかかるが自分でできている。Aさんの長男夫婦は車で1時間のところに住んでおり、週末に様子を見にきている。Aさんは訪問看護を2週間に1回利用している。
転倒を予防するために、Aさんと妻に対して行う訪問看護師の指導で適切なのはどれか。2つ選べ。
1: なるべく家の中で過ごす。
2: 方向転換はすばやく行う。
3: 夜間はポータブルトイレを利用する。
4: 動きが遅いときには歩行練習を増やす。
5: 歩行を開始する時は、妻がかけ声をかける。
車椅子による移送で正しいのはどれか。
1: 坂を上るときは、背もたれ側から進む。
2: 段差を上るときは、小車輪を浮かせる。
3: 方向転換をするときは、小車輪を支点にする。
4: 乗り降りをするときは、フットレストを下げる。
Aさん(60歳、女性)は、身長155cm、体重70kgである。エレベータがあるマンションの4階に住んでいる。左膝の痛みが徐々に増強し、趣味の茶道での正座や和式トイレの使用が困難になった。Aさんは変形性膝関節症(osteoarthritis of the knee)と診断され入院した。左膝の人工膝関節全置換術を受け、術後経過は順調である。
Aさんの退院後の生活の指導で適切なのはどれか。
1: 「正座は避けてください」
2: 「和式トイレが使えます」
3: 「なるべく階段を使いましょう」
4: 「ベッドではなく、畳に布団を敷いて寝ましょう」
Aさんは右側の人工股関節全置換術(後方アプローチ)を受けた。 Aさんへの脱臼予防の生活指導で適切なのはどれか。
1: 「靴はしゃがんで履いてください」
2: 「右側に身体をねじらないでください」
3: 「椅子に座るときは足を組んでください」
4: 「浴室の椅子は膝の高さより低いものを使ってください」
Aさん(43歳、女性)は夫と2人暮らし。身長150cm、体重98kg。既往歴はない。先日、庭で転倒し右腓骨を骨折し、膝関節から足関節までのギプス固定をしている。来週、プレート固定術を受けることになっており、本日は夫と一緒に術前オリエンテーションに来院した。来院時のAさんのバイタルサインは、体温36.8℃、呼吸数16/分、脈拍80/分、血圧138/80mmHgであった。夫によると「妻は、寝ているときはいつも大きないびきと、時々無呼吸があるので、慌てて起こしている」と言う。
手術までの自宅でのAさんの過ごし方で、優先して指導すべき内容はどれか。
1: 食事制限
2: 足趾の運動
3: ベッド上安静
4: 体位変換の方法
片麻痺のある患者の歩行介助で正しいのはどれか。
1: 患者の患側に立つ。
2: 靴底は摩擦が少ないものを準備する。
3: 杖を使用する場合は杖を持つ側で介助する。
4: 階段を昇る場合は患側下肢から昇るように指導する。
Aさん(82 歳、女性)は、要支援2である。Aさんの屋内での転倒予防と自立の促進のため、自宅で介護する家族への指導で適切なのはどれか。
1: 車椅子での移動とする。
2: 移動時にスリッパを使用する。
3: 手すりがない場所での歩行を避ける。
4: 移動の前に立ちくらみの有無を確認する。
Aさん(32歳、経産婦)は、身長160cmで、非妊時体重は52kgであった。妊娠33週2日の妊婦健康診査では、体重59kg、血圧110/76mmHg、尿蛋白(-)、尿糖(-)、浮腫+、子宮底長は28cmである。胎児心拍の最良聴取部位は左臍棘線中央にあり、「最近、動くとおなかが頻繁に張ります。便秘がひどくなっているせいかもしれません」と言う。
Aさんへの保健指導で適切なのはどれか。
1: 骨盤位体操を勧める。
2: 市販の下剤を服用することを勧める。
3: 水分の摂取量を減らすことを勧める。
4: 外出を控え自宅で過ごすことを勧める。
Aさん(30歳、初産婦)は妊娠39週3日で陣痛発来し、4時に入院した。その後、陣痛が増強して順調な分娩進行と診断されて、11時45分の診察で子宮口が8cm開大となった。看護師が12時に昼食を配膳にいくとAさんは額に汗をかいて、側臥位で「陣痛がつらくて何も飲んだり食べたりしたくありません」と言っている。陣痛発作時は強い産痛と努責感を訴え、目を硬く閉じて呼吸を止めて全身に力を入れている。
Aさんへの看護で最も適切なのはどれか。
1: 坐位になるよう勧める。
2: シャワー浴を勧める。
3: 食事摂取を促す。
4: 呼吸法を促す。
パーキンソン病患者(Parkinson’s disease)がすくみ足を軽減させる練習をするときに、看護師が行う助言で適切なのはどれか。
1: 歩行器を使うよう勧める。
2: メトロノームを使うよう勧める。
3: 補助者と手をつないで歩くよう勧める。
4: 歩行時はかかとから足をつくよう勧める。
車椅子による移送で適切なのはどれか。
1: エレベーターを利用するときは、エレベーターの中で方向転換する。
2: 移乗する前にフットレスト(足のせ台)を上げる。
3: 急な下り坂では前向きに車椅子を進める。
4: 段差は勢いをつけて乗り越える。
Aさん(76歳、女性)は、夫と2人で暮らしている。これまで健康に生活しており、登山会への参加を趣味にしていた。3週前に、散歩中に転び、殿部から腰背部にかけての痛みがあったが様子をみていた。Aさんは痛みのため臥床して過ごすことが多くなり、次第に足に力が入らず立ちあがりも困難になった。食事は夫が購入した弁当を残さず食べていた。 2日前から1日中臥床するようになったため、夫の介助で受診し、腰椎圧迫骨折(lumbar compression fracture)と診断され入院した。
Aさんの経過は順調で歩行機能も回復したため、退院することになった。退院直後の生活指導として適切なのはどれか。
1: 登山への参加
2: 散歩の再開と継続
3: 居室内リフトの設置
4: 体幹の回旋運動の実施
Aさん(76歳、女性)。夫(74歳)と2人暮らし。6年前にParkinson〈パーキンソン〉病(Parkinson disease)と診断された。現在、Hoehn-Yahr〈ホーエン・ヤール〉の重症度分類でステージⅢ、要介護1である。トイレと浴室には手すりが設置されている。レボドパ<L-dopa>を1日3回内服している。最近、足がすくむことが増えたため受診した。Aさんは主治医から「薬剤の効果を評価するために、服薬時間や生活の状況を日誌に記録しましょう。2週後にまた受診してください」と説明を受けた。
Aさんは「病気になる前は夫と近くの公園を毎日散歩していたけれど、最近は通院以外に外出をしていません。以前のように、夫と近くの公園を散歩したいな」と訪問看護師に話した。 Aさんへの提案で最も適切なのはどれか。
1: 歩行器の利用
2: 電動車椅子の利用
3: 住宅内の段差の改修
4: 自宅でのリハビリテーションの実施