Aさん(25歳、初産婦)は、妊娠 40週0日に3,600 gの女児を正常分娩した。出血量は 250 ml、持続した出血はない。分娩後、 Aさんは児を見て「かわいい」と言い、授乳している。乳管口の開口数は左右 1本ずつである。分娩 2時間後、子宮底の位置は臍下 1横指で、硬度は良好であった。
産褥 3日。Aさんの体調は回復してきているが「急にお乳全体が張ってきて痛い」と言う。看護師が観察すると Aさんは体温 37.0℃、脈拍 70/分であった。授乳前は両乳房が腫脹し、乳管口の開口数は左右 4本ずつあり、移行乳がみられた。授乳後は両乳房の腫脹が軽減した。 Aさんの状態として考えられるのはどれか。
1: 乳腺炎
2: 産褥熱 (puerperal fever)
3: 乳房緊満
4: 乳管閉塞
Aちゃんは39週0日に体重3000gで出生した。両親との3人家族である。顔貌(がんぼう)などの特徴や心室中隔欠損があることからダウン症候群(Down’s syndrome)が強く疑われた。
その後、Aちゃんはダウン症候群(Down’s syndrome)であると診断された。7か月児健康診査のためにAちゃんと母親が来院した。Aちゃんは常に口を開け、舌を出している。乳歯はまだ生えていない。首はすわっているが、お座りはできない。体重6850g、哺乳量は650~700ml/日である。 Aちゃんの離乳食の開始時期で適切なのはどれか。
1: これからすぐに
2: 乳歯が生え始めてから
3: 体重が7500gになってから
4: お座りができるようになってから
Aさん(25歳、初産婦)は、妊娠 40週0日に3,600 gの女児を正常分娩した。出血量は 250 ml、持続した出血はない。分娩後、 Aさんは児を見て「かわいい」と言い、授乳している。乳管口の開口数は左右 1本ずつである。分娩 2時間後、子宮底の位置は臍下 1横指で、硬度は良好であった。
産褥 5日。母児ともに経過は順調で、本日、退院予定である。Aさんの乳汁分泌は良好で自律授乳をしており、1回の授乳時間は 15分である。児は 3,690 g、昨日は排尿 8回、排便 4回であった。Aさんは「家に帰っても、このまま母乳で育てたい」と言う。このときの看護師の Aさんへの説明で正しいのはどれか。
1: 1日 6回の授乳にする。
2: 昼間は乳房に冷湿布をする。
3: 蛋白質を多く含む食品を摂る。
4: 児の排尿は 1日 1回あればよい。
生後4日の新生児の状態で正常を逸脱しているのはどれか。
1: 臍帯が乾燥している。
2: 体重減少が7%である。
3: 黒緑色の便が排泄されている。
4: 排気とともに少量の母乳を吐く。
5: 皮膚が乾燥し一部がはがれている。
在胎40週2日、正常分娩で出生した男児。出生時体重3,300g、身長48.5cm。生後1日の体重は3,200g。バイタルサインは腋窩温37.2℃、呼吸数70/分、心拍数130/分。出生後24時間までに、排尿が1回、排便が1回みられた。
児の状態で正常から逸脱しているのはどれか。
1: 体温
2: 呼吸数
3: 心拍数
4: 排尿回数
5: 排便回数
Aさん(43歳、女性)は夫と2人暮らし。身長150cm、体重98kg。既往歴はない。先日、庭で転倒し右腓骨を骨折し、膝関節から足関節までのギプス固定をしている。来週、プレート固定術を受けることになっており、本日は夫と一緒に術前オリエンテーションに来院した。来院時のAさんのバイタルサインは、体温36.8℃、呼吸数16/分、脈拍80/分、血圧138/80mmHgであった。夫によると「妻は、寝ているときはいつも大きないびきと、時々無呼吸があるので、慌てて起こしている」と言う。
Aさんは入院し、手術を受けた。手術室から病室への帰室後1時間、Aさんのバイタルサインは、体温35.9℃、呼吸数16/分、いびき様呼吸、脈拍60/分、血圧145/87mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉96%(鼻腔カニューレ3L/分酸素投与下)。大きな声で呼ぶと開眼し、簡単な指示に従うことができる。尿量は70mL/時、血糖値128mg/dLであった。 看護師が優先して対処すべきAさんの症状・徴候はどれか。
1: 体温35.9℃
