第105回午後第113問の類似問題

Aちゃん5歳、(男児)は、2日前に39 ℃に発熱して両側の耳下腺部の痛みを訴えた。昨日から同部位の腫脹がみられ、頭痛を訴えている。夜間に嘔吐が4回あり、発熱と頭痛が持続したため、本日父親に連れられて来院し、髄膜炎(meningitis)の疑いで個室に入院した。通っている幼稚園には、流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)(mumps) 罹患児が数名いる。 既往歴    :特記すべきことはない。 予防接種歴:年齢の定期接種はすべて済んでいる。おたふくかぜワクチンは未接種である。 家族歴    :両親は流行性耳下腺炎(mumps)罹患の既往がある。妹のBちゃん、(3歳)は、年齢相応の定期予防接種は済んでいるが、おたふくかぜワクチンは未接種である。また、流行性耳下腺炎(mumps)罹患の既往はない 。 身体所見  :体温39.2 ℃、項部硬直あり。両側耳下腺部の腫脹と圧痛あり。胸部聴診で異常なし。腹部は平坦で軟、圧痛なし。Kernig<ケルニッヒ>徴候あり。 検査所見  :白血球8,760/μL。血清アミラーゼ834 U/L (基準44~132)、CRP 0.1mg/dL。

第109回午後:第100問

Aちゃんに腰椎穿刺を行うことになった。看護師が検査の準備を始めると、Aちゃんは「何をするの?」と不安そうな表情をして尋ねてきた。看護師の適切な返答はどれか。

1: 「泣いちゃだめだよ」

2: 「気にしないでいいよ」

3: 「痛いことはしないよ」

4: 「背中にお注射するよ」

第109回午後:第72問

Aさん(78歳、男性)は、妻(75歳)と2人暮らし。脳梗塞(cerebral infarction)の既往がある。妻から「最近、夫は食事をむせずに食べることができるが、口の中に食べ物が残っていることが多い。夫の食事について助言が欲しい」と訪問看護師に相談があった。妻への訪問看護師の助言で適切なのはどれか。

1: 「食事にとろみをつけましょう」

2: 「自助具を使って食事をしましょう」

3: 「口に入れる2回量を少なくしましょう」

4: 「食事前に舌の動きを促す運動をしましょう」

第107回午前:第81問

新人看護師のAさんは、夜勤の看護師からの引き継ぎが終了した後、日勤で行う業務を書き出した。  Aさんが書き出した以下の業務のうち最も優先して行うのはどれか。

1: 頭部の搔痒感を訴える患者の洗髪

2: 夜間せん妄のあった患者との散歩

3: 午後に入院する患者の診療録の準備

4: 翌日に検査を受ける予定の患者への説明

5: 人工呼吸器を装着中の患者の状態の確認

A さん(52 歳、女性、専業主婦)は、夫と 2 人の息子との 4 人で暮らしている。A さんは内向的な性格であり、順番にまわってきた町内会の役員を引き受けたことで悩むことが多くなった。 2 か月前から食欲不振と不眠が続いている。 1 か月前から家事ができなくなり、死んでしまいたいと言い始めたため、夫が付き添って精神科を受診したところ、うつ病 (depression) と診断された。

第104回午後:第109問

A さんは「いつも体がだるくて、何もしたくない。生きていても皆に迷惑がかかるだけだ」と話す。体重減少と長期間続く不眠のため、疲れ果てた様子をみせていることから、その日のうちに入院し、薬物治療が開始された。入院当日の観察項目で優先度が高いのはどれか

1: 清潔状態

2: 水分摂取量

3: 意識レベル

4: 他者との交流状況

第102回午後:第61問

Aさん(80歳、女性)は、脳血管性認知症(cerebrovascular dementia)、Mini-Mental State Examination〈MMSE〉18点で施設に入所している。看護師が「お風呂に入りますよ」と声をかけると、Aさんは「男の人は入っていないか」と尋ねる。看護師が「男の人はいませんよ」と説明するが、Aさんは「本当にいないのか」と繰り返し、なかなか納得しない。 Aさんへの看護師の対応で最も適切なのはどれか。

1: 「男の人はいないから行きましょう」

2: 「お風呂に入ったら気持ちよくなりますよ」

3: 「遅くなるとお風呂に入れなくなりますよ」

4: 「男の人がいないことを一緒に確認してみましょうか」

Aさん(88歳、男性)は、脳梗塞(cerebral infarction)の後遺症で、要介護5の認定を受けている。Aさんは意思を明確に表出できない。63歳の娘が介護を行っている。娘が食事形態を工夫して摂食の援助を行ってきたが、これまでにAさんは2回の誤嚥性肺炎(aspiration pneumonia)を起こしている。今回、3回目の誤嚥性肺炎(aspiration pneumonia)で入院し、低栄養状態を改善するための栄養管理方法の1つとして、医師が娘に胃瘻の造設を提案した。

