第109回午後第103問の類似問題

Aさん(50歳、男性、会社員)は半年ほど前から労作時に胸痛と呼吸困難感があり、狭心症angina pectorisと診断され内服治療を受けている。本日明け方から胸部に圧迫感があった。出勤途中に強い胸痛を自覚し、自ら救急車を要請した。救急外来到着時のバイタルサインは、体温35.8℃、呼吸数30/分、脈拍112/分、血圧96/52mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉93%(酸素2L/分)。意識は清明。12誘導心電図はV1~V4でST上昇、Ⅱ、Ⅲ、aVF でST低下がみられた。

第111回午後:第93問

その後、Aさんは経皮的冠動脈形成術〈PCI〉を受けた。帰室時のバイタルサインは、体温36.2℃、呼吸数20/分、脈拍58/分、整、血圧80/40mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉95%(酸素1L/分)。顔面は蒼白、冷汗を認めた。意識は清明である。  このとき看護師が最初に行うことはどれか。

1: 側臥位にする。

2: 除細動器の準備を行う。

3: 穿刺部の出血の有無を確認する。

4: 鎮痛薬の処方を医師に相談する。

Aちゃん(3歳、女児)は、父親(会社員)と母親(会社員)との3人暮らし。Aちゃんは、生後11か月のときに、卵による食物アレルギー(food allergy)と診断され、医師の指示で卵の除去食療法をしていた。保育所では卵を除去した給食が提供されている。Aちゃんは保育所の給食の時間に、隣の席の園児の卵が入ったおかずを摂取し、蕁麻疹と咳嗽が出現した。保育士に連れられて救急外来を受診した。Aちゃんは保育士に抱っこされ、「かゆい」と訴えており、咳込みがみられた。

第107回午前:第102問

翌日、Aちゃんは症状が落ち着いたため退院することとなった。母親は「卵を除去した給食を出してもらっていたのですが、また今回の様なことが起こるのではないかと心配です」と不安な様子である。 このときの母親への指導として最も適切なのはどれか。

1: 「保育所はしばらくお休みしましょう」

2: 「給食内容を保育所の栄養士に相談しましょう」

3: 「今後の給食時の対応を保育士と相談しましょう」

4: 「保育所の園児に保育士からアレルギーについて説明してもらいましょう」

Aちゃん(8歳、女児)は、両親と妹(3歳)の4人家族である。2歳時に気管支喘息(bronchial asthma)と診断された。5歳までは喘息発作のため救急外来を受診することも多く年に1回は入院していた。6歳から発作を起こすこともなくなり、定期受診はしなくなっていた。アレルゲンは、ダニとハウスダストである。

第108回午後:第100問

Aちゃんは、学校から帰ってきた後から咳嗽がみられ、元気がなかった。夕食はあまり食べずに就寝した。夜間になり「苦しくて眠れない」と訴え、母親とともに救急外来を受診した。口元での喘鳴が著明であり、問診すると途切れ途切れに話した。救急外来受診時のバイタルサインは、体温36.9℃、呼吸数36/分、心拍数120/分、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)92%であった。 Aちゃんの気管支喘息の発作強度はどれか。

1: 小発作

2: 中発作

3: 大発作

4: 呼吸不全

Aちゃん ( 2歳 4か月、女児 )は、母と会社員の父と 3人で暮らしている。 Aちゃんは、脳性麻痺で寝たきりのため全介助で在宅療養をしていた。 3か月前に、誤嚥性肺炎 (aspiration pneumonia)を発症して緊急入院し、気管切開をして人工呼吸器を装着した。現在、呼吸状態は安定しているが、啼泣時に気道閉塞があるため、夜間のみ人工呼吸器で呼吸管理を継続することになった。 Aちゃんは自宅に戻って訪問看護を利用する予定である。身体障害者手帳 (肢体不自由 1級 )を所持している。

第103回午後:第117問

Aちゃんの母親から「家で育てることがこんなに大変だとは思わなかった。疲れました」と訪問の際に訴えがあった。 Aちゃんの母親の話を聞いた後の訪問看護師の対応として最も適切なのはどれか。

