第107回午後第108問の類似問題

Aさん(82歳、女性)は息子(57歳、会社員)と息子の妻(55歳、パート勤務)との3人暮らし。3年前にAlzheimer〈アルツハイマー〉型認知症Alzheimer diseaseと診断され、認知症高齢者の日常生活自立度判定基準Ⅱb、要介護2である。Aさんの介護は、主に息子の妻が行っていた。Aさんは、声かけがあれば日常生活動作〈ADL〉を自分で行うことができた。しかし、Aさんは徐々に認知症が重度化し、1人で外出すると帰ってくることができなくなり、夜間に落ちつきなく動き回ることが多くなった。息子と息子の妻はAさんの介護について介護支援専門員に相談していたが、息子の妻は睡眠不足となり、体調を崩してしまった。そのため、Aさんは介護老人保健施設に入所することになった。

第111回午後:第99問

入所して1週後。Aさんは、朝、声をかけられてもなかなか目を覚まさない。午前中は看護師が他の入所者と交流することを目的に共有スペースに誘導するが、Aさんは共有スペースの椅子に座ったまま眠ってしまい、レクリエーションヘ誘われても参加はしない。夕方から夜間にかけてAさんは活動的となり、施設の廊下を歩き職員に話しかけている。  Aさんへの看護師の対応で最も適切なのはどれか。

1: 朝の入浴を勧める。

2: 日中の散歩に誘う。

3: 朝はAさんが自分で起きるまで待つ。

4: 日中は椅子に座って過ごしてもらう。

Aさん(81歳、男性)は、妻(73歳)と2人暮らし。自宅でのADLは自立し、認知機能に障害はない。Aさんは食欲不振と腹部不快感、微熱を主訴に受診したところ、急性胆嚢炎(acute cholecystitis)と診断され、その日のうちに入院した。Aさんのバイタルサインは、体温37.3 ℃、呼吸数22/分、脈拍90/分、血圧136/84mmHg。入院後は絶飲食の指示があり、持続点滴静脈内注射と抗菌薬の投与が開始された。トイレ歩行の許可は出ている。

第109回午前:第99問

入院後3週、Aさんは症状が改善し、退院することになった。Aさんは「退院したら孫たちと温泉旅行をして、おいしいものをたくさん食べることが楽しみです。何か気を付けることはありますか。」と看護師に話した退院時のAさんへの指導で適切なのはどれか。

1: 「上腹部の痛みがあったら受診してください」

2: 「食事内容の制限はありません」

3: 「運動は控えてください」

4: 「入浴しないでください」

第106回午前:第67問

A君(6歳、男児)は、父母と姉との4人で暮らしている。3歳児健康診査で運動機能の発達の遅延を指摘され、5歳のときに Duchenne〈デュシェンヌ〉型筋ジストロフィー(Duchenne muscular dystrophy)の確定診断を受けた。現在は、床からの立ち上がり動作に介助が必要である。見守りが必要ではあるが、室内の歩行は自立している。在宅支援サービスは利用していない。A君の外来受診時に母親から「最近、Aの世話をしていると、8歳の姉が私にしがみついて離れないので困ります」と看護師に相談があった。 このときの看護師の対応で最も優先されるのはどれか。

1: 姉の小学校の養護教諭に家庭訪問を依頼する。

2: 姉にA君の歩行の見守りをさせるよう勧める。

3: 短期入所を利用して父母と姉とで旅行するよう勧める。

4: 居宅介護を利用して母が姉と関わる時間を確保することを提案する。

Aさん(82歳、男性)。長男夫婦との3人暮らし。4年前に認知症(dementia)と診断された。Barthel〈バーセル〉インデックスは100点、Mini Mental State Examination〈MMSE〉は18点。環境の変化で落ち着きがなくなることがある。日頃は温泉旅行やカラオケを楽しんでいる。右外果にできた創傷から右下腿の腫脹と疼痛が出現したため病院を受診したところ、蜂窩織炎(cellulitis)と診断されて入院した。入院翌日、右下腿の腫脹と疼痛は続いている。担当看護師は、認知症(dementia)の行動・心理症状〈BPSD〉を最小限にするための看護を計画することとした。

