A さん(80 歳、女性)は、 1 人で暮らしている。内科と整形外科とを受診しているが、 2 週前から内服薬の飲み間違いがあり、主治医から訪問看護師に服薬管理の依頼があった。A さんがセルフケアを維持して内服するための訪問看護師の服薬管理の支援で最も適切なのはどれか。
1: 内服薬は薬局から訪問看護師が受け取る。
2: 自宅での内服薬の保管場所を分散する。
3: 内服指導を診療科ごとに依頼する。
4: 内服薬を 1 回分ごとにまとめる。
Aさん(31歳、初産婦)。妊娠40週1日。Aさんは午前5時に、陣痛間欠10分、陣痛発作10秒となり入院した。入院時の内診所見は子宮口1cm開大で、未破水であった。
このとき、Aさんは陣痛のたびに緊張して身体を固くし、痛みがないときは眠そうにしている。昼食は、プリン1個と牛乳1本を摂っている。Aさんは「赤ちゃんは、なかなか生まれないですね」と疲れた表情で看護師に話す。 このときのAさんへの対応として適切なのはどれか。
1: 「陣痛に合わせていきんでみましょう」
2: 「眠いときは眠るようにしましょう」
3: 「階段の昇り降りをしましょう」
4: 「お風呂に入ってみましょう」
Aさん(52歳、男性、独身)は、銀行員。切除不能の大腸癌(colon cancer)と診断され、外来で抗癌薬の点滴静脈内注射を受けることになった。Aさんは「治療を受けながら仕事を続けたいのですが、どうすれば良いか教えてください」と外来看護師に相談した。 外来看護師が行うAさんへの助言で最も適切なのはどれか。
1: 「所属部署の変更を上司に申し出ましょう」
2: 「副作用が出てから対応を考えましょう」
3: 「会社の健康管理部門に相談しましょう」
4: 「有給休暇を使って治療を受けましょう」
Aちゃん(4歳、男児)は、昨夜の土砂災害によって両親とともに小学校の体育館に避難している。母親は自分の両親の安否が不明なため眠ることができなかった。また、落ち着きがなく感情的になっている。父親はずっと毛布をかぶって横になっている。
Aちゃんの母親は自分の両親と連絡がとれた。避難所生活5日目、親子3人で過ごすことが多くなってきた。Aちゃんの活気がなくなってきている。 地域の病院から派遣された看護師の対応で最も適切なのはどれか。
1: 両親のAちゃんへの関わりを見守る。
2: Aちゃんと災害時のことを一緒に話す。
3: Aちゃんが他の子どもと遊べる機会をつくる。
4: 災害時の様子を絵に描くようAちゃんに勧める。
Aさん(72歳、男性)。妻と2人暮らし。朝6時に、妻が一緒に寝ていたAさんの様子がおかしいことに気付き、救急車を呼んだ。Aさんは病院に搬送された。病院到着時、ジャパン・コーマ・スケール〈JCS〉 II-10。右片麻痺および失語がみられる。Aさんのバイタルサインは、体温37.0℃、呼吸数20/分、心拍数110/分、血圧150/90mmHg。身長160cm、体重60kg。頭部CTで明らかな異常所見はなく、頭部MRIを行う予定である。
入院3日の20時、Aさんは覚醒し、点滴を触ったり、経鼻胃管を抜こうとしたりしており、落ち着かない様子である。 担当看護師が最初に行う対応で適切なのはどれか。
1: 身体拘束を行う。
2: 早めに消灯をする。
3: バイタルサインを測定する。
4: 向精神薬の使用を検討する。
Aさん(28歳、女性、会社員)は、結婚後1年で夫と2人で暮らしている。仕事上の役割も増えている。次回月経予定日を2週過ぎても月経がみられないため、勤務先近くの産婦人科クリニックを受診した。月経周期は28日型で、最終月経は3月2日から4日間であった。診察の結果、妊娠と診断された。
Aさんの次回の受診は4週後になった。Aさんは「数日前から朝起きたときやおなかがすいたときに吐き気がします。次の受診までに私の体にどのような変化が起こるのでしょうか」と話した。 看護師のAさんに対する説明で最も適切なのはどれか。
1: 「体がかゆくなります」
2: 「おりものが多くなります」
3: 「仰向けで寝ていると気分が悪くなります」
4: 「下肢にけいれんが起こりやすくなります」
A さん(90 歳、女性)は、Alzheimer〈アルツハイマー〉病 (Alzheimer disease) で、重度の認知機能の低下がある。要介護 4 で、短期入所〈ショートステイ〉や通所介護を利用している。長年、長男夫婦が自宅で介護している。
A さんは、誤嚥性肺炎 (aspiration pneumonia) のために入退院を繰り返している。今回の入院で主治医はA さんの家族に胃瘻の造設を含めた今後の方針を説明した。A さんの長男は胃瘻の造設を希望せず、主に介護を行ってきた長男の妻は「私には決められない」と迷っている。A さんの長男の妻に対する看護師の対応として最も適切なのはどれか。
1: 「あなたが A さんの立場ならどうしますか」
2: 「介護支援専門員の考えを聞いてみましょう」
3: 「私の経験から胃瘻を造らないことを勧めます」
4: 「A さんはこのような状況になったとき、どうしたいと言っていましたか」
66歳の女性のAさんは、2階建ての家屋で現在1人で暮らしている。変形性股関節症(osteoarthritis of the hip)で人工股関節全置換術を受けて退院した。 Aさんの移動時の安全を確保するための訪問看護師の対応で適切なのはどれか。
1: 毛足の長い絨毯(じゅうたん)を敷くように勧める。
2: 履き物はサンダルを使用するよう勧める。
3: 2階で洗濯物を干すことを続けるよう勧める。
4: いつも買い物をする店までの移動手段を確認する。
Aちゃん(6か月、女児)は両親と3人暮らし。母親と小児科外来に来院した。母親は「Aは昨日高さ30cmのソファから転落して泣いていました。今朝になっても痛いのか右手を動かさないので受診しました」と看護師に話した。看護師が身体計測のためAちゃんの服を脱がせると、顔面、頭部と体幹に最近できた紫斑と、生じてから時間が経った紫斑が複数あった。さらに、両足に多数の円形の熱傷痕があった。Aちゃんは身長66.5cm(50パーセンタイル)、体重6.0kg(3パーセンタイル未満)であった。母親は看護師に「Aは毎晩夜泣きをするし、夫もAにはイライラさせられています」と話した。看護師は虐待の可能性があると考えて対応することとし、母子分離を図ることとなった。
このときの看護師の対応で適切なのはどれか。
1: 虐待にあたることを伝える。
2: 乳児期に起こりやすい事故について説明する。
3: 児童相談所に通告することへの母親の同意を得る。
4: プライバシーを保護できる個室で話を聞くと伝える。
5: 母親の代わりに父親がA ちゃんに面会できると伝える。