第101回午前:第93問

Aさんは、娘が作るお粥や野菜・肉類のペーストをほとんど摂取しなくなってきた。「父は果物が好きだったから、おいしい手作りジュースを飲ませたいのです」と、訪問看護師に相談があった。 娘に対する助言で適切なのはどれか。

1: 「ジュースにとろみをつけてみましょう」

2: 「ジュースなら買ってきた方が簡単ですよ」

3: 「ジュースばかりでは再入院の可能性が高くなります」

4: 「お粥や野菜も果物と一緒にジュースに混ぜてはいかがでしょう」

Aちゃん(2歳10か月)は、両親と生後3か月の妹と4人で暮らしている。Aちゃんは、6日前に発熱および不定形の発疹が腹部と背部とに出現した。解熱薬の使用によって、体温は一時的に低下したが、再び上昇したので受診した。受診時、口唇の充血と乾燥とが著明で、眼球結膜の充血と四肢の硬性浮腫とがみられた。受診時の血液検査の結果は、CRP 15.7mg/dl、AST〈GOT〉22 I U/l、ALT〈GPT〉54 I U/lであった。Aちゃんは川崎病(Kawasaki disease)と診断され、入院した。アスピリンの内服と γ-グロブリンの点滴静脈内注射とが開始された。

第101回午後:第107問

Aちゃんは妹の誕生後、母親からなかなか離れないことが多くなっていたという。最近は、妹のおもちゃを取り上げ、注意されるとすねて返さないことがあった。Aちゃんは排尿は自立していたが、入院後は失敗することが多くなった。Aちゃんのアセスメントで適切なのはどれか。

1: 退行現象がみられる。

2: 自我同一性が確立している。

3: アタッチメントの形成が不良である。

4: 感情をコントロールする能力の発達が遅れている。

A さん(68 歳、女性)は、 2 年前に高血圧症 (hypertention) と診断され、カルシウム拮抗薬を服用している。高血圧をきっかけに、喫煙を 1 日 30 本から 5 本に減らし、飲酒を週 3 回から 1 回に減らした。また、減量に取り組み、 2 年間で BMI が 25.5 から 22.9 に変化した。A さんは町の健康診査で骨密度が低下していることが分かり、整形外科を受診し骨粗鬆症 (osteoporosis) と診断された。A さんは「子どもができなかったし、夫もすでに亡くなりました。 1 人暮らしで家事は自分で行っているので、骨折や寝たきりの状態は困ります」と話した。

第104回午後:第99問

看護師が A さんに運動を勧めたところ、A さんは「子どものころから運動は苦手で運動を続ける自信がない」と答えた。指導の内容で最も適切なのはどれか。

1: 歩行器を使って外出する。

2: 腰背部の背屈運動をする。

3: 介護予防サービスを利用する。

4: 買い物のときに 30 分程度歩く。

Aさん(70歳、女性)は1人暮らし。夫とは1年前に死別した。近くの診療所で高血圧症hypertensionと心不全heart failureと診断され、内服治療をしていた。月1回は診療所で内服薬の処方と食事指導や体重測定などの生活指導を受けていたが、時々薬を飲んだことを忘れてしまうことがあった。日常生活は自立しており、認知機能は問題ない。週2日、事務職のパートとして働いており、電車を使って通勤していた。息子(42歳)と娘(37歳)は仕事のため遠方に住んでいる。1か月前からAさんは家事や外出するときに軽い息切れを感じるようになり、2、3日前からは咳と痰が出るようになった。両足のむくみが出てきたため、診療所から自宅近くの病院を紹介され外来受診した。身体所見:意識は清明。身長159cm、体重61.3kg。 体温37.1℃、呼吸数21/分、脈拍95/分、不整、血圧164/96mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉93%(room air)。 両下肢に軽度の浮腫を認めた。

第111回午前:第97問

外来看護師がAさんに対して優先して確認するのはどれか。

1: 通院の方法

2: 最近の体重の増減

3: パートの仕事内容

4: 自宅での1日の過ごし方

A君(2歳6か月、男児)。両親との3人暮らし。脳性麻痺(cerebral palsy)と診断され、自力で座位の保持と歩行はできず専用の車椅子を使用している。話しかけると相手の目を見て笑顔を見せ、喃語を話す。食事はきざみ食でスプーンを使うことができるが、こぼすことが多く介助が必要である。排泄、清潔および更衣は全介助が必要である。