2: いびき様呼吸
3: 血圧145/87mmHg
4: 尿量70mL/時
5: 血糖値128mg/dL
A君(2歳6か月、男児)。両親との3人暮らし。脳性麻痺(cerebral palsy)と診断され、自力で座位の保持と歩行はできず専用の車椅子を使用している。話しかけると相手の目を見て笑顔を見せ、喃語を話す。食事はきざみ食でスプーンを使うことができるが、こぼすことが多く介助が必要である。排泄、清潔および更衣は全介助が必要である。
定期受診のため外来を受診した。バイタルサインは、体温37.5℃、呼吸数32/分、心拍数120/分、血圧108/48mmHg であった。両上肢と手関節は屈曲、両下肢は交差伸展し、背を反らしており、全身が緊張している。母親は看護師に「Aは、便は出ない日がありますが大体毎日出ています。時々夜遅くまで眠らない日がありますが日中は機嫌良くしています」と話した。 母親に指導すべき内容で優先度が高いのはどれか。
1: 感染予防
2: 筋緊張の緩和
3: 排便コントロール
4: 呼吸機能の悪化予防
5: 睡眠パターンのコントロール
A さん(30 歳、経産婦)は、妊娠 40 週 1 日で、妊娠経過は順調であった。本日、午後 5 時に体重 3,900 g の女児を正常分娩した。会陰縫合術を受け、分娩時出血量は400 mL であった。分娩後 2 時間のバイタルサインは、体温 37.1 ℃、脈拍 64/分、血圧 124/70 mmHg であった。排尿後の子宮底の位置は臍下 1 横指、収縮良好で帰室した。A さんは午後 8 時に夕食を全量摂取し、寝るまでに水を 500 mL 飲んだ。
翌朝、A さんは体温 36.8 ℃、血圧 116/66 mmHg であった。就寝後から朝まで排尿はなく、子宮底の位置は臍高であった。A さんの状態で経過観察してよいのはどれか
1: 尿意なし
2: 脈拍 110/分
3: 軟らかく触れる子宮底
4: 会陰切開縫合部の痛み
Aちゃん(2歳0か月、女児)。昨日から下痢と嘔吐とを繰り返し、食事が摂(と)れなくなったため、母親に抱かれて小児科外来を受診した。診察の結果、ウイルス性胃腸炎(viral gastroenteritis)と診断され入院した。入院時、体温38.2℃、呼吸数36/分、心拍数136/分であった。1週前の保育所の身体計測では身長89cm、体重12.0kgであった。個室隔離とし、点滴静脈内注射による持続輸液が開始された。
Aちゃんの体重を測定したところ11.6kgであった。皮膚の状態は前腕をつまむとすぐもどる。尿検査のため採尿パックを貼ると黄色の尿が10ml採取された。Aちゃんは、診察と処置が行われている間、ずっと母親に抱かれて泣いており、涙で頬を濡(ぬ)らしていた。 Aちゃんのアセスメントで正しいのはどれか。
1: 脱水症状はない。
2: 軽度脱水である。
3: 中等度脱水である。
4: 重度脱水である。
Aさん(82歳、男性)は、4年前にAlzheimer〈アルツハイマー〉型認知症(dementia of Alzheimer type)の診断を受けた。要介護4で、1年前からグループホームで生活している。高血圧症(hypertension)に対して持続性カルシウム拮抗薬を内服している。他に治療を必要とする疾患は認められない。 1週前から夜はほとんど眠らず、居間のソファに腰かけたり、歩き回ったりする状態が続いている。昼間もベッドに横になることはない。食欲が低下してきたが、先月よりも体重は2kg増加している。
Aさんは廊下でうずくまっているところを発見された。肩呼吸をしており、四肢に冷感があり下肢の浮腫が強い。体温 36.1 ℃、脈拍 120/分、血圧86/50 mmHg、呼吸数40 /分であった。Aさんの状態で最も考えられるのはどれか。
1: 心不全(heart failure)
2: 上気道感染(upper respiratory infection)
3: 狭心症発作(angina pectoris)
4: 閉塞性呼吸障害(obstructive respiratory disorder)