1: 「すぐに入院ができる病院を探します」

2: 「お母さんが頑張らないと駄目ですよ」

3: 「お父さんに休職してもらいましょうか」

4: 「ヘルパーさんに来てもらうことを検討しましょうか」

Aさん(88歳、男性)は、10年前に脳梗塞cerebral infarctionを発症し左半身麻痺の後遺症がある。杖歩行はでき、要介護2で介護保険サービスを利用中である。Aさんが最近食欲がなく、水分もあまり摂らず、いつもと様子が違うことを心配した妻がAさんに付き添って受診した。 身体所見:呼びかけに対して返答はあるが反応はやや遅い。麻痺の症状に変化はない。  バイタルサインは、体温37.5℃、呼吸数20/分、脈拍100/分、血圧140/60mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉98%(room air)。 検査所見:赤血球410万/μL、白血球6,800/μL、Ht50%、総蛋白6.5g/dL、尿素窒素25mg/dL、Na150mEq/L、K3.8mEq/L、血糖値110mg/dL、CRP0.01mg/dL。胸部エックス線写真に異常なし。

第110回午後:第119問

Aさんは入院となり、点滴静脈内注射が開始された。入院当日の夜間、Aさんは「ここはどこか、家に帰る」などと言い、点滴ラインを触ったり杖を使わずにトイレに1人で行こうとしたりして落ち着かず、ほとんど眠っていなかったと夜勤の看護師から日勤の看護師に申し送りがあった。  日勤でAさんを受け持つ看護師の対応として適切なのはどれか。2つ選べ。

1: 時計をAさんから見える場所に置く。

2: 主治医にAさんの退院について相談する。

3: 日中はAさんにスタッフステーションで過ごしてもらう。

4: 点滴ラインがAさんの視界に入らないようにする。

5: 日中はAさんの病室の窓のカーテンを閉めておく。

Aちゃん(3歳、女児)は、父親(会社員)と母親(会社員)との3人暮らし。Aちゃんは、生後11か月のときに、卵による食物アレルギー(food allergy)と診断され、医師の指示で卵の除去食療法をしていた。保育所では卵を除去した給食が提供されている。Aちゃんは保育所の給食の時間に、隣の席の園児の卵が入ったおかずを摂取し、蕁麻疹と咳嗽が出現した。保育士に連れられて救急外来を受診した。Aちゃんは保育士に抱っこされ、「かゆい」と訴えており、咳込みがみられた。

第107回午前:第101問

Aちゃんは、食物アレルギー(food allergy)によるアナフィラキシー(anaphylaxis)と診断された。アドレナリンの筋肉内注射の後、点滴静脈内注射による補液と酸素吸入が開始された。バイタルサインは問題なく、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉99%であったが、経過観察のため入院となった。Aちゃんは「お母さんに会いたい。おうちに帰りたい」と泣き始めた。母親は、保育所から連絡を受けて病院に到着し、医師から現在の病状について説明を受けた。母親は「Aは大丈夫ですか」と看護師に不安を訴えていた。 母親への看護師の対応として最も適切なのはどれか。

1: 入院中の生活の留意点を説明する。

2: 父親が到着するまで待合室で待機してもらう。

3: 来院時から現在までのAちゃんの様子を伝える。

4: A ちゃんが食物アレルギー(food allergy)と診断されたときの母親の思いを聴く。

A さん(72 歳、男性)は、アパートの 1 階に 1 人で暮らしている。家族や親戚はいない。15 年前から心不全 (heart failure) のために利尿薬を毎朝内服している。半年前に要支援 2 の認定を受け、介護予防通所介護を週に 2 回利用している。早朝、A さんは玄関の外で座り込んでいるところを近所の人に発見され救急搬送された。来院時、体温37.4 ℃、呼吸数 20/分、脈拍 98/分、血圧 100/70 mmHg であった。血液検査と尿検査の結果、脱水症と診断された。

第104回午前:第99問

入院後 5 日。A さんの症状は改善し、明日退院する予定である。床頭台の隅に利尿薬が残っていたため看護師が質問すると、A さんは「看護師さんから薬をもらうとすぐ飲んでいるよ」と話した。また、自分の病室を間違えることが数回あった。A さんが在宅療養を継続するために、看護師が介護支援専門員へ伝える情報として優先度が高いのはどれか。