第107回午後:第120問

担当看護師が計画するAさんへの看護で適切でないのはどれか。

1: 右下腿を足浴する。

2: 右下腿を挙上する。

3: 温泉旅行の話をする。

4: Aさんが好きな歌を歌う機会をつくる。

Aさん(68歳、女性)は、70歳の夫と2人で暮らしている。6年前にParkinson〈パーキンソン〉病(Parkinson’s disease)と診断された。現在、レボドパ〈L-dopa〉を1日3回内服している。ヤール(Yahr,M.D.)の重症度分類ステージⅢで、要介護1である。夫が付き添い、神経難病専門クリニックに杖を使って通院している。特定疾患医療受給者証を持っているが、在宅におけるサービスは利用していない。

第102回午後:第105問

Aさんは「家事は夫がしてくれて感謝しています。介護支援専門員とも相談しながら、自宅で暮らしていきたいと思っています」と訪問看護師に話した。 Aさんへの提案で最も適切なのはどれか。

1: 訪問介護の利用

2: 短期入所の利用

3: 車椅子での室内移動

4: 訪問リハビリテーションの利用

Aさん(24歳、初産婦)、事務職。妊娠8週である。現在、両親と妹との4人で暮らしている。パートナーは24歳の大学院2年生で就職が内定しており、Aさんと結婚する予定である。

第102回午前:第114問

妊娠16週の妊婦健康診査で、Aさんは「母親になる実感はまだありません。妊娠するといろいろなことが起こって驚くばかりです」と話した。妊娠経過は順調である。既にパートナーと結婚し、新居に引っ越している。 Aさんへの指導で最も優先度が高いのはどれか。

1: 保育所の選択

2: 育児用品の準備

3: バースプランの立案

4: 出産準備教室への参加

Aさん(65歳、女性、要支援1)は1人暮らし。慢性心不全chronic heart failureで定期的に外来受診していた。下肢の浮腫と息切れを自覚し、心不全の増悪があると診断されて入院となった。入院治療によって、両下肢に軽度の浮腫はあるが歩行による息切れは消失し、退院することになった。Aさんは退院後の生活について「近くのスーパーに歩いて買い物に行くのが楽しみですが、息切れが心配です。何に気をつけたらよいですか」と病棟看護師に話した。

第111回午後:第114問

退院後3週、Aさんの浮腫は改善し心不全heart failureの増悪もなかった。Aさんは「同年代の人との交流を広げたいと思っています。利用できるサービスはありますか」と訪問看護師に質問した。  訪問看護師が地域包括支援センターに相談してAさんに提案する社会資源はどれか。

1: 高齢者サロン

2: 療養通所介護

3: 通所リハビリテーション

4: 共同生活援助〈グループホーム〉

Aさん(37歳、初産婦)、会社員。妊娠41週1日の午後11時に3,200gの女児を分娩した。妊娠や分娩の経過は順調であり、会陰切開術を受けた。分娩後2時間の子宮底の高さは臍下2横指、縫合部に異常はみられなかった。

第102回午後:第117問

産褥5日。Aさんは「出産前は、職場に復帰しようと思っていましたが、今は仕事と育児とを両立できるか心配です。いろいろな制度があるとは聞いていますが、どのようなことができるのでしょうか」と看護師に相談した。 Aさんへの説明で正しいのはどれか。

1: 「退院直後から、お子さんを保育所に預けることができます」

2: 「お子さんが満2歳になるまで育児休業をとれます」

3: 「職場でお乳を搾る時間を1日4回とれます」

4: 「夫が育児休業をとることもできます」

Aさん (42歳、女性)は、2年前に筋萎縮性側索硬化症<ALS>(amyotrophic lateral sclerosis)の確定診断を受けた。夫( 50歳)と長女 (16歳)と自宅で過ごしている。Aさんは「なるべく口から食べるようにしたい」と話し、食事と併せて胃瘻から栄養剤の注入を行っている。要介護2の認定を受け、訪問看護および訪問介護を利用している。食事の介助を行う夫から、訪問看護師に「介助の方法が良くないのか、妻はうまく飲み込めていません」と相談の電話があった。

第105回午前:第117問

Aさんは要介護5に区分が変更され、自宅で療養通所介護を利用することになった。退院後1か月、Aさんは療養通所介護の看護師に「ゆっくりお風呂に入ってみたい」と文字盤を使って話した。入浴を開始するにあたり、看護師と介護職員との間でカンファレンスを行うことになった。 検討する内容として優先順位が高いのはどれか。

