第105回午前第52問の類似問題

Aさん(30歳、初妊婦)は、夫( 32歳、会社員)と2人暮らし。身長は160cm、非妊時体重60kg である。妊娠8週の妊婦健康診査を受診し順調な経過と診断された。嘔吐はないが、時々嘔気があると訴え、対処法について質問があった。

第110回午前:第108問

Aさんは、妊娠34週4日の妊婦健康診査を受けた。Aさんの母は祖母の介護をしており、産後の支援を期待できない。妊婦健康診査後、「産後は夫と2人で子育てをしていきます。子育てのために何か利用できる制度はありますか」と相談があった。  産後、Aさんの夫が適用となる制度はどれか。

1: 育児休業

2: 育児時間

3: 休日労働の制限

4: 勤務時間の変更

山間部の地域で、 1 時間雨量 80 mm 以上の降雨で土石流が発生し、地域の住民は市民体育館に避難した。避難所には近くの医療機関から医師と看護師とが派遣された。

第104回午前:第120問

看護師の A さんは、土石流の発生直後から被災地に 1 か月派遣された。その後、病院に戻り 3 か月が経過した。A さんは勤務中に表情が乏しく考え込む様子がみられた。A さんへの看護管理者の対応として最も適切なのはどれか。

1: 忙しい部署に異動させる。

2: 仕事に専念するよう伝える。

3: すぐに忘れるものだと励ます。

4: 体験を語ることができる場を設ける。

第102回午後:第71問

A君(11歳、男児)。喘息(asthma)発作のため救急外来に来院した。喘鳴が著明で、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉88%(roomair)、ピークフロー値45%である。 まず行うべきA君への対応で適切なのはどれか。

1: 起坐位を保つ。

2: 水分摂取を促す。

3: 胸式呼吸を促す。

4: 発作の状況を尋ねる。

Aちゃん(2歳0か月、女児)。昨日から下痢と嘔吐とを繰り返し、食事が摂(と)れなくなったため、母親に抱かれて小児科外来を受診した。診察の結果、ウイルス性胃腸炎(viral gastroenteritis)と診断され入院した。入院時、体温38.2℃、呼吸数36/分、心拍数136/分であった。1週前の保育所の身体計測では身長89cm、体重12.0kgであった。個室隔離とし、点滴静脈内注射による持続輸液が開始された。

第102回午前:第120問

Aちゃんは、排泄が自立していないため紙オムツを使用している。看護師が殿部を観察すると発赤とびらんとがみられた。 Aちゃんへの看護で適切なのはどれか。

1: 布オムツを使用する。

2: 38〜39℃の湯で殿部浴を行う。

3: オムツを外し、殿部を開放しておく。

4: アルコール入りのおしり拭きで殿部の清拭を行う。

第110回午前:第68問

夜勤帯に、A看護師がスタッフステーションで抗菌薬の点滴静脈内注射を準備しているときに、発汗した患者から寝衣交換の依頼があり、別の患者から口渇で飲水したいという希望があった。直後に患者に装着されている人工呼吸器のアラームが鳴った。他の看護師は別の病室で重症者のケアをしている。  A看護師が最も優先すべきなのはどれか。

1: 点滴静脈内注射の準備

2: 発汗した患者の寝衣交換

3: 飲水を希望する患者への対応

4: 人工呼吸器を装着している患者の観察

第103回午後:第61問

Aちゃん ( 3歳 0か月 )は、午後から 38.0℃の発熱があったが、食事は摂取でき活気があった。夜間になり、 3回嘔吐したため救急外来を受診した。来院時、 Aちゃんは傾眠傾向にあった。診察の結果、髄膜炎 (meningitis)が疑われ、点滴静脈内注射を開始し入院した。入院時、 Aちゃんは、体温 38.5℃、呼吸数 30/分、心拍数 120/分、血圧 102/60 mmHgであった。入院時の Aちゃんへの対応で最も優先度が高いのはどれか。

1: 冷罨法を行う。

2: 水平仰臥位を保つ。

3: 意識レベルを観察する。

4: 大泉門の状態を観察する。

Aさん(22歳、女性 会社員)は、昼食後、自室に大量のお菓子とお酒を持ち込み、食べて飲んでいたところを母親に注意をされたことに腹を立て、母親の目の前でリストカットを始めた。慌てた母親は、父親とともにAさんを連れて救急外来に来院した。医師が傷の処置をしようとすると「死んでやる。触るな」と大声で騒ぎ暴れ始めたため、精神科病棟に緊急入院となった。

