Aさん(74歳、女性)は、1人暮らし。要介護1、認知症高齢者の日常生活自立度判定基準Ⅱa。頻尿のため、自室からトイレへの移動中に廊下で失禁することが頻繁にある。1日3食の高齢者向け配食サービスを利用している。 現時点でのA さんの日常生活で最も起こりやすいのはどれか。
1: 窒息
2: 転倒
3: 熱傷
4: 徘徊
認知症(dementia)の高齢者に対するノーマライゼーションで正しいのはどれか。
1: 散歩を勧める。
2: 決められた服を着るよう勧める。
3: 重度の場合は精神科病棟に入院を勧める。
4: 食べこぼしのあるときに箸を使用しないよう勧める。
80歳の男性のAさんは軽度の認知症(dementia)で、集合住宅で1人で暮らしている。喫煙習慣がある。生活環境の安全に関する訪問看護の活動で、毎回の訪問時に確認する必要があるのはどれか。2つ選べ。
1: 戸締り
2: 喫煙本数
3: 煙草(たばこ)の吸い殻処理
4: 浴室の換気システム
5: 預金通帳の保管場所
A さん(88 歳、女性)は、中等度の認知症 (dementia) である。介護老人保健施設の短期入所〈ショートステイ〉を利用している。A さんに入浴を勧めると A さんは「風呂なんて嫌だ」と強い口調で言い、理由を聞いても話さない。このときの看護師の対応で最も適切なのはどれか。
1: 全身清拭する。
2: 入浴の必要性を説明する。
3: 石けんとタオルを見せる。
4: 気持ちが落ち着いてから再び入浴を勧める。
Aさん(82歳、男性)は、介護付の有料老人ホームに入居している。10年前まで会社を経営していた。プロ野球や世界経済に興味があり、友人とインターネットを用いて交流するのを楽しみにしている。Parkinson〈パーキンソン〉病(Parkinsonʼs disease)で、現在Hoehn-Yahr〈ホーエン・ヤール〉の重症度分類でステージⅡ。両側の上下肢の静止振戦や動作緩慢がみられる。食事は自分の居室に運んでもらって食べている。身の回りのことは1人でできる。1人での外出も可能だが、転倒に対する恐怖が強いため1日中室内で過ごしている。
Aさんの障害高齢者の日常生活自立度(寝たきり度)判定基準のランクはどれか。
1: ランクA
2: ランクB
3: ランクC
4: ランクJ
Aさん(52歳、女性)は、未婚で1人暮らしである。近くに親戚はいない。物が握りにくい、細かい作業ができないという症状があり、精密検査のため入院したところ、筋萎縮性側索硬化症〈ALS〉(amyotrophic lateral sclerosis )と診断された。
Aさんは、球麻痺症状はなく、上肢の運動障害があるが、歩行は自立している。退院調整看護師が病室で面談したところ「これからどのようになっていくのか分からない」と不安そうに訴えた。Aさんは在宅サービスの必要性を感じていなかったが、退院調整看護師は訪問看護の利用を勧め、Aさんは同意した。訪問看護に依頼する内容で、優先度が高いのはどれか。
1: 入浴の介助
2: 疾病受容の支援
3: 呼吸機能の評価
4: 上肢のリハビリテーション
介護老人保健施設に入所してきた高齢者のADLの評価で正しいのはどれか。2つ選べ。
1: 生活の様々な場面を評価する。
2: 入所前のADLは参考にしない。
3: 評価方法を多職種間で統一する。
4: 医師の診療時の評価を基準にする。
5: 長時間かかっても、できていれば自立と評価する。
Aさん(79歳、男性)は、1人暮らし。要介護2の認定を受け、訪問看護を利用することになった。初回の訪問時、Aさんは敷いたままの布団の上に座っており「便利だから生活に必要なものを手の届くところに置いているんだよ」と話した。 Aさんの生活様式を尊重した訪問看護師のこのときの声かけで適切なのはどれか。
1: 「外に出て気分転換しませんか」
2: 「昼間は布団をたたみましょう」
3: 「介護保険でベッドの貸与を受けましょう」
4: 「必要なものを身近に置いているのですね」
介護老人保健施設はどれか。
1: 医業を行い、20 名以上の患者が入院できる施設
2: 医業を行い、患者が入院できるための設備が無い施設
3: 要介護者が入所し、必要な医療や日常生活の援助を受ける施設
4: 認知症の要介護者が共同生活をしながら、日常生活の援助を受ける施設
Aさん(85歳、男性)は、じん肺症(pneumoconiosis)で入院した経験があり、現在は自宅で1人で暮らしている。認知障害はなく、身の回りのことは自分でできるため、介護保険は申請していない。しかし、最近、日常の買い物で荷物を持つことが困難になった。 Aさんに勧めるサービスで最も適しているのはどれか。
1: 短期入所
2: 配食サービス
3: グループホーム
4: 近医による訪問診療