1: 夫の介護負担

2: 座位の保持能力

3: 緊急時の対応方法

4: 入浴後の人工呼吸器の回路交換の方法

5: 入浴時の関節可動域<ROM>訓練の実施

Aさん(94 歳、男性)は、要介護1で、妻(84歳)と2人暮らしであった。肺炎(pneumonia)で入院治療していたが本日退院し、介護老人保健施設に初めて入所した。現在の障害高齢者の日常生活自立度判定基準はランクB-2、認知症高齢者の日常生活自立度判定基準はランクⅡaである。食欲は良好で、食事の姿勢や動作は自立している。部分義歯で不具合はなく、口腔内の異常はない。

第105回午前:第98問

介護老人保健施設の看護師は、入所時にAさんと妻と面談をした。 このときの面談内容で適切なのはどれか。

1: 自宅の改修を提案する。

2: ベッド上安静の必要性を説明する。

3: 急変時の救急搬送の希望を確認する。

4: 通所リハビリテーションの利用を提案する。

Aさん(75歳、男性)は、妻(70歳)と2人暮らし。2型糖尿病(type 2 diabetes mellitus)の治療中で、2年前から1日2回朝・夕食前に混合型インスリン注射が開始となった。その後、糖尿病性網膜症(diabetic retinopathy)による視力障害が進んだため、現在は妻と一緒に単位数や針の確認をし、インスリンの自己注射を実施している。

第109回午後:第117問

訪問看護が導入されて2か月、Aさんの妻が健康診査後の精査目的で数日間入院することになった。Aさんは妻の入院中もできる限り自宅で過ごしたいと考えている。妻の入院中の対応について、サービス担当者会議が開かれた。この時に訪問看護師が行うAさんへの提案で優先度が高いのはどれか。

1: 通所介護を利用する。

2: 訪問介護を利用する。

3: 配食サービスを利用する。

4: 訪問看護の回数を増やす。

Aさん(55歳、男性、自営業)は、父親(78歳)と2人暮らし。Aさんは、2年前から食後に心窩部痛を感じていたが、医療機関を受診していなかった。午後3時、Aさんは胃部不快感を訴えた直後、突然コップ1杯程度の吐血があり倒れた。父親が救急車を呼び、救急病院に搬送された。到着時、意識はジャパン・コーマ・スケール(JCS)Ⅰ- 3。バイタルサインは、体温36.4℃、呼吸数20/分、脈拍124/分、整、血圧86/50mmHg。経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)95%。顔面は蒼白で、皮膚は湿潤している。四肢冷感を認める。眼瞼結膜は軽度貧血様であるが、黄染を認めない。腹部は平坦で腸蠕動音は微弱、心窩部に圧痛を認めるが、筋性防御はない。胃部不快感は受診前よりも改善している。担当した医師に父親が「息子は黒い便が出ると言っていた」と伝えた。

第108回午後:第120問

Aさんは、医師から「検査の結果、スキルス胃癌(scirrhous gastric carcinoma)でした。膵臓や広範囲な腹膜への転移があって手術ができない状態でした。おそらく余命半年だと思います」と告知され、1週後に退院となった。退院後3か月、Aさんは外来看護師に「ずいぶん腰痛と腹痛がひどく、腹水が溜まって動くのも大変になってきました。最期は人工呼吸器の装着など延命をしたくないのですが、それを意識がなくなったあとにも医師に伝える方法はありますか」と尋ねた。そこで、看護師はAさんにリビングウィルの説明をすることにした。 Aさんに対して看護師が行うリビングウィルの説明で正しいのはどれか。

1: 「法律で定められた文書です」

2: 「父親のグリーフケアに必要な書類です」

3: 「Aさんの自由意思で作成することができます」

4: 「一度作成すると内容を変更することはできません」

Aさん(50歳、男性)は、23歳で統合失調症(schizophrenia)を発症し、精神科病院へ5回入院したことがある。1年前に、被害妄想が原因で隣人に暴力を振るい措置入院となった。入院後2か月で自傷他害の恐れは消失し、医療保護入院へ切り替えられたが、幻覚や妄想があり家族へ1日に何回も電話をかけていた。その後は家族へ電話をかける回数が減り、病棟での生活も安定してきた。幻聴は続いているが、自分の身の回りのことは自分で行えるようになった。作業療法も継続して参加できていることから、退院を検討することになった。