第109回午後:第110問

入院翌日、母親が面会に来たが、Aさんに要求されるままお菓子を大量に持参した。Aさんは、面会室でお菓子をすべて食べた直後に、トイレにこもり、嘔吐していたところを看護師が発見した。Aさんは泣きながら「食べると止まらなくなる。太りたくない」と訴えた。主治医は、Aさんが右第2指を使って嘔吐していた痕跡を認めたこと、A さんが「中学の時から過食と嘔吐を繰り返していた」と話したことから、神経性過食症(bulimia nervosa)と診断した。 入院時の身体所見:身長155 cm、体重48 kg。 入院時の検査所見:赤血球400万/μL、Hb 12.5 g/dL、白血球6,300/μL。Na 135mEq/L、K2.7mEq/L、Cl98mEq/L、AST30U/L、ALT35U/L、γ-GTP、32U/L。 Aさんの状態をアセスメントするために優先度が高い検査はどれか。

1: 心電図

2: 頭部CT

3: 腹部超音波

4: 上部消化管内視鏡

第107回午前:第45問

Aさん(56歳、男性)は、化学療法後の血液検査にて好中球数300/mm3であった。 Aさんの状態で正しいのはどれか。

1: 入浴を控える必要がある。

2: 日和見感染症(opportunistic infection)のリスクが高い。

3: 口腔ケアには歯間ブラシを用いる必要がある。

4: 化学療法の開始前と比べリンパ球数は増加している。

Aさん(75歳、女性)は、脂質異常症(dyslipidemia)と高血圧症(hypertension)で通院中で、定期受診のため、外来待合室で順番を待っていた。Aさんは、待合室の雑誌を取ろうと立ち上がり、歩こうとしたところ、右足が思うように動かず引きずって歩いた。外来看護師が声をかけると、Aさんは「らいじょうぶ」と返答したが、ろれつが回らなかった。

第109回午前:第119問

検査の結果、Aさんは左脳の運動野に脳梗塞(cerebral infarction)を発症していることが分かった。Aさんは3週間の入院治療を経て転院し、2か月間のリハビリテーションを行うことになった。転院先の医療機関に提供する情報で最も優先するのはどれか。

1: 診療情報提供書

2: 要介護認定の申請書

3: 医療相談員の相談記録

4: 使用中の車椅子の機種

5: 身体障害者手帳の申請書

第106回午前:第72問

Aさん(32歳、女性)は小児専門の病院に勤務していたが、国際保健医療協力プログラムで中央アフリカ地域の州事務所に母子保健担当の看護師として派遣された。この地域は長く紛争が続き、母子の健康状態が不良と聞いた。 Aさんが現地で最初に行う業務はどれか。

1: 経口補水液の配布

2: 乳幼児の栄養状態の把握

3: 女性の識字率向上の支援

4: 病院における母子看護業務の把握

Aさん(58歳、男性、会社員)は、妻(55歳)と2人暮らし。5年前から高血圧症(hypertention)、脂質異常症(dyslipidemia)を指摘され、降圧薬を内服していた。自宅で左半身に脱力感が出現し、救急車で搬送された。救急外来でCT及びMRI検査を行った結果、右中大脳動脈領域に脳梗塞(cerebral infarction)の所見が認められた。入院時は、グラスゴー・コーマ・スケール(GCS)E3V4M5、体温36.8℃、呼吸数16/分、脈拍66/分(不整)、血圧160/85mmHg、HbA1c 5.8%、心電図では、RR 間隔は不定で心拍数100/分であった。入院後、血栓溶解療法を受け、2日後からリハビリテーションが開始された。1週後には回復期リハビリテーション病棟へ転棟した。

第108回午後:第96問

転棟から6週が経過し、退院に向けて多職種チームでカンファレンスを開催することになった。Aさんは、外来でのリハビリテーションを継続しながら元の職場への復帰を希望している。 Aさんの退院前のカンファレンスで適切なのはどれか。