Aさん(87歳、男性)。3年前にAlzheimer〈アルツハイマー〉型認知症(dementia of Alzheimer type)と診断された。1年前に妻が亡くなってから1人で暮らしている。日常生活は問題なく送れていたが、最近Aさんは薬を飲み忘れることが増えてきたり、電話の応対ができなかったりすることがあり、日常生活に支障が出るようになった。
Aさんの状態に該当する認知症高齢者の日常生活自立度判定基準のランクはどれか。
1: ランクⅡa
2: ランクⅡb
3: ランクⅢa
4: ランクⅢb
5: ランクM
Aさん(82 歳、女性)は、要支援2である。Aさんの屋内での転倒予防と自立の促進のため、自宅で介護する家族への指導で適切なのはどれか。
1: 車椅子での移動とする。
2: 移動時にスリッパを使用する。
3: 手すりがない場所での歩行を避ける。
4: 移動の前に立ちくらみの有無を確認する。
Aさん(57歳、女性)は1人暮らし。統合失調症schizophreniaで精神科病院への入退院を繰り返しており、今回は入院してから1年が経過している。日常生活動作〈ADL〉はほぼ自立し、服薬の自己管理ができるようになってきた。 Aさんが退院に向けて利用するサービスとして適切なのはどれか。
1: 療養介護
2: 施設入所支援
3: 地域移行支援
4: 自立訓練としての機能訓練
A さん(72 歳、女性)は、 1 人で暮らしており、要介護 1 で訪問看護を利用している。昨日の訪問時、看護師は高級な羽毛布団を見かけ、A さんに尋ねると購入の覚えがないと話した。別居している長男は、週 1 回電話で A さんの様子を確認している。看護師の対応として適切なのはどれか。 2 つ選べ。
1: 長男への連絡
2: 羽毛布団の返品
3: 成年後見人の選任
4: 近隣住民への聞き取り
5: A さんの判断能力の評価
Aさん(80歳、男性)は、1人暮らし。高血圧症hypertensionで内服治療をしているが健康状態や認知機能に問題はなく、日常生活動作〈ADL〉は自立している。毎朝30分の散歩と買い物を日課とし、週1回は老人クラブでゲートボールをしている。Aさんは受診の際に看護師に「最近、昼食後に居眠りをしてしまう。今は大丈夫だが、このままだと夜眠れなくなるのではないか」と話した。 Aさんへの対応で最も適切なのはどれか。
1: 昼食後にも散歩を促す。
2: 主治医に相談するよう勧める。
3: 老人クラブの参加回数を増やすよう勧める。
4: 30分程度の昼寝は夜の睡眠に影響はないと伝える。
認知症(dementia)が疑われる人や認知症の人およびその家族を訪問し、複数の専門職でアセスメントや自立生活の支援を行うのはどれか。
1: 成年後見人
2: 介護認定審査会
3: 認知症対応型通所介護
4: 認知症初期集中支援チーム
認知症対応型共同生活介護(認知症高齢者グループホーム)で正しいのはどれか。
1: 光熱費は自己負担である。
2: 12人を1つのユニットとしている。
3: 看護師の配置が義務付けられている。
4: 介護保険制度の施設サービスである。
5: 臨死期は提携している病院に入院する。
判断能力が不十分な認知症高齢者の権利擁護を目的とするのはどれか。
1: 公的年金制度
2: 生活保護制度
3: 後期高齢者医療制度
4: 日常生活自立支援事業
Aさん(80歳、男性)は、(妻80歳)と2人暮らし。血管性認知症(vascular dementia)でパーキンソニズムがみられる。認知症高齢者の日常生活自立度判定基準ランクⅡb、要介護2。普段は妻がAさんの身の回りの世話をしているが、妻が入院したため短期入所療養介護のサービスを受けることになった。入所時のAさんは歩行開始困難、加速歩行、すくみ足などの歩行障害がみられた。Aさんは「最近、家の中でつまずくことが多くなりました」と入所中の施設の看護師に話した。
Aさんは「もっと歩けるようになりたい。妻の負担にならずに生活できるようになりたい」と話している。退所後にAさんが利用する介護給付におけるサービスで最も適切なのはどれか。
1: 訪問介護
2: 療養通所介護
3: 通所リハビリテーション
4: 認知症対応型共同生活介護<認知症高齢者グループホーム>
Aさん(85歳、男性)は、 5年前に脳梗塞 (cerebral infarction) を発症し右片麻痺があり、要介護 3の認定 を受けた。Aさんの子どもは遠方に住んでおり、腰痛のある Aさんの妻(80歳)が 1 人で介護している。Aさんは、週 2日通所介護を利用している。
Aさんに優先されるサービスはどれか。
1: 訪問入浴介護
2: 夜間対応型訪問介護
3: 特定施設入居者生活介護
4: 認知症対応型共同生活介護(認知症高齢者グループホーム