在胎38週4日、骨盤位のため予定帝王切開術で出生した男児。看護師はインファントラジアントウォーマー下で児の全身を観察した。羊水混濁はなかった。 身体所見: 身長49.0cm、体重2,900g、頭囲33.0cm、胸囲32.0cm。直腸温37.8℃、呼吸数55/分、心拍数150/分。大泉門は平坦、骨重積なし、産瘤なし、頭血腫なし。胎脂は腋窩にあり。筋緊張は強く、四肢は屈曲位。皮膚は厚い。うぶ毛は背中の1/2にあり。耳介は硬い。精巣は両側ともに完全に下降。外表奇形はなし。 検査所見: Apgar〈アプガー〉スコアは1分後9点、5分後10点。臍帯動脈血pH7.30。
この児のアセスメントで適切なのはどれか。
1: 新生児仮死
2: 成熟児
3: 高体温
4: 水頭症(hydrocephalus)
Aさん(36歳、経産婦)は、夫と長男(3歳)との3人で暮らしている。妊娠40週0日、午前9時にAさんは陣痛開始のため入院した。このときは未破水であった。午後1時、体温36.8 ℃、脈拍64/分、血圧126/70 mmHg であった。Aさんに分娩監視装置を装着したところ、陣痛間欠4分、胎児心拍数基線は140 bpmで、一過性徐脈はみられなかった。午後2時、破水感があり医師が診察したところ、子宮口は7cm開大であり、羊水の流出がみられた。
この時点でのAさんのアセスメントで適切なのはどれか。
1: 胎児頻脈
2: 前期破水
3: 分娩第1期
4: 妊娠高血圧症候群(pregnancy-induced hypertension)
A さん(35 歳、初産婦)は、夫と 2 人で暮らしている。妊娠 28 週 2 日、妊婦健康診査で胎盤が内子宮口を全部覆っていると指摘された。自覚症状はない。その他の妊娠経過に異常は認められていない。A さんは、身長 155 cm、体重 56 kg(非妊時体重50 kg)である。
A さんは、妊娠 37 週 0 日に帝王切開で体重 2,800 g の児を出産した。術後 3 日、A さんは看護師に「どうすることもできなかったのは分かっているのですが、自然なお産をしたかったです。赤ちゃんを産んだ実感がありません」と話した。看護師の対応として最も適切なのはどれか。
1: 精神科の受診を勧める。
2: 妊娠期からの振り返りをする。
3: 次の出産で経腟分娩を試みるよう勧める。
4: 数日前に帝王切開術を受けた褥婦に話をしてもらうよう勧める。
Aさん(28歳、初産婦)は、妊娠 30週である。今朝から性器出血が少量認められたため外来を受診した。受診時、子宮収縮は1時間に4、5回認められ、Aさんは時々、軽い痛みを訴えた。今までの妊娠経過では、異常は認められていない。身長 160 cm、体重 60 kg(非妊時54 kg)である。
Aさんは、妊娠 32週に破水した。羊水混濁はない。胎児は頭位である。破水直後の対応として最も適切なのはどれか。
1: 外陰部洗浄を行う。
2: セミファーラー位とする。
3: 胎児心拍モニターを装着する。
4: 帝王切開の術前準備を開始する。
Aさん(26歳、経産婦)は、夫(30歳)と長女(2歳)の3人で暮らしている。妊娠37週2日、これまでの妊娠経過に異常はない。9時に陣痛が開始し、10時に夫に付き添われ入院した。入院時、陣痛間欠9分、陣痛発作30秒であった。内診所見は子宮口2cm開大で、少量の羊水の流出を認めた。羊水混濁はなかった。21時30分に子宮口全開大、22時30分に3,200gの男児を正常分娩で出産した。会陰裂傷は第2度。23時に胎盤娩出し、子宮底の位置は臍高で硬く触れた。児のApgar〈アプガー〉スコアは1分後8点、5分後9点。分娩2時間後、子宮底の位置は臍下1横指で硬く触れた。分娩時出血量は360mL。
産褥3日。Aさんは母乳育児を希望している。Aさんの乳房の形は左右ともⅡa型で、乳房は緊満している。両乳頭に損傷はない。左腋窩に副乳があり「腫れて痛い」と話す。本日の児の体重は3,100gであった。 Aさんに対する看護師の援助で適切なのはどれか。
1: 左腋窩に冷罨法を行う。
2: 乳房マッサージを行う。
3: 3時間ごとの授乳を勧める。
4: 左乳房での授乳を中止する。
Aさん(30歳、初産婦、会社員)は、夫と2人暮らし。妊婦38週6日で3,200gの児を正常分娩した。分娩後から母子同室を開始しており、母乳育児を希望している。