1: チームリーダーの職種は医師である。

2: カンファレンスにAさんの妻の参加は不要である。

3: Aさんのリハビリテーションの目標は医師が決定する。

4: Aさんのリハビリテーションの内容はチームで評価する。

Aさん(82歳、女性)は、アルツハイマー型認知症(dementia of Alzheimer type)で、認知症高齢者の日常生活自立度判定基準Ⅱb、要介護1である。息子と2人暮らしであったが、1年前から認知症対応型共同生活介護(認知症高齢者グループホーム)に入所している。息子は仕事が忙しいため、2か月に1回面会に来所する。Aさんは2日前から活気がなくなり、食事量も減少した。本日、発熱や下痢を主訴に介護職員に付き添われて外来を受診した。外来の看護師が介護職員に普段の健康状態の把握の方法を尋ねると、1日1回の体温と血圧の測定、月1回の体重測定、レクリエーションへの参加の様子を確認しているという回答を得た。Aさんは、看護師の簡単な質問に答えることができる。 身体所見:体温37.0℃、呼吸数24/分、脈拍72/分、血圧132/82mmHg、呼吸音は異常なし。水様便が3回/日、濃縮尿、手指の冷感あり、顔色は不良。皮膚の乾燥あり。体重45.8kg。 検査所見:Ht 40%、白血球9,800/μL、尿素窒素25mg/dL。Na 150mEq/L、尿比重1.030。

第108回午後:第98問

Aさんは入院し、点滴静脈内注射が開始された。Aさんの顔色は良くなり眠っているため、介護職員は施設に戻った。看護師がAさんの様子を確認するため病室へ行くと、目が覚めたAさんは「誰かいないの」と大声を出し、興奮した様子で点滴静脈内注射のラインを外そうとしていた。 看護師の対応で適切なのはどれか。2つ選べ。

1: 睡眠薬を与薬する。

2: 入院中であることを伝える。

3: 興奮が落ち着くまで身体拘束を行う。

4: 息子に退院まで付き添うよう連絡する。

5: 点滴静脈内注射のラインを見えないようにする。

第103回午後:第70問

Aさん ( 21歳、男性 )は、統合失調症 (schizophrenia)と診断され、入院してハロペリドールの投与が開始された。入院後 3日、 39.5℃の急激な発熱、発汗、筋固縮および意識障害を認めた。 Aさんの状態で考えられるのはどれか。

1: 昏迷

2: 悪性症候群 (malignant syndrome)

3: てんかん発作

4: 静座不能〈アカシジア〉

Aちゃん(2歳10か月)は、両親と生後3か月の妹と4人で暮らしている。Aちゃんは、6日前に発熱および不定形の発疹が腹部と背部とに出現した。解熱薬の使用によって、体温は一時的に低下したが、再び上昇したので受診した。受診時、口唇の充血と乾燥とが著明で、眼球結膜の充血と四肢の硬性浮腫とがみられた。受診時の血液検査の結果は、CRP 15.7mg/dl、AST〈GOT〉22 I U/l、ALT〈GPT〉54 I U/lであった。Aちゃんは川崎病(Kawasaki disease)と診断され、入院した。アスピリンの内服と γ-グロブリンの点滴静脈内注射とが開始された。

第101回午後:第107問

Aちゃんは妹の誕生後、母親からなかなか離れないことが多くなっていたという。最近は、妹のおもちゃを取り上げ、注意されるとすねて返さないことがあった。Aちゃんは排尿は自立していたが、入院後は失敗することが多くなった。Aちゃんのアセスメントで適切なのはどれか。

1: 退行現象がみられる。

2: 自我同一性が確立している。

3: アタッチメントの形成が不良である。

4: 感情をコントロールする能力の発達が遅れている。

Aちゃん(8歳、女児)は、両親と妹(3歳)の4人家族である。2歳時に気管支喘息(bronchial asthma)と診断された。5歳までは喘息発作のため救急外来を受診することも多く年に1回は入院していた。6歳から発作を起こすこともなくなり、定期受診はしなくなっていた。アレルゲンは、ダニとハウスダストである。

第108回午後:第101問

救急外来で気管支拡張薬の吸入が行われたが、吸入後も呼吸数32/分、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)94%であったため入院することになった。入院後、鼻カニューレによる酸素投与と点滴静脈内注射が開始され、1日3回のステロイド薬の静脈内注射と1日4回の気管支拡張薬の吸入が開始された。翌日、酸素投与は中止された。バイタルサインは、体温36.8℃、呼吸数22/分、心拍数94/分、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)97%。聴診で喘鳴が聴取された。Aちゃんは「楽になった」と話し、笑顔が見られるようになった。 この時のAちゃんへの看護で適切なのはどれか。

1: 排痰を促す。

2: 胸式呼吸を促す。

3: 水分摂取を控える。

4: ベッド上安静とする。

Aさん(42歳、男性)は、統合失調症(schizophrenia)で入院中だが、3ヶ月の治療で症状が改善したため、退院することになった。Aさんは、統合失調症(schizophrenia)で数回の入院経験があるが、前回の退院後に拒薬がみられたため、今回は2週間に1回の訪問看護が計画されている。Aさんはアパートで1人で暮らしている。身体的な疾患はない。

