ジャパン・コーマ・スケール〈JCS〉で「刺激しても覚醒せず痛み刺激に対して払いのけるような動作をする」と定義されるのはどれか。
1: Ⅰ-3
2: Ⅱ-20
3: Ⅲ-100
4: Ⅲ-300
Aさん(52歳、男性)、自営業。既往歴に特記すべきことはない。屋根を補修するためにはしごを登っていたところ、足を滑らせて転落し、頭部を打撲した。救急車で病院に搬送され、頭部 CTで、右前頭葉と側頭葉の脳挫傷(cerebral contusion)と右側頭葉の脳内血腫(intracerebral hematoma)を認めた。
入院時、Aさんは痛み刺激に対しても開眼することはなく、払いのけるような動作をするのみで、左上下肢の動きが右上下肢に比べて弱かった。ジャパン・コーマ・スケール〈JCS〉による評価はどれか。
1: Ⅱ-20
2: Ⅱ-30
3: Ⅲ-100
4: Ⅲ-200
5: Ⅲ-300
普通の呼びかけで容易に開眼する場合、ジャパン・コーマ・スケール〈JCS〉による評価はどれか。
1: I - 3
2: II - 10
3: II - 30
4: III - 100
ジャパン・コーマ・スケール(JCS)のⅢ(3桁)で表現される意識レベルはどれか。
1: 意識清明の状態
2: 刺激すると覚醒する状態
3: 刺激しても覚醒しない状態
4: 刺激しなくても覚醒している状態
Aさん(52歳、女性)。自宅で突然激しい頭痛と悪心が出現し、自力で救急車を要請し、搬送された。ジャパン・コーマ・スケール〈JCS〉I-2で頭痛を訴えており、発汗著明であった。瞳孔径は両側3.0mm。上下肢の麻痺はない。Aさんは頭部CTでくも膜下出血(subarachnoid hemorrhage)と診断され、ICUに入室した。入室時のバイタルサインは、体温36.8℃、呼吸数24/分、脈拍92/分、血圧156/98mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉95%であった。
Aさんは脳血管造影で右中大脳動脈に動脈瘤(aneurysm)が確認され、脳血管内治療(コイル塞栓術)が実施された。その後、Aさんは意識清明で問題なく経過していたが、手術後6日から刺激に対する反応が鈍くなり、閉眼していることが多くなった。意識レベルはジャパン・コーマ・スケール〈JCS〉II-10。左上肢はBarré〈バレー〉徴候陽性を示した。 Aさんに生じていることとして最も考えられるのはどれか。
1: けいれん発作
2: 脳血管攣縮
3: せん妄
4: 再出血
5: 水頭症(hydrocephalus)