第106回午前:第104問

A君の食事について看護師が母親に尋ねると「食べこぼしが多く、食べながらうとうとしてしまい時間がかかるし、十分な量も食べられていません」と話した。 A君の食事に関する母親への指導で最も適切なのはどれか。

1: 「経腸栄養剤の開始について医師と相談しましょう」

2: 「ホームヘルパーの依頼を検討しましょう」

3: 「食事時間を 20 分以内にしましょう」

4: 「ペースト食にしてみましょう」

Aさん (43歳、男性、会社員 )は、 1か月前に右頸部の腫瘤に気付き、自宅近くの診療所を受診し、大学病院を紹介された。検査の結果、 Aさんは、非 Hodgkin〈ホジキン〉 リンパ腫 (non-Hodgkin lymphoma)と診断され、縦隔リンパ節腫大による上大静脈の圧迫も確認され、化学療法導入のため入院した。 Aさんは「悪性リンパ腫と言われたときにはショックだったけど、化学療法は有効であると聞いて、頑張ろうと思っている」と話す。入院時、 Aさんは体温 37.5℃、呼吸数 18/分、脈拍 84/分、血圧 124/64 mmHgであった。血液検査データは、赤血球 302万/μl、Hb 10.3 g/dl、白血球 6,400/μl、総蛋白 7.6 g/dlであった。

第103回午後:第94問

入院当日、 Aさんは看護師に「最近、なんとなく手がむくんでいるような気がする」と言う。 Aさんの手のむくみの原因として可能性が高いのはどれか。

1: 発熱

2: 貧血

3: 低蛋白血症

4: 上大静脈の圧迫

Aさん(50歳、男性、会社員)は妻と高校生の息子との3人暮らし。仕事を生きがいに働き続けていた。慢性腎不全chronic renal failureのため透析治療が必要になったが、本人の希望で連続携行式腹膜灌流法〈CAPD〉を導入することになり入院した。Aさんはこれからの生活がどのようになるのかを看護師に質問した。

第111回午前:第94問

Aさんに対する説明として正しいのはどれか。

1: 「食事療法が必要です」

2: 「通院は週に2、3回必要です」

3: 「宿泊を伴う旅行はできません」

4: 「カテーテル挿入術後の翌日から入浴できます」

第106回午前:第66問

Aさん(42歳、女性)は、交通事故による脊髄損傷(spinal cord injury)で入院し、リハビリテーションを受けた。Aさんの排泄の状況は、間欠的導尿による排尿と、坐薬による3日に1回の排便である。同居する夫と実母が導尿の指導を受け、退院することになった。初回の訪問看護は退院後3日目とし、その後は訪問看護を週2回受けることになった。 入院していた医療機関から提供された患者情報のうち、初回訪問のケア計画を立案するのに最も優先度の高い情報はどれか。

1: 食事の摂取量

2: 1日の導尿回数

3: 最終排便の日時

4: リハビリテーションの内容

Aさん(87歳、女性)は、 6年前にAlzheimer〈アルツハイマー〉型認知症(dementia of Alzheimer type)を発症した。在宅で療養していたが、夫が介護に疲れたために施設に入所した。現在、長谷川式簡易知的機能評価スケール〈HDS-R〉10点、障害高齢者の日常生活自立度判定基準B-1である。下肢筋力や立位バランスの低下がある。自宅では自分で車椅子に移乗してトイレに行き排泄していた。尿失禁はなかった。入所直後、Aさんは表情が険しく落ち着きがなく、看護師が声をかけても応じない。自発的にトイレに行きたいという発言はなく、着衣を尿で汚染することが多いためトイレ誘導を行うことにした。

第102回午前:第110問

入所後2週。Aさんの表情は穏やかになり行動も落ち着くようになった。自発的に車椅子に乗り廊下を移動している。尿意はあるが、尿失禁が続いている。 尿失禁の状態を把握するために行う看護師の対応で適切なのはどれか。

1: 排泄動作を全介助する。

2: 夜間は下着をオムツに変更する。

3: 尿失禁の不快感について質問する。

4: 廊下を移動中、トイレに行きたいのかを確認する。

Aさん(70歳、男性)は、妻(68歳)と2人暮らし。3年前に筋萎縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis)(ALS)と診断され、在宅で療養生活を続けていた。その後、Aさんは症状が悪化し、入院して気管切開下の人工呼吸療法、胃瘻による経管栄養法を受けることになった。妻は、退院後に必要なケアの技術指導、人工呼吸器や胃瘻の管理方法、緊急・災害時の対応について病棟看護師から指導を受けた。退院前カンファレンスにおいて、訪問看護のほかに必要な在宅サービスについて検討することになった。妻は慢性腎不全(chronic renal failure)のため、週に3回の血液透析を受けており、1回に約6時間の外出が必要である。