第100回午後:第93問

訪問時、ごみ箱に多くの内服薬が捨てられていた。Aさんは「その薬は飲んではいけないとみんなが言うし、飲むと体がだるくなるので飲みたくない」と言う。 看護師の対応で適切なのはどれか。2つ選べ。

1: 「そんなはずはありませんよ」

2: 「しばらく内服を休みましょう」

3: 「服薬チェック表を使ってみましょう」

4: 「薬を飲んだ後の症状を聞かせてください」

5: 「薬の内容について主治医に相談してみませんか」

Aさん(70歳、女性)は1人暮らし。夫とは1年前に死別した。近くの診療所で高血圧症hypertensionと心不全heart failureと診断され、内服治療をしていた。月1回は診療所で内服薬の処方と食事指導や体重測定などの生活指導を受けていたが、時々薬を飲んだことを忘れてしまうことがあった。日常生活は自立しており、認知機能は問題ない。週2日、事務職のパートとして働いており、電車を使って通勤していた。息子(42歳)と娘(37歳)は仕事のため遠方に住んでいる。1か月前からAさんは家事や外出するときに軽い息切れを感じるようになり、2、3日前からは咳と痰が出るようになった。両足のむくみが出てきたため、診療所から自宅近くの病院を紹介され外来受診した。身体所見:意識は清明。身長159cm、体重61.3kg。 体温37.1℃、呼吸数21/分、脈拍95/分、不整、血圧164/96mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉93%(room air)。 両下肢に軽度の浮腫を認めた。

第111回午前:第97問

外来看護師がAさんに対して優先して確認するのはどれか。

1: 通院の方法

2: 最近の体重の増減

3: パートの仕事内容

4: 自宅での1日の過ごし方

第100回午前:第77問

女性患者のAさんは統合失調症(schizophrenia)で入院した。Aさんは、「この薬を飲むと舌がピリピリする。薬で私を殺そうとしているんでしょ」と険しい表情で言い、服薬を拒否している。 Aさんへの対応で適切なのはどれか。

1: 服薬に関する不満を聞く。

2: 直ちに薬物療法を中止する。

3: Aさんの訴えの不合理な点を指摘する。

4: 医師からの指示を受けて注射を施行する。

Aさん(52歳、男性)は、5年前にC型肝炎(hepatitis C)、肝硬変(liver cirrhosis)と診断され、1回の入院歴がある。退院後、医療機関への受診を中断し3年が経過している。毎日、ウイスキーを約300mL飲んでいる。夕食の2時間後に約1,100mLの吐血があり、緊急入院となった。 身体所見:体温35.4℃、呼吸数26/分、脈拍122/分、血圧86/42 mmHg、顔面は蒼白、冷汗を認める。意識は清明だが不安げな表情をしている。 検査所見:赤血球278万/μL、Hb 8.4g/dL、総ビリルビン4.1mg/dL、アンモニア188μg/dL、K 3.9mEq/L、血糖102mg/dL。

第108回午後:第92問

入院から4日が経過し、Aさんは医師から「C型肝炎(hepatitis C)、肝硬変(liver cirrhosis)の患者は肝細胞癌(hepatocellular carcinoma)を発症することがある」と説明を受けた。Aさんはスクリーニングの目的で、肝臓から骨盤内臓器までの範囲で腹部超音波検査を受けることになった。 検査前日に看護師が行う説明で正しいのはどれか。

1: 「検査直前に排尿を済ませてください」

2: 「おならは検査が終わるまで我慢してください」

3: 「造影剤のアレルギーがあれば教えてください」

4: 「検査当日は、起床時から飲食物を摂取しないでください」

第102回午後:第53問

Aさん(19歳、女性)は、境界性人格〈パーソナリティ〉障害(borderline personality disorder)で入院している。病棟では、安全管理のため、個人用の爪切りをナースステーションで管理している。Aさんが自分の爪切りを使用した後、看護師が返却を求めると「主治医の先生は自分で持っていてもいいって言ったのよ」と攻撃的な口調で抵抗した。この日、主治医は不在であった。 Aさんへの対応として最も適切なのはどれか。

1: 「先生はそのようなことは言わないと思います」

2: 「先生は不在なので、私の指示に従ってください」

3: 「病棟の安全が守れないので退院していただきます」

4: 「先生に確認がとれるまで、こちらでお預かりします」