1: 生活リズム

2: 食事の摂取量

3: 服薬管理の状況

4: 脱水症の治療内容

Aさん(82歳、女性)は、アルツハイマー型認知症(dementia of Alzheimer type)で、認知症高齢者の日常生活自立度判定基準Ⅱb、要介護1である。息子と2人暮らしであったが、1年前から認知症対応型共同生活介護(認知症高齢者グループホーム)に入所している。息子は仕事が忙しいため、2か月に1回面会に来所する。Aさんは2日前から活気がなくなり、食事量も減少した。本日、発熱や下痢を主訴に介護職員に付き添われて外来を受診した。外来の看護師が介護職員に普段の健康状態の把握の方法を尋ねると、1日1回の体温と血圧の測定、月1回の体重測定、レクリエーションへの参加の様子を確認しているという回答を得た。Aさんは、看護師の簡単な質問に答えることができる。 身体所見:体温37.0℃、呼吸数24/分、脈拍72/分、血圧132/82mmHg、呼吸音は異常なし。水様便が3回/日、濃縮尿、手指の冷感あり、顔色は不良。皮膚の乾燥あり。体重45.8kg。 検査所見:Ht 40%、白血球9,800/μL、尿素窒素25mg/dL。Na 150mEq/L、尿比重1.030。

第108回午後:第98問

Aさんは入院し、点滴静脈内注射が開始された。Aさんの顔色は良くなり眠っているため、介護職員は施設に戻った。看護師がAさんの様子を確認するため病室へ行くと、目が覚めたAさんは「誰かいないの」と大声を出し、興奮した様子で点滴静脈内注射のラインを外そうとしていた。 看護師の対応で適切なのはどれか。2つ選べ。

1: 睡眠薬を与薬する。

2: 入院中であることを伝える。

3: 興奮が落ち着くまで身体拘束を行う。

4: 息子に退院まで付き添うよう連絡する。

5: 点滴静脈内注射のラインを見えないようにする。

Aさん(22歳、女性 会社員)は、昼食後、自室に大量のお菓子とお酒を持ち込み、食べて飲んでいたところを母親に注意をされたことに腹を立て、母親の目の前でリストカットを始めた。慌てた母親は、父親とともにAさんを連れて救急外来に来院した。医師が傷の処置をしようとすると「死んでやる。触るな」と大声で騒ぎ暴れ始めたため、精神科病棟に緊急入院となった。

第109回午後:第109問

入院当日、Aさんに対する看護師の関わりで適切なのはどれか。

1: 短期間の入院となることを伝える。

2: 母親と関係修復をするように促す。

3: リストカットをしないように説得する。

4: Aさんの心身を心配していることを伝える。

Aちゃん(5か月、女児)は、父親(会社員)、母親(主婦)、兄のB君(3歳)と4人家族である。近所に祖父母が住んでいる。Aちゃんは3日前から鼻汁と咳嗽があり、昨日夕方より39℃の発熱がみられ小児科外来を受診した。自宅で哺乳量の低下はなく、1日に1、2回咳嗽とともに嘔吐がみられていた。来院時、体温39.3℃、呼吸数45/分、脈拍142/分、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉98%(room air)であった。診察と検査の結果、RSウイルスによる急性細気管支炎acute bronchiolitisと診断され、去痰薬が処方された。

第110回午後:第103問

診察後、家庭でのケアについてAちゃんの母親に指導することになった。  看護師の指導で適切なのはどれか。

1: 「1回に飲むミルクの量を多くしてください」

2: 「哺乳前に鼻水を器具で吸引してあげてください」

3: 「去痰薬は、ミルクを飲んだ後に飲ませてください」

4: 「授乳後は仰向けで寝かせてください」

A さん(52 歳、女性、専業主婦)は、夫と 2 人の息子との 4 人で暮らしている。A さんは内向的な性格であり、順番にまわってきた町内会の役員を引き受けたことで悩むことが多くなった。 2 か月前から食欲不振と不眠が続いている。 1 か月前から家事ができなくなり、死んでしまいたいと言い始めたため、夫が付き添って精神科を受診したところ、うつ病 (depression) と診断された。

第104回午後:第109問

A さんは「いつも体がだるくて、何もしたくない。生きていても皆に迷惑がかかるだけだ」と話す。体重減少と長期間続く不眠のため、疲れ果てた様子をみせていることから、その日のうちに入院し、薬物治療が開始された。入院当日の観察項目で優先度が高いのはどれか

1: 清潔状態

2: 水分摂取量

3: 意識レベル

4: 他者との交流状況

第103回午後:第63問

A君 ( 15歳、男子 )は、病院に併設された院内学級に通いながら骨肉腫 (osteosarcoma)に対する治療を続けていた。現在、肺に転移しており終末期にある。呼吸困難があり、鼻腔カニュ−ラで酸素 ( 2 l/分 )を投与中である。 A君の食事の摂取量は徐々に減っているが、意識は清明である。 1週間後に院内で卒業式が予定されている。 A君は「卒業式は出席したい」と話している。看護師の A君への対応として最も適切なのはどれか。