第107回午前:第107問

その後もAさんの両親は、高齢であることを理由に自宅への退院には同意しなかった。 Aさんの退院を計画的に進めるために行うことで適切なのはどれか。

1: 精神医療審査会の開催

2: 入院診療計画書の修正

3: 行動制限最小化委員会の開催

4: 医療保護入院者退院支援委員会の開催

Aちゃん5歳、(男児)は、2日前に39 ℃に発熱して両側の耳下腺部の痛みを訴えた。昨日から同部位の腫脹がみられ、頭痛を訴えている。夜間に嘔吐が4回あり、発熱と頭痛が持続したため、本日父親に連れられて来院し、髄膜炎(meningitis)の疑いで個室に入院した。通っている幼稚園には、流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)(mumps) 罹患児が数名いる。 既往歴    :特記すべきことはない。 予防接種歴:年齢の定期接種はすべて済んでいる。おたふくかぜワクチンは未接種である。 家族歴    :両親は流行性耳下腺炎(mumps)罹患の既往がある。妹のBちゃん、(3歳)は、年齢相応の定期予防接種は済んでいるが、おたふくかぜワクチンは未接種である。また、流行性耳下腺炎(mumps)罹患の既往はない 。 身体所見  :体温39.2 ℃、項部硬直あり。両側耳下腺部の腫脹と圧痛あり。胸部聴診で異常なし。腹部は平坦で軟、圧痛なし。Kernig<ケルニッヒ>徴候あり。 検査所見  :白血球8,760/μL。血清アミラーゼ834 U/L (基準44~132)、CRP 0.1mg/dL。

第109回午後:第100問

Aちゃんに腰椎穿刺を行うことになった。看護師が検査の準備を始めると、Aちゃんは「何をするの?」と不安そうな表情をして尋ねてきた。看護師の適切な返答はどれか。

1: 「泣いちゃだめだよ」

2: 「気にしないでいいよ」

3: 「痛いことはしないよ」

4: 「背中にお注射するよ」

Aさん(40歳、初産婦)は妊娠経過に異常がなく、妊娠41週に陣痛発来した。分娩中に臍帯圧迫による胎児機能不全を認めたため緊急帝王切開になった。麻酔は、脊椎麻酔に硬膜外麻酔を併用した。出生した児の体重は3150g、アプガースコアは1分後7点、5分後9点であった。Aさんは、術中の経過に異常はなく、出血量400ml。術直後の検査でHb11.5g/dlであった。

第100回午後:第114問

術後2日目に、Aさんは「頑張ったのに、帝王切開になってしまいとても悲しいです」と話す。 Aさんへの対応で最も適切なのはどれか。

1: 「過去のことですから忘れましょう」

2: 「お産の経過を振り返ってみましょうか」

3: 「よくあることなので気にする必要はないですよ」

4: 「赤ちゃんが元気だったのでよかったと思ってください」

Aさん(38歳、男性)。23時ころ、徒歩で来院した。Aさんは胸を押さえ苦しそうに待合室で座っており、救急外来の看護師が声をかけると、Aさんは日本語を少し話すことができ、外出中に急に胸が痛くなったと話した。Aさんは英語は話せないようだった。Aさんは日本語学校の学生であり、Aさんの指定した番号に電話したところ、Aさんの妻につながり、日本語でのコミュニケーションが可能であった。妻は1時間後に病院に到着できるということだった。この病院には、夜間にAさんの母国語を話せる職員はいなかった。

第107回午前:第113問

Aさんの妻が、Aさんの国民健康保険証を持って救急外来に到着した。妻から聴取した情報によると、Aさんは特に既往はないが、時々頭痛があり、母国で市販されていた鎮痛薬を常用していたとのことであった。心電図でST上昇が認められ、Aさんと妻は、医師から「入院して冠動脈造影〈CAG〉を受けないと命の危険があるかもしれない」と説明を受けた。しかし、Aさんは「たくさんの費用は支払えないし、学校を休むのが心配だ」と検査を受けることを拒んだ。 このときの救急外来の看護師の説明で優先されるのはどれか。