第108回午後:第117問

退院から2週後、妻から「昨日、私が透析を受けている病院で災害が発生した場合の診療について説明がありました。在宅での生活にも少し慣れてきたし、夫のことも気になるので、あらためて災害に備えておきたいのですが、何から始めればよいでしょうか」と訪問看護師に相談があった。 訪問看護師が妻に指導する内容で最も優先度が高いのはどれか。

1: 予備の電源の選び方

2: 福祉避難所への移動手段

3: 災害用持ち出し物品の準備

4: 足踏み式吸引器の使用方法

Aさん(56歳、男性)は、若いころテニスの選手で、現在も趣味でテニスを続けている。膀胱癌(bladder cancer)と診断され、膀胱全摘除術・回腸導管造設術の手術目的で入院した。Aさんは「外来で病名を聞いたときは動揺しましたが、家族と話し合い、今は心の準備ができています」と看護師に話した。

第101回午前:第105問

看護師は、Aさんから「退院後はどのように生活が変わりますか」と質問された。看護師の説明で適切なのはどれか。

1: 「入浴の際、浴槽の湯に入ることはできません」

2: 「食事の内容を変える必要はありません」

3: 「排尿のときは導尿が必要です」

4: 「テニスはできなくなります」

A君(7歳、男児)は、サッカークラブに所属している。本日、練習中に転倒して右腕を地面についた後、肘周囲に腫れと強い痛みが生じたため、父親と救急外来を受診した。エックス線撮影の結果、右側の上腕骨顆上骨折supracondylar fracture of humerusと診断され、非観血的整復とギプス固定が行われることになった。A君は不安な表情で父親と処置室の前で待っている。

第110回午前:第105問

退院時、A君は「明日から学校に行けるかな」と看護師に質問した。看護師は、学校には行けることを伝えた後、学校生活における注意点を説明することにした。  A君への説明で適切なのはどれか。

1: 「右手の指は使わないでね」

2: 「ギプスは濡れても大丈夫だよ」

3: 「ギプスをぶつけないようにしてね」

4: 「体育の授業は休まなくてもいいよ」

第108回午前:第55問

Aさん(80歳、男性)は、空腹時の胃の痛みが2週間続くため受診し、1週後に胃内視鏡検査を受けることになった。 検査を受けるAさんへの看護で適切なのはどれか。

1: 検査前日の夜に下剤を服用することを伝える。

2: 検査前に 前立腺肥大症( prostatic hyperplasia)の既往の有無を確認する。

3: 検査中は仰臥位の姿勢を保持する。

4: 検査後はすぐに食事ができることを説明する。

Aさん(20歳、女性、外国籍)は、6月に来日し、9月に大学に入学した。入学して1週後、Aさんは大学でめまいを起こして座り込み、同じ国から昨年留学生として来日した友人に付き添われ病院の内科外来を受診した。外来では多くの患者が受診を待っており、診察までに時間がかかっていた。Aさんは、日常会話程度の日本語が話せ「身体がだるくて立っていられません」と看護師に伝えた。

第109回午後:第118問

外来の看護師の対応で優先するのはどれか。

1: 外国語が話せる医師を呼びに行く。

2: 付き添ってきた友人に通訳を依頼する。

3: Aさんに外来の処置室で横になってもらう。

4: Aさんの母国語で書かれた問診表を取りに行く。

Aさん(68歳、女性)は、1人暮らし。隣の市に娘がいる。日常生活は自立している。10年前に糖尿病(diabetes mellitus)と診断され、血糖降下薬を服用している。最近の血液検査でHbA1c が8.5% のため、インスリンの自己注射を導入するかどうかを検討することになった。医師からAさんには自己注射についてまだ説明されていない。

第108回午前:第99問

朝食前の自己注射によって、Aさんの血糖値は安定していた。6年後、Aさんはサービス付き高齢者向け住宅に転居した。転居後の外来受診時、Aさんは外来看護師に「施設の食堂で食事をしている。食堂に行く前は化粧で忙しいが、毎日楽しい。間食はしていない」と話す。転居後2か月のHbA1c値が上昇していたため、外来看護師がAさんに質問すると「引っ越してから、注射を忘れることがあった」と話した。Aさんの自己注射の手技に問題はなく、Mini-Mental State Examination(MMSE)は29点だった。Aさんの娘に確認すると、Aさんの自室の冷蔵庫に、未使用のインスリンが余っていることが分かった。 外来の看護師からAさんと娘への助言で最も適切なのはどれか。

1: 訪問看護師に注射を依頼する。

2: 注射をしたらカレンダーに印をつける。

3: 化粧で使う鏡に「朝食前に注射」のメモを貼る。

4: サービス付き高齢者向け住宅の職員にインスリンの残量を数えてもらう。