1: 今の状態では出席は難しいと話す。

2: 出席できるように準備しようと話す。

3: 出席を決める前に体力をつけようと話す。

4: 卒業式の前日に出席するかどうか決めようと話す。

Aさん72歳、(男性)は、2か月前に右中大脳動脈領域の脳梗塞(cerebral infarction)を発症した。本日、病院を退院し、介護老人保健施設に入所した。 既往歴  :1年前に前立腺癌r(prostatic cancer)のため腹腔鏡下前立腺全摘除術。 身体所見:左上下肢に軽度のしびれがある。半側空間無視がある。構音障害はない。 生活機能:改訂長谷川式簡易知能評価スケール<HDS-R>26点、Barthel<バーセル>インデックス65点。

第109回午後:第97問

Aさんは排尿コントロールについて「脳梗塞(cerebral infarction)になってから、尿意を感じるとがまんできずに大量の尿が漏れてしまう。1日に何回も漏らす」と看護師に話した。Aさんの状態のアセスメントで適切なのはどれか。

1: 過活動膀胱(overactive bladder)

2: 腹圧性尿失禁(stress incontinence of urine)

3: 溢流性尿失禁(overflow incontinence of urine)

4: 腹腔鏡下前立腺全摘除術の後遺症

Aさん(43歳、女性)は夫と2人暮らし。身長150cm、体重98kg。既往歴はない。先日、庭で転倒し右腓骨を骨折し、膝関節から足関節までのギプス固定をしている。来週、プレート固定術を受けることになっており、本日は夫と一緒に術前オリエンテーションに来院した。来院時のAさんのバイタルサインは、体温36.8℃、呼吸数16/分、脈拍80/分、血圧138/80mmHgであった。夫によると「妻は、寝ているときはいつも大きないびきと、時々無呼吸があるので、慌てて起こしている」と言う。

第110回午前:第93問

手術後2日。Aさんはバイタルサインも安定しているため、離床の準備を始めることになった。  初回離床時に最も注意すべき訴えはどれか。

1: 「息苦しい」

2: 「腰が重い」

3: 「痰が出る」

4: 「傷口が引きつる」

第111回午前:第39問

Aさん(24歳、男性)は急性虫垂炎acute appendicitisの術後1日で、ベッド上で仰臥位になり右前腕から点滴静脈内注射が行われている。Aさんは左利きである。  病室外のトイレまでAさんが移動するための適切な療養環境はどれか。

1: 履物はAさんの左手側に置く。

2: ベッド柵はAさんの右手側に設置する。

3: 輸液スタンドはAさんの左手側に置く。

4: ベッドは端座位時にAさんの足底が床につく高さにする。

A さん(45 歳、男性)は、便に血液が混じっていたため受診した。検査の結果、直腸癌 (rectal cancer) と診断され、自律神経を部分温存する低位前方切除術が予定されている。

第104回午後:第92問

術後 1 日。順調に経過し、A さんは離床が可能になった。腹腔内にドレーンが 1 本留置され、術後の痛みに対しては、硬膜外チューブから持続的に鎮痛薬が投与されている。看護師が A さんに痛みの状態を尋ねると、A さんは「まだ傷が痛いし、今日は歩けそうにありません」と話す。このときの対応で最も適切なのはどれか。

1: 体動時に痛む場合は歩行しなくてよいと説明する。

2: 歩行には看護師が付き添うことを提案する。

3: 歩行練習を 1 日延期することを提案する。

4: 鎮痛薬の追加使用を提案し歩行を促す。

Aさん(57歳、男性)は、妻(55歳)と長女(28歳)の3人暮らし。4年前に直腸癌(rectal cancer)と診断され、手術を受けてストーマを造設した。その後、Aさんは直腸癌を再発し、治療を行ったが効果がなく、腹部のがん疼痛を訴えたため、疼痛をコントロールする目的で入院した。主治医からAさんと家族に余命4か月程度と告知され、Aさんは「痛みは取り除いてほしいが、延命治療は望まない。自宅で好きなことをして過ごしたい」と話している。現在、Aさんはオキシコドン塩酸塩を1日2回内服し、痛みがなければ日常生活動作<ADL>は、ほぼ自立している。