産褥3日。Aさんの子宮底は臍下3横指、硬度は硬い。悪露は血性少量であった。乳房は左右とも全体的に硬く触れ、熱感と発赤があり痛みを訴えている。乳汁分泌状態は、乳管口は開口数左右5本ずつ、移行乳の分泌を認める。Aさんのバイタルサインは体温37.9℃、脈拍72/分、血圧108/60mmHgであった。 Aさんの状態として最も考えられるのはどれか。
1: 産褥熱(puerperal fever)
2: 子宮復古不全(sub-involution of the uterus)
3: 乳腺炎(mastitis)
4: 乳房緊満(breast fullness)
Aさん(25歳、初産婦)は、妊娠 40週0日に3,600 gの女児を正常分娩した。出血量は 250 ml、持続した出血はない。分娩後、 Aさんは児を見て「かわいい」と言い、授乳している。乳管口の開口数は左右 1本ずつである。分娩 2時間後、子宮底の位置は臍下 1横指で、硬度は良好であった。
産褥 1日。Aさんは「トイレに行ったら、小さい血の塊が 1個出ました」と訴えた。看護師が観察すると、 Aさんは、体温 36.5℃、脈拍 60/分であった。子宮底の位置は臍上 1横指で、硬さは昨日より軟らかくなっていた。乳管口の開口数は左右 2本ずつである。このときの Aさんへの対応で優先度が高いのはどれか。
1: 人工乳を勧める。
2: 腹部の温罨法をする。
3: ベッド上の安静を勧める。
4: 子宮底の輪状マッサージをする。
Aちゃん(11歳、女児)は、両親と3人で暮らしている。3週前から疲労感を訴え昼寝をするようになった。そのころから夜間に尿意で起きてトイレに行くようになり、1日の尿の回数が増えた。2日前から食欲がなくヨーグルトや水分を摂取していたが、今朝から吐き気と嘔吐とがあり水分も摂れない状態になったため、母親とともに受診した。血液検査データは、赤血球580万/μL、Hb 13.9 g/dL、Ht 44 %、白血球9,500/μL、尿素窒素31 mg/dL、クレアチニン0.7 mg/dL、Na 141 mEq/L、K4.8 mEq/L、Cl 94 mEq/L、随時血糖900 mg/dL。動脈血ガス分析は、pH 7.21、BE-12.3、HCO3-10.9 mEq/L。尿検査は、尿糖2+、尿ケトン体3+であった。Aちゃんは1型糖尿病(type 1 diabetes mellitus)の疑いで入院した。
入院時のバイタルサインは、体温37.3℃、呼吸数20/分、脈拍120/分、整、血圧110/68 mmHgであり、点滴静脈内注射が開始された。 入院時のAちゃんの状態で注意すべき所見はどれか。2つ選べ。
1: 冷汗
2: 浮腫
3: 悪寒
4: 意識障害
5: 皮膚の弾力性の低下
Aさん(30歳、初産婦)は妊娠39週3日で陣痛発来し、4時に入院した。その後、陣痛が増強して順調な分娩進行と診断されて、11時45分の診察で子宮口が8cm開大となった。看護師が12時に昼食を配膳にいくとAさんは額に汗をかいて、側臥位で「陣痛がつらくて何も飲んだり食べたりしたくありません」と言っている。陣痛発作時は強い産痛と努責感を訴え、目を硬く閉じて呼吸を止めて全身に力を入れている。
Aさんの分娩経過は以下のとおりであった。 2時00分 陣痛周期10分 4時00分 入院 15時00分 分娩室入室 15時30分 子宮口全開大 16時00分 自然破水 16時15分 児娩出 16時30分 胎盤娩出 Aさんの分娩所要時間はどれか。
1: 12時間30分
2: 14時間15分
3: 14時間30分
4: 16時間30分
在胎40週2日、正常分娩で出生した男児。出生時体重3,300g、身長48.5cm。生後1日の体重は3,200g。バイタルサインは腋窩温37.2℃、呼吸数70/分、心拍数130/分。出生後24時間までに、排尿が1回、排便が1回みられた。
生後3日、児の体重は3,000gになった。バイタルサインに異常はみられない。手掌と足底に黄疸がみられ、傾眠傾向にあった。血清ビリルビン値18.5mg/dL。母児同室を続けるため、コットに設置可能な光線療法器を用いて治療を行うことになった。 児の光線療法に関する母親への説明で適切なのはどれか。
1: 「体温は低下します」
2: 「便の回数は減ります」
3: 「おむつは外して行います」
4: 「直接授乳は続けましょう」