1: 検査の手順を説明する。

2: 学校は退学にならないことを説明する。

3: 宗教に応じた食事対応ができることを説明する。

4: 医療費は国民健康保険が適用されることを説明する。

Aさん(73歳、女性)は、動悸の精密検査の目的で入院した。心電図や血液検査などで異常所見はなかったが、Aさんは全身倦怠感、食欲不振、腰痛、便秘などを訴え続け、薬物療法を行っているが症状は改善していないという。日中はぼんやりと過ごしており「心臓がドキドキして、ハッと朝早く目が覚め、死ぬんじゃないかと思い、その後眠れなくなる」と言う。

第100回午前:第108問

Aさんは午前0時ころ覚醒し、ベッドサイドでため息をついている。 看護師のAさんへの対応で最も適切なのはどれか。

1: 就寝時間を遅くするように言う。

2: 眠れなくても横になっているよう話す。

3: 医師に確認して睡眠導入薬の服用を促す。

4: ベッドを離れるよう誘い、しばらく話をする。

Aさん(74歳、男性)は、強い下腹部痛のため救急車で搬入された。Aさんは顔面蒼白で、冷汗をかき、腹部を押さえている。一緒に来た妻は、「夫はいつも尿が出にくい。夜は、3回はトイレに行くのに、昨夜は行かなかった。今朝もポタポタとしか出なかった。便秘はしていない」と話した。Aさんは4年前に脳梗塞(cerebral infarction)になり、重い構音障害があるが理解力に問題はなく、身の回りのことは全部自分でできている。搬入時のAさんは、看護師と視線を合わせることができ、問いかけにはうなずきで答えている。

第100回午後:第101問

処置を終えたAさんは、治療のため入院した。 Aさんとコミュニケーションをとるうえで適切なのはどれか。2つ選べ。

1: 筆談用の文房具を準備する。

2: 理解を助ける絵カードを準備する。

3: 構音の間違いを直して練習させる。

4: 補聴器や眼鏡の使用状況を妻に確認する。

5: 問いかけはopen-ended question〈開かれた質問〉にする。

Aさん(74歳、女性)は、右肺尖部癌(apical lung cancer)と診断され、外科的治療は困難で、外来で抗癌化学療法を実施していた。半年後、胸壁への浸潤が進行したため、抗癌化学療法目的で入院した。Aさんは5年前に夫を亡くしてからは1人暮らしをしており、入院前は、近所に住むAさんの娘が毎日訪問していた。

第101回午前:第95問

Aさんは抗癌化学療法を開始したが、副作用が強かったため、「治療をやめて家で過ごしたい」と希望し、退院した。退院後3日、訪問看護が開始された。 訪問看護師が今後注意すべきAさんの症状はどれか。

1: 構音障害

2: 聴力の低下

3: 片麻痺の出現

4: 上肢の強い痛み

Aちゃん(3歳、女児)は、父親(会社員)と母親(会社員)との3人暮らし。Aちゃんは、生後11か月のときに、卵による食物アレルギー(food allergy)と診断され、医師の指示で卵の除去食療法をしていた。保育所では卵を除去した給食が提供されている。Aちゃんは保育所の給食の時間に、隣の席の園児の卵が入ったおかずを摂取し、蕁麻疹と咳嗽が出現した。保育士に連れられて救急外来を受診した。Aちゃんは保育士に抱っこされ、「かゆい」と訴えており、咳込みがみられた。

第107回午前:第101問

Aちゃんは、食物アレルギー(food allergy)によるアナフィラキシー(anaphylaxis)と診断された。アドレナリンの筋肉内注射の後、点滴静脈内注射による補液と酸素吸入が開始された。バイタルサインは問題なく、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉99%であったが、経過観察のため入院となった。Aちゃんは「お母さんに会いたい。おうちに帰りたい」と泣き始めた。母親は、保育所から連絡を受けて病院に到着し、医師から現在の病状について説明を受けた。母親は「Aは大丈夫ですか」と看護師に不安を訴えていた。 母親への看護師の対応として最も適切なのはどれか。

1: 入院中の生活の留意点を説明する。

2: 父親が到着するまで待合室で待機してもらう。

3: 来院時から現在までのAちゃんの様子を伝える。

4: A ちゃんが食物アレルギー(food allergy)と診断されたときの母親の思いを聴く。