第109回午前:第117問

退院後3か月。Aさんの食事や水分の摂取量は減り、徐々に傾眠傾向になってきた。Aさんの妻は訪問看護師に「少し怖いが、できればこのまま自宅で看ていきたい」と話した。Aさんを自宅で看取るための訪問看護師の対応で適切なのはどれか。

1: 高カロリー輸液の開始を医師と相談する。

2: Aさんの清潔ケアは看護師が行うことを妻に伝える。

3: 今後起こりうるAさんの状態の変化を妻に説明する。

4: Aさんが亡くなるまで家族がそばを離れないように伝える。

Aさん(37歳、女性、会社員)は、1人暮らし。11月に経理部へ異動となった。新しい人間関係と慣れない仕事で帰宅後も緊張が取れず、眠れない日が続いていた。異動から3週目の朝、会社のエレベーターに乗ると、息苦しさ、動悸からパニック発作を起こした。その後も不眠とパニック発作が出現したため、異動から2か月後、精神科クリニックを受診し、パニック障害(panic disorder)と診断された。主治医からは、短時間型の睡眠薬と選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)が処方された。また、職場の協力を得て仕事量の調整をしてもらうことになった。受診から5日後、Aさんから「昨日の朝から気分が悪くなり、下痢をするようになった」と電話があった。

第108回午前:第114問

Aさんのパニック発作は消失し、不眠も改善したため、睡眠薬の処方は終了となった。Aさんは「もともと手足が冷えて寝つきが悪かったから、睡眠薬がなくなることが少し心配です。自分で工夫できることはあるでしょうか」と看護師に尋ねてきた。看護師が以前の睡眠状況を尋ねると、睡眠時間は23時から6時までの 7時間であったこと、手足が冷えて眠れない時は熱いシャワーを浴びてから布団に入っていたことを話した。 Aさんの睡眠へのセルフケアに対する看護師の指導で適切なのはどれか。

1: 「休日は昼まで寝るようにしましょう」

2: 「布団に入る時間を21時に早めましょう」

3: 「ぬるい温度のお風呂にゆっくり入るようにしましょう」

4: 「眠れるまで布団の中でじっとしているようにしましょう」

A さん(54 歳、男性)は、10 年前に心筋梗塞 (myocardial infarction) を発症し、 2 年前に慢性心不全 (chronic heart failure) と診断され外来受診を続けてきた。 1 週前からトイレ歩行時に息苦しさがあり、 4 日前から夜に咳と痰とがみられ眠れなくなっていた。本日、A さんは定期受診のため来院し、心不全 (heart failure) の増悪と診断され入院した。入院時、体温 36.3 ℃、呼吸数 24/分、脈拍 96/分、整で、血圧 124/72 mmHg であった。心エコー検査で左室の駆出率 28 %であった。体重は 1 週間で 4 kg 増加し下肢の浮腫がみられる。

第104回午前:第93問

入院治療により A さんの症状は改善し、 2 日後に退院予定である。退院後の受診についての説明で最も適切なのはどれか。

1: 「夜間の咳で受診する必要はありません」

2: 「体温が 38.0 ℃以下なら受診の必要はありません」

3: 「今回のように体重が増加したときは受診してください」

4: 「仕事から帰って足に浮腫がみられたら受診してください」

Aさん(85歳、男性)は、 5年前に脳梗塞 (cerebral infarction) を発症し右片麻痺があり、要介護 3の認定 を受けた。Aさんの子どもは遠方に住んでおり、腰痛のある Aさんの妻(80歳)が 1 人で介護している。Aさんは、週 2日通所介護を利用している。

第103回午前:第102問

3年後、Aさんは誤嚥性肺炎 (aspiration pneumonia) で入退院を数回繰り返したことから ADLが低下し、 要介護 5になった。そのため、Aさんの妻の腰痛が悪化し、Aさんは介護老人福祉施設に入所した。入所後 1か月が経過し、Aさんは発熱、傾眠傾向が続いている。 Aさんの妻は医師から死期が近いと説明を受け動揺した。 Aさんの妻は「自宅で看取ることができず、夫に悪いと思っています」と施設の看護師に話した。 Aさんの妻への声かけで最も適切なのはどれか。

1: 「あなたがしっかりしましょう」

2: 「自宅で看取るようにしましょう」

3: 「長い間、十分介護をしてきましたよ」

4: 「私たちが看取りますので大丈夫ですよ」